◆ 2018-04-03 00:00:02 |
通報 |
>Noah(Event Ver.)
っ!――……って、なんだキミか。これはこれは可愛らしいお化けだね、似合っているよ。もしかして、迎えにでも来てくれたのかな。
(舞台の名残を残した礼装のまま嬉々として賑わう職場を後にし、与えられた出番を終えれば窮屈なネクタイを緩め、異質な雰囲気を映し出す外灯の下足早に家路を急ぎ。前日に何やらそわそわと今夜の予定を彼から改めて尋ねられたのだが、職場に姿がなかったことから恐らく何処かで何らかの準備を進めているであろうと心踊り。既にあちらこちらで異形の者に成り済ます人々が増えた時刻と、知らせた約束の時間が迫る焦りもあり前だけを見ていれば、闇に住まう化け物に不意に腕を取られ裏路地へと連れられてしまい。咄嗟に楽器ケースを守るように抱え身構えるも、聞き慣れた声で直ぐに明かされた正体に結んだ口が綻び、恒例の挨拶に“舌”を出しては溶けかけた飴玉を指差しにやりと笑みを浮かべて。――観客らに配ったお菓子はまだ残っていたものの、小さな化け物に扮して恥じらう様にこちらもまた悪戯心が擽られてしまい。)
…残念だよ、もっと早く言ってくれればよかったのに。だって、あいにく甘いお菓子は“ここ”にしかないんだから。――で、お菓子さえ持っていなければ…僕に何をしようって言うんだい?
トピック検索 |