◆ 2018-04-03 00:00:02 |
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>Leone
ひゃ、…! ~ッだ、ダメじゃない、けど……でも……そんな、口なんて…――利く必要があるの?
(ただ額を合わせ混じり合う互いの熱い吐息に全身の血が一層に沸き立つも、募り昂る邪心を抑える暖かな手のひらと、もはや洗脳とすら言ってもいい暴力的なまでの麗しい虹彩に思わず身動きを止め。得体の知れぬ魔力に心までをも完全に絡み取られた矢先、喜悦に細められた笑みと不意に触れる鼻先への柔さに堪らず跳ねた心臓が悲鳴のような声を上げさせて。どうやら煽るだけ煽っておきながら御預けを食らわせるつもりらしい彼の口振りに拗ねるような感情が湧くものの、その愛らしい懇願によもや応えない訳にはと暫しの葛藤にせめて何事かを言い継ぐべく口をもごつかせ。やがて伏し目がちな瞼を徐ろに持ち上げては、最後の抵抗にと間近な相手の唇へ軽く舌をなぞるように這わせ“どうせ塞がれてしまうのに”と言外の微笑と共にささやかな仕返しを。…とはいえ、よもや本当に罰を敢行されては適わない。彼を自室への軟禁に追い込んだ身としては、飼い主の命を諾々と聞き入れその身体の上から大人しく退く他はなく、背を向けた先の足をやむなくベッドの外へと下ろし。それでもやはり昨夜の蜜は依然甘く喉を焼き続け、約束がある以上恋人ではないにしろ“キス”という同性において最上級の親愛を交わしたと浮かれているのは己だけかと、年若い乙女が如く朱色に染めた目元をフローリングの床へと落としては、もじもじと気恥ずかしげに自身の反対側の腕を数度手で擦って。)
……、レオーネは寂しくないの? せっかく、その……む、結ばれちゃった…ばかり、なのに。
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