赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>侯爵夫人
……ふうん、なるほど。(未だに彼が指す"鳥"を動物のそれと勘違いしたまま、示された方角―橙色に包まれた夕暮れ時のテーマパーク、カラフルな色合いの建物や遊具が並ぶ園内において一際華々しく輝く建物―をちらりと見やる。サーカス小屋と言うのならば件の鳥も何かの芸をするのだろうか。顔を覗かせるのは、ほんの少しの好奇心。彼の家に宿泊させてもらった帰りにちょろっとだけ様子を見に行ってみても良いかもしれないだなんてせっかくの忠告を水に流すような考えを胸中に。彼の住処―周りの建物と年季すら違うように見える廃れた屋敷―を前に、興味深そうに視線を注ぎこそすれど、戸惑う事はなく、導かれるがまま敷居を跨ぎ、彼の後に続き。「生憎と占いはあまり信じない質なんだが、あなたのそれは当たりそうだ」自分の国ではあまりお目にかかることのない調度品の品々に、東洋テイストの内装。見慣れないランプに電気が点り、室内を柔く照らし出す。雑然としているのに纏まっているような、不思議な一体感を抱かせるのは掴み所のない家主がなせる技か。気遣いは不要との言葉に暗色の双眸を緩めながら浅く頷くと、改めて部屋を見渡して)──エキゾチックな家に住んでるんだな。初めて見るものばかりだ。
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