太陽とネコ

確かに──先輩、女の子みたいに可愛い顔してますもんね！性格は俺より男前ですけど(そんなにも無意識に目で追っていたのかと自分にびっくりするも、真意を口にしたくなく敢えて先輩が怒る単語を口にして)


せ、先輩は！俺が先輩を尊敬してるって分かってて俺が嬉しい言葉をくれる、狡いですよ？(自分と一緒に行きたいと行ってくれる先輩に、望みのない淡い期待してしまう自分に嫌気が指して。つい悪戯っ子の様に笑う先輩の頬を摘んで口を尖らせ)
ん、じゃあそろそろ行きましょうか。お腹もいっぱいになったし(空っぽになった目の前のお皿を少し端に寄せ、近くの店員さんに声を掛けると)

まあ?たしかに俺は可愛いけど?ってこら。
男前っつーかこれで性格までなよなよしてたら気持ち悪いだろ。
(相手の言葉に少しノッて笑ったまますぐにチョップを振り下ろし、呆れたように柔らかい髪を乱暴にガシガシ掻きながらツッコミを入れて。)

ひ(知)らねー。はなひぇ(せ)ばーか!
(頬を引っ張られったまま楽しげにケラケラ笑って、大きな目をぱっちり開いて相手の瞳真っ直ぐに見て)
おう、美味かっただろー?
(つままれた方の頬をさすりながら100%の笑顔で訪ねて)

──⋯〜〜！先輩ッ！(飛んできたチョップを無抵抗で受けるも、ぐしゃぐしゃと頭を撫でられる感覚は久方ぶりで恥ずかしくなり。「本当に先輩可愛いんですから気をつけて下さいよ？」と念を押したように心配の声漏らし)


はい！このお店美味しかったのでまた来たいですね。今度は俺も生姜焼き頼みます(得意げな顔を覗かせる先輩にこちらも笑顔で答えて、会計を自分と先輩の分一緒にしてもらい「ここは払わせて下さい」と有無も言わせないような笑顔で財布取り出し)

はは!頭を預けてる状態で喧嘩売るたあいい度胸だなお前も。呪いをかけてやる。
(相手の言葉に撫でていた手をピタリと止め頭皮を掴んで『禿げてしまえ～。』と指先に力を入れてグリグリとすると満足したように離し。)

ヤ・ダ!
後輩に出させるほど甲斐性無しじゃねえよ。
ワリカンだワリカン!
男友達に金を出す余裕があるなら将来の彼女にでも貯めとけ。
(相手の有無を言わせない笑顔も全く無視して、ベ、と舌と財布を出し。ワリカンと言っても2人とも同じ金額なのだが、突き返されないように直接レジのおばちゃんに自分の分のお金を渡し。)

痛っ⋯！スミマセン先輩！(頭に鈍痛が走り少し抵抗するも満足気な先輩をみて不覚にも再度可愛いと思ってしまい「禿げませんよ！先輩」生え際を指しながら涙目で訴え)


将来の彼女って⋯ハァ、分かりました先輩。じゃあここは割り勘でお願いします(頑なに否定する先輩にこちらが根負けして割り勘を承諾し、将来の彼女というフレーズが頭のなかを木霊するもこちらも渋々店員にお代を渡し)
よし、じゃあここから俺の家に一番近いスーパーに行きましょうか！そんなに離れてないのですぐ着くはずです。

いーや、お前は俺の呪いにかかったから将来絶対禿げる。
いいけどよ。腹一杯でスーパー見ても食いたいもん思いつかなくね?
時間もあるしどっかで時間潰さねえ?ゲーセンとか。
(胸を張って笑いながら冗談っぽく相手の毛根の将来を宣言し。相手がスーパーに行くと言い出せば先程まで大盛りを食べていたお腹をさすって。腕時計を見ながら日も上りきり先程よりは暖かくなった外をのんびり歩きながら聞いて。)

まだ20にもなってないのに禿げるなんて⋯！育毛剤買います(からかってくる先輩に涙目になりながら抗議するも帰りに育毛剤を買おうと心に決めて)
ゲーセン！あんまり行ったことないんですけど⋯面白いですか？(腕時計を見る先輩にこちらも寄り道を承諾して。友達が少ない為、みんなが良く行く遊び場については詳しく無く好奇心から尋ね)
家には一応ゲーム類全般とDVDは幾つかありますね(家での暇つぶしアイテムをつらつら述べては「なんかDVDとかも借りますか？」と言葉を落とし)

ぶふっ!育毛剤って!
(相手の反応に腹を抱えて大爆笑して)
行ったことねえの?まあ、楽しいけど...初めてなら今度時間ある時にすっか。
DVDかー、俺見たいの特にねえんだけどなんかある?
(笑いが収まってから相手がゲームセンターに行ったことがないと聞いて考え込んで却下し、スマホでここから近いレンタル店を検索し始め。家で時間を潰すならやっぱりスーパー行かなきゃなと何を作るか考え込み。)

先輩が悪いんですよ！面白がらないで下さいっ(すぐ横で笑う先輩に汗を垂らすも腹の底からくつくつと笑いがこみ上げて笑ってしまい)

そうですね、今度時間ある時にでも行ってみたいです。映画はよく見ますけど⋯恋愛物からホラー全般まで色々と。先輩は見たいジャンルありますか？(上から先輩のスマホを覗きながら近くのスーパーに足を向け歩き始め、「先輩ホラー苦手そうですよね！」とお腹いっぱいになった腹を擦りながら呟いて)

安心しろよ、禿げたら髷結ってやるから。
んじゃ、パンケーキ屋行ったあとにでもな。
俺はSFとかアクション物とかはよく見る。
ホラーか...理由は聞かないぞ。
でもまあ、人並みには怖いな。音とか急にでかくなると驚くし、でも皆そうだろ。ホラーにすっか?
(小さく笑う相手に冗談を返して、楽しげに予定に追加し。SFとアクションの有名どころをいくつかあげてから、相手の発言に聞き捨てならんと視線をあげてまた容姿を弄られているのだろうと息を吐き。検索ついでに人気のホラー作品をいくつか見繕って。)

その時は先輩も一緒に禿げてください、俺先輩が禿げるの待ってますから。なるほど、パンケーキの時にでもゲーセン寄ってみたいです(先輩と一緒なら禿げてもいいですと告げると少し口角を上げ生意気な笑みを零し)

SFとかアクション俺も好きですよ！ファンタジーとかも結構好きでシリーズ物よく見てます。確かに俺も音とかに驚く方なのでホラー得意とも言えないですね(ホラー作品を見繕う先輩に「これも良さそうですね」とフランス制作のゾンビ物を手渡し)

なんでだよ、絶対禿げねえ。
ちょっとロマンチックなのによく考えると全然いいこと言ってねえから。
ファンタジーもいいよなあ。
えー...よりによってフランス映画かよ。消化不良になりそうだな。
嫌いじゃねえけど、バッドエンド確定じゃねえか。もっと景気良く行こうぜ。
(相手の笑みに呆れたような低い笑いとツッコミを返し、手渡された映画を見てあまり気分じゃないと言いたげに顔を遠ざけ、派手なアクションがウリのアメリカのゾンビ物を選んで相手に見せて。)

自分でもこんなロマンチックな事言えるなんて思ってませんでした⋯(少女漫画が好きなせいか、と納得するもなかなか先輩にはその事を言えず「やれば出来るんですね」と明るい笑顔で場を和まし)

さすが先輩ですね、映画通って感じです！確かに終わりがちょっと気持ち悪い映画多いですけどあれはあれで考えが膨らむじゃないですか！割とオススメですよ(自分と同じく先輩も映画好きと知り嬉しくなり。先輩から渡されたオススメ映画の裏を見るとあらすじ内容も面白そうで「俺もこれ観たことないんで見てみたいです」と伝え。カゴに積まれたDVDを見てそろそろ会計を済ませようと足を進ませ)

((/スミマセン、DVDレンタル店に入った描写も打たずにそのまま進行してしまいました⋯！もし不都合があれば、前からやり直すので遠慮なく仰って下さいませ！))

いやだから雰囲気しかロマンチックじゃねえんだって。
映画通ってほどじゃねえけど、それなりに見るし。これは今度もう少し腹に余裕がある時見る。消化途中の生姜焼きは見たくねえ。
んじゃこれで。ラッキー、旧作安くなってんじゃん。
(相手の明るい笑顔に不覚にも可愛いと思いながらも顔に出さず冷静につっこみ。相手のおすすめは気持ちが悪くなった時を考えて今回は保留にして、籠に先程のDVDを入れると正方形の黒い財布を出して。)
(/いえいえ大丈夫ですよ。今日はもう落ちますね。おやすみなさい。)

⋯じゃあ今度ちゃんとした時にでも使いますね。その時は先輩しっかり聞いててくださいよ？(少し含みを持たせて先輩に言葉を放つと何故か自分か恥ずかしくなり顔を逸らし)

そうですね、じゃあ今回はこれを観ましょう！他のは次の機会にでも。(先輩の言葉に相槌を打ちつつ自分も茶色の少し使い古された財布をカバンから出し「俺ここのポイントカード持ってるんでポイント貯めていいですか？」と言うと籠を持ち)

何が悲しくて友達の惚気聞かなくちゃいけねえんだよ。
(相手の言葉に彼がいつか女性を口説くのを想像して心の中に浮かんだ謎のもやもやに首をかしげ押し込み、不機嫌にイラついたように息を吐き。)

悪いな。ん、カードよこせ。
(相手が見たかったであろうDVDを申し訳なさげに棚に戻し、財布から硬貨を何枚か取り出すと相手の言葉に視線をあげて、ほれと小さくて筋や血管の浮かんでいない綺麗な右手を差し出し。)

(不機嫌な態度をとる先輩に自分の真意が口元まで出かかるも、今の関係を壊したくない思いが強いため思いとどまり。「俺も先輩の惚気話は聞きたくないですね、本当」と目に影を落としつつ言葉を零し)

えーっと⋯先輩聞いてました？籠は俺が持ってますしポイントカードは自分で使うので⋯その、(料理して頂く手数料って事でと暗に会計に回りたい旨を伝え自分の頬を指で掻き。小さくて綺麗な右腕を掴みそっと下ろすと顔に似つかわしくない子犬のような表情を浮かべて)

惚気を友達に話すようなキャラでもねえから。
聞いてた。でもこれは俺が見たいやつだから。
どうしてもっつーなら半分でいい。旧作100円だから50円な。
心配しなくても夕飯はお前の金で買って俺も食うからタダでやる気はねえよ。
(ほぼ会ったばかりの後輩に聞きたくないと言われれば当たり前だろとばかりに一蹴し。先程から相手が奢ろうとするのに嫌気がさしたように深くはああと息を吐き、意識して笑顔を作れば相手の糸を見透かして提案し。)

分かりました、じゃあここは半分にしましょう。50円頂きますね、先輩(深く溜息を見せる先輩に少しおどおどしてしまうも、冷静な声を作り手のひらを出せばその上に50円を乗せて)
じゃあ俺会計行ってくるんで待ってて下さい(右手の中に小銭を２枚入れ足早にレジに向かうと手馴れた様子で会計済ませた様で)