ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
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>ルイン様
…それは、至上の愛の証明でございますね。その愛に私も答えましょう、まずはコーヒーで
(肉体の一部にして、腹の中で愛でる。狼が赤い頭巾を被った少女にした行為は、ある種、欲の証明であり…愛も欲の一種だ。主人の手を長い爪の先で軽く削るように撫で、軽く腰を曲げては王様に忠誠を誓う騎士のように、あるいは眠姫を起こす王子のように微笑んで…そっと囁くように薄く唇を開いて言葉を紡ぎ。この言葉が主人を縛る鎖になればいい、この屋敷を大きな檻にして…この狼を捨てないようにする呪いになればいい、と)
貴方様が眠りに落ちても、変わらぬ朝をお約束致しましょう。この首に牙を刺されても、その傷を誇りましょう…執事として、狼として愛しておりますよ、ルイン様。親愛なる我が御主人様
>シャーリィサ様
(さて、と両手を合わせて執事は思う。フレンチトーストはフランスパンで作ろうか、生クリームも添えよう。ダージリンはこの季節に合わせて摘まれた新鮮なものを…全ては御主人様のために。手早く料理を済ませ、銀の盆に載せるまでは十数分の出来事。鼻のいい執事には、麗しい主人がどこにいるかも分かっている。料理を持ち、厨房を出て向かうは中庭…香り立つ紅茶も、やわらかな甘い香りも、全てが普段血腥い場所で過ごす狼には新鮮であり多少違和のある…主人に届けようか。誰かが、何かが、食べられてしまう前に)
_御主人様、いらっしゃいますか?
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