風人 2016-11-02 05:15:58 |
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その手塚漫画とは、ドストエフスキー原作の『罪と罰』とオリジナル三部作『来るべき世界』どある。これは『鉄腕アトム』以上の衝撃的だった。ことに『来るべき世界』は、オリジナル・ストーリーでありながら、日本と二大強国の背景のとり方、フゥムーンという宇宙人の狂言回し、ポポーニアの色っぽさ、そのキャラクターの設定のからめ手のしたたかさ……。ひょっとすると中学生のときに接したかもしれないのだが、この近未来世界の構築のすごさに僕は唖然とした。世界の広さと、当時の時代背景の香りを取り込んだストーリー・テリング(語り口)の見事さに、なんど借りだしたかもしれない。
(略)
こうして書いていくと、あの『来るべき世界』のストーリー・テリングこそが、僕が“機動戦士ガンダム”でやろうとしたことなのかもしれない。
幼少のころの憧れ、である。
(だから僕は……ガンダムへの道/富野由悠季)
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