匿名 2016-05-26 11:42:25 |
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…?( 後方から何か聞こえた気が。
こんな人気の少ない通りにおれ以外にも通行人が居たのか、と振り返ると此方に向かってきた血の様な色をした鎖を避けきれず腹部に受け。勢いのまま後ろに飛ばされると数度地面へ衝突した後にぐったり横たわる。
傍目から見れば死んだかと思うほど凄惨な光景だったが、腹に受けた傷が機械的な音を立て徐々に塞がれていくのを見れば誰もが異常だと感じるだろう。異常な存在はそのままむくりと起き上がると兎の様に赤い目を襲ってきた相手へ向け口を開く。それはまさしく鎖を受けてから地面へ衝突しぐったりと横たわる過程で一言も声を出さなかった彼の第一声であった。 )
なぁ、これなに?というかおまえ誰?( 拍子抜けする程あっけらかんとした小さな少年の声と裏腹に、真っ赤な瞳は鋭く相手を見据えた。 )
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よっ、と!( 強い相手と戦うのは好きだ。どう動けば自分は勝てるのか、どう動けば自分に有利な状況になるのか。それを考えるのは決して苦では無いし、寧ろ楽しいとさえ感じる。此方に来てからは毎日が楽しい事の繰り返しだ。そんな事を考えながら、一番信用できる自分自身の力を使い相手を追い詰めていく。最初から急所を狙うと大抵は上手くいかない。欲を張ると痛い目に合うのは仕掛けた側なのだ。だから、大体の人間は先に動きを封じて一気にトドメを刺す。自分もその例に漏れず、相手の動きを封じてからのトドメ、といった戦法を意識していた。まずは右足__。軸を失えば後は一気に崩れる。相手が右足に力を入れた瞬間に仕掛けようとブレードを持つ手に力を込める。
__今だ、と戦場で培った勘が働いたと同時に相手の懐に飛び込み、間を置かず直ぐ様右手にあるブレードを相手の右足へと振り下ろした。 )
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