放浪者 2015-06-25 05:16:30 |
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ん、そういう事なら。でもさすがに食費くらいは出させてよね。一応働く気ではあるんだから!
(頷いて大人しく封筒を仕舞うと。かと言って学生らしい相手の財布に自分が頼りきるわけにはいかず、どうせ住む場所を決めたら近くでアルバイトでも始めようと思っていたのだと後述付け足して。「了解。じゃあ勝手に寝てるね」相手が立ち上がると自分も立ち上がり、早速ベッドへと向かって。いくらなんでも遠慮が無さすぎたか、と一瞬思案するもそれ以上に眠気が勝ったようで。)
清光がそう言うなら…少し甘えちゃおうかな。あ、僕の伝手で探してあげようか?
(働き口など簡単には見つからないだろうと考えてはバイト先の知り合いに掛け合ってみようと。子供のころからの付き合いがあるため断られることはまずないと言い切って。するりと結っていた髪を解けば真っ直ぐ風呂場へ向かい、一通り洗ってしまえばさっさと出てきて。髪を拭きながらベッドの方へ視線をやり、相手が寝ていることを確認。自分はどこで寝ようかと考えればリビングに一つだけ置かれたソファの一択で)
うわ、本当?それならすごい助かるんだけど
(それならばわざわざ探す手間も省けるし、見つからずに貯金が尽きることもないだろう。そうなれば断る理由はなくて、嬉々として頷くと。相手の後ろ姿を見ながらまどろみ、そのまま寝てしまって。ふと物音が聞こえて薄く目を開ければちょうどソファへと向かう途中だったらしく。自分をソファに寝せたらいいのにだなんて言う元気は睡魔に負けてしまい、再び瞳閉じるとそのまま眠りについて)
僕が小さい頃からの付き合いだから安心して?
(嬉しそうな表情を見せる相手に自然と頬が緩んでは補足してちょっと厳しいけど悪い人じゃないから、と言って。ごろりとソファに横になるも暫く寝ることができず、今日出会ったばかりの相手のことを考えていてはようやく寝付くもその眠りは浅く。浅い眠りの中、普段は見ることのない夢を見ては相手とのかつての記憶がじわりと蘇ってきて)
へぇ、長年の付き合いね。なんていう人なの?
(紹介してもらうのなら名前くらい知っておいた方がいろいろと都合がいいだろう、そんな思いから名前を尋ね。ベッドの寝心地は悪くない、むしろ良い方なのにふと目が覚めてしまうのはいつも寝ているベッドとは違うせいか。目が覚めてしまったのだから水でも飲もうと立ち上がり、暗い部屋の中を目元擦りながら歩き)
和泉守兼定さん、怒ると鬼みたいに怖いの
(左右の人差指で鬼のジェスチャーをしながらくすりと笑っては、もう一人お節介焼きな後輩がいるがまた出会った時にでも紹介しようと。眠りは浅いのに相手が起きてきたことに気付くことはなく「清光…君」なんて寝言を溢しては一筋の涙を流していて。昔よく遊んだ赤いストールの少年、名前も憶えていないのに君付けで口にしたそれは幼い頃の呼び名で)
怒るとってことは、怒らせなければ大丈夫なんだよね?
(ふらふらと適当に生きてきた自分がその人物になにかしら怒られたりしやしないか、なんて他の人が聞いたらくだらないと思うようなことを結構本気で考えていて。自分の名前が呼ばれたような気がして引き返し。起きてんの、と言葉を発しようとした時に見たのは相手の涙。自分が彼の夢の中でなにかしたのだろうか、それとも同名の人物が何かをしているのか。相手の近くに座ってさらりとその髪の毛を撫で)
怒らなければ優しい人だよ、面倒見もいいし
(面倒見がいいために結局怒られた気がしないから気負わなくてもいいと言っては明日にでも会いに行こうと誘って。頭を撫でられる懐かしい感覚に薄らと目を開けては「あれ、清光…眠れないの?」と自分か泣いていたことより相手の心配ばかりしていて)
なーんだ、じゃあ安心じゃん。心配しちゃったよ。会うのちょっと楽しみだね。
(ほ、と安堵して微笑めばこくりと一度頷き。「…そうみたい」先程まで泣いていたのにもう他人の心配をしている彼になでる手を止め。自分の名前を呼んでいたのは何だったのか気になるものの、それはまた今度聞いてみようと。とりあえずは明日のために寝ようと「でも、もう大丈夫みたい」と言うと立ち上がり)
でもあまりにもだらしないと…しごかれるかも
(相手の不安をぶり返すようにくすくすと笑えば。自分の頬が濡れている感触を認識すると共に、相手が離れてしまうのに酷く不安感を覚えては「…行かないで…」と消え入りそうな声で呟いて。しかしそれも睡魔によって意識が深いところまで落ちていって)
その時は安定に助けてもらうから。
(勝手に相手が助けてくれるものだと結論付けてだからいいんだ、と付け足して。か細い声で言われたその言葉に思わず振り向き。すうすうと寝息を立てる相手の髪の毛をもう一度さらりと撫で、相手の手を握っては小さく「行かないよ」と呟いてそのままソファの近くで眠ってしまい)
え?僕、助けないよ
(そもそも助けられるような状況にならないと判断しては冗談半分に答えて。今回の眠りは深く、目を覚ますことはなくて。ただただ安心感で満たされる感覚、無意識に手を握り返して。数時間の時の後、差し込む日差しで目が覚め、傍らに眠る相手に驚いてしまって)
なんだよそれ、別にいーじゃん!
(唇尖らせ冗談っぽく上記述べて悪戯っ子のように笑ってみせれば。おかしな場所で眠ってしまったに関わらずぐっすりと熟睡してしまい。窓の外から聞こえる小鳥の鳴き声にぱちり、と目を覚ませば相手は既に起きているようで「おはよ、よく眠れた?」と朝の挨拶を)
ふふ、でも考えておいてあげる
(相手の笑みにつられるように笑えば助け舟くらいならいいかなと。相手はベッドで寝ていたはず…何故ここにいるのかが分からず「お、おはよ…なんでここで寝てるの?」と昨夜の記憶はないらしく、ぱちくりと目を瞬かせながら)
うん、そうして!絶対だからね
(大きく一度頷くと念押しするように。相手の言葉から察するに夜の間のことは忘れてしまっている様子。あの後すぐに寝てしまったようだから仕方がない、と思うと同時にちょっとした悪戯ごころが芽生えて。「覚えてないの?昨日こうやって二人で寝たんじゃん」相手と手をつないで見せてにやり、と不敵な笑みを)
あははっ、分かったよ。約束…ね?
(念を押されては約束するしかないと片手の小指を立てれば。相手の言葉と笑みに顔をぼんっ、と赤く染めては「え…う、嘘でしょ…?」繋がれた手が熱くなっていく気がして)
そーそ、約束!
(相手の小指に自身の小指をするりと絡ませてどこかで聞いた指切りの歌を口ずさみ。顔を真っ赤にさせる相手を見て面白さを感じたのかもう少し遊んでやろうか、と思い立っては「忘れるなんてなぁ、あんなに甘い夜だったのに」なんてあることないこと言い出せば)
嘘ついたら…どうしよっか?
(絡められた指は何となく懐かしさを感じるもので、指切りの醍醐味でもある嘘をついたらと言うフレーズに小首を傾げて。続けられた言葉には返すものが見つからず「ほ、ほら!買い物に行く約束だろ、さっさと朝ごはん…」と何とか言葉を紡ぎながら起き上れば全身のだるさにうぅ、と軽く唸って。寝る場所が悪かったせいだと腰や首を擦っては)
針千本のーます、に決まってるじゃん
(するつもりのさらさら無い事を言いつつくすくすと笑ってするり、と小指解き。流石に弄りすぎたか、そう反省して「ごめんごめん、嘘だって」と相手の歩く方を向いて話しかけ。どこかだるそうな相手に大丈夫?なんて話しかけては)
…そうだね、怖いから守らなくちゃ
(聞き覚えのある気がするセリフ、幼い頃の自分は何て答えていただろうか…なんて考えれば自然と言葉が出てきて。「分かってるよ、からかいすぎ」と未だ赤みが引かない頬を扇ぎながら。だるいのはソファで寝たのが原因だと分かっているため大丈夫、と軽く返事をして)
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