狐死神 2015-04-25 21:39:34 ID:afe26c679 |
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-十八番の料理-
雪「さぁさぁ、入って入って~!」
ヒナ「お邪魔しまーす。」
ボロボロの扉を開けて中に入ると1人の子供が寝転がっていた。……いや死んでいた。
雪「……私の子供だったんだけど、今日……栄養失調で死んじゃったの。」
ヒナ「……。」
雪「今日……最後の晩餐会だよって言ったのに、昨日が最後の晩餐会だった……おかしいわね雫。」
自分の子供の髪をさらりと撫でて悲しく笑う。
ヒナ「……雫……雪……。」
雪「……ヒナ……今から私の十八番料理を食べさせてあげるわね!」
そう言うと綺麗に磨かれたお皿を2枚出した。
ヒナ「あれ? この匂い……。」
雪「ふふっそうよっ、シチューよ!」
お皿にご飯を盛り付けシチューをかける。
ヒナ「美味しそう……。」
ぐぅーとお腹の虫がなる。
雪「ふふっ沢山食べてね!」
ヒナ「ありがとうございます!」
久々にシチューを食べた。久々に人と一緒に食べた。とても温かいとても美味しいシチューを食べた。
ヒナ「ごちそうさまでした!」
雪「ごちそうさま。ふふっおいしかった?」
ヒナ「はいっ!」
シチューをペロリと食べゴロンと横になる。
雪「ふふっ……ヒナ、ヒナは死のうとしたの?」
ヒナ「! うん……。」
雪「……ヒナ、よく聞きなさい。」
ヒナ「は…い…。」
雪さんの真剣な表情にびくりとしながら話を待った。
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