ぬし 2014-06-21 03:54:51 |
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──どうだろ。…でも、はじめて会った時よりはこわくないよ。( 彼の問いに僅か悩む動作を見せながらも曖昧な返事を返せば、素直な今の印象を述べて。 見た目からその人の性格や自分との相性を決め付けてしまう故か地味な自分とは正反対の彼は怖そうだったが、今までの会話から彼の性格等見るとそうでもないのかもしれない、矢張り見た目から決め付けてしまうのは悪いのか、なんて思考巡らせれば。 )
わ、わたしと話してみたかったの…?( 想像外な彼の言葉に目をぱちり、と開けば「…おもしろい話なんて何一つできないのに。」と苦笑い浮かべながらも呟くように告げて。 そもそも自分と話したがっている人が居たのに驚きである。 彼の聞き返しに此方も返答に詰まる。 罰ゲームで、─何ていうのは彼も分かりきっているのだろうか。 それでも素直に言えず、かといって嘘を吐くのにも罪悪感に苛まれてしまう。 「…分からない、なんでだろう。─気付いたら、かな?」濁らせるように首を捻りながらも苦し紛れに出た言葉を言ってみるけれど、なぜか疑問形で言葉を返して。 )
へえ、そっか。ちょっとは見直してくれたんだ?(相手が怖いイメージ、などと言っていたからひょっとすればもっと言動に気をつけた方がいいのか、と思案していた時に言われたので少し面食らい。まあ良いことだ。そういえば俺の方からも最初は相手をクラスの端の地味女としか見ていなかったが、今日実際に接してみれば色々な表情を見ることができて面白かったし只のつまらない女でないことを知った。そうかやっぱり他所から見たのと近くから見たのではイメージが大分変わってくるものなんだな、と胸中で頷き
「芸人志望じゃないんだしさ、別に面白くなくていいって。喋りが面白い奴なんてそうそう居ないしな。」ははっぃ、と素直なままを言って。その後でパッと口を押さえて「やべ。これ他の奴に言うなよ、普段面白いって言ってんだからバレたら大変だ」と悪戯に笑い。
「へえ?なんか青春っぽいね」相手の悩みあぐねる顔を見て、答えをはぐらかす為とはいえ少しばかり申し訳ない気分になったりして。気づいてるから言っていいんだよと言いそうになってしまって困る。帰ってきた答えを深く突っ込もうとはせず、納得したような素振りを見せ
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