── Dependence ── (bl/教師×生徒)

素直でよろしい。…もう少し先のお楽しみだな。(重なる額から相手の体温を感じれば、ふっと笑みを浮かべ額を重ねたまま髪をくしゃりとし。リップ音と共に食むような口付けを施すと、相手から手を外して離れ食器を下げ始め)

ンッ…あ、俺も片付ける。
(唇が重なって至近距離のまま囁かれればブワ、と顔が更に熱くなるような感覚を感じつつ頷き。離れた相手が食器を片付け始めるのを見ては慌てたように自分も手伝うと歩み寄り)

よし、じゃあお前はこれ拭け。終わってから折角だしデザート頂くか。(手伝いを買って出る相手に食器を拭く布巾を手渡すと、手際よく洗い始め。相手が手土産に持って来てくれたシュークリームの存在を思い出し口にしながら、洗った食器を相手の方に重ねていき)

ん、分かった。(差し出された布巾を受け取れば頷き、手際よく食器を洗う相手の手元を見つめ。やっぱり独り暮らしだから慣れているんだな等と感心したように眺めつつ洗い終えた食器を手に取って布巾で拭い、自分の持ってきたシュークリームを食べようと提案してくるのを聞いては無意識のうちに笑顔浮かべコクコクと何度も頷き)
ん、食べる！

…やっぱこう見るとガキだな。(デザートひとつで笑顔になる相手は何処かあどけない素直さがあり、思わず頭を撫でたくなるようないとおしさに駆られ。洗い終えた後タオルで手を拭けば笑みを浮かべながら頭を片手で揉むように撫で。冷蔵庫からシュークリームを取り出し皿に取り分けて)

ッ、うわ…ガキってしょうがないだろまだ高校生なんだから…。(相手からしてみれば自分などまだまだ子供であろうか面として言われてしまえば拗ねたようにボソボソと呟き、撫でる手の心地好さについ絆されそうになりつつも食器を拭い終えては冷蔵庫へと向かう相手の後を着いていき)

卒業すりゃ少しは大人になんのか？(こんな風に長い時間一緒に過ごしている事が貴重で、嬉しさや愛おしさが溢れ、互いの立場をつい忘れてしまう。彼の言葉に少々複雑な思いを抱きつつふっとからかうように笑い、二人分の珈琲を淹れながら「ほら、先に持ってって食ってろ」と、取り分けたシュークリームを顎で指し)

う、いやそりゃ少しは大人にはなるような…ならないような。(高校を卒業するまで既に1年は切っており、卒業をすれば大人になるかどうかと言われればハッキリと断言出来ずにいれば徐々に小声となりつつ呟き。シュークリームを指してリビングで待ってろと言われれば相手の分も一緒に持って先にリビングへと向かい)

お前は大して変わらなそうだけどな。(曖昧な答えが返れば憎まれ口を叩きながらも笑みを浮かべ。二人分の珈琲をテーブルに運びながら「そういや進路ははっきり決まったのか？」と、ふと気になった事を問い掛け、ソファーに腰を下ろして)

うぐ、別にいいだろー。(自信無さげな自分の物言いに憎まれ口を叩かれれば拗ねたように軽く唇尖らせ呟き。この先の進路の事を問われると、まだどこの大学や専門学校に行きたいかまでは決めておらず、それでもしたい事はハッキリしていればまだ検討中だと答え)
いや、ハッキリは決まってないけど…スポーツ学とか教育学学べるとこに行きたいって思ってる。

へぇ…遊んでばかりいるようで割としっかり考えてたんだな。(進学だという事はそれとなく聞いていたものの、どんな道に進むかまでは知らされていなかった為に少し驚いたように相槌を打ち。珈琲が入ったカップを口にしながら様々な事を思い巡らせ、相手を見つめて質問を投げ掛け)
…場合によっちゃ此処を離れる事も考えてるのか？

離れる、かー…あのさ、先生が行ってた大学ってスポーツ学とかあった？(相手の感想はクラスメイトやチームメイトにも散々言われてきたことであり、好意を寄せる相手にも言われてしまえば不貞腐れたように軽く唇を尖らせるも相手の口から離れるのかという言葉を聞けば、まだそこまでは考えておらず相手の通っていた教育学のある大学はどうだったのだろうかと問い掛け)

俺の大学にはスポーツ学部自体は無かったが、教育学部でも学科でスポーツ科学辺りなら学べた。まあ…学部内の科が種類豊富な大学もあるからな。担任と相談しながらゆっくり考えてもいいんじゃねぇか。(少し思案しながら質問に答えると、唇尖らせる相手を撫でたい衝動に駆られ、笑みを浮かべながら軽く撫で。「遠距離恋愛ってやつも覚悟しとかねェとな」笑みを浮かべたままそうぽつりと呟くと、シュークリームを早速頂く事に)

ん、出来れば先生の通っていた大学も見てみたいし…オープンキャンパスにでも行ってみて他の大学も色々考える。(高3にもなれば進路をそろそろハッキリと決めなければならず、自分としては体育教師やトレーナー等スポーツに関わる仕事をしたいと考えていては相手の通っていたという大学にも興味があっては頷き。相手から遠距離を覚悟という言葉を聞いては、目を丸くし問い掛け)
先生…俺と遠距離になっても此れからも付き合ってくれる？

情報収集も必要だが、直接自分の目で見る事も大事だからな。(進路について語る相手はいつもよりしっかりした顔付きに見え、成長を感じながら納得したように軽く頷き。しかし次の問いには呆れたような溜め息を小さくつくと、残りのシュークリームを平らげ「…そんな理由でお前を手放すと思ってるのか？嘗められたもんだな」心外だと言いたげに相手の鼻を摘まんで抗議して)

うぐッ…(これほど誰かを好きだと思うのは初めての事であり、まだ学生の身で遠距離など経験した事が無くいればどうしても不安は募ってしまうのだが、相手の言葉を聞いてそんな不安が軽くなってくれば懸命に首を横に振り)

だったらくだらねェ事訊いてんな、馬鹿。(ふ、とふてぶてしい笑みを浮かべては鼻から手を外し解放してやり。相手の目の前に置かれたままのシュークリームを顎で指しながら「ほら、食わねぇのか？なかなか美味かったぞ」と声をかけ立ち上がれば、相手の頭を軽くぽんぽんとして)
風呂の準備して来る。

ん…、食べる。(例え遠距離になっても自分達の関係は変わらないのだという事を愛しい恋人に言われれば、どうしても気持ちが浮かれてしまい幸せが込み上げると自然と頬が緩みながらも相手の後ろ姿を見えなくなるまで見送れば自分もシュークリームを頬張り)

─…誠、風呂の準備出来たから、先に入っちまえ。(普段は忙しさもありシャワーだけで済ませてしまうも、恋人が泊まりに来た今日くらいはしっかり湯を張る事にし。浴室、脱衣所等、入浴可能な状態にして戻ってくると相手に声をかけ)

あ、うん…ありがと。(シュークリームを食べ終え、洗った皿を布巾で拭っているところで声を掛けられればタオルで手を拭いながら頷き。リビングに置いた荷物の元へと向かっては寝間着ように持ってきたスウェットを取り出し)