主 2013-06-22 18:50:00 |
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――…ああ、ほんとだ。もうこんな季節なんだな。
(相手が歩道橋から落ちたあの日、自分が何も出来ないままその場に到着した救急車に乗せられ運ばれていく相手を見送る事しか出来なかったあの日から月日は過ぎ、窓の外を見ればとうとう小雪がちらつく季節となっていて。雪に声をあげるクラスメートを他所に自分が相手の病室にすら赴けないまま過ぎていった時間の流れを突きつけるようなそれに小さく呟きを漏らせば思わず窓から目を背けて。あの日から相手は学校に来ておらず、クラスに確認を取りに行っても入院しているという噂程度の情報しかえられない状態で相手のいない学校で過ごしており。恐らく運ばれた病院には目星もついているし、その場に行って看護師に事情を話せば相手の元へ行くのはきっと容易かっただろう。しかしそれが出来ないのは恋人が自分のせいで怪我を負ったという罪悪感、傷ついた相手を前にして何もできなかった自分へのやるせなさからどうしても赴くことは出来ず。慣れたくもないのに相手の居ない学校での生活への違和感が徐々に薄れてしまっている中、小さく溜息をつきながら立ち上がると沈んだ気持ちをどうにか紛らわせようとおもむろに教室を離れ、廊下を当てもなく歩き始め。)
(/早速冬の場面まで飛ばさせて頂きました。いえいえ、辛い思いも上原君との思いを深め合う手段であればなんのそのですよ!(←/
では引き続きよろしくお願いいたします。本体はこれにて一旦引っ込ませて頂きますね^^)
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