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<title><![CDATA[【愛浜県立 静春高等学校 ”公道最速部”】]]></title>
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<description><![CDATA[2044年 日本各地に張り巡らされた新型公共交通機関網……地下にはトンネルが、地上には桁橋が連なり、もはや個人の移動手段など不必要な社会が誕生していた。政府主導の超大型交通改革である”全国血脈交通化”は経済バブルとニ十数年の月日によって実現され、交通という概念は自動制御によるモビリティを意味するものとなっていた。だが、内燃機関をその身に宿した四輪車がこの世界から完全に消え去った訳ではなかった．．．]]></description>
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<title><![CDATA[53: ――ふふ、乗り気じゃないみたいだね．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-12T19:44:20+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[――ふふ、乗り気じゃないみたいだね こちらがガレージに乗り入れてから春風が続くけれど、まだその顔には迷いが見える。そんなに車が好きならここは天国みたいな場所じゃないかと思っていたのだけれど、どうやら全員にとってそうという訳ではないらしい。 先輩も嬉々として招き入れてはいるがその迷いには気づいているみたいで、柔らかで穏やかな口調とともにS2000へと歩み寄った。口調も雰囲気もさっきと変わって．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[52: は、はぁ……ですが、私は公道レースはあま．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-12T12:30:34+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[は、はぁ……ですが、私は公道レースはあまり……(これだけメカニックに関するトークで意気投合した先輩の手前、あまりその気持ちをむげにしたくない気持ちはあったが、レースに対する熱量や意気込みでは既に入部を決めてウッキウキな陽菜乃との間にはやはり乖離があるような気がしていて、今でも競い合うことにはそれほど積極的にはなりきれない自分がいて、やはり自分のような半端な気持ちで飛び込むのは……と、どうしても二．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[51: 「話の回転率も高いんだ……」 やは．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-11T19:25:26+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[「話の回転率も高いんだ……」 やはり愛車の話となると一気に声色が変わって、それでいてマシンガントークを繰り広げられるとまさしくVTECの様だ。途中までは聞けていたけれどだんだんとマニアックな整備の話になってくるといよいよわからなくなってきて、ぽかんと双方を眺めることになった。 ただ先輩の方はそんなVTECトークにしっかりとついて行っていて、うんうんと頷きながら内部の話を聞いている。お互いホ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[50: 私の愛車はS2000になります、楓先輩の．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-11T11:19:40+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[私の愛車はS2000になります、楓先輩のものには遠く及びませんが私も独自にエンジンなどに手を加えてまして……(楓の挙げた中には自身の愛車の名前はなかったため、こちらから車名を告げて。同じホンダユーザー、そしてこだわりのチューニングを追求するその姿勢、こんなにも話しの合いそうな人物はこれまでに出会ったことがなく、自分が変わり者という自覚があっただけに同世代の友人達の前ではずっと本心を隠し抑圧してき．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[49: 「そっか、同じホンダ同士だもんね」．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-10T17:02:47+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[「そっか、同じホンダ同士だもんね」――お、わかってるねぇ 先輩のシビックをみるやいなや春風はそちらに釘付けになっていて、興奮を抑えられない様子で一旦冷静になって顔を赤くしつつも、目線がチラチラと向くのを押さえられていない。昨日の口ぶりからして随分メカ系統にはお熱な雰囲気であったし、加えてホンダにも強い拘りがあるのだろう。まぁたしかにあの音が変わる高回転領域は見ていても聞いていても心地が良．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[48: はい、よろしくお願いします楓先輩……っ─．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-10T16:38:47+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[はい、よろしくお願いします楓先輩……っ──！(ここの副部長、つまり実質的なNo.2ということになるだろうか、何にせよこれからお世話になるかもしれない部の先輩ということに変わりはなく重ね重ね丁寧に挨拶をするが、彼女が手を触れた愛車であろうシビックを見た途端に目の色を変えてそばへと駆け寄っていって。勿論自分と同じホンダユーザーというだけで一目置くところだが、注目すべきはその車の完成度で。まずぱっと見．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[47: 名前：鈴木　楓（スズキ　カエデ）年齢：．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-09T15:01:20+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[名前：鈴木　楓（スズキ　カエデ）年齢：17容姿：身長164cm。パーマをかけたようなカールのかかる髪を後ろでまとめ、自分の車と同じカラーのクリップで止めている。髪色はアッシュグレーに近いがどちらかと言えばくすんだ黒髪といった具合で、カールも近くで見ればキューティクルの傷みによってできている天然のものである。体系はいかにも平均的といった具合だが、どちらかと言えばスリムな方に入る。アクセントに細い．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[46: 「入部希望です！！」――おぉ～……．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-09T13:27:45+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[「入部希望です！！」――おぉ～……珍しいねぇ…じゃ、まぁ見学だけでもっと… 春風は少し遠慮気味に体験入部なんて事を言うが、私は他の部活なんて興味はない。廃部になっていないという事実だけでも十分で、規模も設備も関係なく二つ返事で頷いた。眼鏡の彼女はふにゃっとした笑みを浮かべて頷いて、こちらを通り過ぎればガレージのシャッターに手をかけた。 21世紀も後半に入ろうとしている今にして思うとかな．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[45: 自動車部の先輩ですね。私は一年の邑崎春風．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-09T12:57:55+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[自動車部の先輩ですね。私は一年の邑崎春風と申します。入部するかはまだ検討中なのですが、まずは体験入部という形にはなりますがお願い致します(この学校で自分のしたかったこと、頼みの綱の自動車部すらも廃部となれば実現は限りなく困難となり、いよいよこの学校を選んだ意味もなくなってきてしまうが、事情はなんであれ廃部であればそれも致し方無し、それならそれでこれまで通り一人でやってきた事を継続して個人的に行う．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[44: 「へぇ、整備の方に興味あるんだ。」 ．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-08T20:08:01+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[「へぇ、整備の方に興味あるんだ。」 彼女も同じくここに入部志望らしいのだが、聞く感じバトル好きというわけではないらしい。寧ろ彼女が興味をもっていたのはメカニックの方面らしく、たしかに昨日の熱弁ぶりからすればそれも納得できる。 とはいえ案内に乗っておいて部活動の紹介もなく、なんなら部員1人歓迎に来ないだなんて不思議な話で、いよいよ廃部が疑惑にあがってきた。「うーん……ボロボロのガレージだし．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[43: なるほど、私と同じ新入生だったのですね…．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-08T16:04:41+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[なるほど、私と同じ新入生だったのですね……私は本当は自動車メカニック部へ入りたかったのですが実は去年を最後に廃部となってしまったそうで……なのでそれに近い活動ができそうなここを選んだのですが……どうなっているのでしょうか？(どうやら彼女も自分と同じ新入生で自動車部への入部希望者であると知れば納得して頷き、とはいえ自分の方は昨日こそ珍しく追いかけっこに夢中になったりもしたが本来は車の走りを競い合わ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[42: 「んぇ…？うぅん、入部希望。」 S2．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-07T19:24:36+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[「んぇ…？うぅん、入部希望。」 S2000の彼女はたしか入学式と言っていたし同じ学年であるはずなのだが、どうやらこっちは2年生として見られているらしい。すぐに首を振って否定すれば、まだ部活にも入っていない同級生だと伝えることにした。 どういう偶然かわからないけれど既になによりも密接なコミュニケーションをした相手が同学年にいると思うとなかなか心強く、そのうえきっと同じチームで走るとなれば良いラ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[41: ……あら、ひなのさん。昨日の今日で会うと．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-07T11:04:27+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[……あら、ひなのさん。昨日の今日で会うとは奇遇ですね、もしかしてひなのさんがこちらの部員ですか？(自動車部の部室であるガレージの前、部員らしき人影が全く見えず静まりかえっている様子に疑問符浮かべつつも、とりあえずもう少し待ってみる事にして。そうしてしばらくして耳に届くのは何処かで聞いたような声、振り返ると昨晩のシボレーのドライバーが立っていて、何となくまた会うような気もしていたがよもやこんなにも．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[40: 「ぇ゛っ、昨日の……」 なんとか間．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-06T19:21:18+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[「ぇ゛っ、昨日の……」 なんとか間に合った入学式を終えて新しい学校生活がはじまれば、初めての刺激にワクワクが止まらない。身長に合わせたら少し胸のキツイ以外はセーラーもなかなか悪くないもので、新しい友達もできそうでのあり、これなら必死に勉強してここに入った甲斐があるものだ。 ただもっとこちらが楽しみににしているのはもちろん部活動で、この田舎の区で数少ない自動車部のために入学をしたのだ。ホーム．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[39: 「た、対話？ど、毒……？」 こっち．．．]]></title>
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<content:encoded><![CDATA[「た、対話？ど、毒……？」 こっちがきょとんとした様子で何気なく尋ねたことは彼女にとって深い拘りがある部分らしく、さらに勢いを増して返事が返ってきた。なんだか難しい表現をするもので、こんな綺麗な見た目をしているのにもしかして相応の変人なんじゃないかと早くも気づいてしまった気がする。いやだいたいS2000にスーパーチャージャーなんて見たことないし、静かで落ち着いた雰囲気から繰り出される高回転は．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[38: いいえ、確かにエンジンサウンドは運転を楽．．．]]></title>
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<content:encoded><![CDATA[いいえ、確かにエンジンサウンドは運転を楽しむ上で気分を高揚させてくれる良きスパイスになりますが、過ぎれば車との対話を阻害する劇毒となってしまいます(表面上だけではわからない深い部分での仲間意識のようなものを感じたものの、どうも価値観に関しては彼女とは一致とはいかないらしい、むしろ真逆であるとすら言える意見の対立に彼女が初対面の相手だということも忘れていつになくムキになって自分が愛車に求めるのがあ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[37: 「ぉ？お、おぉ、う、うん。音……」 ．．．]]></title>
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<content:encoded><![CDATA[「ぉ？お、おぉ、う、うん。音……」 彼女の車について尋ねればぱっと彼女の顔色が変わった気がして、次の瞬間には熱く改造を語られていた。スーパーチャージャーくらい私でもわかるし、たしかターボと違って低速域でも安定した出力が得られるものだった気がする。たしかにこのS2000はこんなスリムな格好をしながらもドカンと加速をしていったし、あの異常な加速はそういうことらしい。 まぁそれよりも私は彼女のギャ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[36: そうですね……確かにあの物理法則を無視し．．．]]></title>
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<content:encoded><![CDATA[そうですね……確かにあの物理法則を無視したような挙動は超常現象と言ってもいいぐらいではありましたが……(一度は否定してみたが実際に目の当たりにしたあのポルシェの走りを改めて思い返して見ればあまりにも規格外、まるで空想上の伝説の生き物を実際に目の当たりにしたかのようなインパクトがあり、お化けという表現も強ち全くの出鱈目という訳でもないかもしれないと思い直しながら、彼女の言葉に耳を傾ける。話を聞けば．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[35: 「んぐ……あぁんなのお化けみたいなもので．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-04T12:33:15+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[「んぐ……あぁんなのお化けみたいなものでしょ」 降りてきた彼女は如何にも大和撫子といった様子で、堅実な走りをしていた姿から想像していた通りの見た目だ。ただうちに秘めるスピリットはさっきのバトルでしっかり感じさせてもらって、最後に見せたアグレッシブなドライビングの片鱗からして、気は合いそうではある。まぁちょっと冗談が通じないタイプらしいのでお堅い話にはついてけそうにないけれど。「私はひなの、．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[34: お化けではなくポルシェでしたよ？911 ．．．]]></title>
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<dc:date>2024-11-04T11:43:04+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[お化けではなくポルシェでしたよ？911 GT3……改めて初めましてですね、私は邑崎春風と申します。はるかぜと書いて春風です(結局バトルは完全に水を差された形となり有耶無耶な決着に終わる、あの銀色のモンスターマシンを駆るドライバーは自分たちのことなど歯牙にもかけていなかった、戦う土俵にすら上がれていなかった自分たちが勝敗を語ることすらおこがましいことだろう。悔しさよりも一気に脱力感が押し寄せてくれ．．．]]></content:encoded>
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