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<title><![CDATA[熊猫はどんな夢を見る 【〆】]]></title>
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<description><![CDATA[マスターだけヨ。他の人は安静(静かに)ネ。]]></description>
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<title><![CDATA[59: (/  上げておきます……！)．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-23T23:07:33+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[(/  上げておきます……！)]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[58: ！！！マスターと一緒、行く！今まで．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-19T00:00:10+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[！！！マスターと一緒、行く！今までマスターが見てきた景色、紅鈴も観たいヨ！(   いつもよりもずっとずっと優しく純粋な、彼と初めて見た海のような瞳。思わず其れに吸い込まれるよう紅玉をぱち、と開いては彼からのお誘いに嬉しそうに頷いて。本来ならば交わるはずのない、生まれも育ちも違いすぎる2人が同じ景色を見た時。恐らく持つ反応や感想は異なるのだろうが、それでも彼の記憶を追体験するようなこのお誘．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[57: ……いつか、2人で船に乗ってどこ．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-18T00:04:51+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[……いつか、2人で船に乗ってどこかへ行こうか。僕が見た景色を、君にも見てほしいな。そうして、君の知る楽しいものも、僕に教えておくれ(自分の話におとぎ話を聞いているかのような反応を見せ、じっと船を見つめる彼女の横顔を眺めていると、不意に綺麗な赤色の瞳と目が合い。立派な料理、華やかな演奏、すぐそばを飛ぶ海鳥、どちらを向いても果てしなく広がる海……きっと船の上でも、彼女はさまざまな面白いもの．．．]]></content:encoded>
</item>
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<title><![CDATA[56: 真棒(すごい)！船の上、小さな街が．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-17T20:31:31+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[真棒(すごい)！船の上、小さな街があるみたいネ！(  彼が語り聞かせてくれる船上のお話は紅鈴には到底想像出来るものではなく、あんなに大きな鉄の塊が海の上に在るだけではなく更にレストランやオーケストラまで在るだなんて！と好奇心に胸を躍らせて。波打ち際にいるだけでもこんなにいっぱいの潮風を感じるのに、もしも自分が海の上に立ったのならばどうなるのだろう。紅鈴は絵本を読んでいる幼い子供のように澄．．．]]></content:encoded>
</item>
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<title><![CDATA[55: 船？ああ、何度もあるよ。(彼．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-17T00:24:47+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[船？ああ、何度もあるよ。(彼女が指差した先には、大きな船が港を目指して進んでおり。大して珍しくもない光景に見えるそれも、彼女にとっては感動の代物だったらしい。キラキラと輝く瞳で隣に座った彼女ににっこりと微笑んで、その問いに肯定し。名の通り、シーグローヴは海と縁の深い家。父の仕事に着いて行ったり、家族で旅行に行ったりといった機会で、自分は何度も船に乗ってきた。「船には立派なレストランもあ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[54: ─── おっきな船！見て、マスター．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-16T20:06:24+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[─── おっきな船！見て、マスター。〝ゴーカキャクセン〟！(   輸入船か、はたまた客船か。大きな船が港に向かって悠然と海の上を進んでいるのを見掛けてはぱぁあ！と光玉を輝かせて紅鈴は船を指さして。生まれてこの方客船はおろか船にすら乗ったことの無い紅鈴にとってだだっ広い海を重さをものとせず優雅に動く船というのは全く未知の文明で、例えるならば絵本に出てくるドラゴンや妖精たちとおんなじような存．．．]]></content:encoded>
</item>
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<title><![CDATA[53: そう。それなら安心だ。(くるり．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-16T00:02:34+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[そう。それなら安心だ。(くるりと楽しそうに回ってみせる彼女の姿と口ぶりからすると、どうやら彼女の強がりではなさそうで、ほっとしたように微笑み。もっとも自分だって、いくら身体が丈夫ではないとはいえ、あの苦い薬を飲んでいれば人並み程度の日常生活は送れると医者に言われているし、少々の風くらいなら問題ではない。けれど、体調を崩しがちであった息子を案じてのことだろうか、男児たるもの強くあれと親に厳．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[52: 紅鈴、寒いあんまり感じない！へーき．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-15T12:57:08+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[紅鈴、寒いあんまり感じない！へーきヨ！(  彼の問いかけに安心させるようにへらりと笑って見せれば流木からひょい、と立ち上がりその場で裾をひらりと風に靡かせながら一回転を。元々スラム育ちということもあり、こんなにぽかぽかと太陽が差し込んでいる天候ではなんて事はないとでも言うように身体中に潮風を感じているようで。以前は雨の日も風の日も嵐の日も、屋根の下で眠れれば御の字という環境だったのだから．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[51: ありがとう。ふふ、気が利くね。．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-14T22:49:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[ありがとう。ふふ、気が利くね。(満足そうな笑顔でドーナツを食べる彼女を見れば、一瞬の緊張感など気の迷いだったかのようで。思ったよりもドーナツで口の中の水分が持っていかれることが分かったからには、水筒の水も飲みつつ自分の分のドーナツを食べ進め。そのうちに、ふわりとストールが肩にかけられて。薄手のものとはいえあるとないとでは大違いで、こちらが何も言わずとも潮風に長時間当たることを見越してこれ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[50: 太好了(良かった)！紅鈴ストロベリ．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-14T19:08:08+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[太好了(良かった)！紅鈴ストロベリーだいすき！(    彼の微笑みに満足気ににこ！と笑っては彼の心情など察せられるはずもなく呑気にドーナツを頬張って。まさかこうして自分が主と横並びに残飯でもなければ毒味でもない甘味を頬張ることが出来るだなんて、以前は想像すらもし得なかっただろう。こうして充分過ぎるほどの贅沢を許してくれている彼には報いらなければいけないな、と改めて認識すればすっかりドーナ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[49: ん……。(思い切って口を開けば．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-13T21:55:12+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[ん……。(思い切って口を開けば、彼女の方はこういった行為に慣れているのか躊躇いなくドーナツの欠片が放り込まれ。その瞬間、唇に触れそうなほどの距離に彼女の白く細い指があることに微かな緊張が過ぎるも、一度咀嚼すればドーナツのふわふわの食感と苺の甘酸っぱい味が口いっぱいに広がり、表情を綻ばせて。主人が従者に手ずから食べ物を与えられるなど、実家の人間が聞いたら卒倒するだろうな……。そんなする必要．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[48: 是(もちろん)！(   スラムで．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-13T19:46:09+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[是(もちろん)！(   スラムで暮らしていた際に自分よりも年の小さい者たちにこうして食事を分け与えていた過去も相まって紅鈴はなんの躊躇もなくそっとドーナツを彼の口へと運び。そうして指についた欠片をぺろりと舐めては「ン。甘くて美味しいネ！」とにこにこへらへらと満足そうに表情を弛めて。いつもしっかりしておりどちらかと言えば兄貴然とした彼にこうして何かを食べさせるというのはなんだか自分がお姉さん．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[47: ……え？(目ざとい従者のこと．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-12T23:44:28+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[……え？(目ざとい従者のこと、ドーナツの大きさの差に気づくところまでは予想していたが、さすがに彼女の手から直接食べさせられるとは思っておらず、困惑の表情を見せ。「あーん」など、物心もつかない子供の頃を除けば初めてだ。そもそもその少し大きい分のドーナツは、自分が従者に与えたくて与えたもの。そうでなくても、生年月日がよく分からないとはいえおそらく年下の彼女から、子供のような扱いを受けること．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[46: 謝謝！(   ふわり、と隣から甘．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-12T19:03:29+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[謝謝！(   ふわり、と隣から甘いストロベリーの香りがすれば荒っぽく手の甲で涙を拭いてにこにこと彼からドーナツを受け取り。早速ひとくち─── と大きく口を開きかけたものの、ふと自分の持っているドーナツと彼が持っているドーナツの大きさが異なることに気が付けばその口は静かにそっと閉じられて。何度か自分の持っているドーナツと彼のものを見比べてはこて……と静かに首を傾げたあとにいそいそと白魚のよう．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[45: (「涙」の意味を知って初めて、大．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-12T00:01:32+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[(「涙」の意味を知って初めて、大きな瞳からぽろぽろと涙をこぼす彼女を優しく見守り。ずいぶん楽になったような表情の彼女の言葉に優しく微笑み、「ああ、そうだ、君だけの大事」と繰り返して。それから紙袋に残ったままのドーナツの存在を思い出すと、ストロベリー味のドーナツを袋から出し。素朴な見た目のプレーンとは対照的に、可愛らしいピンク色のドーナツは甘酸っぱい苺の香り。さくりとドーナツを割ったものの、．．．]]></content:encoded>
</item>
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<title><![CDATA[44: …なみだ、……。(   ぱち、．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-11T13:46:32+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[…なみだ、……。(   ぱち、と彼の言葉に触発されるように瞳を開けばそれと同時に紅玉からぽろりと透明の雫が溢れる。はらはらと花弁のように零れる其れを掌に受ければ、確かに血液のように温かいのにどうやらそれは涙という自分もまだ知らない人間の機能のようで。海のさざ波の音と、それから誰もを包み込む深く優しい海のような彼の声だけが聞こえるこの状況はなにだかとても落ち着いて、先程まで有った胸を締め付．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[43: ……その赤くない血は、涙というんだ．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-10T23:48:36+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[……その赤くない血は、涙というんだよ。人は嬉しい時にも、悲しい時にも涙を流すものだ。だからきっと、君は……嬉しくて泣くんだよ。何も変じゃない。(小さく鼻をすする音。どうしよう、泣かせるつもりなどなかったのに……と密かに狼狽えていたものの、投げかけられたのは思いもよらない疑問で。ああ、彼女は今まで泣くことすら教わってこなかったのか。言葉を選びながら従者に「涙」を教えつつ、自分の振る舞いで嬉．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[42: …マスター、紅鈴変ネ。頭撫でられ．．．]]></title>
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<dc:date>2024-04-10T00:24:12+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[…マスター、紅鈴変ネ。頭撫でられる、マスター優しい、どちもすごく嬉しいのに、でも苦しい。ここ、ぎゅってなるヨ。(  優しくて大きな彼の手に引き寄せられるように頭を撫でられては、潮風の香りよりも大好きな彼から香る甘い香水の香りがふわりと鼻腔を擽る。まるで赤子をあやすような彼の言葉にそうっと甘えるように目を閉じてしまえば、それと同時になぜだか鼻の奥がツンとするような感覚になり紅鈴は無意識に．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[41: ……分かってくれて、ありがとう。偉．．．]]></title>
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<content:encoded><![CDATA[……分かってくれて、ありがとう。偉いね、紅鈴。(不安も抱きつつ伝えた言葉は、どうやら彼女に届いたようで。遠慮がちに差し出されたドーナツを大事そうに受け取り、それを片付けつつ、そっと胸を撫で下ろし。あの日彼女を、生きるために手段を選んではいられないような劣悪な環境の裏社会から拾い上げて従者としたのは、哀れみでも慈善活動でもなく、自分のわがまま。だからこそ、彼女が何の不自由もなく暮らせるよう．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[40:  、 ……… 知道了( 仰せのまま．．．]]></title>
<link>https://www.saychat.jp/bbs/thread/695681/res/40/</link>
<dc:date>2024-04-09T13:43:38+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[ 、 ……… 知道了( 仰せのままに )。 落として、ごめんなさい。 ( 真っ直ぐにこちらを見据える深い海の色の瞳に吸い寄せられるように、なぜだかそこから視線が離れなくなる。それと同時に彼の言葉はすとん、と生まれながらに畜生同然の生活をしていた紅鈴の心に素直に落ちて。冬の悴むような寒い日に飲む暖かなスープのようにじんわりと胸が温まっていくような感覚と、それからナイフを胸元に突き立てら．．．]]></content:encoded>
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