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<title><![CDATA[「　墨の残り香　」〆]]></title>
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<description><![CDATA[稀代の小説家とお世話役の、二人暮らし。]]></description>
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<title><![CDATA[282: ご無沙汰しております、お元気にやって．．．]]></title>
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<dc:date>2020-08-28T22:56:36+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[ご無沙汰しております、お元気にやっていらっしゃるでしょうか。1年半という長い間お付き合い頂き、一緒に物語を紡ぐ事ができて先生共々とても嬉しく思っております。さて、最後のやり取りから、早いもので3ヶ月が経ちました。もしもこのまま、あと一週間お返事が無ければ、申し訳ありませんが再度募集を掛けさせて頂こうと思っております。もう少し此処でお待ちしていますね。お身体ご自愛ください。]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[281: ──ご苦労さん、此れが今回の分だ。…．．．]]></title>
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<dc:date>2020-06-04T03:17:36+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[──ご苦労さん、此れが今回の分だ。…其れ程の量でも無い、気になるなら此処で読んで行っても構わないよ。（相手に声を掛けられると筆を置き、書き終えた原稿を手に居間へと向かい。1週間ぶりに再会しても尚緊張した面持ちで腰掛ける彼女と挨拶を交わしつつ腰を下ろすと、早々に原稿の束を渡して。受け取るなりキラキラとした表情で頁を少し捲る様子を見れば、本来で有れば編集社に戻って校正をするのだろうがそんなに興味．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[280: 有難う御座います。先生はどんなお着物も．．．]]></title>
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<dc:date>2020-05-20T20:36:02+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[有難う御座います。先生はどんなお着物もお似合いになられますね、今着ているお色もとても似合っています。(更衣し、自分が選んだ着物に袖を通す姿を見ると、前に着ていた物とは真逆の色合いとて、様になって、格好の良く色も映えていた。小さく微笑み、一旦退室。再度、迎え入れる準備は整っているか、お茶菓子や座布団とのヨレ等細かい所までチェック。終えた頃に丁度よく鈴の音が響き渡った。玄関で、彼女を迎え入れ、客室．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[279: 嗚呼、ありがとう…おや、良い色を選ん．．．]]></title>
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<dc:date>2020-05-06T03:08:20+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[嗚呼、ありがとう…おや、良い色を選んだね。こういうセンスは昔からお前さんには敵わないよ。（程なくして戻ってきた相手の声に一度筆を止めて振り返ると、鏡の傍に掛けられていたのは久しく袖を通していなかった春長色の差し色が入った着物。今の季節にも今日の場にも合う選択だと納得し乍、気遣いに長けている相手だからだろうか、着るものからもてなしの食事、出掛ける際の手土産に至るまで、昔から時と場合に合ったもの．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[278: 承知しました。では、来訪次第お声かけ．．．]]></title>
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<dc:date>2020-04-23T17:26:40+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[承知しました。では、来訪次第お声かけ致します。(約束の時間まで幾分かあり、此方も家事は早々済ませておくことにしよう。ふと、相手に声をかけられると振り返る。他所行き用の着物姿は案外珍しく、思わず笑みこぼれつつ了承。)はい、分かりました。お持ちしますね。(別室にある棚を開けると、様々な色・柄の着物が並んでいる。どれも高価な物で、一つ一つ丁寧に保管されており、その中から自分の目利きで選択。春らしい．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[277: …嗚呼、今日が初仕事だったね。来たら．．．]]></title>
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<dc:date>2020-04-09T23:53:25+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[…嗚呼、今日が初仕事だったね。来たら声を掛けてくれ。（今朝は起き抜けに執筆を始めたのか、寝巻きの浴衣に羽織を掛けただけの格好で机に向かって居ては今日の予定を伝える相手の声を背中に聞きながらも原稿に視線を落とし筆を進めており。カレンダーに目を向けると今日が彼女の初仕事の日だと思い出した様子。声を掛けるように、という反応の時は自分で応対する場合が殆どで。編集者との打ち合わせがある事を失念していた．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[276: ━…温かい緑茶をお持ちしますね。(．．．]]></title>
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<dc:date>2020-03-28T09:31:03+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[━…温かい緑茶をお持ちしますね。(振り返った先で柔こい表情の先生に、微笑ましくもあり、自分以外を対象に笑顔を見せる姿は珍しく、彼女の温かな人柄を一段と感じた。自惚れていた感情を押し込んで、袖口に腕をしまう姿に、お身体を冷やしてはいけないと執筆部屋に戻るであろう後ろ姿に上記の声かけを。その後、緑茶を部屋まで届けに行った後は、夕食の後片付けと、翌日朝食の下準備を済ませ、いつもと変わらない日が終わ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[275: どうにも、誰かさんの面影が重なって仕．．．]]></title>
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<dc:date>2020-03-15T23:06:43+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[どうにも、誰かさんの面影が重なって仕様がないお嬢さんだった。…お前さんもそう思っただろう。（彼女の後ろ姿を見送り少し冷えた夜の空気に着物の袖口に腕をしまいつつ、玄関の戸を閉めて振り向いた相手の好意的な言葉を聞いては笑みを浮かべて。暖を求めて居間へと戻りながらも、おそらく相手も同じ事を感じていただろうと同意を求め。時折感じた彼女の視線も、話している時の僅かに上擦った声も、小説の話をするときの．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[274: 宜しくお願いします。帰り道、気をつ．．．]]></title>
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<dc:date>2020-03-14T09:40:45+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[宜しくお願いします。帰り道、気をつけて下さいね。(頭を下げる彼女に此方も、頭を同じく下げて。玄関先まで見送り、彼女と先生が一言二言交わすのを見守り、簡単ながら再度挨拶を。角を曲がり見えなくなるまで、見送るとふと先程の事を思い出した。お時間は大丈夫か、問おうと視線を彼女に向けると、彼女の視線は先生に釘付けだった。恍惚とした輝きを纏う視線、その瞬間は先生と彼女が主役の空間だった。太陽のように明．．．]]></content:encoded>
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<dc:date>2020-02-27T23:50:19+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[──…、とんでもない！今日がずっと続いて欲しいくらい、本当に幸せな時間でした…お料理も全部美味しかったです。ご馳走さまでした。（美味しい料理の最後に甘味と煎茶を戴き、料亭でフルコースを食べた時のような満足感を感じながらほっと息を吐いて。先生も席を立つ事なくこの場に留まって下さるものだから、ついお茶を都度注ぎ足して貰いながら食事を終えても変わらず会話には花が咲いていて。やがて会話が途切れたタイ．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[272: 次の新刊も、心待ちにしております。．．．]]></title>
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<dc:date>2020-02-23T03:12:32+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[次の新刊も、心待ちにしております。(何時もは2人の食卓も、倍の人数となると賑やかさも増す。元より、騒がしい場は好まない先生も、担当の方と代わりの女性の穏やかな賑わいに悪い気はしていないご様子。寧ろ、時折笑顔のような物も見られて、安堵の気持ちを胸に、釣られるように笑って。お魚を摘みながら、女性の方を見ると視線は先生の方へ向けられており、交わろうとすると逸らして。そんな一連の流れを眺めては、ふと．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[271: わあ…！これ、全部棗さんが作られたんで．．．]]></title>
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<dc:date>2020-02-10T00:55:40+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[わあ…！これ、全部棗さんが作られたんですか？こんな豪華なお食事、お店でしか見たこと無いです…！ありがとうございます、頂きます。（初めての憧れの人との打ち合わせは緊張もあってかあっという間に時間が過ぎ、先方のご厚意で夕食をご一緒させて貰う事になれば運ばれてきた料理の数々を前に感動した面持ちでそう言って。豪華だが決して派手さはなく、旬の食材にこだわった綺麗な料理の数々に感動しきりで。やがて全員が席．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[270: ─、短い間ですが宜しくお願い致しま．．．]]></title>
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<dc:date>2020-01-28T15:40:46+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[─、短い間ですが宜しくお願い致します。(来客用の湯のみ２つと先生と自分の分、計４つの緑茶を淹れてお出しする。見慣れた編集の方に、齢は同じくらいの女性の方。先生を前に、瞳に緊張と感動の色を滲ませながら、並べられた言葉。思わず、自分もまたあそこの場面ですよね…！なんて相槌が溢れそうになるのをぐっと抑え、ふと昔の自分を脳裏に。大好きな作品の魅力を、作者本人に語れる事の幸福感に密かに共感を覚え、微．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[269: （相手の思いを汲んで会食の提案を了．．．]]></title>
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<dc:date>2020-01-12T14:28:14+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[（相手の思いを汲んで会食の提案を了承すると、代理の担当を歓迎すべく腕を奮う相手に其方の準備は任せ再び部屋に戻ると筆を進めて。一方、約束通りの時間に屋敷に到着した編集者たちは居間に通されていたが、肝心の女性編集者は落ち着かない様子。屋敷の立派な門構えに、迎え入れてくれた人の良さそうな世話役を名乗る青年、そして少しお香の香り漂う整頓された室内。憧れの先生の住む所と思えばその全てに感動してしまい、．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[268: そうだ、せっかくなので夕食にお誘いし．．．]]></title>
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<dc:date>2020-01-12T03:20:06+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[そうだ、せっかくなので夕食にお誘いしませんか？これも何かの縁です、短期間ではありますが、同じ作品を作り上げる1人として歓迎致しましょう。(現在担当に着いている方は数年と決して短くはない方で、先生の事も分かっているであろう。それに１つの作品が世に出る過程には、色んな方がバックアップした上で成り立っている。その為には互いの協力が必要不可欠、自分も最初働き始めは毎日緊張と不安で一杯だった。きっと新．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[267: …嗚呼、そんな事かい。煩く口出し．．．]]></title>
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<dc:date>2020-01-11T12:27:56+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[…嗚呼、そんな事かい。煩く口出ししてくるような人間じゃ無ければ誰になろうと構わないけど…家に来るって言うなら、名前くらいは聞いておこうかね。（居間に戻ってきた相手からの報告に納得したように頷きつつも、本人としては担当が一ヶ月変わる事など大した問題ではないようで。現に担当とのやりとりは何かと相手に仲介してもらう事も多く、直接関わる機会と言えば家にやってきた時に話をしたり資料探しを頼む程度。．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[266: ご馳走さまでした。…はい、分かりまし．．．]]></title>
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<dc:date>2020-01-08T23:10:34+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[ご馳走さまでした。…はい、分かりました。(不意に鳴り響く音に、すくっと立ち上がり電話を取る。聞きなれた声は先生の担当の方で、長期休暇を取る事になりその間の代わりの担当が今日挨拶も兼ねて来訪すると、の事。手短な電話、「－…はい、…嗚呼、そうなんですね。分かりました。お伝えしておきます。」と静かに切る。代わりとなる担当の方の性別や年齢までは事細かに聞いてはおらず、長年世話役をやっていたが担当が変．．．]]></content:encoded>
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<title><![CDATA[265: ん、魚は塩焼きか西京焼きに限る。．．．]]></title>
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<dc:date>2019-12-29T14:13:13+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[ん、魚は塩焼きか西京焼きに限る。（熱い煎茶を受け取ると口にして、ようやくほっとひと息吐く事ができて。自分の勘違いと嫉妬心のせいで暫く食べられていなかった相手の腕を振るった料理を前に手を合わせると二人で食事を始めて。旬の焼き魚は好物で、鰆にも箸を付けると口に合う味に些か満足そうな表情を。二人で話をしながらの食事は久々で、かつ相手がこれからも此処に留まると分かった今、これまで拗ねていたのが嘘の．．．]]></content:encoded>
</item>
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<title><![CDATA[264: …失礼致しました。すぐにご用意致しま．．．]]></title>
<link>https://www.saychat.jp/bbs/thread/640362/res/264/</link>
<dc:date>2019-12-13T22:31:40+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[…失礼致しました。すぐにご用意致します。(しばらくは温もりに甘ては、髪や頬を伝う手の感触の余韻に浸ら。離れても尚触れられた場所は熱さえ帯びているような気もする。しかしいつまでも惚けていては仕事にもならない、気を引き締めて、言われた通り熱い緑茶を2人分用意して、夕ご飯を配膳する。向かい合わせに鎮座、「今日は新鮮な鰆が売っていたので、塩焼きにしました。」と言いながら手を合わせる。いつも通りと言え．．．]]></content:encoded>
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<item rdf:about="https://www.saychat.jp/bbs/thread/640362/res/263/">
<title><![CDATA[263: …夕食が冷めてしまうね。悪いけど、お．．．]]></title>
<link>https://www.saychat.jp/bbs/thread/640362/res/263/</link>
<dc:date>2019-11-28T22:08:27+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[…夕食が冷めてしまうね。悪いけど、お茶を一杯貰えるかい。（着物を軽く握る相手の髪を撫でて、どれくらいそうしていただろうか。謝罪には応える事はなく、少しして彼を解放すると、彼の目尻に出来た涙の筋を軽く指で拭ってやりつつ呼びに来てから随分と時間が経ってしまったと思いながらそう言って。安堵からなのかどっと疲れが押し寄せて息を吐くといつもならお茶は食後なのだが先に茶を要求しつつ、机の上に溜まった大量．．．]]></content:encoded>
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