永久指名　（〆）

良かった。子供体温ていうより、千秋くんが隣に居るから…かな。
（　彼が隣に居るだけで自然と体温が上がってしまうのは、きっと心の底から彼の事を想っているからなのだろう。歴代の彼氏とは比べ物にならないくらい自分の事を大切にしてくれて、ホストという立場でも女性関係だって不安にならないように気をつけてくれていて。だからこそ彼が体調を崩した時は1番に駆け付けて精一杯看病してあげたいし、彼が満足するまで傍に居てあげたい。そんなことを考えていれば手を握り返してくれた事に幸せな気持ちになり、無意識のうちにそう言葉にしていて　）

は…？な、なんだよそれ…
（　今の自分に言えたことではないが、いつになく素直な言葉を投げ掛けてくる彼女に動揺しぎょっとした様子で。素面の時は中々流れる事のないであろう甘く熱っぽい雰囲気にじわじわと照れが滲み出てきて、やっと落ち着いてきた身体の熱がぶわっとぶり返してきて合わせていた視線をふいを逸らして。照れを誤魔化すかのように身体に力が入り、無意識に彼女の手を握る手にも力が入って　）

あーえっと、やっぱり今の忘れて…！
（　その場の雰囲気の流れで口に出してしまった事ではあるものの、実際に彼の反応を見てしまえばはっと我に返り苦笑いを浮かべながらぎこちない返事をして。自分から手を重ねてしまい、そのうえ手を握り返されてしまえば今更手を離す事もできず、同じように視線を逸らし紅潮する頬を隠すように片方の手で覆い　）
ほんとごめん、今日の私どうかしてる。