隣国同士の王子様は仲がいい(〆)

そうだよ、ジェルとは赤ちゃんの時から一緒にいるんだよ(アルバムを捲れば、小さい頃の自分が幼児の相手をお世話している場面が多く、ふふっと笑いながら言い、そんな自分たちを見て、執事が、「アルベルト王子、ジェルミア王子、アルバムを見るのは構いませんが、本来の目的はお忘れではないですか？」と言い)

っへ…(相手の言葉に照れていたものの相手の執事からの指摘の言葉に本当に忘れてしまってたのか一瞬目を丸くしてそちらの方を見ていたものの、少しして「…あっ、ルファ兄とのやつ」と漸く思い出したのか小さく呟いて)

えっ…あ、そうだった(アルバムを見るのが楽しくてすっかり忘れていたが、執事の言葉で思い出し、再び探し始めて)

(改めて相手と次兄ルファの並ぶ写真を探していれば幾つか見付けたものの、その中には幼い自分を相手の足元に座らせたりしているものもあり、乳幼児期の頃すらも本当に相手にベッタリだったんだなぁ…と思っていて)

あ、ねぇ、これとかどう？(どんな構図がいいかと考えつつ、身長が大体同じだったルファとの写真を見ていたが、ふと2、3歳であろう相手を抱っこしている写真を見つけては、それを指さしつつ相手にそう提案してみて)

わ…俺をだっこしてるやつ？(相手とルファの並ぶ写真のポーズはシンプルなものが多く、それ以外で言えば自分が傍にいることで自分を何かしらのポーズで相手とルファで囲ってるのが多く、参考に出来そうな物があまりなく悩んでいたところで相手からの声かけにそちらを見てみれば自分を抱き抱えてる相手の写真で、そうポツリと問い返して)

うん、どうかな？(昔撮った写真の再現という程ではないが、似たような構図で撮れるのではと思っていて、相手にどうか尋ねてみて)

良いよ？俺の事、ちゃんと抱っこ出来る？(勿論完全再現できるかどうかなんてのは無理であることは重々承知の上ではあったが、少し笑いながら了承しながら少し揶揄い交じりにそう問い掛けて)

…頑張る(了承してもらえば安堵したが、揶揄うような言葉に、いつもなら出来ると言い切るが、今は同じ身長と言うのもあり、自信があまりなく、頑張ると言っては、相手を抱っこしてみれば、なんとか成功するも、やはりというべきか、少し腕がプルプルと震えていて)

頑張れー、アルベルト(相手のあまり自信無さげな反応に少しだけクスリと笑えば相手が少しでもやり易いようにして。腕をプルプルさせながらも出来ている現状に楽しげに笑いながら頑張れと呑気な声掛けをしつつも相手が倒れてしまったら問題なわけだからこそ「執事さん、撮れたら早くアルベルトに言ってあげてね！」と声をかけて)

早く、してっ…！(腕を震わせつつ、執事に早くと言い、執事はカメラを構えて、「いきますよ、3、2、1」と言って撮り、上手く撮れているのを確認しては、「いい感じに取れましたよ」と伝えてくれて、その声掛けと同時に相手を下ろして)

アルベルト、よく耐えたね。お疲れ様(相手の執事からの相手のキツそうな体勢での撮り終わりの声に相手が自分の身体を下ろしたのを確認してから相手の方を向き直り相手の頭を撫でながら相手の苦労を労って)

ジェル、落とさなくてよかった(相手に撫でられ、嬉しそうにしつつ、相手を落とさずに済んだことに安堵していて、執事は「後は普通に並んでいる所だけで大丈夫でしたか？」と相手に確認するように尋ね)

俺はそれで問題ないけど…アルベルトはどうしたい？(相手の嬉しげで安堵の色の呟きに頬を緩めていれば、相手の執事から問われた言葉にコクリと頷いては相手の方を見ながら相手に問い掛けてみて)

うん、俺もそれで大丈夫(相手との写真も、何枚か撮ったため、大丈夫だと伝えつつ頷いて、相手の手を握りつつ、隣に並び立ち、カメラを構えた執事に「いきますよ」という掛け声があり、カウントダウンがされ、シャッターが切られて)

(相手の隣で僅かにまたイタズラをしたい気持ちが込み上げてきそうになるも、これ以上は相手に嫌われてしまうかもしれないと心の中で自制を試みつつ相手の隣で並び立つ姿を撮ってもらい)

ありがとう、じゃあ今日撮ったの全部現像お願いね(何枚か撮ってもらえば、執事にそう伝えれば、執事がお辞儀をしてから部屋を出ていき)

写真、楽しみだね(相手の執事が部屋を出たのを切っ掛けに相手との触れ合いをより強めたい欲が増してきてしまいギュッと抱き締めながら相手にそう話して)

わっ、ふふ…うん、すごく楽しみ(抱きつかれると驚いては、嬉しげに笑いつつ楽しみだと返し、相手をぎゅっと抱きしめて)

へへ…(相手に抱き締め返されれば嬉しさから頬を緩めながら感情が声に出て。しかし、それもまたすぐに相手との濃密な行為をしたいという欲が出てくれば無意識に自らの膝を擦り合わせつつ相手の腕の中で身を捩り)