My Dear…(〆)

…ええ。
(「探偵さん」の声に返事を返しながらも目線はソイツらから外さない。ソイツらは俺たちに気付いているのかいないのか、俺たちより少し離れた席に腰を下ろす。ここなら不意打ちでもない限りアイツらより先に攻撃ができる。「……警戒しつつ放置でいいでしょう。こんな街中でドンパチ始めるわけにはいきませんからね」なんて心にもない台詞をひとつ)

僕は戦闘はできないので、早撃ちは任せます
（放置でいいという意見に頷くと、手を上げて店員を呼び「チョコレートケーキとイチゴのタルトとチーズケーキも追加で」と何処に入るのかさらに注文しつつ、店員に小声で尋ね、店員が首を振ると笑顔でお礼を言ってから相手の方を向いて「おそらく彼方は気づいていないので彼奴らが出ていったらつけましょう」と言って）

…そうですね、それがベストでしょう。
(銃撃なんて訓練と実戦で腐るほどやって来た。それにこの特別製拳銃は補助付きだ。あんな素人相手に外すことなんてないだろうが念の為準備はしておく。…というか、「探偵さん」は随分大食いらしい。あの腹はブラックホールか何かか？)

ん…一応、僕も自分の身は守れるとは思うのでお気になさらず
（やってきた三種類のケーキを笑みを浮かべながら食べていると、自分の護身用の短剣をコートからチラリと見せながらあっという間に食べていると、怪しい複数名の男たちは食事を終えたのか立ち上がり、自分の後ろを通ったのを確認すると「ケーキ代とかはそちらの経費で落としてくださいね」と言ってから立ち上がって）

…
(成程、そういうことか。まあ、最悪上司に領収書を叩きつけてやればいい。「探偵さん」の依頼料に上乗せって形ならあのバカ上司も文句はないだろう、同じように立ち上がって野郎どもに目線を向けた)

あ、はいその方に請求してください
（さらりと相手の上司の名前で請求させると、男たちは店の外に出たため追いかけて。ゆっくり歩きながら、一瞬だけ目があった男の一人の情報が見えると「…転移系能力者」と小さく呟いて）

…ビンゴ。
（嫌な予感は無事的中、懐の拳銃を握る手に力を込めながら野郎どもの後を追う。気付かれないように声と足音を潜め、「…下がってください、怪我でもさせたら何て言われるか」と「探偵さん」に声を掛けておく。）

任せますね
（頼もしいと思いながら一歩後ろに下がり、相手の言葉を聞きながらも少し短剣は握っておいて。男たちは街中にもかかわらず恥知らずな会話をしており、聞くところによると次のターゲットの女性を選び中のようで。「…品がないな」と小さく呟きながら観察して）

…f**k、随分ゴリッパな嗜好で。
(抑え目の声ではあったが、思わず口から品のない罵倒が飛び出すぐらいには聞こえてくる野郎どもの会話は下品極まりなかった。今すぐにでも頭をぶち抜いてやりたい衝動に駆られたが、もしも警官が無罪の市民を撃ち殺したなんてあっては目も当てられない。野郎どもは大人しそうなアジアン系の女性に目を付けたらしい、数人連れで彼女の後を追っていくのを陰に隠れつつこちらも追って)

あなたの口も大概ですよ、全く
（やれやれと言いたげにしながらも相手の後ろをついていくと、２人の男の能力であろう。男が何処からか銃を銃とナイフを取り出して空中に浮かばせて女性を脅している。所謂武器を自在に操れる能力者と武器を自在に作れる能力。ただ詳細は一方は武器は２個までしか操れず一方は生産するまでに時間がかかるようだ。「あの能力は制限があるので、貴方なら大丈夫かと」と詳細は細かく言う時間はないためそう言って）

…Freeze！そこまで、警察です。
(拳銃を取り出し、構えながら二人の野郎どもと怯える女性にも聞こえるように声を張り上げてやる。女性の顔は安心したように綻んで、逆に両手を上げる野郎どもの表情は引き攣っていた。「…まあ、お前らは手を上げたって撃つけどな。『スレンダー・ペーパー』」そんな野郎どもを嘲笑しつつ能力を発動させ、弾丸状に構成した指を拳銃に装填して発射してやり、右に立つ野郎の掌を撃ち抜いてやるとこれまた情けない悲鳴を上げる。)

大丈夫ですよ…こちらへ
（そう言う使い方もあるのかと感心しながら、女性の手を引いて。ただ先ほどまで３人だったのに転移系の能力者はどこへ…？彼奴の能力の詳細は触れたものの転移、この人が狙われているなら取り敢えず匿うしか…と思っていると背後に気配がし、コートのポケットから短剣を取り出して振り向けばおそらく今回の事件の黒幕、首謀者である臓器好きの異常な男が立っていて）

…ビンゴだ、クソッタレ。
（女性の方に目を配っていれば、その背後にはゴリッパな性癖を持って今回の事件を引き起こした野郎が立っていた。二人の野郎どもに向けていた銃口をそっちに向け直し、威嚇のつもりで顔スレスレに一発、次は当てるつもりで左肩に一発。残りの「弾薬」は手が一発、足も含めれば十一発。まだ余裕はある。）

面倒な方ですね
（銃弾のおかげで一瞬怯んだ隙に自身の短剣に相手を強制的に眠らせる毒を込めて腕に刺すと悲鳴と共に強制的に眠って。「…一応、眠らせました」と呟くものの、この毒は自分の体内の血を少し使うため少し貧血気味になってしまう。「捕まえてくれます？」としゃがみながら相手に言って）

…ええ。
(流石に指を何本も弾丸にしてぶち込めば疲れる。いつの間にか額に滲んでいた汗を拭いながら呑気に寝こけてる野郎を担ぎ上げて応援要請をする。数分もしないうちに同僚の乗るパトカーが到着し、野郎を後部座席に乗せて俺も「探偵さん」を引きずって乗る)

もっと僕の扱い良くしてくれません？
（引き摺られて少し不満げにそう言いながら車に乗って。相手が汗ばんでるのを見て一応ハンカチを渡し「使って良いですよ」と言いながら、取り敢えず帰ったらお腹いっぱい食べよう…と思いながら車の中で目を閉じて）

…ご親切に。
(扱い云々の話は聞かなかったことにし、ハンカチを受け取って額にまだ滲む汗を拭く。発射した指を戻し、手を動かしながら後部座席の背もたれに体を預ける)

……ねむ…
（目を閉じながらぶつぶつと呟きながら同じように後部座席にもたれ掛かりながら目を閉じてゆっくり息を吐くと「経費でご飯食べましょ」と言って）

…構いませんけど。
(運転席の同僚の苦笑も聞かなかったことにして、洒落た場所なんて知らないのでとりあえず近場のレストランで俺と「探偵さん」を降ろさせる。入口を潜ると落ち着いた雰囲気の内装とウェイターがテーブルに案内するなり注文を取りに来るのでメニュー表の一番上にあるステーキを注文しておいて)

さいっこう！遊間愛してる
（軽い意味で愛してると言うとメニュー表をジッと眺めると、ハンバーグとシチューを頼むと店員が思わず食べられるのか？と言いたげにジロジロと見たものの「はーやーく」と言えば厨房へ行って。「…そんなに食べれなさそう？結構食べているけど太らないからかな」と言いながら水を飲んで）