【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】

【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】

執事長  2020-02-25 19:00:33 
通報


 それは空から降ってきたのか、あるいは地から湧き出たのか。

 あなたの手には、身に覚えのない一通の招待状が握られていた。

 艶めく黒薔薇の封蝋が、" 早く読んで "とあなたを誘う。

>―― 嗚呼、なんて美味しそうな貴方。今夜、お迎えにあがります ――

 それは、狂った喜劇を好む神様の、歪んだ悪戯だったのだろうか。

 斯くしてあなたは異界へ攫われ、人を喰らう怪物たちと一つ屋根の下で暮らす事となった。

 この世に一つだけのグランギニョル、その幕が今ここに上がる。



  ▼ 規則や世界観 ▼
【 https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world 】

  ▼ 提供一覧 ▼
【 https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters 】

  ▼ 参加方法 ▼
【 https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome 】



  ▼ 概要 ▼

/ 再建トピ / 指名制 / 人外×人間 / メリバ要素、流血表現を含有 / シリアスでダークな雰囲気も、仄々切ない純愛も /
/ あなたの指名や行動でエンドが分岐、1度エンディングを迎えてもご所望の限り物語が続くマルチエンド式 /
/ 基本は登録制、ご希望の方は無登録でも勿論可 /
/ 今回より完也を推奨、当方はご挨拶の後から伽羅口調にてお返事させて頂きます /
/ お互いが楽しめてこそ、真のハッピーなりきりライフ!という信条の下、相性重視 /
/ セイチャット様および他トピ様にご迷惑をお掛けしない様、当トピの名前を他所で出す行為・当トピ内で他所様のトピを仄めかす行為・演者様(参加希望者様)以外の書込みはご遠慮ください /


  ▼ 先代トピからの変更点 ▼

①黒薔薇屋敷の秘密について、より詳細な設定が公開されました
②提供が新たに3名追加され、既存メンバーも1名変更しました
③新たに" 秘密の共犯者ルート "を追加しました




コメントを投稿する

  • No.724 by 執事長  2021-08-12 23:20:23 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、のんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:ユギン ]

>ゲリライベント(>>706)開催中


 ※少しの間なりきりから離れておりましたのでリハビリしながらとなりますが、それでもよろしければお相手頂けますと幸いです。なお置きレス交流も可能になりましたので、即レスだと負担が大きいかも…という方もお気軽にご参加くださいませ!

 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>703
●レイモンド × アッシュ ⇒ 【 >>702
●リーパー × レナード ⇒ 【 >>722
●メリッサ × アッシュ ⇒ 【 >>720



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼

  • No.725 by 執事長  2021-08-15 18:36:46 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、のんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]

>ゲリライベント(>>706)開催中


 ※少しの間なりきりから離れておりましたのでリハビリしながらとなりますが、それでもよろしければお相手頂けますと幸いです。なお置きレス交流も可能になりましたので、即レスだと負担が大きいかも…という方もお気軽にご参加くださいませ!

 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>703
●レイモンド × アッシュ ⇒ 【 >>702
●リーパー × レナード ⇒ 【 >>722
●メリッサ × アッシュ ⇒ 【 >>720



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.726 by 執事長  2021-08-17 19:26:15 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、のんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]

>ゲリライベント(>>706)開催中

 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>703
●レイモンド × アッシュ ⇒ 【 >>702
●リーパー × レナード ⇒ 【 >>722
●メリッサ × アッシュ ⇒ 【 >>720



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.727 by レオ  2021-08-18 23:11:27 



うむ。久し振りだな。
私も、君とまた過ごせる事を嬉しく思う。
では、祭りの続きを楽しもう。


***

>ラザロ(>703

(次なる屋台の説明を聞かんと、彼へそばだてた耳を文句が叩く。思わぬそれに丸まった一度目を瞬かせた後、彼が自らの不満を宥める様を視界に映るに任せて見詰めていれば、ふいと瞳が交じって問いを落とされる。「ああ、怖くはないが…一体どういう…」質問には先ず明確な答えを。しかし、その意図を捉えかねて疑問も混ぜつつ、歩み出す彼を追って己も屋台の前へと歩を進める。多少の差異はあれど、概ね似た形をした正体不明のそれらの内、渡された一本を受け取って、不思議そうに僅かに眇められた視線を注ぐ。指先を使ってくるりくるりとそれを緩やかに回して全体を観察していたが、掛かる声に意識は傍の彼へと戻って、「これを…こう、か…?」教えられるまま、裾を払った足元に浮かぶ火で、持った物の先を炙る。一秒、二秒、三秒…何も起こらないと首を傾げたその矢先──「うおっ!?」唐突に、そして勢い良く噴出した光と熱と煙。それらに尾を膨らます猫の如く身が反射的に縮こまってぽんと跳ね、同時に声も上がって、危うくよろけてぶつかりかけた隣の彼を、驚嘆に見開いた目で見上げる。「っ、何だこれは!?驚いた、火を噴いたぞ!」先まで感じていた仄かな警戒を吹き飛ばす程の驚喜に彩られた音で、言葉の追い付いた感情を順に形にしていく。「凄いな、これは!どうなっているんだ!?」それから初めて見る物に湧く好奇と興味に、華やかな火を放つそれと彼へ何度も交互に顔を向けながら、改めて己が握り締めている物について問い掛けた。)


  • No.728 by 匿名さん  2021-08-19 19:11:12 





指名:クォーヴ

希望ルート:捕食ルート、共依存ルート

名前:ニンファ

性別:女

年齢:12歳

職業:学生

性格:嘘や疑いを知らず、時に残酷なまでの正直者。元来素直で明るく人見知りもしないが、空気を読むことが人より少しだけ苦手。見たものを見たままに、聞いたことを聞いたままに信じる。何事にも染まり易い性格であるが、幼き好奇心故か興味の対象がころころと移り変わり、本能的に自分にとってより楽しいものを選別しているような節もあり、よく観察していると自身の欲求に対して非常に忠実であることが窺える。

容姿:身長147cm、肌の色は白く女性らしさはまだ殆ど感じられないほっそりとした体つき。前髪を真っ直ぐに切り揃えた、ストロベリーブロンドの前上がりおかっぱ。鼻から頬へ掛けて散った雀斑が目立つ。円くて大きな青いの目をしており、黒目がち。白い長袖のシャツワンピースに、茶色のブーツを履いている。照れると、ぎゅっと目を瞑って「いーっ」と歯を見せるおかしな癖がある。

備考:体の弱かった母はニンファが生まれて間も無く他界し、木彫り職人の父によって男手ひとつで育てられた。その為か、幼いながらも一通りの家事をこなす能力とある程度の暮らしの知恵は既に身につけている。毎日楽しく学校に通っているが周りの子供達からは少々変わり者と認識されているようで、その為か上手く友達が出来ず寂しい思いをする場面もある。父に習う木彫りの腕はなかなかのものであり、父曰く「親の贔屓目を抜きにしても上達が早くセンスもある」とのこと。趣味は動物の形をした木彫り人形を拵えること。

ロルテスト:(窓の外が茜色に染まり、部屋の白いレースカーテンをふわふわと揺らす風に乗ってやって来た優しい匂いがどこかで夕食の支度が始まったことを報せる、そんな頃。少し冷たくなってきた室温にふるりと肩を震わせながら、テーブルの上に突っ伏していた顔を起こして眠たげに瞬きをして。昨夜こっそりと夜更かしをしたせいか、取り込んだ洗濯物を畳んでいる間にどうやら転寝をしていたらしい。時計を見るまでもなく既に夕刻である事を察して、残っていた洗濯物を慌てて畳んでしまうやいなやいそいそとそれらを抱えて動き始め。しまった、早く夕食の支度をしなければ、そんな思いに駆られて慌ただしく部屋の中を動き回っていた時、不意にぴたりと動きを止めたのは窓際のテーブルの上にぽつんと置かれていた封筒が目に入ったからで。考えてみればこの家に手紙が届く事そのものはそう珍しい事ではなかったが、何だか妙に気になってしまって落ち着かない。恐らくは父に宛てられた物だろうと予想しつつテーブルへ近付き、手に取った封筒をじっと眺めてみた。一見何の変哲も無いそれは、誰に、そして誰から届いたのか分からない。「…変なの。」と、素直な感想を漏らす一方で込み上げる好奇心に勝てず、封筒を破いてしまわないように注意しながらそっと封を解いて中身を取り出して。何だかいけない事をしているような気がして俄かに心拍が上がり、ごくりと生唾を飲みながら父が居ない事を確認しようと周囲を見回した視線を手元へ戻す。そして数秒ののち、どうにもぴんと来ないその内容にあっさりと興味が遠退いてしまったのか、退屈そうに唇を尖らせた所でぐらりと視界が揺れた。────予期せず途切れた意識と全身の感覚が、どこか遠くから聞こえて来るようなノックの音によって少しずつ戻ってくる。いつの間にか寝かされていたベッドの上で身動ぎをすると馴染みある自分のベッドとは異なる匂いがして、ぼんやりと曖昧だった意識を本能が揺り起こした。知らない場所だ、そう悟った瞬間急速に襲って来る不安と心細さでじっとしていられなくなったのか、繰り返し見知らぬその部屋の扉を叩く音に縋るような思いでベッドの上から飛び降りると、「パパ……?パパっ、」心細さをいっぱいに含んだ声で呼び掛けながら、駆け寄ったその扉を勢い良く開いて)



こんばんは。…あ、えっと、お邪魔します。
不思議で、ちょっと怖いけど、でもすごく楽しそうな場所だなってずっと気になってたの。見て、自己紹介も書いてきたんだよ。ニンファも、お屋敷に入れてもらえるかなぁ…でも、相性は大事だってパパも言ってた。もし、ダメだよって言われたらちゃんと家まで引き返すから、ここで待ってても良い?帰り道は覚えてるの。ひとりで帰れるよ、大丈夫!
怪物さんのお返事、楽しみにしてるね。ニンファのお話聞いてくれてありがとう。



  • No.729 by ラザロ  2021-08-19 21:58:35 



>レオ(>727


ガハハ!どうだ吃驚しただろ!
(まるで特別親しい友人に仕掛けたサプライズの種明かしをウズウズと心待ちにするかのようにそわそわ様子を見守っていた矢先、シュゥッと蛇が鳴くような音と共に黒薔薇屋敷の夜を照らすきらびやかな火花が散った事に驚嘆する貴方を満足気に観察しながら機嫌よく大口を開けて笑い「 この程度の小火で燥ぎ過ぎだぜ、テメエはもっと凄ンげえこの俺の炎を見ただろが! 」陰鬱としたこの屋敷で貴方を喜ばせてやれる物は多いほうがいい。だが火を扱う分野で自分が負けるのは男臭いプライドが許さないようで、そもそも勝ち負けの価値などつけられる筈もない貴方の情動に対して笑みのままに額を小突くことで異議を申し立て。刹那、花火の仕組みについて問われれば昨日今日でその存在を知った怪物が人工物について事細かに説明出来るわけもなく「 あァ?どうって……そりゃアレだろ、その筒ン中にゃあちっちぇサラマンダーでも詰まってて、餌に群がって飛び出て来るンだよ! 」知らない、と無知を晒すのもまた前時代的なプライドが良しとせず、本気とも冗談ともつかない荒唐無稽な解説もどきを声を荒げて与えることで勢いのままに乗り切ろうと、今度はいわゆるネズミ花火と呼ばれる玩具に着火して「 グダグダ考えンな、今夜は祭なんだぜ! 」悪戯心に満ちたニヤリとした笑みはまさにヤクザかその道の者を彷彿とさせる佞悪さで、バチバチとススキ花火の数倍は派手な音を散らして足元をネズミのように高速で這い回る花火を貴方の足元へと2、3個解き放ち)


  • No.730 by クォーヴ  2021-08-19 22:43:50 



>ニンファ(>728


やあ、御機嫌ようお嬢さん。僕は今夜の案内役、死神のクォーヴだよ。以後お見知りおきを。
ふふ…そっか、勇気を出してお屋敷の扉を叩いてくれてありがとう。自己紹介、とっても上手に書けているね。君みたいな小さな演者さんは珍しいから、今から君と話せるのが楽しみだよ。改めて黒薔薇のお屋敷へようこそ、ニンファ。
そうだね、ニンファの言う通りだ。相性はとっても大事、それは君にとっても僕にとっても同じこと。だから、物語の途中で何か違和感を感じることがあれば遠慮なく僕に教えるって約束してくれる?もちろん、僕からもニンファの可愛い雀斑に誓うよ。
最初の指名、僕を選んでくれたんだね。ふふ、こんなに可愛らしい仔を初めて迎えに行けるなんて僕はとってもラッキーな怪物だ。希望のルートは捕食と共依存だから、基本的には捕食エンドに向けてじっくりと頁が進んでいくことになるかな。どの分岐で共依存に切り替わるかは、黒薔薇のみぞ知る……ってところだね。
そうそう、今だけ君は素敵な夢を見ることが出来るんだ。もし君がお望みなら、>706で初回交流することも可能なんだけど、どちらがいいかな?
僕らはずっと此処にいるから、お返事はゆっくりで大丈夫。ゆったりと待っているよ、ニンファ。


  • No.731 by ニンファ  2021-08-20 01:46:32 





>クォーヴ(>730)


ほんと?ニンファもお屋敷に入れてもらえるの?
わぁ、良かったぁ。すっごく嬉しい、ありがとう!これからどんな事が起こるか分からないけど…ニンファと、お屋敷と、それから怪物さんたちで一緒にお話を作るの楽しみにしてるね。ニンファ、お約束もちゃんと守れるんだよ、ほんとだよ。だから、よろしくね。死神のお兄ちゃん。

それでね、お話の一頁目を始める前に、せっかくだから夢も見てみたいなって思ってるの。そうすれば、お屋敷も怪物のみんなも、ニンファの事がちょっと分かるかなぁって。
自分が食べられちゃう夢の事を考えるのって、何だか不思議な気分。うーん…ニンファはまだここに来たばかりだから、①の夢にしようかな。でも、この夢にするならきっと、クォーヴよりももっとお腹を空かせてる怪物さんと会う方が良いよね。捕食エンド達成難易度Dの4人なら、ニンファの事食べてくれる?ちょっと怖いけど…もし良かったら、その4人の中の誰かに会わせて欲しいな。



  • No.732 by リーパー  2021-08-20 09:39:41 





>レナード( >722


( 彼の元へと届く前に払われるのが関の山だろうと考えていた手が掴まれ、彼の元へと引き寄せられれば覚束無い脚は思い掛けない方向へと加えられた力に対応する事も出来ず、つんのめるようにして彼に身体を預けるように収まり。触れた肌から伝わるひやりとした冷たさが徐々に感じられなくなっているのは自分の体温が下がっていっている為か。彼の肩口へと頭を預けながら見上げるようにして視界に捉えたその顔は、今迄見てきたどんな表情とも違う形容し難い色が滲んでおり。彼の頬へと触れるように手を伸ばし、親指の腹で目許を柔く撫でて「 ……ッは、ンな顔すんなよ。簡単に逝ってやれなくなる 」普段から比べてみれば随分と弱々しく映るだろうが、片側の口の端を持ち上げて。嗚呼、寒い。意識が朦朧とする。浅い呼吸を繰り返し彼の身体へと擦り寄るようにするのは、少しでも体温を逃すまいとする生存本能的な何かなのか、彼に抱いてしまった感情故の事なのか。ふい、と視線を彼の目許から僅かに逸らし、ぽつりと呟いたのはひとりごとじみた掠れた声で「 死ぬの、怖くねぇけど死にたくねぇな… 」何を言ったところで助からない事は重々承知。くたりと彼に預けた身体は最早力を入れる事も叶わず、ただ流れ出る血液が服を濡らして )



  • No.733 by クォーヴ / テオ  2021-08-21 16:49:07 



>ニンファ(>731


勿論。僕も他の怪物たちも、黒薔薇だって君のことを歓迎しているよ。こちらこそ宜しくね、妖精みたいなお嬢さん。
夢のことについて色々検討してくれてありがとう。屋敷の舞台裏をしっかり見てくれてるんだね、とても嬉しいよ。じゃあ今回は腹ペコの4人からフランケンシュタインのテオをお迎えに向かわせようか。僕よりも上背があって最初は怖いかもしれないけど、のんびりした怪物だからあまり心配しないでね。勿論、別の怪物の方が良かったり何か他に希望がある場合は、遠慮なく言ってくれると嬉しいよ。
願わくば君の夢が素敵な黒薔薇に彩られますように。それじゃあまたね、ニンファ。


***


テオ:
(泥濘の底へ沈んでいくような気怠い眠りから徐々に意識が浮上したのは、けたたましく耳元で鳴くカラスの使い魔の所為ではなかった。元より眠たそうな目をゴシゴシと擦って鼓舞し、のっそりと上体を起こした途端に獣の唸り声のような悍ましい音で腹の虫が鳴き。そうだ、お腹が空いたから目が覚めたんだ。単純な思考回路はいとも容易く本能を優先し、新入りが来たと繰り返し告げる使い魔の嘴を指先で柔くつまんで静寂を取り戻して。トレードマークの黒いマフラーを鼻が埋まる高さまでぐるぐると巻きつけ、その裾を揺らしながら自室を出て向かったのは貴女の部屋。力加減を誤ったノックの直後に一息で開かれた扉の向こう、自分の目線では小さな貴女を視認できず空っぽな室内が映るばかりだったが、足元から“パパ”と呼ぶ聞き慣れない声に反応してギ、ギ、ギとブリキの人形が軋むような動作で顎を引き「 …………オレ、テオ。パパじゃナイ 」子供相手にしゃがんで目線を合わせてやるような気遣いは機械仕掛けの怪物にインプットされておらず、一見ぼんやりと穏やかな双眸の奥に確かな食欲を滲ませながら「 パパって、ナニ? 」少しだけ強く閃いた好奇心から、玄関口に立ったままぎこちない動作で首を傾げて)


  • No.734 by レナード  2021-08-21 17:34:45 



>リーパー(>732


(体温のない吸血鬼の頬を淡くなぞる温もりを、最初の夜に触れた時と比べればずっとずっと冷たく感じて眉間の溝を一層深めて。簡単には靡かず自分のペースを守り続ける猫のような貴方が怪物である自身を頼るように身を寄せるのを感じ取れば、最も多くの出血の原因となった貴方の傷口へそっと手をかざし水色の柔らかい光を発すると辛うじて流血は止まり。しかし失った血液が戻ってくるわけではなく、夥しい赤色を流してしまった貴方が助からない事は確信したうえで「 これ以上お前を無駄にするのは勿体ない。そう思っただけだから 」助かるやもと希望を抱かせない為のぬか喜び予防か、それとも純粋な照れ隠しかは本人のみ知る所。ずいぶんと軽く感じる貴方の身体の膝裏と肩を支えて姫君のように抱きかかえ「 違う。……お前はここで永遠に咲き続ける黒薔薇になる 」ふと告げたのは黒薔薇屋敷の真実。一度ここへ攫われた人間は肉体を怪物に捧げ魂は屋敷に捧げることとなる、そう示唆した声色は忌々しげで「 だから、せめて見晴らしの良い場所で咲きなよ。 」咲く位置など選ぶ権利も獲物にはないと理解した上で凛とした声で告げ。廊下の窓を開け放ち、コウモリのような大きな翼を背に生やしてなるべく衝撃を与えないようふんわりと宙へ浮上し、柔らかく羽ばたくうちに屋敷の屋根へと降り立ち。そこは黒薔薇屋敷の周辺に広がる神秘的な花園と黒茨の森、そして永遠に沈まない玉兎を一望できる特等席で「 まだ目が見えるなら焼き付けるといい。 」腕の中の貴方の双眸をじっと見つめ、生気の光がそこにあるかをさり気なく確認したことで死期が直近まで迫っていると悟り。一度目を閉じ、再度開けば吸血鬼の視線は白い首筋へと移っていて)


  • No.735 by 執事長  2021-08-21 23:34:17 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、のんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:ユギン ]

>ゲリライベント(>>706)開催中

 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>703
●レイモンド × アッシュ ⇒ 【 >>702
●リーパー × レナード ⇒ 【 >>734
●メリッサ × アッシュ ⇒ 【 >>720
●ニンファ × クォーヴ / テオ ⇒ 【 >>733



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.736 by 匿名さん  2021-08-22 22:47:13 





指名:キルステンさんまたはシャルロットさん。おそらく一番最初の方に暫く依存すると思いますので、相性がよさそうな方がいらっしゃればそちらでお願いします。
希望ルート:隷属ルート。話の流れに合わせて捕食ルート、共依存ルートにも。
名前:リュカ・キャンディ _Lucas Candy
性別:女
年齢:18y
職業:学生
性格:笑い上戸で泣き上戸。何においてもオーバーなリアクションを取り、相手にすり寄る感情豊かな少女。軽薄で人懐っこい性格。退屈を嫌っており、そばに誰かがいないと安心できず、他者をよく褒める癖がある。その軽薄な口は少しでも自分のそばが心地よいと思ってもらい、近くにいてもらうため。口先のばかりのおべっかだけが達者になってしまったようで精神的には未成熟。常に誰かの一番でありたいと考えて行動するため、突拍子がなく、破天荒。自分について少しでも肯定的な態度、言葉をとられると、まるで母親に褒められた子供のように喜び、ひな鳥のようについて回る。逆に否定されれば癇癪を起すが、次あった時には否定されたところを直して、けろりと気にした風もなく接してくるため、根には持たないタイプだが他者の評価に非常に敏感な性格。
容姿:手入れの行き届いたストロベリーブロンドの髪とミストブルーの瞳。胸上まで伸びた癖の強い髪質で、広がるのを抑えるために両脇で緩く二つ結びをしているが、結ばれた毛がパーマのかかった髪のようにうねっている。前髪は軽めに梳き、眉上まで。眉は少し細目に整えられている。アーモンド型の瞳は茶目っ気たっぷりに目尻が上がっており、小動物を連想させる。身長169cm。人種ゆえの白い肌にピンクのアイシャドウが色濃く乗っており、肌も整えアイラインを描いた化粧は派手め。ピアスはノリで開けたものが4つに軟骨に2つ。軟骨とつながった銀のチェーンピアスを好んでつけ、指輪を通して身に着けているネックレスも銀。
備考:ごく普通のごく一般的な家庭で育ってきた。親の言うことはきちんと聞き、友達はそれなりにいて、兄弟とも仲が良く、彼女自身を嫌う人はいないのではと噂されるぐらいには性格もよかった。風に演じていた。彼女はもともと捨て子で、今の家族には養子として迎え入れられた。迎え入れてくれた家族はとてもやさしく、両親、兄弟ともに大層優秀で、愛想がなく臆病で発達も遅かったことから捨てられた彼女にとって天国のようで、地獄のような環境だった。また捨てられないように、嫌われないようにと血の滲む思いで努力して掴み取った現状に家族は大層喜んでくれたが、そこにあるのは必死にあがき続けた自分ではなく、あくまでも対人受けの良い仮初の自分。彼女自身が認めてもらいたくて演じた自分だったが、そのギャップに悩まされ、本質の自分を見れば誰も認めてくれなくなるのではという危機感から常に他人からの評価に怯えるようになった。心の奥底では、本当の自分を見て、愛してもらいたいという願望が渦巻いていて、精神は捨てられた子供のころから動いていない。飽くなき承認欲求と、一度懐に入ったものへの執着心は、お気に入りのおもちゃを取られたくない子供の様。一人称はアタシ、キャンディ。男っぽいという理由からファーストネームで呼ばれることを嫌い、キャンディと呼ばれることを好む。二人称は呼び捨て、○○さん、ちゃん、くん、アンタ。
ロルテスト:( いつも通り、明るく元気に過ごした一日は家族に帰宅を告げたところで一度終わりを迎える。今日はどんなところが良くて、だめだったところはどこか。いつだってそばに人が絶えない女の子でいなければ、好かれていなければ、一人になるのだけは嫌だ。そんな思考のまま静まり返った自室で手早く学校道具を置き、制服を着替える。早く済ませて、みんなのいるリビングへ。早く。いい子の自分に戻ればだれにも嫌われなくて済む。そばにいてくれる。焦燥が行動に現れ出たような乱雑さで机に放ったカバンから荷物を取り出していると、ふと一枚の紙が床へと落ちる。それは珍しく蝋で捺された手紙で。もらった覚えのない手紙に疑問が沸くが、誰かがこっそり忍ばせたのだろうか。そう思うと悪戯好きの面々が思い出され、ほんの少しむず痒い気持ちになる。「…もー、アタシだからよかったケド、ほかのヤツなら捨てられててもおかしくないんですけどお」すっと持ち上げた手紙は黒薔薇の封蝋で閉じられていて、なんとも古風な、ヴィンテージものの印章だということがわかる。今時、こんなものを持っている人が居たとは。美しく細工された模様に目を奪われつつ、ハサミを取り出せば、上部を切り、中身を取り出した。中に入っていたのは一枚のカード、その内容を見ようとした瞬間、ぐらり、と視界がぶれた。咄嗟に支えを見つけようと伸ばす手も届かず、視界が白に染まっていく___。
ふと、目が覚めた。視界に広がる光景は馴染んだものではない。寝起きの頭ではその事実をうまく噛み砕けず、ぼんやりと眺めているうちに、体を優しく包み込むふかふかとしたベッド、掛けた覚えのない毛布、大きく寝転がっても壁にぶつかることのない脚。_そんなことあり得ない。ばっ、と飛び起きた先の光景はやはり馴染みのないものばかりで。まるで貴族か使っていたかのような古めかしい一室に一人、ベッドの上に転がされていた。次第にことの重大さを理解した頭は必死に今までのことを思い出そうと回転する。たしか、自室で知らない手紙を開けて、中に入っていたカードを読もうとして…。そこで意識が途切れたのだ。どくどくと心臓が跳ねる。そのとき、心臓の音ばかりが響いていた部屋にノック音が響く。一気に跳ねた心臓を落ち着かせるように深呼吸をし、これはきっと悪戯だ。悪趣味な、悪戯。手紙を忍ばせた友達がやったこと。自室で倒れたのだから家族ぐるみかもしれない__。そう思い込めばいつもの演技と同じだ。努めて緊張感のない声をあげ、ドアへと歩きドアノブを捻った、ほんのすこし震えた声には気づかない振りをして、 )
…っはーい、今開けるよぉ…。もう、変な悪戯はやめてほしーなあ…。


こんちわぁ、なんかすっごいおもしろそーな場所だなあって前から思っててさー、遂に来ちゃったあ。
あ、急に話しかけてごめんなさあい。アタシ、キャンディっつーの。ここの案内人さんにさ、キャンディのこと少しでも知ってほしくて…、キャンディからの言葉でもいーい?
ここでならさ、キャンディのホント、出してもいーんでしょ?あはッ、それってちょーサイコーじゃん!
でもでも!相性ってヤツ?大事だし。キャンディのコト見て、ダメそーだったら言ってね!
キャンディは怪物さんたちのトクベツになりたいけどぉ、怪物さんたちはキャンディのこと、おいしくなさそ!って思ってるかもだし!
合わなそだったらまっすぐおうちに帰っからさあ。お返事だけ!よろしくー、ほんじゃねー。



  • No.737 by ニンファ  2021-08-23 20:32:03 





>クォーヴ/テオ(>733)

素敵な怪物さんに会わせてくれてありがとう!この夢の中でニンファは食べられちゃうけど、夢が終わって目が覚めたら、また会えるかなぁ。もしまた会えたら、お友達になってもらおうっと。クォーヴにも、また会えるよね。ニンファ、楽しみにしてるんだよ。だから、良い子で待ってるね。たくさんお世話してくれてありがとう。おやすみなさい、死神のお兄ちゃん!



***


パパ……じゃ、ない…?(今この瞬間最も会いたい人物が扉の先に居ること、何よりも温かい安堵感をくれる大きな胸の中へ飛び込めること、そんな祈りと共に上げた視線の先に立つ姿を見るなり込み上げてきた驚きが瞬間的に泣き出しそうな不安を上回ったのか、目をまんまるにして固まりながらぽつりと呟き。時間にしてほんの数秒間、しかし体感で言えばもっとずっと長い間唇を横に結んだままじっとしていたが、少しずつ戻って来る冷静さが連れてきたのは先程驚きのあまり一時的におさまっただけの不安と、知らない場所で知らない誰かと対面していると言う恐怖。ばくばくと忙しなく脈を打つ心臓が無意識の内にぎゅっと力のこもった体に熱をもたせ、頭で考えるよりも先に逃げ道を探そうとする本能に突き動かされて一歩、また一歩とよろめくように部屋の奥へ向かって後退しつつ、風変わりな相手の姿をじろじろと眺めて。「パパはパパ、強くて優しくて、ニンファのとっても大事な人だよ。」と、投げ掛けられる問いを無視する事こそ無かったが、対面した瞬間じっと覗き込んだ相手の瞳にぎらりとした一瞬の鈍い光を見た事実が迂闊に近付いてはいけないと警鐘を鳴らす。とにかくどこかへ逃げなければ、父親を探さなければ、そんな思いに駆られて落ち着きなく周囲を見回しながら「ねえ、テオ、ニンファのパパはどこに居るの?どうしてニンファは、テオのおうちに居るの?ニンファ、テオの事知らないよ、知らない人には着いてっちゃダメだって、パパとのお約束、ちゃんと守ってたのに……」どうやら知らない間に相手の家へ連れて来られたのだと思っているらしく、どれだけ見回してもやはり記憶に無い見知らぬ部屋の中を動き回って)



  • No.738 by ユギン  2021-08-24 00:42:45 



>リュカ(>736


やあ、僕らの可愛い子羊ちゃん。黒薔薇のお屋敷へようこそ、僕は今夜の案内役のユギンだよ。覚えていてね。
ああ、君は甘くて美味しそうな名前がキュートだね。なるべく長く舌の上で転がしていたいけれど、あんまり堪え性のない怪物なら我慢できなくてすぐに噛み砕いちゃいそうだ。そうならないように気をつけてね、キャンディ。
頭の回転が早くて饒舌だけれど情緒は子供時代に置いてけぼりにしちゃっただなんて、グランギニョルにぴったりの演者じゃないか。子羊ちゃんがこのお屋敷でどんな運命を辿るのか今から楽しみだなぁ。
相性については今の所特に懸念はないけれど、何かあればお互いに遠慮は無しにしようね。そんな他人行儀をしたら黒薔薇の機嫌を損ねちゃうから。

さあ、最初に君を迎えに行く怪物のお話をしようか。人魚の彼は相性的に少し怪しいところがあるから、他に希望がなければシャルロットを向かわせようかと思ってるよ。もしもっと面倒見の良い住人がよければ、比較的人間に対して友好的なマリーシュカやジョネルも候補に挙がるかな。
それと、今は黒薔薇の気紛れでトクベツな夢を視られる期間なんだ。もし興味があれば>706を確認してもらって、お好きなシチュエーションとご指名を聞かせて欲しいな。


  • No.739 by テオ  2021-08-24 02:05:16 



>ニンファ(>737


パパ……、変わった名前。けど、言い易イ。
(親兄弟の概念をいまいち理解しきれてないために、切実にその存在を要求する少女をただぼんやりとした様相で見下ろしながら暢気な感想を。最早それが父親を意味する単語ではなく貴女の大切な人の固有名詞なのだと曲解しながらもそれは些末な事とばかりに「 ニンファ、良い名前。柔らかくテ、甘ソウ 」淡々としていながらどこか機械じみた調子外れな抑揚が不気味さを助長する声。物騒な発言である自覚もなく、怪物は人間を食って当然というこの屋敷の摂理に従って一歩部屋に踏み入ろうとした瞬間、ゴチンと音を立てて枠におでこをぶつけ「 ……ココ、小さい。ニンファが小さいから、扉も縮んダ? 」貴女に用意されたのは成人用の部屋だが、いずれにしても怪物規格のフランケンからすれば些か余裕に欠けていたらしくぶつけたおでこをさすりさすり。本気とも冗談ともつかない言葉のままに今度こそ少し身をかがめて無事入室し、後ろ手に扉を閉めることでこの部屋を密室と化して。ちょろちょろ動き回る彼女は小動物のようで、ゆっくりとその一挙手一投足を目で追いながら最後まで口を挟むことなく静聴した後「 パパの居場所、知らナイ。ココ、オレの家ジャなくて黒薔薇の屋敷。ニンファは約束守ッタ、けど使い魔がニンファ攫って来タ 」ギシ、ギシと奇怪に首を左右へ傾げながらひとつひとつの質問に出来る限り応えて。最後に貴女は不可抗力で連れ去られた旨を告げれば、こめかみに突き刺さったネジを掴んでガチリと半回転させる音で注意を引いたつもりで「 ニンファ、オレ達のゴハン。今から、オレだけのゴハン 」と残酷で変えようもない事実をハッキリと真正面から宣告して)


  • No.740 by リュカ・キャンディ  2021-08-24 04:16:44 



>ユギンさん( >738)



ハァイ、ユギンさん。お出迎えありがと!
先ずは、キャンディが怪物さんたちのお眼鏡にかなったことが嬉しいなあ。飴玉みたいにひょいとお口に放り込まれないよう、気を付けるねえ。
でも、それもまたひとつの運命ってヤツ?キャンディをトクベツにしてくれる怪物さんに食べられちゃうの、どんな気分なんだろ?ふふっ、ちょーっと楽しみかも!
でも、ユギンさんみたいなやさしー怪物さんなら、噛み砕かずに最後の最後、溶けきるまで舌の上で味わってくれる?ユギンさんになら食べられてもイイよ…なーんて、あははッ!
オーケー、やっぱ話してみなきゃ判断できないトコあるし、何かあればね言い合わなきゃだよねえ、お互いが楽しくお話しできるのがイチバン!
アタシもちっとこの界隈から離れてて、最近出戻ってきた一人だから、ブランクとかルールとか、ヤな気持ちにさせることしちゃってたら言ってね?
キレイに咲いてる黒薔薇さんに失礼のないよーに過ごさせてもらいまあす。

やったあ、シャルロットちゃんとお話しできるのうれしい!
あっ、でもでもぉ、マリーシュカさんとジョネルさんとも仲良くなりたいかも…、どの怪物さんとお話させてもらおうか、迷ってた中の二人が挙げられるなんて、ふしぎ!
う~ん、迷うけど、お先にシャルロットちゃんとお話したいかも…、彼女の好かれることを渇望する精神とアタシのこの歪な外面が、うまくマッチするといーな。
へぇ!今ならトクベツな夢が見られるんだ。一回食べられてみるのもってヤツ?面白そーじゃん!
でも、残念。アタシ、だいぶ速さにムラのあるレスポンスだからさ、末までにその物語を完結できる保証がないの。順当に行けば、①で参加したいかな~って思うケド…。もうひとつ、アタシを食べるなら、ホントにアタシを必要としてくれる怪物さんにしか食べられたくないかも、なんて…我が儘かなあ?
そういうことだから、惜しいけど通常交流から始めさせてもらえるとうれしいな。



  • No.741 by ユギン / シャルロット  2021-08-24 16:15:04 



>リュカ(>740


ふふ、君はよく彼女の特徴を掴んでいるね。求められたいと叫ぶ依存と、相手を所有したい依存はまるで属性の違う劇薬みたいだ。混ざったらどんな化学反応が起きるか、――もしかすると屋敷中の怪物を巻き込んじゃうかもしれないよね。
夢について、検討ありがとう。君が望む物語を紡ぐ事が何より大切だから、惜しむことなんて一つもないよ。黒薔薇は気紛れ、きっとまたいつか夢の根を君の枕元にも張るだろう。
さて、早速シャルロットをお迎えに上がらせようか。今夜の僕の役目はここまで、けど何かあれば遠慮なく呼んでね。キャンディ、素敵な夜を。


***


シャルロット:
(光沢のある黒革の家具一式に所々の差し色はバイオレットパープル。さらにはふんだんな黒いレースで彩られた如何にもゴシックな部屋の中央に座り込み、一人遊びに興じる少女、否、機械仕掛けの怪物がひとり。小さく華奢な手で弄っていたのはどうみてもヒトの顔面、比喩でも形容でもなく生首から目玉をくり抜いて光にかざし「 ……キレイ 」だなんて恍惚と呟いて。ふとコウモリの使い魔がキィキィと到来し、お楽しみの時間に水を差されたと表情には出ずともまとう雰囲気で不服を示すが、慌てたように一層激しく鳴く使い魔の声にそれはふっと和らいで「 そう。……新シイ玩具が来たノ 」短い頭で懸命に首肯する使い魔を尻目にぶわりと広がっていたショート丈のドレス裾をお粗末に整えたつもりで、向かったのは貴女の部屋。ノックの後に開かれた扉、自身より幾ばくか目線の高い“獲物”を見上げ「 イタズラ?じゃないノ。ココで起きるのは本当のコトヨ 」今にも零れ落ちそうなほど不気味に開かれた光のない双眸とは裏腹に、大きく開かれることのない小ぶりな唇から温度のない声ではっきりと現実を告げ、それがこの屋敷での常識だと言わんばかりに遠慮なく彼女の自室へと足を踏み入れ。数歩進んだところでピタリと制動し、ギギギ、とぎこちなく首を巡らせて振り返り「 私シャルロット。アナタはダアレ? 」本来質問すべきは拉致されてきた貴女である筈だが、そういった情緒を感じさせないまさに機械のような一定の抑揚で問い掛けて)


  • No.742 by リュカ・キャンディ  2021-08-24 19:38:14 





>ユギンさん / シャルロットちゃん( >741


あは、そりゃ面白いコトになりそー!その時には、キャンディをここまで案内したユギンさんも共犯だかんね!
ユギンさんも、ここまでありがとお。インキュバスを紳士だなんてお笑い種かもしれないけど、ユギンさんみたいな優しいエスコートをしてくれる紳士なかなかいないからさあ、今度会ったとき、次はユギンさんともお話しさせてよ。
あっ、ごめん、まだ行かないで!PF提出の事なんだけど、アタシ、こういう風にアナウンスがかかってない状態での交流は知らなくて…、一つ聞いてもいーかなあ?
ほら、前はアナウンスがかかって、お互いどちらかが離席するまで交流して、また次回も来てくれたら本登録って形だったじゃない?今のこの状態…置きレス仕様ではどのタイミングが区切りになるのかなって。…ほらほらあ!いちおーさ、そこで相性の判断がつくし、心の準備はしておきたいわけだしい…。もうどこかに記述があったりしたらほんとごめんなんだけど…。あと、この状態まま返しててもいーのかなって聞いてもいーい?とりあえず、今の状態は置きレスって認識でだいじょぶそ?



は、…え?…ぁ、悪戯じゃ、ない…?
( 気丈にふるまいながらも震える手でそっとドアを開いた先に佇んでいたのは、まだ中等教育を受けているようなうら若き少女で。てっきり、友達が待ち伏せているものだとばかり思っていた、否、思い込ませていた頭にすうっ、と冷たい風が通り向けていくような不快感。少女の未成熟で可憐な唇から発せられた言葉は、淡々と事実を述べているだけで、そこにはからかいも、悪意も何も乗っていない。そのギャップに空恐ろしいものを感じて。脅かし役だ、そう思い込もうとしても今度はうまくいかない。まるで蛇に睨まれた蛙のように委縮し、動かせないままの瞳に移るのはあまりにも人間離れした姿。こちらをじっと見据える黄緑色の瞳はハイライト一つ浮かんでおらず、今にも飲み込まれてしまいそうな恐ろしさを感じる。青白く生気のない肌と、なにより…、でかでかと頭部に突き刺さった螺子と、まるで皮膚を後から繋ぎ合わせたかのような継ぎ接ぎが顔に大きく縦断していたからだ。そこにジョークグッズとは比べ物にならない生々しさを感じ、これは悪戯なんかじゃない、本物だということに嫌な汗がにじむ。気圧され吐息しか漏れでない口から唯一言語化できたものは悪戯ではない、その一言だけ。ここで起きるのは本当の事だけ。では、私は自室から、この少女に、ここまで連れ去られたとでもいうのだろうか。あまりのことに茫然自失としている間にも、少女は己にいる部屋へと入りこんだ。その堂々たる姿にこれが当然なのだと思い込んでしまうほど、この部屋と少女の服装が美しく映えていて。まるでブリキの人形のような音を立て振り返った少女の問いにもいつもならば、こちらの台詞だと噛みついてしまうところだが、この幼い姿形とこの無垢にも感じられる無機質さの前では不思議といい淀んでしまう。「あ、たしは…、キャンディ。その、よろしく。シャルロット。」果たしてよろしくというべきなのか、うろ、と彷徨った瞳はもう一度少女をとらえると、すう、と息を吸い、彼女が踏み込んだ分だけ近づいて、そっと左手を差し出す。少女がどのような目的で己を攫ってきたのかは知らないが、現状態で敵意が見られないということは害意はないのだろう。少なくとも今は。その中で逆に敵対的な行動をとるのは相手を刺激するだけだ。「…ね、握手しよ。初めましてー、仲良くなろーって意味の握手。…ね?アタシ、シャルロット…いや、シャルロットちゃんとお話しできたらうれしーなあ。」人が一番好むのは好意的な態度。この少女にそれが通じるかなんて些末なことだ。動かなければ大変な目に合う。ただそれだけ。にこりと作った笑顔に甘えるような猫撫で声で発した言葉はあながち嘘とも言えないのだ。恐怖の中に混じるほんの少しのスパイス。他者へのおさまらない飢餓感はこの少女さえも毒牙にかけんとする。そんな自分が恐ろしかった。本題を後付けに、さあ、吉と出るか凶と出るか。少女の様子をうかがって、 )
アタシがなんでここにいるのかも、さあ…?教えてほしーし。



  • No.743 by ユギン / シャルロット  2021-08-25 01:36:37 



>リュカ(>742


勿論。僕は君みたいな可愛い子羊ちゃんを導くためにお屋敷にいるんだもの、今度は僕ともデートしようね。
そうだね、質問をありがとう。このお屋敷も扉が開いている時間が以前と比べてかなり不定期になってしまったから、原則置きレスと認識しておいて貰った方が良いかな。仮登録終了の区切りは、シャルロットとの初夜が終わるまで。置きレスベースでの交流に変わったから、以上の認識でいてもらえるかな。他にも分からない事や確認しておきたい事があれば、遠慮なく教えてね。


***


(光も影も吸い込むような双眸は問に対する返答を得られるまで一寸たりとも貴女から外されることはなく。答えるまで許さない、そんな圧力をかけていると誤解されても致し方ない刺さるような視線はそのままに、漸く名前を得られた事に「 ……ソウ。 」と小さく呟いて。随分素っ気なく聴こえるかもしれないが、胸中では相手が思い通りに名を明かした事に満足感を覚えており決して機嫌は悪くなく、だからこそ表情も濁らせないまま「 ――――? 」コテン、と人形の頭が落ちるように小気味よく首を傾げ「 私と、仲良く、したいノ?私とお話、嬉しいノ? 」新入りの獲物の反応は往々にして命乞いをしたり恐怖に泣き喚いたりと散々だが、それは当然の事。その当たり前から逸してあろうことか獲物の方から捕食者へと歩み寄る無防備さが理解できず、頭上に目いっぱいのはてなマークを浮かべながら「 あくしゅ。……ッテ、何? 」それは怪物の世界に存在しない文化なのか、それとも無知な怪物がインプットされていないだけなのか。未知な感覚の連続に、見開かれた両目はまばたきをすることも忘れて食い入るように貴女を見据え続けながら「 アナタ、選ばれたノ。 」がらんどうな自分でも答えられる問がある。ゆえに簡潔に与えたはずの解は一周回って要領を得ておらず、しかしそれに気付く能もないまま「 ダカラ、ずっとコノお屋敷で暮らすノ 」ギシシ、と身体を軋ませながら今度は身体ごと貴女へと振り返り、あいも変わらず雲を掴むような声色ではっきりと荒唐無稽な現実を告げて)


  • No.744 by リーパー  2021-08-25 11:17:48 





>レナード( >734


( 柔らかな温かみを持った色の光が傷口へと触れたかと思えば、その部位の痛みは感じなくなった。されど最も深かった傷口が塞がっただけ。それで助かるなど思ってもおらず、次ぐ彼の相変わらずな言葉にはふっと表情の力を抜いて笑みを浮かべてみたつもりだが、果たして上手く笑えていたのかは彼のみぞ知るところだろう。恒の通りであれば暴れたであろう抱えられ方をされても、今はその腕の中に大人しく収まりじっとしている事しか術は無く。朦朧とする意識の中で告げられた屋敷の真実は、ただでさえ鈍い頭の回転が殆ど機能していない今では全て理解ができるはずも無く瞳を瞬かせ。彼が告げたことが事実なのかさえ分かりはしないが、一つ理解が出来たのはどうも彼がその事について苛立たしさを感じているのであろうという事「 ……アンタから一番よく見える場所で咲いてやるよ 」どうせ日陰で生きてきた人間なのだから見晴らしなどどうでもいい、それよりも彼の言葉が事実なのなら、そしてもし咲ける場所を選べるのなら、他のどの屋敷の住人に気付かれ無かったとしても彼が見てくれる場所を選ぶだろう。そんな事を考えていればふっと身体が浮く感覚に、思わず目線は足元へと。遠ざかっていく地面をぼんやりと見つめていれば衝撃も感じずに辿り着いたのは屋敷の屋根の上。もうさしてはっきりと周囲を視認出来ているとは言い難いが、白い靄が掛かったような風景を見渡してから彼へと視線を戻し。喰べてくれるつもりなのだろうが、彼の視線が首筋へと移った事は少しばかり面白くない。身体を支えてくれているのをいい事に僅かに身動ぎ、掠め取るように軽く唇を重ね合わせた後に深紅の瞳を見つめて「 最期、一回でいいから名前呼んで 」焦点さえ定まってはいないが、命の灯火が尽きるその瞬間まで彼の事を視界に焼き付けておこうと )



  • No.745 by レナード  2021-08-28 23:11:19 



>リーパー(>744


……お前なら出来るかもね
(性悪な黒薔薇の支配する屋敷で数々の怪物に寵愛された貴方ならば、或いは。投げて寄越すような淡々とした口調ではあったものの、そこには折れない芯を凛と讃える貴方へと注ぐ満腔の敬意がひっそりと内在していて。それを巧く表現出来ていたかは別として、普段人を認める発言などしない吸血鬼はそれを最期の餞とするつもりで首筋へと牙を寄せようとした刹那、もう自力で駆動する余裕などないと思っていた貴方に不意を突かれた事でピタリと動きを止め目を瞠り。それが悪魔やインキュバスの捕食行為ではなく、人間の世界で暖かな感情を表現する挙動だという知識があったからこそ、突如去来した筆舌に尽くしがたい情動に珍しく狼狽し「 ――おまえ、っ 」眉間にしわを寄せながらも声音に滲むのは不快ではなく、照れ臭さのようなそれで。文字通り死人のように白い頬へほんの僅かに朱を差したか否か、虚を掬われたことに対して悔しそうに吐息した後「 本当に俺の傍に咲けたら、毎日一度呼んであげる 」一本取られた事を素直に認め、黒薔薇に魂を捧げてもなお貴方の屋敷での暮らしに少しでも彩りを添えられたらとイフに期待を寄せた約束を一つ。満月の銀光に透けて消えそうな儚い命を惜しむように腕に抱く力を強め、切なそうに眉尻を下げ事切れる寸前の貴方の双眸を見つめ「 リーパー、お前は美しい 」ただの家畜と軽んじた人間にここまでその生命を尊重したいと思わせられたのは初めてで。心身共に空恐ろしいほど綺麗な貴方の首筋はいっそ神聖なように思え、覚悟を決めるように紅い双眸が煌々と輝きを増せば、スティレットの如く鋭い牙をその白い肌へ穿ちリーパーという尊い命へ幕を下ろすだろう)

  • No.746 by ニンファ  2021-08-29 12:54:16 





>テオ (>739)


だっ――――…大丈夫?それ、痛くないの?(ばくばくと忙しなく脈を打つ心臓が白い頬を薄っすらと上気させ、今ひとつ噛み合わない会話に違和感を覚える事も忘れるほどに動揺と心細さでいっぱいになった心は、大きくそして頼もしく見えた父親の体躯をも凌駕するその姿にはっきりとした恐怖を抱き始めて。一方で、こめかみを貫通する大きな螺子や継ぎ接ぎの痕が残る顔、怯えながらもどこか心配そうにちらちらと相手へ視線を向けてそれらを確認しようとするのは、"彼は怪我をしているのだ"と言う受け取り方をしたからだろう。気にはなるが恐ろしくて迂闊に声を掛けられない、そんな逡巡を確と木枠に額をぶつけるその鈍い音が吹き飛ばし、思わずはっとして一歩相手の方へ近付きながら、自身の額や顔、こめかみ、痛いのではないだろうかと想像の及ぶ箇所へ自らぺたぺたと触れて具合を尋ねて。とは言え、姿を見れば見るほど、声を聴けば聴くほど、目の前の相手が自分と同じ"人間"と言う種族からはどこかかけ離れた存在である事を悟り始めており、この空間が密室と化した事を報せる音を引き鉄として急速に舞い戻ってきた不安と、関節の滑らかさに欠ける不気味に軋むようなその動きも相俟って、ひとつひとつ取りこぼしなく丁寧に応えてくれた筈の声には露骨な動揺を見せ。「つかいま…?……テオ、ニンファおうちに帰りたい。パパの所に帰りたいの。」と、混乱のあまり涙も出ない円い瞳を真っ直ぐに相手へ向けながら訴え、今自分が居る場所も分からなければ時間も帰り方も分からないと言う途方も無い状況に揺れ動く心を必死に支えて。しかし、徐に螺子を掴んだ大きな手がこれまでに人の体から発せられるのを聞いた事の無い音を伴ってそれを回す様を目の当たりにした瞬間、ひっ、とか細い声が漏れ、まさか突き付けられるとは思いもしなかった、幼い心にはあまりに衝撃的で残酷な事実を告げられる頃にはふるふると首を力無く左右に振り、「じゃあ、ニンファはテオに食べられるの?何で?ニンファは牛さんや豚さんとは違うよ、嫌だ、食べないで。食べちゃだめ、食べられたくないもん!」と強く両手の拳を握り締めながら懸命に抗議し)



  • No.747 by レオ  2021-08-29 17:58:09 



>ラザロ(>729

…ああ!君の炎も素晴らしかったとも!
(己の驚嘆に笑う彼の指先が額に当たって、それから目の前で噴き出す火に対抗するような言葉に一度ぱちりと瞬く。だが、いつかの泉で見た彼の炎をその目の奥に浮かべた次には、また大輪の笑みを満面に咲かせて、あの日の感動を言葉として告げる。「……ふむ、この中に、生き物が…」次いで出鱈目な受けた説明を、常識知らず故の正直さで受け入れては、それを噛み砕いて飲み込まんと自身の口で繰り返す。しかし──「な、はっ!?」不稽な知識を完全に腹に落とす前に放たれ、足元を駆けずるものが発する音に意識は逸れ、思わずそれを避けんと彼の周りを慌てる足でぐるりと一周する。次いでその火の、意思を持ったように動き回る様子や、鳴き声にも思える激しい音は、彼の言葉を確かなものと信じさせるだけの要因と変わり、「…なるほど。生きているな、これは…」火花の鼠が大人しくなる頃には、そんな納得の声さえ零れる。その後、思わぬ驚きに些か逸った心臓を、一度の深呼吸で落ち着かせつつ、彼の手に掴まれているそれらにまた目を向け、ふと視界に付いた物を指差す。「…こんなに細い物にも、その……サラマンダー?、は詰められているのか?」差した先にあるのは、糸にも似た細さで縒られた手持ちの線香花火。不思議がった細い視線でそれを見詰めると同時、言い慣れない名称に少々ばかり辿々しくなりながら、彼にまた己の疑問を渡した。)


  • No.748 by リーパー  2021-08-31 20:50:53 





>レナード( >745

( 唇を離した先、常は飄々とした様子の彼が狼藉している様に、してやったりとばかりに弱々しさは残るだろうが片側の口端を持ち上げてみせるのは彼の記憶に弱った姿を少しでも残したくは無いという精一杯の強がり。しかし、普段であれば珍しく僅かだが赤みの差したように見える頬を指摘して笑い声を漏らしていただろうが、勿論のことながらそんな余裕など持ち合わせているはずもなく。終焉を迎えた後の約束事など無意味だと一笑に付しただろうが、それも悪くは無いと思えるのは彼に絆されてしまったからか、はたまた今日この日に至るまでに自分の考えが変わったからか。どちらにせよ深く考えた所で答えに辿り着ける訳も無く、早々に思考を放棄してしまえば薄く、本当に薄く表情を和らげる事で名前を呼ばれる嬉しさを表したつもりで。首筋の皮膚を突き破る牙に痛みを感じる事も無く、きっと自分が迎えるはずだったどんな最期よりも穏かな表情を浮かべたまま、力の抜けた身体を彼へと預けたまま人生の幕を降ろすまでの時間は然程かから無いはず。意識がふつりと途切れる間際「 ……すき、 」最後の吐息に乗って出た言葉は殆ど声帯を震わせる事の無い音とすら判別出来るか分からないもの。それが彼の耳に届くか届かないか、その未来を知ること無く終焉を迎え二度と目覚めぬ眠りへとついて )

****

夢の幕引きはこの辺りだろッて踏んで失礼すんな。
いつかあるかも知れねぇ夢、俺としてはすげぇいい夢見れたッて満足してるし、アンタにとっても同じだったら嬉しい。
んで、次の話だけどそろそろ俳優野郎を屋敷に引き込みたいし、アイツの方の物語を紡げたらって思ってる。一応、アイツの詳細を置いてるのは>644初回指名はハイネって話でまとまってた気がする、とだけ。

久々にレナードと話せてすげぇ楽しかったし、初対面の時のツンツンした感じ懐かしくなったから、また近々会いに行くッてアイツに伝えといて。



  • No.749 by テオ  2021-09-11 20:18:00 



>ニンファ(>746


痛くナイ。……触って、ミル?
(痛いか、苦しいか、美味いか――YESかNOで容易に回答できる問はおつむの足りない怪物でも得意とするところ。ゆる、ゆると緩慢な仕草でかぶりを振ってから、怪物である己の身を心配してもらったのだという幸運には気付かず、反対にただの好奇心ゆえの質問だと独断し縦に長い巨躯を膝を曲げることで縮めてみせて。宝石商が見つければ喉から手が出るほど欲しがるだろう透き通った珠のような2つの青をじぃっと見つめながら「 …………ゴメン 」無力な怪物にはどうにもしてやれない。可愛らしい獲物の願いは叶えてあげられないのだと決まり悪そうに目を伏せ、家畜とは違うという言葉に視線だけを再度貴女へ向け「 ニンファ、牛と豚でお腹イッパイにナル。オレ達、ならナイ。ニンファじゃないとダメ 」生き方も食事も根源たる種族もアイデンティティも、何もかも異なる少女からの言葉には首肯を贈ることは出来ない。人の食事では満たされないことを伝えながら「 ニンファ、牛さんと豚さんにアリガトって言う。そして食べル。オレもニンファにアリガトって言う。そして食べル。何が違うノ? 」恐らくIQは若年たる貴女と同等なのだろうか、流暢とは言い難いながらもこの屋敷での摂理をゆっくりと静かに伝え、そうこうしている内にエネルギーに飢え始めた怪物は屈めていた膝のうち片方が不意に脱力し、図らずも可憐な少女の前に跪き祈るような体勢になりながら「 大事に、食べるカラ 」ひとかけらも無駄にしたりしないと、凶暴さの中にアンビバレントな穏やかさとある種の誠実さを讃えながら、貴女への冀求のままに武骨な片手を伸ばして)


  • No.750 by ラザロ  2021-09-11 20:57:42 



>レオ(>747


ッたりめえだろ。
(炎において右に出る者なし、自分ではそう不遜に信じていてもなお相手の心はそうは感じないかもしれない。いくら獲物の身体を力で捻じ伏せ貪れても心までは掌握出来ないことを理解していたがゆえに、およそ毒気や計算とは程遠い純粋な笑みを目にすれば、内心の安堵を悟られないようにケッとそっぽを向いて。横目でちろりと鼠が最初に爆ぜる瞬間を見遣れば、見たことのない玩具に驚く猫のような挙動を見せた彼に「 ――ック、ハハハハ!テメェはマジで可愛い奴だよなァ、レオ 」碧い鱗にびっちりと彩られた野太い尻尾をビタンビタンと地に打ち付けながら吹き出すように大笑いし、その素直なリアクションの数々を堪能すれば次に指差された線香花火を手に取って「 そりゃそうだろ?火着けて燃えるモンにゃあ大体宿ってンだよ 」一度披露した似非の知識に引っ込みがつかなくなりまたしても出鱈目を重ねて。花火のために出しっぱなしにしていた小さな火の玉の前にヤンキー座りの要領で身を屈めながら「 これァ今までみてえな派手さは無ぇがよ、ひとつ面白ぇ勝負が出来るんだ。パチパチ燃えるコイツを長く維持出来た方が勝ち、逆に先に燃え尽きた方が負け。分かり易いだろ?俺ァ今んトコ2勝0敗だぜ 」祭が始まる前に、花火の屋台を任された怪物3体で総当たり戦でもしたのだろう。イカれたゾンビと吸血鬼もどきには勝利したとしたり顔で告げながら、2本の線香花火を下から手を伸ばすことで差し出して好きな方を選ぶように示唆して)


  • No.751 by ハイネ  2021-09-11 22:05:48 



>リーパー(>748


リーパー、素晴らしい幕引きを感謝申し上げます。黒薔薇達の拍手喝采がここまで聴こえてきそうですね。
あの気難しいヴァンパイアが可愛らしく頬を染める姿など、俺ですら見たことがありません。後で少し揶揄ってやりましょうかね、――無論あれは胡蝶の夢と一蹴されかねませんが。
ああ、首を長くして待っていましたよ。ようやくあのお顔の綺麗な俳優さんと相見える事が出来るのですね。
彼のプロフィールや事前の相談内容については、再度熟読させて頂きました。巧妙な仮面と弱々しい本体の狭間で揺れ動く彼の姿には実に唆られます。願わくば彼を俺だけの獲物として永劫に閉じ込めたいものですね。……無論、抵抗はご自由にどうぞ。フフ。

さあ、彼への期待を綴ればキリがありませんから、早速もうひとつの初夜を始めましょうか。
俺は一度下がりますが、何か追加のご相談があれば遠慮なくどうぞ。


***


>グレン(>644


――――ああ、壊れてしまった。
(心から惜しむような表情とは裏腹に、仄暗い部屋へぽつんと落とされた声はひどく淡々としているようにも思えて。ベッドに横たわるのは弱冠二十歳前後の美しい青年で、眠っているような横顔は透き通るほど白く生気はまるで感じられない。羽毛の下に隠された裸体を"可愛がって"いた張本人は、ギシ、とスプリングを軋ませてベッドを降り、直ぐ側に控えていた蝶の姿をした使い魔へ「 また新しいお気に入りを探さなければなりませんね 」と声をかけ。主の要求に応えるようにリン、と澄んだ鈴の音を響かせながら翅を羽ばたかせた使い魔に、ダークエルフは僅かに瞠目した後 薄い笑みを口許へ流し「 ……流石、お前は有能ですね 」美しい男性の新入りがいるとの報告に賛辞を言い終えるや否や、燕尾服の裾を整えて砂のように姿を消し、再度顕現したのは貴方の部屋の前。統計的に多くの獲物は怪物からのノックに対して警戒心を以って応えなかなか扉を開けないものだが、拍子抜けなほどあっさりと開かれた扉の奥に認めた美丈夫の佇まいには一瞬呼吸を止め「 さて、今宵の俺には些か幸運が過ぎますね。まさか貴方のような綺麗なヒトに出会えるとは 」大袈裟な台詞は狂言ではなく、心から涌き溢れたもの。この新入りは他のどの怪物の目にも触れさせてはならないと即座に決断し、紳士然とした微笑みを絶やさぬまま「 どうやら人違いをなさっているご様子。俺はハイネ、誇り高きダークエルフの一族です。以後お見知り置きを 」拉致されてきたばかりの貴方に種族を述べても荒唐無稽だと切り捨てられるのが関の山だが、それでも素性を宣言しておくのは種族に対する誇り故か。胸に手を当て恭しく一礼した後、手のひらで貴方の部屋の中を指し示し「 今、お茶の用意をさせますよ 」"貴方が礼節を弁えているなら席につきなさい。"そんな有無を言わさぬ圧力をお茶のお誘いへ言外に醸し出しながら、貴方が踵を返したならば自分もそれに付き従う形で部屋へお邪魔しよう。もちろん、後ろ手に静かに鍵をかけるのも忘れずに)


  • No.752 by 執事長  2021-09-12 14:59:57 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>750
●リーパー / グレン × ハイネ ⇒ 【 >>751
●ニンファ × テオ ⇒ 【 >>749
●リュカ × ユギン / シャルロット ⇒ 【 >>743



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.753 by グレン  2021-09-12 16:27:52 





>ハイネ( >751


やあ、ハイネ。随分と待たせてしまったみたいで悪かったね。何か追加での相談、という訳ではなくて簡単にでも挨拶をさせて貰えたら、と思って出てきただけなんだ。
ハハ、暫くはフラフラとするだろうけれど、首輪を付けられて囲われるのも悪くは無いかもね。唯その時は俺も君のこと離してあげられそうに無いかも知れないけれど。

なんて冗談はこの位にして、物語の方に集中しようか。嗚呼、これには返信不要だけれど、何かあった時には何時でも呼び出してくれて構わないからね。

****


( 扉を開けた先にあったのは見慣れたマネージャーでは無く、凡そ人だとは言い難い外見をした人物。起き抜けの頭の霞がいきなり晴れる訳も無く数回瞬きを繰り返し、僅かに眉根を顰めたまま耳に届いた名に聞き覚えがあるかと巡らせたところで思い当たらず。ならば勝手知ったる人物と同じように、では無く普段通り人前に出る仮面を被り求められる限り完璧な何処に出しても恥ずかしくない" グレン "を演じる方が早く、自分を護るにも確実だ。そんな風に思い至ってしまう程に演じる事が日常へと溶け込んでしまっている。浮かべ慣れた人当たりの良い笑みに表情を和らげ「 嗚呼、僕の所を訪ねて来るなんてエドくらいのものだと思っていてね。早とちりしてしまったみたいだ 」告げられた日常生活では耳馴染みのない言葉は悪い夢か聞き間違いのどちらかだろうか。室内を指す掌と言外の様相に、はっと気が付けば促されるように踵を返し。振り返り今一度内装を見たところで気が付いたのは、今いるこの場所が自室以外の何処かだという事。否、扉を開け見知った人物以外がそこにいた時点で、若くは目が覚め見慣れぬ天井を目にしていた時点で理解したく無いと頭が否定していただけで気が付いていたのやも知れない。ガチャリ、鍵を閉める音が実際に聞こえているはずの音よりもやけに大きく鼓膜を揺さぶる。表面上では何でもないような表情を浮かべ平常を取り繕っているが、心臓が早鐘を打ち頭の奥底では警鐘が鳴り響く。ごく自然な流れで扉に近い下手側の席へと浅く腰を掛けたのは警戒心ゆえのものと、出自故の日常で染み付いたものとが半々といったところか。一頻り視線を動かすだけで見渡せる範囲をじっくりと観察した後、彼へと視線を戻して「 ……えぇと、先ずは僕も名乗るべきだね。自己紹介が遅くなって済まない、僕はグレン、しがない新人俳優だよ 」精一杯の虚勢で何時も通りを演じてはみるものの、目が覚めたら知らない場所でした、なんて現実離れした現状に焦りと緊張で喉の奥の方が張り付いている感覚が離れない。乾く唇を舌先で軽く舐め濡らし、テーブルの上へと組んだ手を置いて「 ねえ、ハイネ。此処が何処で、僕が置かれているのがどんな状況なのか聞いてもいいかい?実はさっき目が覚めたばかりで何も分からないんだ 」最低限声の震えは無いはずだが、心の内を上手く隠し通すのは難しい。彼が目前へと座り真正面から自身を捉えているのであれば、上辺だけを取り繕い瞳の奥が不安に揺れているのが目視出来るはずで )



  • No.754 by ハイネ  2021-09-13 11:32:55 



>グレン(>753


(ダークエルフが稀有なほど美しい種族という自負はあれど、人間の価値観から見れば禍々しい異形であると理解していた故に、畏怖でも狼狽でもない飾り気なしの微笑を貴方が浮かべた事に違和感にも似た感心を抱き。無闇に泣き喚かれたりヒステリーを起こされないのならばそれに越したことはなく、その微笑が純粋なものかそれとも虚勢であるかは一旦度外視して「 エド、とやらは貴方のご友人ですか?何にせよ親しい間柄なのだとすれば、さぞ貴方の事を心配しているでしょうね 」世間話のような調子でマネージャーの彼について慮る口調はやけに他人事じみており、背後で貴方がお行儀よく下座へ着いたのを知覚しながら巨大な月を映す窓を優雅に開け放ち。すると蝶の使い魔が数匹ひらひらと飛来して、同時に魔法の力で浮かせたティーセットとお茶菓子の類をテーブルに並べてゆく。人間界の上質なホテルでお目にかかれるアフタヌーンティーと遜色のない飾り付けを手早く終えた使い魔たちに「 ご苦労 」と労いの言葉をかけ、窓は開けたまま貴方の向かいに腰掛けて。向かい合っていない時間でもしっかりと貴方の声に耳を傾けていた事を示すべく「 成程、合点がいきました。そのマスクならスポットライトに照らされても何も恥ずかしくない――むしろ輝きを増すでしょうね 」職業について言及した後、カチャリとティーカップを手に取って。ここが貴方の部屋といえど今宵のお茶会のホストは自身、ゆえに先に手を付けねば可愛らしい新入りが恐縮してしまうだろうと思っての事で、怪物にとっては特に味も感じられない人間のための紅茶を一口嚥下して。核心に迫る問には真っ直ぐな視線で貴方の瞳を捉えたまま数秒沈黙し、再度ささやかな音と共にソーサーへカップを戻し「 ……心中お察しします。さぞ不安でしょうね 」相手が何も分からない無垢な雛鳥ならば、例え屋敷の真実と相違があろうとも自身が教えた事が彼にとっての真実であり常識となるのではないか。折角巡り会えた新しい有望株に対する支配欲を卑劣な手段で満たすことも出来た筈だが、高潔さがそれを思い留まらせ「 ここは黒薔薇の屋敷、貴方の元いた世界とはまた別の場所。今は信じられずとも、永遠に沈まない月が時間と共にそれを証明してくれるでしょう 」背後の窓から後光に月を背負う形で、静かに事実を語り始め「 貴方の次の役柄はこの屋敷の住人となる事。もちろん俺は貴方を歓迎します。……俺以外の住人も恐らくそうでしょうね 」語尾にわずかに忌々しさを含ませたのは、美しい獲物を嗜食する怪物は自身以外にも多く存在するから。ゆっくりとソファから立ち上がりながら言葉の調子を流れるようなそれに戻し「 俺のように言葉の通ずる隣人ばかりとは限りません。だから一人で出歩いてはいけませんし、俺以外の訪問者も拒むのが吉でしょう。それが出来ないのなら、俺とグレンだけの特別な部屋を用意して差し上げますが、いかがです? 」獣が牙を隠して歩み寄るように、人面獣心のシリアルキラーが刃物を背にして忍び寄るように。自分以外の怪物と接触しないことを約束させるか、拒むのならば閉じ込めてしまおうと遠回しに欲望を滲ませて)


  • No.755 by 執事長  2021-09-13 21:48:13 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>750
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>754
●ニンファ × テオ ⇒ 【 >>749
●リュカ × ユギン / シャルロット ⇒ 【 >>743



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.756 by 執事長  2021-09-16 11:39:34 




>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]


>日常イベントも常時受け付けております[ https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>750
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>754
●ニンファ × テオ ⇒ 【 >>749
●リュカ × ユギン / シャルロット ⇒ 【 >>743



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.757 by 執事長  2021-09-18 15:34:18 




>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:ユギン ]


>日常イベントも常時受け付けております[ https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>750
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>754
●ニンファ × テオ ⇒ 【 >>749
●リュカ × ユギン / シャルロット ⇒ 【 >>743



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.758 by 執事長  2021-09-19 16:01:59 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]


>日常イベントも常時受け付けております[ https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>750
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>754
●ニンファ × テオ ⇒ 【 >>749
●リュカ × ユギン / シャルロット ⇒ 【 >>743



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.759 by グレン  2021-09-19 23:01:02 





>ハイネ( >754 )


エドは、…そうだね、友人みたいなものだよ。心配しているかは分からないけど。
( 頭に過ぎるのは飽くまで仕事の内なのだろうが、自身の損得勘定を抜きにして自分を見てくれていたマネージャーの事。慣れた顔を思い浮かべた事でふ、と肩の力が抜けたのは彼が此方へと背を向けているのも一端を担っているだろう。彼が窓を開けたと思えば室内へと舞い込んでくる蝶に宙へと浮かぶティーセット。今までの生活では見た事のない光景に数回目を瞬かせているうちに、目前へと用意されたのは写真でしか見た事が無いようなアフタヌーンティーの一式。言われ慣れた事もあり、最早感じるものがなくなってしまった褒め言葉だが、父親と比較をされないというだけで多少心に余裕が生まれたのも事実。礼の言葉の代わりに柔らかく口角を持ち上げてから彼に倣い、カップの紅茶を一口。柔らかいながらに心地のよい渋み、ほんのりと舌に残る甘さに、こんな時でさえじんわりと緊張感が解れるような気さえするのだから不思議なものだ。ふう、と軽く息を吐き出してから殆ど音を立てる事なくソーサーへとカップを置いて。同情をするかのような言葉に次いだのは俄には信じ難い事実。確かに昨夜急足で帰路に着いたのは夕刻だったはず。だがしかし、今もなお月が顔を出しているのは自分が寝過ぎたせいか、それとも彼の言葉通り元の世界とは別の場所なのか。もし前者なのだとしたら、仕事の話だと叩き起こしに来るマネージャーはどうしたのだろうか。後者であればあの真面目な彼が顔を見せない事も、太陽でなく月が未だ顔を出している事も納得がいく。ならば決まっていた仕事は、舞台に立つ者として認められつつあった自分の立場はどうなるのだろう。言いようのない不安や緊張でどくりどくり、と耳の近くで心臓が脈打っているのかと思う程鼓動がはっきりと分かる。彼が話終わるまでじっと耳を傾けて「 成程……分かったような分からないような 」深い溜息を細く吐き出す事でマイナス思考に陥り掛けた思考を押し留め、煩い程の脈を僅かに抑えてから苦笑を浮かべ「 …ただ、今の話が本当だとして。閉じ籠もっているのが安全なんだろうけど、他にも人が居るのなら会ってみたいっていうのが僕の本音かな。嗚呼、勿論君さえ良ければ一番に頼らせてもらうつもりだよ 」四六時中誰かと同じ場所へと居るのはずっと完璧な姿を演じる事になるのと同意。幾ら演じ慣れていようとそれは出来る事ならば避けたいが彼の言葉を鵜呑みにする程頭が弱いわけでも無い。折衷案として付け加えた言葉で彼が納得してくれるかは不明だが、どうだろうかと問わんと首を傾げて )



  • No.760 by ハイネ  2021-09-21 05:45:08 



>グレン(>759


――――、成程。肝の据わったヒトですね、貴方は
(数秒の沈黙の後、第二関節で淡く折り曲げた人差し指を自身の青い唇に添える形でくつくつと含み笑いを。他の怪物の危険性を理解しきれていないのか、はたまた理解していてもなおナニカとの繋がりを求める寂しがり屋か。強欲だな、と抱いた感想を耳触りの良い言葉に置き換え評価しつつ長い足を組んで「 新入りの存在を同胞達へ秘匿するのは難しい。貴方の存在は火が朽木を伝わるように止めどなく住人の耳に入り、興味を持った者がこの部屋を訪れる。貴方は拒否ではなく受容を選んだのですから、どんな怪物が来ても文句を言ってはいけませんよ? 」ここで自身の寵愛を受け入れなかった事を後悔すれば良いのに、そんな悪戯心は哀れみを隠そうとしない微笑の奥に仕舞い込んで小首を傾げて。伸ばされた鋭い爪のせいで異様なほど長々として見える指を指揮棒のように振るえば、黒とも紫ともつかない淡い光が二人の間に小さく渦を巻き、やがてそれは黒く煌々と輝く指輪の形を成して「 貴方を最初に見つけたのはこの俺です。そして貴方が水先案内人として選んだのも。これはその証です 」手のひらを上に向けて左手を差し出す、それはご令嬢をエスコートせんとする貴族にも似た所作。貴方が左の手を重ねてくれたのならばそのまま、もし拒むのならば不可視の魔力を行使してでも片方の手を差し出させる算段で、形の良い中指へと指輪を嵌め込ませ「 貴方が他の怪物と逢瀬を楽しむ間、俺も貴方を吟味させて頂きますよ。結論が出るまで、貴方が誰にも食べられませんように――これはその御呪いも兼ねて差し上げます 」人肌のぬくもりを名残惜しむように指先へ冷たい唇を寄せてから、飛び立つ前の小鳥をそっと自由な空へ解き放つように緩やかに手を引いて)


  • No.761 by 執事長  2021-09-23 10:49:38 


>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]


>日常イベントも常時受け付けております[ https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>750
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>760
●ニンファ × テオ ⇒ 【 >>749
●リュカ × ユギン / シャルロット ⇒ 【 >>743



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼

  • No.762 by 執事長  2021-09-24 21:18:46 




>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:マリーシュカ ]


>日常イベントも常時受け付けております[ https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>750
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>760
●ニンファ × テオ ⇒ 【 >>749
●リュカ × ユギン / シャルロット ⇒ 【 >>743



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.763 by 執事長  2021-09-25 17:14:31 



>只今より暫くの間即レスにてお返事可能です!


>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、のんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:マリーシュカ ]


>日常イベントも常時受け付けております[ https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>750
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>760
●ニンファ × テオ ⇒ 【 >>749
●リュカ × ユギン / シャルロット ⇒ 【 >>743



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼

  • No.764 by 執事長  2021-09-27 20:14:22 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、のんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]


>日常イベントも常時受け付けております[ https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>750
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>760
●ニンファ × テオ ⇒ 【 >>749
●リュカ × ユギン / シャルロット ⇒ 【 >>743



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.765 by リュカ・キャンディ  2021-09-28 19:16:29 





>シャルロットちゃん/ユギンさん ( >743

なるほどー!了解でーす。
何から何まで説明ありがとお、ユギンさん!すっごくわかりやすかったあ、このままキャンディの学校の先生になってほしーぐらい!
今のところ、ほかに質問はないから、とりあえずダイジョーブ!
じゃあ、初夜が終わるまで、お付き合いおねがいしまーす!


( 肯定とも否定とも似つかない応えを返した少女に、ひとまず機嫌を損ねた様子はないようで安堵する。にこりとした笑顔と差し出した手はそのままに、機械染みた動きで首を傾げた少女の表情は最初のまま変わることがない。しかし、かけられた言葉には尋ねるような響きが含まれていて、「っうん、シャルロットちゃんと~…その~…、仲良しになりたいの!…ほらっ、袖振り合うも多生の縁って言うでしょ?シャルロットちゃんといっぱいお話しできたらうれしいなって!」興味をこちらに向けたことに、作られた笑顔からすっと緊張が抜けて、声にも喜びが混ざる。釣れた。と狸な自分が顔を出す反面、幼子のような純粋な問いにつけ込む自分への罪悪感がせめぎ合うがしかし、少女の問いはもっともだ。現時点でこの状況は誘拐に近しい。その誘拐された側から友好的な態度を寄越したのだ。その異質さを重々理解している。「え、っと、握手、知らない?」見開かれた瞳を写すようにこちらもきょとんとしたように丸くなった。相も変わらず宙を浮き続ける手に思わず視線をやってしまう。握手を知らない人なんて初めて_、いや、少女は人とは異なるものに見える。異なるものだった場合、人間たちの挨拶など知らなくても全くおかしくはないのだ。変わらぬ焦点に、まるまるとした大きな瞳に射抜かれつつ、説明をと頭をフル回転させる。「うんと…、握手っていうのはね、初めて会った人に、よろしくねって挨拶するために、お互いの手と手を合わせて握りあうことのことだよ。…アタシ、今手を出してるけど、これが握手しましょーねって合図で、シャルロットちゃんがアタシと同じ手を出して、手を繋いだらそれが握手になるの。」両手を使い、身振り手振りで手を握り合わせ説明するが、伝わっている自信はほとほと無かった。こんなことして何になるのと問われてしまえば黙りこくる他ないのだ。不安げな瞳のまま、相手を見返せば、「…選ばれた?いったいなにに…、」自分がここにいる理由。その回答をすんなりと教えてくれたことに面食らうが、肝心の主語がない。選ばれた?自分自身、家柄も性格も容姿も選別されるほど際立っていないし、秀でた特技や、まして特殊な何かなど持ち合わせていない。まったく身に覚えがないと口を開きかけるが、少女が振り向き、続いた言葉に絶句した。「は…?え、まって…、どっ、どういうこと…?」困惑のあまり発する言葉は途切れ途切れで、音にならず消えていった言葉もあった。誘拐されたものが無事に帰れることなんてそうそうない。わかっていた。しかし、はっきりと言葉にされれば、わかった、そうだと利口に振舞おうとする頭も、すっかり機能しなくなる。それまでどう懐柔しようか、どうして誘拐されたのか探っていた思考も同時に静まり返った。少女と向かい合わせの中、徐々に俯く頭と視線。それは嘘だ。大丈夫、本当だとしても逃げればいい。と慰めのような言葉も空しく強烈なまでに胸の内を支配したのは家族、友達に会えなくなるという恐怖。それは心配なんかじゃない、もっと利己的なもの。「…ひとりは、いやだ…、」ぽつりと零した言葉は無意識で。次の瞬間、ばっと、顔をあげると、先ほどとは打って変わって少女に縋るような瞳で訴えかけ、)
でっ、でも!アタシ、家族が居て…っ、か、帰らないとっ、心配させちゃう、から…。おねがい、かえして…。



  • No.766 by グレン  2021-09-28 21:14:08 





>ハイネ( >760


はは、自分にだけは素直に生きたいだけだよ。
( 彼の返答があるまでの間はカップに入った紅茶を流し込む事で無理に間を埋める事無く沈黙の時間を乗り切って。口端に浮かべた柔い笑みはそのままに、彼の言葉を聞く際は多少なりとも真面目そうな風体を装って「 他者との縁は出来る限り繋いでおいた方が良かったりするからね。勿論僕は君ともいい関係を築きたいと思っているよ 」首肯にて返答を返した後口にしたのは偽りの皮を被せた本心。彼が宙で指先を振ったかと思えば浮かんでくる淡い光に視線を奪われ。片手を差し出すのは舞台上でも慣れた所作──無論、自分はどちらかと言えば彼の方の立場ではあったのだが。差し出された手におずおずと手を乗せれば人肌とは違うひやりとした感触に僅かながら身体を強張らせて。その手の中指に嵌ったのは先程彼が宙に描き出した黒く輝く指輪。装飾品の類を身に着ける事が私生活の中では殆ど無い身からすれば、それは物珍しく興味津々といった風体を隠す事無くそれへと視線を注ぎ。そのせいで彼の言葉に気が付くのが遅れ、ワンテンポ程置いてから眉を顰めて「 ……食べられる、って? 」それで思い出すのは昨日意識を手放す前に目にした手紙の内容。全くの同じ言葉では無いが殆ど同意のそれに語尾が震え。引っ込める事も忘れた手は離されれば、そのまま重力に逆らう事無くすとんと落ちて )



  • No.767 by シャルロット  2021-09-29 21:51:30 



>リュカ(>765


(恐れる対象である筈の怪物を前にして喜色を滲ませる少女を、ただじっと見つめる。その眼はねずみを狙う猫のように真っ直ぐに逸らされることなく、蓋し生命を感じさせない濁りはそのままに緘黙すること数秒。「 ……私と、仲良しに、なりタイ。そんな仔、ハジメテ 」表情に出ることのない胸中のざわめきの名を感激であると自覚するにはあまりに精神が未熟すぎて、抑揚なくぽつりぽつりと言葉を落とすに留まって。難しい言葉も分からなければ握手の事だって知らないけれど、眼前の貴女がそれを望むなら拒む理由もなく待ちぼうけを食らったままの暖かい手にそうっと近付いて。死人じみた、というよりも機械じみた無機質な冷たさをもつ手のひらを貴女のそれに重ねて、“言われた通りに”ギュッと握り。それは自分にとってはただ少し力を込めただけの戯れに過ぎないか弱さで、けれども人の身からすればあわや手の骨を砕かれるかと恐怖を感じる程の怪力で。力を入れたのが一瞬だった事が功を奏したか、後は淡い力で、けれど決して繋いだ手は解かないまま「 コレ。離したくナイ 」と至極素直にリクエストを告げて。貴女にしてみればいつ駆動するかも分からない粉砕機に手を突っ込んでいるのと同義だが、機械じかけの怪物は数え切れないほどの人間を壊してきたくせにヒトの脆さを忘れてしまっている様子。先程まで喜びに煌めいていた貴女の淡い青の双眸が不安に揺れるのを一切温度のない瞳で見つめ返しながら、“一体何に”の問に対して「 私達の使イ魔に。或イは黒薔薇に 」と自分にとっては簡潔な解を渡して。これまでの貴女の印象は他の一山いくらの獲物たちと一線を画していたが、事実を告げた途端に見飽きたような狼狽が顔を出した事に対してぱち・くりと大きく一回まばたきをして。帰して、の要求には初めて表情の変化を見せる――血色感のない眉間にギギギとわずかなしわを寄せることで不服を表し「 私と仲良くなりたいッテ、アナタ言ったばかりじゃナイ。キャンディは嘘つきな仔ナノ? 」今までぼんやりと空を掴むようだった怪物のまとう雰囲気が、みるみる不穏な冷たさを帯びるのを感じ取れるだろうか。問い掛けの後、すっと眉間から力を抜けば零れ落ちそうなほど双眸をかっ開いて「 ネエ。 」と返事の催促を。その直後、繋いだ手を引くようにして大きな窓辺に歩み寄っては両開きのそれを開け放ち。そこから見えるのは恐れを抱くほど大きな満月と、その下に広がる果てしない黒茨の森で「 私に嘘つくナラ、アノ森に入ればいいワ 」それは事実上の死刑宣告。森に辿り着くまでの間に他の怪物に見つかって喰われてしまうのが関の山だが、ぼうっとしているようで自分のものにならない存在に対しては残酷なまでの峻烈さを見せる小さな怪物は、森を見下げていた視線を貴女の横顔へと移し「 私と仲良くなるナラ、アナタは私とズット一緒 」独りは嫌という貴女の切実な想いを汲んでのことか、それとも純粋な蒐集癖からの発言か。温度のない夜風が頬を撫で、一本一本細い赤毛が軽やかに揺れ)


  • No.768 by ハイネ  2021-09-29 22:43:26 



>グレン(>766


妙なことを仰る。与えられるがままに偽りの仮面を被る貴方のご職業はそのお言葉と対極では?
(低く喉の奥で転がすような笑いは、ヒトが暴かれたくないと切に願う過去を白日の下に晒し断罪する閻魔を彷彿させ。半分以上中身の残ったティーカップに視線を落とし、これ以上味気のない液体を口に運ぶ気は起きず短く溜息を吐いて「 ご用心を。俺のようにお行儀の良い隣人ばかりではありませんから 」今度は忠告めいた口調ではなく、にっこりと人当たりのよい笑みと共に軽口のニュアンスを含ませて。スラムに身を置く貧しい子供が初めて機械じかけの玩具を手にしたような、喜びよりも驚きや好奇の勝る表情を愛おしげに眺めては片手を自身の胸に添え「 ああ、やはり貴方の白い肌にはその指輪がよく映える。もっと相応しいアクセサリーも用意できますが――それはまた次の機会に。 」きっと貴方の部屋を再訪するという旨を滲ませ、そこで話を結んだつもりで組み上げていた脚を解いてソファーから立ち上がり。そこで可愛らしくも震えた声が鼓膜を擽れば、両手は後ろ手に組んだままわずかに首を傾けて「 おや? お利口な貴方ならば言わずもがな理解したと思いましたが、買い被りでしたか 」ふ、と吐息に笑いを混ぜてゆったりと歩き出し、一歩を踏みしめる度に叙情のように言の葉を紡ぎながら貴方の背後へと回って「 黒薔薇の招待状、見知らぬ屋敷への誘拐、背後にはヒトならざる怪物……ええ、貴方のご想像の通りですよ 」成長した男性にしては少し華奢な目の前の双肩に、温度を感じさせない自身の両手をそっと置いて。そのまま腰を折り曲げ身を屈めることで耳元へ口を寄せて「 俺は食べるより愛でる方が好きですが 」悪魔が不安に揺れる人間を誘惑するかのような、とろりと甘い蜜のような含みをもたせて囁き。食べられるのが怖いなら、俺の傍を選びなさい――そう言外に示して)


  • No.769 by リュカ・キャンディ  2021-10-02 01:16:48 





>シャルロットちゃん ( >767


ちがう…、う、嘘つきなんかじゃっ…!
( 焦りのままに吐露した言葉が少女にどのような影響を与えるのか考えもしないまま発したようで、先ほどまで凪いでいた表情が初めての変化、しかも良くないほうに傾いていく様子に、ぁ、と小さく息が漏れた。先ほどまでのどこか掴みどころのない無垢な少女から、人と異なるものへ。一気に肌を刺すような圧倒的なオーラが身を包んでいくのがわかる。怒っているのだ、この少女は。仲良くなろうといった自分、そしてそれに応えてくれた少女に放つ言葉にしてはあまりにも自分勝手すぎた。少女は仲良しになりたい子は初めてと言った、ではこの屋敷に少女は友達がいないのかもしれない。そんな少女の言葉に偽りの仮面をかぶり、偽りの人間関係を築いて、心の奥底では本当の友達を求めている自分が共鳴して。「っちがう!キャ、キャンディは!嘘つき…っ、なんかじゃ…、」嘘つきという言葉に頭を出した癇癪に縋るような表情から一変、くわり目を見開き、目じりを吊り上げる様子は苛烈なようで、嫌われたくない、そんなことを思われたくないという恐れや弱さで揺らいでいるのが見えるだろう。だが、少女の言っていることは正しい。嘘つきと断じられてもおかしくない。その考えを映したように癇癪はすぐに引っ込み、徐々に勢いを無くす語尾だけが空を揺らして。仲良くなりたい、そう言った自分に懐柔といった考えが含まれていたとしても、少女の初めてという言葉が何度もリフレインする。逡巡の末、能面のように表情を落とした少女の呼びかけに恐る恐る答える。「シャルロットちゃん、ごめ、ん…、アタシっ__!?」突如、ぐん、と引っ張られた手に不意を突かれた。言葉も言い終わらないまま、半ば引きずられるようにしてついていく。同意を共わないそれに振り払うという選択もできたのだろうが、繋がれた掌に自分の教えたまま握手を返してくれた少女の思いを逆なでにするだろう。自分の説明した通りに握られた掌の恐怖はいまだ残っており、一瞬で骨を軋ませたこと怪力に漏れ出た悲痛な声が、自分の説明通りにやっただけの少女に届いていないかだけが心配だった。ただ、この何もかもが不明で、右も左もわからない恐ろしい状況に誰かを感じる掌、たとえ温度がなくても、少女がふと思えば瞬時に壊せてしまう掌だとしても安心してしまうのは本格的にイカレ始めてしまっているのだろうか。そんなことを考えていただからだろう、いつの間に開け放たれた窓の下、洞のように真っ暗な闇が満月に照らされて黒い茨を映し出す。見つめていればそのまま呑み込まれてしまうような風景に、思わず繋がれた掌に力が入った。こちらから精一杯力を込めたところで、少女からしてみれば赤子がじゃれついているようなもの。その力関係がより一層恐怖を煽って。「シャル…っ、ねえ、シャルロット!ごめんなさいっ、うそっ、嘘つかない!も、もう、……かえしてって、言わない、から…っ。」血反吐を吐くような思いで言葉を吐き出した。最後のその言葉を吐くのに躊躇いの間があったが、震える声のままぽつり、ぽつりと落としていく。もう、帰れない。絶望の胸中に一筋の光が差し込む。「ぇ__?ず、っと、いっしょ…?」その言葉を聞いた瞬間、じわじわとせり上がってきたのは、喜びだった。うまく言葉を咀嚼できないまま、真偽を確かめるように少女と目を合わせれば、「…ほ、ほんとーに?アタシとずっと一緒にいてくれるの…?明日も、明後日も、そのまた次の日も、アタシに会いに来てくれる?たくさん話して、仲良しになれる?」じっと見つめ、捲し立てるようにぶつける問いは、少女へ答えを求めるようで、拒絶を恐れている証拠。体温の上がった体には夜風が涼しく、少女の髪を揺らす。月明かりに照らされ反射する赤毛を撫でる風にも嫉妬するかのような焦げた視線を向ければ、ほんの少し近づいて、繋いだ掌の上からもう一つの手を覆いかぶせるようにして被せ、「キャンディ、シャルロットちゃんと仲良しになりたい。さっきは変なこと言ってごめんね、許して、くれる?」その変わり身の早さは奇特に見えるだろうが、自分の求めているものをくれるかもしれない、そんな欲望でいっぱいの頭にはそんなことに気づくはずもなく。瞳に悦を浮かべ、見つめる自分は少女の瞳にどう映っているのだろうか。待てをする忠犬のようにじっと答えを待ち、 )



  • No.770 by レオ  2021-10-03 14:24:31 



>ラザロ(>750

(地を駆けずった鼠への己の反応を可愛い等と呵々大笑され、羞恥に似た感情が芽生えたのも束の間、自身の問いに答えが返される。「…ほう。不思議なものだな。」最早すっかり信じきった出鱈目に、再び興味津々とその細い花火を見詰めていれば、不意に彼が視界から落ち、それを追いかけた視線の前に二本、見詰めたものが差し出される。「ふむ、勝負事か。私はあまり得意ではないが…」次いで成されたのは、競うという事そのものに慣れていない自身にも、至極簡単で簡潔なルールでの勝負の提案。「…君とならば、面白そうだ。」勝負事に娯楽や愉悦は見出だしていない筈で、しかし祭りに浮かされた今、それが随分と魅力的に思えて口角が上がる。続けてはしゃぐ色に染まる返事と共に、その仕草で誘われたまま、彼の手にある花火の片方を掴み、自らも火の前へと屈む。「……では、やるぞ。」仄かな緊張に花火持つ手と頬に力を僅かに籠め、それから少しの間を置いて、勝負開始の宣言の後に手の物を火の玉へ。先端が燃えて一秒、ぱち、ぱっ、ぱらぱら、と弾ける細い音を立てて、地に広がる松葉達や樹木の枝先にも似た灯りが、花火を中心に何度も飛び回る。「…おお。」一瞬の合間に散り消えてはまた新しく生まれるその灯りに見惚れて、思わず勝負である事を寸時頭から逃し、感嘆を洩らしながら些か呆けた顔を近付ける。だが、直ぐ様はっと慌てて顎を引き、崩れかけた体勢を整えんと身動いだ瞬間──ぽた、と小さな灯火の種が地面へと落下した。「……む?落ちた、のか?」それから間も無く、輝きさえ失っていく様まで見届けた目を二度程瞬かせて初めて、その火は先の花火と違い、糸に似た見た目同然に極繊細で、振れば露の如く落ちるものなのだと理解する。「先程のものよりも随分脆い…いや、弱いもの、なのだな、これは…」呆気無く終わった線香花火の、その残りを未だ持ったまま、知れず名残惜しげに眉尻を垂らして呟いた。)


  • No.771 by シャルロット  2021-10-10 21:04:23 



>リュカ(>769


……ゴメンナサイばかりじゃわからナイわ。
(嘘つきかどうか、YESorNOではっきりと答えられる単純な問いを投擲したつもりだったが、否定したり口籠ったり謝罪の言葉を繰り返す要領を得ない様子に困ったようにぽつり呟き。それは人間の母親が癇癪を起こした子供の事を理解してあげたくとも情報が足りず理解に及ばず困ってしまうそれに似ていて。もう嘘はつかない、その宣言に淡く吐息した後空いている片手で貴女の頬に触れ「 キャンディは欲張りさんナノね。ねえ、ワタシは忙しいノよ。コノお屋敷でやらなくちゃダメなことが沢山あるノ。アナタがワタシのものになるナラ、我儘はダメなのヨ? 」"わかる?"とでも言いたげな、どこか諭し窘めるような優しい色を声に含ませる。今までただ無機質で冷たさを感じさせる声色ばかりだったことを鑑みれば、その声はひどく甘やかに感じられるだろうか。痛々しいほどに他者を求める貴女に言い知れぬ愛しさを確かに感じながら、触れたままの柔らかくも冷ややかな手でそっと滑らかな頬を一撫でして「 ダメ。まだ許さナイ 」迫力も抑揚もない茫洋とした声ながら、音のない夜風に彩られた部屋の静寂を揺らすには十分で。全てを計算できるような能はネジの足りない怪物には備わっていないけれど、ここでまだ許さないと断言しておくことで貴女に継続的な負い目を感じさせ、よりコントロールしやすくなると無意識のうちに直感で気付いたがゆえの発言で「 キャンディ、アナタはとっても可愛いノ。だから他の怪物に食べられちゃ嫌ナノ。アナタも嫌デショ?ずっとワタシのものでいたいデショ? 」誘導尋問と呼ぶにはあまりにお粗末な洗脳じみた言葉を羅列させながら、“食べられる”だなんて貴女にとっては物騒な言葉を散りばめて。何の感情も反映しない無表情と比べ物にならない程に欲しい欲しいと叫ぶ黄緑の瞳は窓の向こうの月を背負って爛々と煌めき「 ネエ、キャンディ? 」カクリと小首を傾げ、求めるのは他でもない貴女の同意で)


  • No.772 by ラザロ  2021-10-10 21:45:08 



>レオ(>770


おう、そう来なくちゃな。
(手の中に残ったひとつを貴方と同じタイミングで炎に晒し。先程までの鳴り物入りの花火とは打って変わって静かに控えめに燃え始めるそれに対して眦を細め、対面する貴方が漏らした感嘆に応えるように「 これァ良い火だ。上品で澄んでやがる 」炎とは本来破壊の権化。全てを飲み込み灰に変える暴力を秘めていながらも、技術次第ではこんなにも儚く美しいものになれる。竜が手にしていた小さな灯火も貴方とほぼ同じタイミングで地面に吸い込まれ消えていき「 何ンだ、引き分けかよ 」白黒ハッキリつける事を好む性分が為にガシガシと前髪を掻き毟って不服を評するも、どこかしゅんとした様子の貴方を見ればふっと息を吐いた後片方の口角を上げながら髪型を崩してしまわないよう気をつけつつ貴方の頭へと手を触れ「 火ってのは本来コントロール出来ねえほど強ェからな。それを魔法に頼らずここまでお行儀よく出来ちまうんだから、テメェら人間の技術力ってのも大したモンだ 」怪物にしては珍しくヒトそのものを認める発言を。それで慰めているつもりなのだから相変わらず不器用で、パンパンと着物の裾を払って立ち上がり「 今から見に行く打ち上げ花火はド派手だっつう話だ。辛気臭ェ顔はここまでだぜ、レオ 」無事に東屋へ辿り着くまでどんな怪物にも邪魔されないようにと、再度手を繋ぐために武骨なそれを差し出して)


  • No.773 by 執事長  2021-10-16 11:40:23 


>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、のんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]


>日常イベントも常時受け付けております[ https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●レオ × ラザロ ⇒ 【 >>772
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>768
●リュカ × シャルロット ⇒ 【 >>771



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼



  • No.774 by リュカ・キャンディ  2021-10-16 23:15:26 





>シャルロットちゃん ( >771

わあお、ごめんなさぁい~。前回のお返事、セリフ消し忘れてて連続になっちゃってたみたい。
全然気付かなかった~、読みづらくてごめんねえ?以後気を付けまぁーす!(蹴り推奨)


( ひたりと触れる冷たい掌に光悦とした表情を隠さないまま懐くと、期待を隠さない瞳で少女を見つめるが、忙しいという言葉に徐々に表情を歪ませる。少女はこの大きな屋敷に住まう者なのだから、やることがあると言われればそうだろう。それでも大きな屋敷だからこそ、この中で少女に放置でもされてしまえば食欲よりも先に心の飢餓で飢えてしまう。その懸念も我儘であるとするならば、押し黙るほかなく。「…わかった。寂しい…、けど、我慢する。我儘は言わない、シャルロットちゃんと一緒にいたいから。」少女の言葉はまるで麻薬のようにすんなりと耳に入って。少女のものに、少女の所有物になる。そんな発言に違和感も持たないままうなずく。所有されるという背徳感といつか捨てられてしまうのではないかという恐怖感に襲われるが、その感情を発散させる場所も無く、結局発言主である少女にすがることしかできない。どんどんと雁字搦めになっていく様はひどく滑稽に見えるだろう。最初よりも色づいた声色に毒されるまま、少女のなすが儘になっていく。撫でられた頬を無防備に曝け出したまま、次の言葉に耳を傾けるが、突如の否定に目を見開く。「な、んで?…どうして?…ね、シャルロット、キャンディもう一回謝るから、許して…?あなたがいないとアタシ…!」死んでしまう。その一言を必死に呑みこむ。本心を曝け出して、受け入れてもらうということがいかに恐ろしいものか散々身に染みている心は、異常な感情の起伏を見せる自身に対して淡々とした少女にあと一歩を踏み出せないでいる。静けさに溶けてしまいそうなほど委縮した体に震える言葉だけが落ちていく。「他の怪物?食べられる…?それってどういうこと、」続けざまに放たれた言葉に気になる言葉が一つ、二つ。帰れない。そのことでいっぱいだった頭には考えもしなかったことだ。まるで浮ついた心を見透かしたように冷水を浴びせられた頭では到底理解が追い付かないことばかりで。辛うじて判断のつく少女のものでいたいか。それは当然だ。完璧ではない自分を必要としてくれた。ずっと一緒だとも言ってくれた。それは生涯に渡って求めて来た言葉。こちらの返事を待つ瞳は光を吸収し、月明かりだけの部屋の中、宝石のように輝いている。凄みを帯びた瞳に催促する言葉は、少女が自分を求めている証拠のように思えて、覆いかぶせた手と繋いだ手を目線の高さまで持ち上げれば、繋がった少女の手をリードするように下から掬い上げ頬にそっと懐かせて、「キャンディ、約束したもん。シャルロットちゃんと一緒にいたいの、ずーっと。…だから我儘は言わないし、シャルロットちゃんが嫌がることもしたくない。他の怪物さん?はよくわからないけど…、食べられちゃうのもきっと痛いからイヤ。アタシ、もし本当に食べられちゃうのなら…シャルロットちゃんがいい。シャルロットちゃんのものに、なりたい。そしたらシャルロットちゃんの傍にずっといられる。」心からの言葉は、少女がこの飢餓感を埋めてくれる存在だと確信してやまない。うっすらと浮かんだ笑みは少女に向けたものか、自身の充足感ゆえか。「ねえ、アタシのことモノにするなら、大事にしてねえ?」間延びした甘えた声色は強請っているような、懇願しているような絶妙な塩梅で尋ねて、 )



  • No.775 by グレン  2021-10-17 22:40:05 





>ハイネ( >751 )


……だからこそだよ。僕ぐらいは僕自身の事を求めてあげなくちゃならないだろう?
( もしこの場に居るのが自分とは全くの別人であれば彼の様子に苦々しさを露わにしていたかも知れないがそんな色を微塵も滲ませる事をせず、代わりに浮かべるのは柔らかな笑み。普段求められるのは素の自分とは対極の位置にある自信に満ち溢れ王子然とした姿の自分。カップの中の液体を流し込み、これ以上は彼に何かを言われようとも軽く口角を持ち上げるだけに留めるつもりで。左手の中指へと嵌った指輪を光に透かすように僅かに持ち上げ、光の反射で光って見えるそれを見つめる視線は無邪気な子供、なんて言葉が適切だろうか。そんな事をしていたのも暫しの間。ゆったりとした歩調でこちらへと近付く彼に、脳内では警鐘が鳴り響くも足は床に縫い付けられたように動かす事が出来ず、距離を詰めた彼の手が肩に乗るまで然程時間も掛からない事だろう。触れているのに体温を感じないどころか、ひんやりとした感覚は理解したく無い事を現実だと知らしめるようで、緊張から嚥下する際にごくり、と喉を鳴らし。耳元で囁かれた言葉は甘美な誘惑と化し、見知らぬ誰かに食べられてしまうのならば、なんて思考に囚われるのは一つの悪い癖か。なるべく多くの人との関係を──それが人ならざる者であったとしても、繋ぎ止めておきたいというのは紛れもない本音。しかし、それが自分の命と交換になる可能性があるならば別問題になってくる。籠の鳥でいる事で安全なのだとすれば、今迄の生活と何かが大きく変わる訳では無いのだからそれで良いじゃないか「 ……その言葉、信じていいのかな 」彼の言葉を鵜呑みにして全て信じた訳では無いが、今現在自分が置かれている状況を聞いて判断するには彼からの情報しか無い事も事実。一つ大きく息を吐き出してから、彼の方を向くように軽く首を捻って )



  • No.776 by グレン  2021-10-17 22:43:45 




おっと、アンカーの数字を変えるの忘れたままだったみたいだ。>775のアンカーは正しくは>768だね。
連投ごめんね、今度から気をつけるよ。



  • No.777 by レオ  2021-11-12 23:40:00 



>ラザロ(>772

……む。
(勝敗も然る事ながら、脆いと知らず振り回した火が失せ、項垂れた感情を引き上げたのは彼の大きな手。結われた髪が解けぬ程度に加減されたその手に、ふっと目を上げた所に重なる発言に、萎れていた胸中にはむず痒い何かがじわじわと湧く。嬉しいとも違うような、恥ずかしいとも違うような、初めて味わうそれは表情さえも同じく曖昧に、だが仄かに色付いたものに変えていく。──これは、一体。そうしてその正体を探る事に意識が向いて、言葉に返事も出来ぬまま、気が付けば彼は既に立ち上がっていた。「っ、と…ああ。折角の、君との祭だからな。最後まで、楽しまなければ。」一瞬忘れてしまった祭の音や色を、また自身の内に取り込んで、差し出された彼の手を取る。それを支えに自らも両足を確と地に付け、次の──もしくは、最後の、恐らくはとっておきの楽しみである打ち上げ花火を彼と共有すべく。頬の弛む面持ちと同様に、どうにも浮かれる歩みを隣の彼の導きに合わせて、最終目的地である其処へと向かった。)


  • No.778 by 匿名さん  2021-11-30 22:04:47 


支援上げ

  • No.779 by 執事長  2021-12-07 18:13:43 




>グランギニョルの大切な演者様へお知らせ

長らく連絡も出来ず申し訳ございません、黒薔薇屋敷の管理人でございます。
私達の世界は最近めっきり冷え込んで参りましたが、体調等崩されておりませんでしょうか?
お仕事や私生活等、ご多忙な日々とは存じますが、どうぞお体ご自愛下さいませ。

この度、背後事情により一時的に黒薔薇の屋敷を閉館させていただく運びとなりました。
皆様との文章交換はとても楽しく、執筆の時間を確保できない今でも羽休めに皆様とのログを読み返しては癒やしを頂いている管理人です。
状況が落ち着きましたら必ず稼働再開させて頂きますので、何卒御承知おき頂けますと幸いです。


  • No.780 by 匿名さん  2022-03-01 19:59:20 



支援上げ

  • No.781 by 執事長  2024-04-24 19:38:26 




>トピ運営再開のお知らせ


皆様大変ご無沙汰しております。お変わりなくお過ごしでしょうか?
長らく屋敷を離れておりましたが、少しずつ時間を取れるようになってきたので黒薔薇屋敷の扉を再び開かせていただくことといたしました。
なりきり交流にかなりのブランクがあるため文章の量・質ともにリハビリ状態、またリアル事情によりけりでお返事のペースにもムラがある状態からの再開となりますが、それでもよろしければお屋敷にて怪物とのひとときを一緒に過ごしていただけますととてもとても嬉しいです!
かつての素敵な演者様、まだ見ぬ未来の演者様、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
以後、トピ推奨ルールに則り完也での対応とさせていただきますこと、ご承知おきの程よろしくお願いいたします。




>のんびりペースでお相手様募集を再開させていただきます[ 今夜の案内役:マリーシュカ ]


 ※無登録でのお試し、PF提出も常時受付中です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 日常イベント ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼




  • No.782 by 執事長  2024-04-27 10:53:49 




>置き/即レス問わず、現在は常時お相手様募集中です


>世界観やルート・イベント等に対してご不明な点、また提供指名について事前のご相談も頂けると嬉しいのでご遠慮なくお申し付けください



▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world



  • No.783 by レオ  2024-04-27 18:02:49 



ああ――久し振りだな!随分と待ち望んだぞ。漸くこの扉が開く日を迎えられて、とても嬉しく思っている。少しばかり遅れてはしまったが、今日こそはと勇んで此処に参った。
さて、話したい事は多いが、まずはあの夏祭りの続き(>772>777)を願わせてもらおう。折角ここまで来たのだ、ラザロとの思い出を、最後まできちんと形にしたい。……頼めるだろうか?


  • No.784 by マリーシュカ / ラザロ  2024-04-28 14:46:39 



>レオ(>783


ご機嫌よう、またお会いできてとっても嬉しいわ。すぐ来てくれたのに、応対が遅くなってごめんなさいね。
遠い夏のお祭り――最後の打ち上げ花火までお付き合いして頂けるなんて、とても感激。ふふ、黒薔薇のご機嫌なざわめきが聞こえてくるみたい。
そうそう…お屋敷の扉が閉じてから長い時間が空いてしまったから、念の為にお祭りの概要を再確認出来るようにしておいたの。あなたとラザロのお祭りが終わるまではページを閲覧できるようにしておくつもりだから、必要があれば使ってちょうだいね。
レオ、あなたに素敵な夏夜の想い出が出来ますように……。

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/fireworks?_gl=1*y9sth1*_gcl_au*MjA5ODU2NzY0My4xNzEzNzYzNTE5)


***


(ゆったりと柔らかい表情を隣から盗み見て、思わずつられて口角が持ち上がる。弾むような歩調のひとつひとつにどうにも可愛げを感じずにはいられず「 存分に燥げよ、今夜のテメェにはこの俺様がついてんだからな 」自分の頼もしさを貴方へアピールするように、分厚く逞しい胸板をドンと叩けば手の甲に犇めく群青の鱗がキラキラ月明かりを反射して。花火の観賞ポイントに至るには人喰い茨の森を抜けなければならず、貴方を無傷で守り抜くために知らずと上向いていた口脇をきゅっと引き下げて気を引き締め。紅提灯に照らされ仄明るい森の小路をしっかりと貴方の手を握ったまま一歩ずつ進んでゆく、時折その様子が妬ましいのかパキパキとこちらを邪魔するように伸びてくる茨にはぼうっと口から控えめな炎を吹きかけることで牽制しつつ「 ケッ、茨も浮かれてやがる。モテモテだなア、レオ 」少しでも不安な感情を与えまいと繋いだ手に少しの力を込めてニヤけながら軽口を叩いて。そうしている内に茨の森を抜け、二人の眼前に広がるのは――悍ましくも神秘的な真っ赤な湖、煌めく無数の星に彩られた澄み切った夜空、そこへ鎮座する不気味なほど大きな月。水際には二人掛けの長椅子とそれを守るようにポツリ建てられた小さな東屋が来客を待ち望んでいて)……着いたぜ。泉は一緒に行ったがよ、湖は初めてだよな?


  • No.785 by レオ  2024-04-28 18:17:33 



いや、此方こそ返事が少々遅れてしまったからな、お互い様だ。出迎え有り難う。それから、わざわざ祭りの子細を載せてくれた事にも礼を言う。これを見返し、祭りも見返してすっかり懐かしさに浸っていた。
機嫌を良くした黒薔薇達、それと君達。そのどちらもの期待に応えられるかは解らないが、それでも――ああ、この祭りを最後まで、しっかりと噛み締めさせてもらおう。
それでは、また宜しく頼む。


***


>ラザロ(>784


ああ、頼りにしているぞ、ラザロ。
(彼が発した言葉に移す視線の先、月光を煌と跳ね返す腕とその身の心強さへ、浮かれ半分も真っ直ぐ信頼を返す。――一歩一歩、彼の歩みと合わせて進んでいく灯りの点る小道。ほんの僅かだが、首元を粟立てるような何かを感じた気がして目線を上げれば、今正しく自然の法則を無視した茨が此方に棘を伸ばしている所。その緊張が繋ぐ手を強張らせて、しかし、再び降る彼の言葉が、握る力の強まりが、それをすっと凪がせていく。「…ああ。だが、今は君が居るからな。」彼の軽口へ落とした、冗談めいても聞こえるそれは、雑じり気無い安堵に綻ぶ色。…そうだ、一人ではない。その事実を噛み締めるように揃えた足取りで着実に進んでいった小道の終わり――その視界に飛び込んできたものに、思わず感嘆が漏れた。「おお……」いつかのエメラルドの泉より遥かに大きな湖。その強烈な赤に負けじ輝く夜空の星々と月。屋敷に来る前、見た事などある筈も無いその霊妙な風景に一瞬ぽかんと惚けたその後で、「うむ、湖は初めてだ。あの泉と月も、美しいものだったが…」彼へ肯定を答え、もう一度景色に目を巡らせ、「此処も素晴らしいな。」その最後に隣のドラゴンを見上げて、歓喜に燥ぐ色を纏って弛む頬で飾り気の無い賛辞を。それから、「……ふむ。打ち上げ花火というものは、どの辺りに昇るものなのだろうな。」再度顔を夜空へ向け、朧の記憶と彼の話に聞くその派手な光に想像を馳せながら、ゆっくりゆっくりとだが水辺の東屋を目指して歩を伸ばした。)


  • No.786 by ラザロ  2024-04-28 19:53:09 



>レオ(>785


……こっちには飛び込むなよ、ココの水はテメェらにはちっとばかし刺激が強いぜ
(いつだって貴方は人の身でありながら怪物の世界のものを褒めてくれる、その事が怪物の心に暖かい何かを注いでくれるようで、こちらの見上げてくる爽やかな青色の双眸を見つめ返して片方の口角を上げ。不器用ゆえ相手を喜ばせる術を知らないドラゴンには純度の高すぎる言葉に、思わず可愛げのない忠告を返して「 そりゃあ、この真っ正面じゃねえか? 」東屋に到着すれば、長椅子にどっかりと腰掛けて。片膝にもう片方の足首を乗っけるような粗野な姿勢ではあるものの、足の裏が貴方に向かない方を選んだのは故意かそれとも偶然か。こんなほぼ野晒しの場所に設置されているにもかかわらず、長椅子にはふかふかとした臙脂のクッションが敷き詰められており意外なほどに座り心地が良く「 来いよ。隣で見ようぜ 」隣にはきっちり一人分のスペースを空け、そこを顎の先で指し示せば座ったまま夜空を見上げて。ふと対岸からやや強い風が一陣だけ吹き抜け、短い髪を揺らせばその涼しさに心地よさそうに目許を細めて――ハッと何かに気付いたように貴方を見て「 寒くねえか、レオ 」身を案じるように問いかけたのは、怪物にとって涼しい程度なら人間には寒いのかもしれないと咄嗟に閃いてのこと。貴方がヤワな育ちでないことは理解しているが、平素の格好と比較すれば浴衣はかなり薄着のはずだ、と)


  • No.787 by レオ  2024-04-28 21:07:45 



>ラザロ(>787


解った、気を付けよう。
(喜を浮かべたままに、彼の忠告を受け入れて頷く。それから問う形を取ったやり取りの内、辿り着いた東屋で促しのままその隣へ、互いの手が届くような近さに腰を下ろす。その柔らかさに目を瞬かせたのも束の間、「……正面、正面か。」先程の答えを反芻しては、今は月がその存在を存分に主張する真向かいの空を見上げた――直後。水気を含んで吹き抜けていった冷涼な風に、身体は勿論、フードや垂らす髪など覆うものの無い首筋を撫ぜられて、微かだが肩が竦んだ。思わず守るように其処へ手を当てた絶妙なタイミングで届いた気遣う声に、「いや、寒くはないが……」否定を返しかけた、途中で。――ドォンッ!!と響き、言葉を遮り身ごと揺さぶる音へ、注意は一気に取られていった。何事とそれが鳴った方向へと反射的に向けた、警戒混じりの瞳を貫いたのは、彼と二人手元で見詰めた祭りの火よりも鮮烈な炎の華。「は、っ――」月を隠さんばかりに燃える極彩色の花弁を広げたそれに、言葉も息も忘れる程に暫し見惚れて。「――凄いな!!」続け様にこの瞬間を、昂る感慨を共有する筈の彼へ、また勢い良く視線を移しては、興奮をそのまま乗せた驚喜を伝えた。)


  • No.788 by ラザロ  2024-04-28 22:05:41 



>レオ(>787


――ッ!
(身を案じた問い掛けの答えを聞き終える前に鳴り響いた地響きのような爆発音、得体の知れない脅威から庇護するように反射的に貴方の前に腕を伸ばし「 何…ッだコレ…?! 」暗い夜空を染め上げる満開の花火を視界に入れた瞬間、動揺たっぷりの声に滲み出るのは花火に対する驚嘆ではなくズグリと腹の奥底が疼くような感覚に襲われたからで。無遠慮な何者かが無理やり体の内側に入り込んで、鼓膜の内側から脳髄に直接“食い殺せ”と何度も囁くような。これはマズい、と理性が警鐘を鳴らし距離を取るように性急に立ち上がり「 は…ッなれろ、 」残ったギリギリの理性で絞り出すように伝えた警告の語尾はまるで低いノイズが声に覆い被さるような二重の音となって。次の瞬間、爬虫類のような黄色い双眸は白目と黒目の境目もなくみるみるとどす黒く染まっていく――額にはぼんやりと黒い薔薇の紋様が浮かび上がり「 ゥがあァッ! 」それはドラゴンであってドラゴンでない、理性など欠片もないただの怪物。ただ強制的に呼び起こされた本能の呼び声に従って牙の整然と並んだ口を開いて咆哮し、貴方の双肩かあるいは両手首を抑え込むことを狙って勢いよく飛び掛かり)


  • No.789 by レオ  2024-04-28 23:20:49 



>ラザロ(>788


……ラザロ?
(初めは己と同じく、感動の声を上げたのだと思った。しかし、明らかに様子が違う。怪訝と心配を織り交ぜた色を被り、高揚の潜んだ視線で彼を追って、その名を呼ぶ。そこに返ってくるのは、立ち上がった背越しに絞られる言葉。どうした、と問う筈だった声は、肌の痺れるような咆哮に飲まれ、身を固めたその一瞬の間に――視界が、引っくり返る。「な、っ……!?」咄嗟に掛かる重力へ逆らいかけて、だがそれは両肩を捕らえたドラゴンの手に阻まれ、倒れた身体はそのまま抑え込まれてしまう。背に受けた衝撃に驚くよりも先に、真上の彼に目を奪われる。黒く染まった月の瞳、その額にうっすら浮かぶ薔薇の紋様、そして、開かれた口から見える牙。騒いだ本能が告げる――目の前の“これ”は、己を喰らう捕食者だ。咄嗟に詰まった言葉の後に、「……私を、喰う、のか?」動揺が、解りきった無意味な確認を落とさせる。「ラザロ、」つい先程までの、逞しく、豪快で、けれども優しいドラゴンの名を、もう一度呼んだその後、「待ってくれ、今はまだ、まだ……」制止を掛けた。弱肉強食、強きを生かす命の糧。狩られ喰われるならば、抗わない。信じ従い続けたその山の摂理に反しているのに、それでも。口は止まらない。「…まだ、足りないのだ。君との話が、君の好ましいものさえ聞いていない、早過ぎる、このまま終わるのは、」ぼろぼろと、窮地に追われて吐露する感情は、恐怖でも、警戒でも、命乞いでもなくて、「――寂しい。」ただ、胸をぽっかり空かし苛む寂寥。彼を見詰めるその真っ直ぐな視線にも、寄せて下がる眉にも、震えた声にも、それはありありと滲んで、溶けて。「……ラザロ。」もう溢れ尽くした言葉の最後の最後、縋り頼るようなか細さで、また彼のドラゴンの名を紡いだ。)


  • No.790 by ラザロ  2024-04-29 00:46:14 



>レオ(>789


(獲物を押し倒し組み敷くことに成功した今、距離がぐんと縮まったことで旨そうな匂いが一呼吸ごとに嗅覚を刺激して、ガチン!と鼻先のほんの寸前で鋭い牙同士を打ち鳴らし。噛み付くに至らなかったのは未だ自我と理性が黒薔薇の悪戯な魔法に抵抗しているからだろうか、最初の問には苦しげに何度も首を左右に振りながらも「 喰う、喰う、喰いたい…ッ 」拒否を示す仕草とは裏腹にノイズで濁った低い声は壊れた玩具のように本能的な食欲を肯定して。貴方の言葉に耳を傾けられているのか、それとも理性なき怪物には届いていないのか。食い縛った牙の隙間、口角からは狂ったけだもののようにボタボタ涎を垂らしながら、けれど確かに渾身の力で耐え堪えるような必死の形相で「 ――――グ、っう 」無意味で無価値な呻き声を漏らして。貴方の素直な感情を告白されれば黒く染まった眼窩は微かに揺らぎを見せて、しかし黒薔薇がそれを許さないように額の紋様がボゥと淡く発光し「 ガぁアッ! 」まるでその光に本能を後押しされたように吠えれば喉笛に食らいつこうと――牙で頸動脈を掻っ切る直前、寸でのところで皮膚を傷つけず首を甘噛みするに何とか押し留めて「 ……だ…ッ、 」まだ声は濁りきっている。首元が弱点であることを思いやれる余裕など当然無く、痛みや苦しみを堪えるように激しく息をして「 ぃやだ…ゆる、さね…ッンなの…… 」貴方を喰らうならば、せめて自分の意志で。そんな男臭い意地で抗っているのだろうか、誰かに操られているような声の歪みは末尾に近づくにつれて澄んだドラゴン自身の声に近づき、それに比例して額の薔薇の紋様は苛立ちや焦りを見せるように点滅を繰り返す。不躾にもドラゴンを支配せんとする黒薔薇の魔力の湧き出る場所、その紋様を無力化できるような何かがあれば、あるいは。)


  • No.791 by レオ  2024-04-29 02:09:31 



>ラザロ(>790


(降ってくる涎、届くノイズに覆われた肯定の声。それでも“獲物”を映すその瞳が揺れた瞬間を見逃さず、もう一度呼び掛けに口を開き――名が喉を通るその前に、彼の額の薔薇は光を帯びて。再びの咆哮と共に迫った牙が、首筋の鋭敏な皮膚に当たった事で言葉は失せる。ぞわり背に粟立ちが抜け、心臓が、早鐘を打つ。呼吸も浅くなる。“摂理”が迫っている。身体は動き一つも取れない程に強張った後に、「…ラザロ?」聞こえた、届いた彼の声。この状況を否とする確かな、ノイズの晴れていく抵抗の意志。それを理解した刹那に、それまでの弱々しさを覚悟に消し飛ばして、一度深く呼吸をして。――抑え込まれた瞬間に袂から手元へ転び出てしまっていた、彼からの“お守り”を、指先で捕らえて握り締めた後。「……ラザロ、聞こえるか。」呼び掛ける。「私は、もっと君と話をしたい。君を知りたい。」無意味では無いと信じて言葉を紡ぎながら、明滅を繰り返す黒薔薇のある額を、お守りを握り込む手の甲でそうっと撫でる。「君も、この終わりが不本意であると言うのならば、」それから、彼の方へ顔を向ける。いつ喉を食い千切られてもおかしくはない、そんな状況下で、恐れも無く凛と声を張って、彼を見据えて。しかし――揺れる感情は堪えきれず、目元に雫を滲ませて。「戻ってくれ、ラザロ。」頬を伝ったそれもそのまま、頼み、乞い。「……お願いだ。」邪な薔薇が浮かぶ額へ、ただ子供がまじなうように、雫一筋に濡れた唇を押し当てた。)


  • No.792 by ラザロ  2024-04-29 14:03:32 



>レオ(>791


(頭の中がひどく煩い。無数の声が早く食い殺せと何重にも煽り立て、脈動の一回ごとに薔薇の噎せ返るような香りの魔力が流れ込み体中に循環するような。想い出の中の貴方の姿を思い出しては、黒い茨に覆い尽くされて闇に消え、しかし諦めずまた思い出そうと足掻く。それを何度も繰り返しているうち脳内を侵す声はどんどん大きさを増してゆき、視界いっぱいに広がる貴方の笑顔が茨に蹂躙され光が閉ざされそうになった刹那「 ――れ、オ……ッ 」呼び掛けに応えるように、ドラゴンとしての声で苦しげながらもしっかりと名前を呼び返す。そうだ、呼んでくれ俺の名を――そうすれば何度でも応えられる。額に触れた体温に、それに握り込まれた貴方が自分の獲物であるという証に、脳内にひしめく茨は押しのけられるようにパラパラと砂になって霧散するようで「 いま…いくぜ、 」口元には凄みさえ感じさせる笑み。しかし戻りたいと願う意志を強制的に折らんとばかりに黒薔薇の魔力はさらに出力を増して紋様を輝かせ――柔らかな唇がそこに触れた瞬間、パキンと小気味よい音を立てて黒薔薇の紋様はヒビ割れて。それを契機にドラゴン自身からザアアアと不可視の何かが放出されていく、その際に周囲の空間を響かせた男女の甲高い悲鳴のような音とエキスを煮詰めたような強烈な薔薇の香りはきっと貴方の五感にも届いているだろう。黒く染まった双眸には通常通りの黄色い光が戻り、まるで長時間呼吸を止めていたかのようにぶはぁっと息を吐きだして貴方の上に覆い被さるように脱力し「 レオ……ッ、…ハ、戻った、ぜ…… 」何よりもまず先に安心してもらいたい。折角の祭の夜なのに貴方を危険な目に遭わせてしまった、黒薔薇による不可避な奸計だったとしてもそれを悔いながら疲れ切ったような笑顔を見せようと腕を突っ張って視線を合わせようと努めて)


  • No.793 by レオ  2024-04-29 15:22:38 



>ラザロ(>792


(己を呼ぶ彼の声が聞こえる。苦し気でも、確かに、強かに。願いを籠めたまじない擬きの直後――何か、割れるような音がして。梔子よりも濃い薔薇の香と、何とも形容し難い多くの悲鳴が響き、その余韻を己に残していった。しかしそれに構う余裕など無かった。何故なら、「ラザロ…っ!」“彼”が、目の前に居たからだ。全身が逆立つ被食の脅威など消え失せた、豪放磊落で、短気さはあれども優しい、己の知るあのドラゴンが――彼の笑う顔、月の輝きに似た黄色の瞳と目が交わったその瞬間に、覚悟を張り詰めた糸はプツリ切れて、綻び咲いた満面の笑顔の後には、「良かった……良かった、良かった…っ!!」彼が身体を支えようが倒れ込もうが構わずに、その肩へ伸ばした両手を回して、しがみついて、首元に額を寄せ当てる。「……君が、君に戻ってくれて、本当に…」籠る力の強さは歓喜の大きさだけ、先程以上に溢れる雫は安堵の数だけ。整えた髪の乱れも、浴衣の着崩れも全て意識の外に追いやって、只、今在る彼の無事を噛み締めた――その後。「……あ。」感情の揺らぎが凪いだ今頃、自らの無遠慮な抱擁に気が付いたらしい。「…すまない。」若干の気まずさにもごついた詫びの次、そろりと巻き付けていた腕を解いて、彼の顔を窺う。「……ラザロ。」再度の脅威が訪れていない事、何より彼が苦しむ何かから解放された事を、また改めて確かめ、頬を弛めた息を吐いた後に。「……先程のは、一体何事であったのだろうな…」今し方己と彼を襲ったものについて、疑問の声を落としながら、薔薇の紋様が浮かんでいた彼の額を眺め、視界に残るあの光の明滅をなぞるように指先を其処に伸ばした。)


  • No.794 by ラザロ  2024-04-29 21:46:02 



>レオ(>793


――くはッ、
(恐ろしい怪物を見る目を向けられても仕方がないのに、こうも純粋な喜色を浴びせられてはこちらもそれにあてられて珍しいほど屈託のない笑みが溢れ。片腕で二人分の体重を支えながら、この際髪型が崩れるようとも二人がまた出会えた喜びを分け合うために空けた手で柔らかな後頭部をわしゃわしゃと撫でくり「 泣くんじゃねーよ 」男がそう簡単に、という余計な枕詞を省略したのはその涙が自分のために流されたものであると素直に思えたからで。気恥ずかしいような嬉しいような、そんなむず痒い心中を「 ありがとな、レオ 」不器用ゆえに短い言葉にぎゅっと詰め込んで、言い終えれば貴方を不本意な形で失わずに済んだことにこちらも心から安堵して後頭部に添えた手にぐっと力を込め。首元を覆っていた体温が離れれば「 テメェが謝ることなんざひとつもねェだろ 」ふっと鼻で笑いながら上体を起こして姿勢を整え。二人で危機を乗り越えた安心感や高揚感は落とされた問と額に触れる僅かな体温によって現実へと引き戻され、きゅっと眉間に力を込めて怒りと微かな諦めに似た感情を表せば「 ……テメェは知らなくていい 」つい、と顔を逸らして夜空を見上げる形でこの屋敷の真理の片鱗から貴方を遠ざけるように答えになっていない言葉を返し「 無事で済んだことを喜べよ 」下手くそな話題転換も上手くいっていると信じて、先刻の我を失った自身が乱してしまったのであろう貴方の浴衣の襟をぐいと引っ張って整えようと試みた時、またしても派手な爆発音と共に夜空に繚乱な華が咲き乱れてはパラパラと火花の散る音がそれを追いかけ「 な…?! 」まだ黒薔薇の悪戯は続いていたのか、と焦ったように瞠目するうちに次、また次と趣向を変えた花火が続々と打ち上がり「 ……これは…イケる、やつか? 」此度の花火には佞悪な魔力は宿っていないらしい。誰の計らいかは分からないがようやく一人と一匹で純粋な夏夜の花を愛でられる時間を手に入れられたようで「 そう出来るなら最初ッからそうしろっつーんだよ。なァ、レオ? 」きっと隣りにいてくれているであろう貴方の肩をぐいと自分の方へ抱き寄せ、文句をつけるような口調の中にも貴方と一緒にきちんと花火を見られることへの喜びが滲み。きっとこの花火はどちらかが、あるいはどちらもが身を寄せ合い眠ってしまうまで止まないのだろう――花火を肴に語らえる時間は二人への、否、勇敢な人間へのご褒美なのだろうか)



  • No.795 by レオ  2024-04-29 22:59:37 



>ラザロ(>794


(彼が問いをはぐらかし、顔を反らす直前。それまでの表情から明らかに険しさが顕れたのを見て、疑を重ねかけたその前に、もう一つ言葉が被れば、意識は容易にそちらへ逸らされる。「ああ、そうだな。互いの無事が何よりも一番だ。」そのまま疑問は霧散して、拒む事の無い彼の手元を視線で追う。――刹那。聞き覚えのある火の爆ぜる音に、身を再び竦ませながら、反射的にそちらに顔を上げる。ぴんと緊張を巡らせ見開く視線で光を見詰め、それからまた彼を窺いに目を動かし、ドラゴンの姿を捉える、前に。肩を抱き寄せる手、澄んだ彼の機嫌良い声が己の元に届いて。「…ああ、確かに。」その安堵に溢れた笑いを編んで、肯定を返した。「……君に聞いていた通り、派手で凄まじいな、花火は!」幾つも幾つも、昇っては咲く炎の華。音にさえ慣れてしまえばその瞳に映る絢爛さに心を踊らせて、燥ぎ色付く笑顔を彼に向かわせる。……それから、暫し。「…あ、今のは君に似ていたな!」身を寄せたままに空の大輪の色を指差し、あれはどうだ、これはどうだと口を何時に無く雄弁に回し、彼との夜を過ごす。「……どれも素晴らしいな。」高揚のまま語る声が少し鎮まった辺り。瞬いた瞼の重さを自覚して、微かな唸りを漏らす。「この夜は生涯、忘れられんだろう、な…」言葉は緩やかに沈みかけた意識に辿々しく、身体は彼の方へと傾ぐ。――先程の事など無かったように、警戒も無く、恐怖も無く、彼へと凭れて。「……ありがとう、ラザロ。」至極心地良さそうに、柔らかく、安心しきった顔で何度も舟を漕ぎ、夢と現を曖昧に往来しながらも、その一言だけははっきりと彼へ伝えた。)



  • No.796 by ラザロ  2024-04-30 13:10:04 



>レオ(>795


(見飽きた夜空を飾る火の色彩を眺める胸中は正直やや複雑だった。何よりも貴方に怪我が無かったことは素直に喜べることだが、その原因を作った黒薔薇には怒気を禁じ得ず、またその中にも黒薔薇に対してはどうしようもないという諦観も――知らぬ間に珍しく少し難しい顔をしていたが、隣から幾たびも贈られてくる闊達な言葉の数々にふっと凝り固まった何かが和らぎ「 …ああ。俺も忘れねえ 」この先、人間である貴方の数百倍数千倍、幾星霜の時を生き長らえるとしても。そんな風に思える記憶がひとつでも出来たことは囚われの怪物にとって奇跡に等しい僥倖なのだろう、それを与えてくれた貴方に「 安心して眠れよ、レオ。…最後まで俺はここにいるぜ 」それが祭の終わりか、それとも貴方の命の終わりを意味するのかはともかくとして決意に似た約束を。すっかり深い眠りに落ちたことをたっぷりの時間を掛けて確認すれば、ドラゴンは大切な獲物を壊れ物のように抱えて翼を広げ静かに飛び立つ。次に貴方が目を覚ますのはきっと自室のベッドの上だろう。いつの間に回収していたのか二人で飲んだラムネの空瓶が、一夜の想い出にベッドサイドに並べられていた)


***


随分と時間がかかっちまったがよ、夏祭りを最後まで一緒に過ごしてくれてありがとうな。
テメェの機転で捕食を回避してくれたおかげで俺達の想い出がまた一つ増えて、なんつーか、…嬉しいぜ。
この先は日常に戻ることになるが、動かす演者の選択も指名も自由だ。テメェにも、白くて紅いヤツにも、これから先一日でも多く幸せな夜が訪れることを祈るぜ。…俺のガラじゃねえが。
そうだ、テメェの水風船の戦利品(>609)だが、「人間界のブツお取り寄せチケット」と「参加賞」が手に入るぜ。次回の指名をミリアムにすれば直接届けさせるし、そうじゃなけりゃラムネの空瓶の隣にこいつらも置いてあると解釈してもらって構わねえ。好きな方選んでくれな。
…ホントに、ありがとうな。


  • No.797 by レオ  2024-04-30 19:00:35 



>ラザロ(>796


此方こそ有り難う、ラザロ。ああ、長い……本当に長い夏祭りであった。そしてだからこそ、今この物語を一つ果たしきる事が出来て…何より互いが無事に、大切な想い出をこうして形にする事が出来て、とても喜ばしい限りだ。
いいや、君にそう祈ってもらえるだけで、これ程嬉しい事は無い。…今夜の事、ニールは大層羨ましがっていたようだから、次は恐らく、彼が此方に訪れるだろう。その時は、また宜しく頼む。
それから、参加賞とチケットに関してだが……うむ、そうだな。どちらの解釈になっているかは、私がまた次の夜を迎えた時に伝えさせてもらおう。わざわざすまないな。
……ああ。私からも、改めて。ありがとう、ラザロ。今宵はこれで終わってしまうが、また相見えるその時まで、息災を願っている。


  • No.798 by ラザロ  2024-05-01 17:20:51 



>レオ(>797


勿論、どっちも大歓迎だぜ。俺ァちゃんと筋肉のついたレオのが好みだが、白っちぃ方みてえな獲物を好むヤツもこの屋敷には多いからな。
思えば白い方もユギンに喰われたり、クォーヴやアッシュも世話になってんだな…てこたァ両方が特殊な怪物3体とも既に出会えるってわけだ。…俺としちゃあレオにはあんまし危ねえヤツに出会って欲しくねえが、…まァ今のは聴かなかったことにしてくれ。
また来いよ、楽しみにしてるぜ。


  • No.799 by 執事長  2024-05-02 20:58:49 




>のんびりペースでお相手様募集中です[ 今夜の案内役:クォーヴ ]


 ※PF常時受付中!無登録でのお試し交流、王様や女王様等一風変わった職業のお子様や未使用のお子様のご供養も大歓迎です!


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576


▼ 日常イベント ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events



▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.800 by ニール・グレイ  2024-05-03 21:16:08 



――こんばんはぁ。このお屋敷が見えたから覗きに来ちゃったけど、今って扉は開いてる?…ふふ。ちょっとの間なら待っていられるから、もしオレちゃんの姿が見えたら、肯定でも否定でも、一度声掛けて欲しいなぁ、なんて。…ね、どうかな?


  • No.801 by クォーヴ  2024-05-03 22:22:25 



>ニール(>800


やあ、今晩わ。ごめんね、少し返事が遅くなってしまったね。
このお屋敷は置きレスでの交流も可能になったから、いつでも扉は開かれているよ。だから、月明かりを反射してきらきら輝く美味しそうな君の姿がよく見える。
久し振りに声を聞けて嬉しいよ、ニール。また俺達と一緒に過ごしてくれるのかな?



  • No.802 by ニール・グレイ  2024-05-03 22:43:31 



久しぶり、クォーヴ。…ふふ、お返事が貰えただけで十分嬉しいよ。
そう、オレちゃんもね、あのお祭りみたいな想い出が欲しくなっちゃってさ。それでまずはオレちゃんの事、もっと沢山の怪物さんに知ってもらいたいなって、思わず此処まで駆けてきちゃった。見えてたなら、何だかちょっと恥ずかしいかも、なんてねぇ。
…あ、そうだ、本題話さなきゃね。今日はさ、初めての怪物さんでも、お話した事ある怪物さんでも、どっちでも構わないから、一緒にお庭の散歩したいなぁって。それが難しい怪物さんなら、談話室とか図書室とか、そういうお屋敷の施設に行ってみるのも良いかもねぇ。…兎に角、お部屋の外にお出掛けしたいんだ。
誰と何したって楽しいだろうから、優しい怪物さん、慎重な怪物さん、気難しい怪物さん、特別な怪物さん、誰だって大歓迎だけど……ああでも、今夜オレちゃんを食べちゃわない怪物さんが良いなぁ。…だから、今夜の気分をみんなに訊いてきてくれる?オレちゃんはお返事来るまで、窓辺で歌でも口遊んだり、使い魔ちゃん口説いたりして、ゆーっくり待ってるからさ。
それじゃあ、長くなっちゃったけど、宜しくねぇ。


  • No.803 by クォーヴ  2024-05-03 23:45:25 



>ニール(>802


一緒に特別な想い出を作る…とても素敵だ、大賛成だよ。…今、君の記憶を肥えさせようって下心があると思った?ふふ、鋭いなあ。
うん、うん。しっかりと君の要望を伝えてくれてありがとう、とても嬉しいよ。通常住人組ならミリアム、マリーシュカあたりは快く君のお願いを聞いてくれるだろうし、少しの説得が必要でも良ければヴィンス、ハイネもお供に着いてくれるだろう。特殊住人組なら、ミゲルかレオニダスなら君を頭から食べようとはしないはず。
通常組をご指名なら、「 使い魔へ屋敷散策のお供になってくれる怪物を呼んできて 」とお願いした体で怪物がお迎えに上がるし、特殊組なら「 気紛れに自室の扉を開いて外に出ようとした瞬間に怪物に鉢合わせする 」という展開で夜がスタートするかな。
さて、名前の挙がった住人の中に君に選ばれる幸運な怪物はいるかな?…勿論、俺を呼んでくれるのも大歓迎だよ。


  • No.804 by ニール・グレイ  2024-05-04 00:20:08 



>クォーヴ(>803


…ふふ、貴方はそういう怪物さんだからね。でもそんな下心だって、オレちゃんに向けてもらえるのなら嬉しいなぁ。
そうだねぇ…どの怪物さんも魅力的で、いつかはみんなとお話したいし、もちろん初めての夜のクォーヴとの口約束も果たしたいけど、今夜の所はハイネとお話させてもらおうかなぁ。…説得なんて、オレちゃんそんな得意じゃないけど、それもお話の内だと思えば楽しそうだねぇ。
それじゃあ、使い魔ちゃんにお願いしたいんだけど…オレちゃんの方から文を綴って来た方が良い?…それとも、もうお迎えに来てくれる?


  • No.805 by クォーヴ / ハイネ  2024-05-04 10:22:36 



>ニール(>804


…本当に、君のような人は珍しいんだよ此処では。あーあ、同胞たちと取り合いになってしまうなあ。…ふふ。
あの夜のこと、覚えていてくれたんだね。約束は寝かせるほど熟成されてゆくものだから、ゆっくりとその時を待つとするよ。…ふ、今から楽しみだなんて俺も幸せな怪物だね。
それじゃあ、ハイネをお迎えに向かわせよう。少しその…失礼なところのある怪物だから、何か違和感があったらお話中でも遠慮なく教えてね。
ニール、良い夜を。


***


ハイネ:
――では、今日はここまで。次の夜までお利口に待っていて下さいね、……何ですかその泣きそうな顔は?
(無限に等しい屋敷の部屋、そのひとつの向こう側から漏れ出るのは楽しげなような悲しげなような、どっちともつかない男性同士の話し声。やがて蒐集癖に溺れた怪物はその部屋を後にしようとして、去り際のご機嫌な声は後ろへ近付くにつれて高圧的になっていく。たっぷりの間を置いて相手の一挙手一投足を観察し「 よろしい 」と慈愛も冷徹もない抜け殻のような声で有無を言わさず結びの言葉を落として外側から扉を閉めて。これも潮時かな、と傲慢で無慈悲で自分勝手な振る舞いを悪びれることもなく短く吐息して――そこへ蝶の姿をした使い魔が自身目掛けて漂ってくればそっと手を差し伸べて止まり木の真似事を「 …ほう、珍しい色彩の美男ですか。それはそれは……他の者に先を越される前に吟味しておかなくては 」先程の底を打つような不気味さは一点、にっこりと笑ってご機嫌に早変わり。新しいお気に入りの予感に胸を躍らせながら、荒唐無稽な魔法で空間を飛び越え貴方の部屋の扉の前にて丁寧にノックを。そのまま続けて普段より幾分か朗らかな声で「 今晩わ、美しいひと。貴方が使い魔へ託した招待状、受け取りましたよ 」まだ姿を見たことがないのに歯の浮く形容詞を使ったのは使い魔への信用故だろうか。一言一句に今夜貴方を食べてしまう気はなく、あくまでもそちらからの招待に応えて参上したのだと含みながら反応を待とう)


  • No.806 by ニール・グレイ  2024-05-04 12:21:09 



>クォーヴ/ハイネ(>805


はは、ごめんねぇ。でも、嬉しいっていうのは全部本当。心からそう思ってるから、許してね。
…そう、そっか。じゃあ、待ってる時間も寂しくないねぇ。オレちゃんも、いつかクォーヴとお散歩出来る夜、楽しみにしてるね。
失礼なんて、オレちゃんきっと気にしないよ。でも、ありがとう、クォーヴ。それじゃあ、またね。貴方も、良い夜を…なんてね。ふふ。


***


――ねぇ、蝶々さん、
(月明かりの部屋の中、窓辺に寄り掛かって声を落とす。他にも使い魔が作業をするその中で、選んだ相手に理由は無かった。強いて挙げるなら、丁度伸ばした指の先を舞っていたから。「オレちゃん、誰かと散歩したいなぁ。…良い人居たら、教えてよ。」春先の木漏れ日に微睡むような、まったりと安穏が溶ける音にジョークを粧したねだりを、蝶々はどう聞いていたのだろうか。当たり前に返事も無く、己の指先から離れていくその羽ばたきを見送って、また硝子の外を見上げていた。――ふと、ノックが響く。ぱっと意識がそちらに向く刹那に、言葉が重なる。「…はーい、今開けるねぇ。」その声に、頬は一気に色めいていく。返事にも花咲くそれを織り込み歩んだドアの前、警戒や躊躇いなど放った手で緩やかに其処を開く。「……わあ、」対面した姿に、白髪のカーテンが掛かった瞳を僅かに瞠って、喜色混ざりの感嘆が漏れた。「はは、本当に来てくれたんだねぇ。オレちゃんのお誘い、受けてくれてありがとう、エルフさん。」それから、身を半歩退け部屋に招く意思を仕草で伝えながら、弧を描いた唇で第一印象の愛称を添えた謝意を捧げて、「早く貴方と出かけちゃいたいけど、まずは、」浮き上がりそうな足を退けた位置に揃え、姿勢をしゃんと正す。胸元に手を当てる何処か芝居掛けた所作は、目の前の彼の燕尾服に合わせて戯れに作った仕草。「オレちゃん、ニール・グレイ。」もう片方の手は腰に、そのまま小ぢんまりとしたボウアンドスクレープと共に名乗って顔を上げた先。「貴方のお名前教えてくれる、エルフさん?」自らの仕草にか、それとも現れた彼への嬉々か、くすくすと溢れる笑いを含ませた問いに首を傾げてみせながら、期待の熱を滲ませる瞳で彼を見詰めた。)


  • No.807 by グレン  2024-05-04 17:02:10 




やあ、こんばんは……には少し早い時間帯だね。久方振りにこの場を訪れてみたら屋敷の扉が開いてるようだったからお邪魔させてもらおうと思って。もし話し相手になってくれるのなら、ハイネとの話が途中だったような気がしたから一先ず僕で失礼させてもらったんだけど……勿論、もう片方の彼でも僕の方は構わないから好きな方を選んで欲しい。
僕との話をしてくれるのなら確か >775 が最後のはずだって事と、リーパーの相手をしてくれるなら君の方で彼に合いそうな相手を見繕ってやって欲しいって事を伝えさせてもらうね。

嗚呼、それと、物語を紡ぐのがかなり久方振りでね。もしかしたら不手際があるかも知れない。勿論そんな事がないように気を付けるつもりではいるけれど、何か思うことがあるのならいつでも言ってくれて構わないよ、とだけ。それじゃあ君からの返事が貰えるまでゆっくりと待たせてもらうよ。


  • No.808 by ハイネ  2024-05-05 08:49:57 



>ニール(>806


(扉が開いた瞬間、雪降る日の冴えた月光を吸収したような髪が一番に視界に入って、そのまばゆい美しさに微かに目許を細め。肝心の御尊顔の半分がそれに隠されている事にはどこか真価を発揮できていないような口惜しさを感じながらも、貴方の一挙手一投足が終わりを迎えるまで口も手も出さず見守る――否、見定めるような視線は粘り付くようなしつこさではなく大蜘蛛が己の巣にかかった獲物のどこから齧ろうか思案しているような静かな欲をちらちらと燃やして「 ……勿体ない、 」ふっと喉に溜めた息を吐き出すのと共に素直な感想を。脈絡のないご挨拶の意味を明かすように鋭い爪の備わった灰色の手を伸ばせば貴方の目を覆い隠すような形にしてからそのまま上へとスライドさせ、特別な瞳を守っているかのような前髪を頭を撫でるような仕草でかき上げようと試みて。その動作で紅い瞳とかんばせの全容を拝めたのなら「 何故、隠すんです? 」初対面の相手には些か礼を欠いた二の句を次ぐも、獲物の見目麗しさを興味の頂点に置くこの怪物にとってはそれは至極当然の疑問。自分の質問にきちんと答えられるまでは貴方からの質問に答える気はなく、それもまた当然といった様子で返答を待つ口元には感情の読めない薄い弧が描かれ)


  • No.809 by クォーヴ / ハイネ  2024-05-05 09:32:29 



>グレン(>807


――やあ、グレン。長い間扉が閉まっていたのに、またこうして遊びに来てくれてとっても嬉しいよ。本当にありがとう。
文を紡ぐのにかなりブランクが空いてしまったのは俺達も一緒だから、何かあればお互い様ということでその都度共有していけたら嬉しいな。何よりも楽しい夜を過ごせることを第一に、何にも遠慮はいらないからね。
そうそう、君の初めての夜はハイネがとっても活き活きしていたっけ。読み返すと本当に楽しそうで…俺まで口角が上がってしまうよ。ふふ、俺は君に会えた事はないのに何故だか少し妬けてしまうね。随分間が空いてしまったけれど、それでもよければ是非初夜の続きからお願いできるかな。ハイネとの夜が終わっても君がお屋敷に残ってくれるなら、次回からメニューにお名前を記載させてもらうね。リーパー、彼とも話したいからまた連れて来てもらえたらみんな喜ぶよ。特にレナードとレンブラントは一入だろうね…ふふ。
…ごめん、再会が嬉しくてつい長話をしてしまったね。俺はハイネと交代するけれど、何かあれば気軽に声を掛けて。それじゃあグレン、良い夜を。


***


続き(>775
ハイネ:
おや――この俺があれ程言葉を尽くしたのに未だ信用に足りませんか?
(ああ、横顔も美しい。貴方にとっては自身の一つしかない命の懸かった場面であるにもかかわらず、圧倒的優位を強く自覚するあまりその愉悦を噛み締めようともしない傲慢な怪物はただただその造形美を間近にじっと見つめながら挑発するように眉尻を八の字に下げて「 貴方は本当に強欲だ 」ぽつり、部屋の静寂を揺らすように嫌に冷たい声を落とせば貴方の肩に置いた手で素早く顎を掴みぐいと引き寄せ、背後から唇を奪おう。それはダークエルフにとっては捕食行為の一端だが、食より欲を取るこの怪物にとってはこの屋敷に来たばかりの雛鳥に残酷な真理を教えるためのデモンストレーションのつもりで。すっと唇を放すも顎を掴む手は緩めないまま強制的にこちらを向かせ「 今夜貴方に出会ったのが俺以外の怪物だったら、今頃貴方は一山いくらの肉塊ですよ 」すっと細めた双眸には呆れるほどに嘘も凄みもなく、それもまたこの世界ではただ当たり前の出来事と陳腐に思わせるほどあっさりと残酷な内容を。少々大袈裟な表現にしたのはその方が己にとって都合が良いからだろう、そうしてするりと貴方から離れては背を向けるようにして唯一の出入り口である扉へと近付いて行きながら「 その他大勢の怪物にとって、獲物の価値は味によって決まるでしょう。ですが俺にとっては、獲物の美しさは最も価値あるもの。貴方がどれだけ高価か、そのお顔を鏡で見ればご自身でもお分かりになるのでは? 」最後に背中越しに首だけ巡らせて振り向けば、今度その顔に張り付くのはどこか試すような性悪な微笑み。稀有なほど高い価値を持つ獲物をこの佞悪な怪物はみすみす簡単に殺してしまったりはしない、故に貴方にとって最も大切なものが命であるならば選ぶ道は一つでしょうと、そこまでは敢えて言葉にせず黄金の流し目を向け続け)


  • No.810 by ニール・グレイ  2024-05-05 12:48:00 



>ハイネ(>808


(己の問いに答えは無い。しかしそれを気にした様子も無い。伸びてきた指を視線で追いながらも、その所作を見詰めるばかりで怯えも怒りもせずに、されるがままに彼に触れさせる。「……どうして、って?」開けた視界の明るさに瞬きを幾度か。それから彼からの疑問を意を捉えかねたようで、先の挨拶より尚の事きょとんと気の抜けた仕草で首を捻る。しかしそれはまた直ぐに戻されて、また口元は笑みを浮かべる。「オレちゃんねぇ、眩しいものに弱いから、これをカーテンの代わりにしてるの。」すらり淀まずにこやかに、己が白髪を指して返した答えは、この部屋の絞られた照明が裏付けを示して尤もらしく。「それとねぇ、」そこに続けて、もう一つ。「目は口ほどに物を言う、って言葉があるよねぇ。だからこうやって隠してる方が、オレちゃんちょっとでもお行儀良く――」楽しそうな笑顔を頬は形作って、巻かれた綿飴のような曖昧な茶化す調子で連ねていって、「――“人間らしく”見えるかな、って。」その、最後に。眼前のエルフを隔たりの無い真正面から見据える。口元は愉快そうに微笑む弧を描いたまま、声も戯けた音を置いたまま――彼を覗く瞳だけが不釣り合いに、底無しに喰らう貪欲なケダモノ、はたまた愛を求める幼子が如く、歪に渦巻いた仄昏い火焔にぎらついて。それから一秒、二秒、三秒……不意に身一つ分だけ後ろに足を移して、彼の手からゆっくりと退く。「あ、でもねぇ、」また瞳を隠した後には、ころり一転。出会った瞬間と同じ嬉々が飛び出す言葉に顕れる。次いで今度は彼を真似て、自ら前髪を緩く掻き上げ、「エルフさんが望むなら、貴方と過ごす内はこうして“カーテン”を開けててもいいよ。」純粋そうなそれに直した笑い顔を向けながら、「その代わり、オレちゃんのお願いも聞いて欲しいなぁ。ほら、オレちゃんの招待状、受け取ってくれたんでしょ?」いかが、なんてまた大袈裟に首を傾いで、遊びに誘う無邪気を纏わせた、駆け引きとも言えぬ稚拙な台詞を彼へと並べた。)


  • No.811 by ハイネ  2024-05-05 14:27:13 



>ニール(>810


……異な事を。この屋敷へ導かれたことが、貴方が紛れもなく人間だという証明でしょうに
(期待に胸が膨らむのは、貴方が見目だけでなく内面すらありふれた有象無象とは異なっているという片鱗を覗けたからだろうか。暗くも赫々と煌めく二つの紅には形振り構わない飢えた獣のような乾きが垣間見え、思わず笑みが強まってしまう。饒舌に紡がれた言葉には貴方に興を惹かれたのだという好感を惜しむことなく滲ませ、招待状にしたためられた外出という要求に応える気があることを示唆するためか一向に貴方の部屋にはお邪魔しようとはしないまま「 丁度、ここは永遠に眩い太陽の昇らない世界。フフフ、良かったですねえ 」眩しいのが苦手、という情報へのアンサーを。この屋敷に攫われる事は並大抵の人間にとっては不幸でしかないが、それでも良い事のようにすり替えたそれは甘言にも似て。触れる先のなくなった手を自身の胸元に添え、お辞儀の代わりに顎を引くようにして真っ直ぐと視線を向け「 唯のエルフではありませんよ。ダークエルフのハイネ、お見知り置きを 」そんなもの人間からしてみればどちらでも大差のないことであるにもかかわらず、態々種族を正しく認識させたのは高々とそびえたプライド故だろう。不意に指をパチンと鳴らせば蝶の使い魔が何の変哲もない黒のアメピンを数本、小さなバスケットに入れて貴方へ差し出す。俺と会うときはカーテンを留めておきなさい、という指示を形にしたのはお近づきの印のつもりか。「 貴方はオレチャン、ですか? 」同胞に紹介されて貴方へ辿り着いたわけではないため獲物の名を知る由はなく、やや腰を折り曲げ上から顔を覗き込むようにして冗談めかして「 行きましょうか。目の弱いオレチャンの為に、暗いところへ 」具体的な行き先を告げないまま、エスコートの為くの字に曲げた腕を差し出して)


  • No.812 by グレン  2024-05-05 15:57:59 




>クォーヴ / ハイネ( >809 )

お出迎えありがとう。ここでの記憶は僕にとっても彼奴にとっても楽しいものだからね。屋敷の扉が開いていて、訪れる機会がある間は遊びに来るつもりにしているよ。
うん、そう言ってもらえると助かるよ。相変わらず綺麗な文だし、僕の方から君の綴る文章に何かを言う事は無いと思うんだけれど、君も遠慮なく言って欲しいな。
初めての夜が終わった後も君たちさえ良ければ屋敷に僕も残らさせてもらうつもりにしているから、クォーヴとも話せる日があると嬉しいな。…と言っても、ハイネが許してくれそうなら、が大前提なお願いになってしまいそうだけれど。ほら、彼独占欲が強そうだからね。勿論だとも、リーパーも出て来たくてうずうずしている事だし、また相手をしてやってくれって言伝を頼んでもいいかい?
長話はお互い様の事だし気にしないでおくれ。僕の方もこちらは一度引っ込ませてもらうけれど、何かあれば遠慮無く呼び出してくれて構わないよ。それじゃあクォーヴ、君も良い夜を。

****

──……は、
( 口を開こうとした瞬間、顎を掴まれ重なる唇。その行為に対して幼少の頃に感じていたような不快感は無く、然し驚いたのもまた事実。数回瞬きを繰り返し状況を飲み込もうとしている間に彼の口から紡ぎ出される言葉の半数程は理解をする前に右から左に流れ出てしまう。そんな中でも自分の生死に関わる情報の取捨選択は出来てしまうのだから困ったものだ。「そう……だね、この顔は僕が生きていくのに一番重要なものだ 」 例えそれが原因で歪で汚れた愛しか受け取る事が出来なかったのだとしても。そんな一言を付け加えるのは無粋だろう、と途中で口をつぐみ代わりに緩やかな笑みを浮かべ一歩、また一歩と彼の方へと歩を進め。 「 ここでもこの顔が財になるとは思わなかったよ 」 この場で平穏無事に生活を送るための命綱、そして若しかすれば欲しいものを与えてくれるかも知れない相手をみすみす見逃す訳にはいかない。伸ばした手で彼の手首の辺りを緩く掴み、向けられる視線に真っ直ぐに青紫を向け「 ……ただ、残念な事に僕は欲張りなんだ。君は僕を満たしてくれるかい? 」 乾く唇を軽く舌で濡らし、若干の本心を織り込ませ紡ぐ言葉は震えてはいないだろうか。先程引き止めるように取った手を振り払われることが無いのであれば、そのまま誘導し自身の頬を寄せるつもりで )


  • No.813 by ハイネ  2024-05-05 16:49:06 



>グレン(>812


フフ……フフフ、
(導かれるがまま、人間離れした冷たい手のひらが暖かな頬に触れるのを知覚すれば堪えようのない高揚感から肩を震わせて笑いを耐えるも、御しきれなかったそれは唇から溢れて。じわじわと温もりが自身に染み込んでくるような感覚に――まるで貴方の体温を奪っているような錯覚に、食欲よりも遥かに大きな支配欲という胸中の器に一滴、また一滴と満足感が注がれていくのを感じて「 ああ…可愛い。可愛いですね、本当に 」美しくて、儚げで、綺麗で、可愛い。この怪物の目には最早貴方はそのようにしか映っていないとでも言いたげに熱を帯びた賛辞を繰り返し、手はされるがままに預けたまま片足を軸に踵を返して貴方に向き直る形を作っては空いている手で同じように頬に触れ「 勿論、来る日も来る日も貴方を愛でますとも 」満たす、その抽象的な言葉を良いことにあくまでも自分本意な表現にすり替えて。お気に入りが手に入った事に大層ご機嫌な様子で明後日の方向に視線を向けて何かを思案し、思い出したようにまた貴方を見つめ「 人間界の……ああそうだ、万華鏡。ご存知ですか?ほんの少し角度を変えるだけで、次々と意匠の違う美麗な模様を描く玩具です。俺はね、フフ、色々な貴方を堪能したいのですよ 」命ある獲物を無機質な玩具に例えたことに全く悪気はなく、貴方の頬へ添えていた手をそのままするすると後ろへ滑らせていき項を手のひらいっぱいに抱え込むようにして自分の方へと力を込める。その間に金色の双眸には昂った狂気の光が渦巻いていき「 俺の中にあるグレンの器が満たされたら――その指輪は効力を失うでしょう。貴方は満たされたいのに、…フフハハ、俺とは逆さまですね? 」要するに、このどうしようもなく凝り性な怪物を飽きさせたらその後の命は保証しない、と。まだ貴方から明確な答えは貰っていないのに、普段の落ち着き払った態度からは想像に難い熱狂的な様子で愉悦に溺れるようにまた笑いを零す。徹頭徹尾声こそ荒げることはなかったものの、だからこそ部屋の静けさにシンと染み渡るような執念を孕んだ声色で「 最後まで、逃がしませんよ。 」額と額が触れそうな距離まで貴方を引き寄せ、それが叶わないのなら自身が半歩踏み込んで、珍しくも大きく開かれた瞳の水晶体いっぱいまで貴方の姿を焼き付けよう)



  • No.814 by ニール・グレイ  2024-05-05 17:56:40 



>ハイネ(>811


――ふふ。うん、そう。だから、本当に夢みたいな場所だねぇ。
(そう返したのは、屋敷に招かれた理由にか、それとも陽の昇らぬ常夜の世界にか。どちらにしても、先程よりも感情の滲む彼の甘言に、うっとりと悦を潜ませた吐息の後。今度こそ、彼は己の問いかけに答えてくれた。「……うん、うん。ダークエルフのハイネ、だね。宜しくねぇ。」互いの瞳を合わせ、教わった名と種族を自身の唇でなぞる事で、“彼”の認識を、何処とならず歓を含めて正確に定める。それから、彼のスナップに合わせて此方へと舞う蝶が運ぶ小さな籠の内、髪留めの品に意図を汲み取ったようで、「ありがと、ハイネ。」控えた三日月に弛ませる口元で礼を告げた次、贈られたそれらを指先で挟んで掬い上げる。そのまま一方の耳元へと流した白いカーテンを、貰った全てで一本残らずぴたり留めて、また遮光を失くし眩しげに瞬く紅で彼と向き合う。覗く金色が問う声へ、ふふ、と綿毛を吹くような笑いを零しながら、「ごめんね、紛らわしかったねぇ。オレちゃん――俺はね、ニール。ニール・グレイって名前なんだ。」言葉通りの詫びは一雫ばかり、後には戯れを編み込んでの自己紹介を。その続け様に、差し出された腕へと自身の片手を柔く絡めて、隣に寄り添って。「…ハイネ。ねぇ、ハイネ。」曖昧にされたとて、己の瞳を加味した共出の案。どうあれ彼が自分の事を考えている、と高揚の熱が薄く浮き出す色を名を呼ぶ声と頬に籠めながら、「貴方が知ってる素敵な場所、早くオレちゃんに教えて?」リードを任せ最初の一歩を堪える半面、待ちきれずに乞う上目でそちらを見詰めて、彼へ催促とおねだりを告げた。)


  • No.815 by ハイネ  2024-05-05 18:48:36 



>ニール(>814


おや、それではさぞかし夢でなくて安心したでしょうね。貴方、怪物に会うのは俺で三度目でしょう?
(言の葉の一つから、そして吐息の一つから伝わってくるのは貴方の言葉が嘘偽りないものであるということ。やはりこの獲物は複数の意味で珍しい、と内心で興味を増しながらも鼻につくのは微かな同胞の匂い。ゾンビの方は脳足りんで警戒に値しないが古い死神の方となると話は変わってくる、きっと優しい言葉や柔らかい態度、甘い約束でこの奇麗な獲物の気を引こうとしているに違いない、と内心で舌打ちをしながら独占欲をちらつかせるように台詞の末尾をやや強くして。しっかりと露見した紅は少し控えめな色合いだろうか、それでも人間の中では稀有なその色彩をしっかりと見つめて「 よく似合いますよ、ニール。やはりこちらの方が良い 」明かしてもらったばかりの名をこちらも倣うように反芻して、なんだか先刻より少しだけ幼く見える貴方のアンバランスな髪の長い方を指先でサラリと弄び「 慌ててはいけませんよ、既に聞いているでしょうがこのお屋敷には意思疎通も出来ないケダモノがうろついているんですから。今から向かう場所に着くまでは、この腕を解かないように。ニール、分かりましたね? 」よく回る舌で丁寧に注意喚起するのは、この希少な獲物を有象無象にくれてやるなんて事態は想像するだけで腹綿が煮えくり返りそうになるから。組んでいない方の手で白い鼻先にツンと触れては歩みを始めて。長い永い廊下は片側に大窓、もう片側には無数の扉が規則正しく並んでおり、そこに紛れて曲がり角や階段が点在している…かと思えば振り返れば先程すぐそこにあった筈の階段が消えている、といったまさに迷宮の様相。どう見ても目印になりそうなものなんて無いのに、怪物の歩みは淀みなく進むこと数分、一本道の廊下の先にあるのは下り階段――そして偶然にもその門番のように黒い影に覆われたような理性なき魔獣が飢えた唸り声を上げており「 ああ、丁度いい 」怪物の方はそれを脅威と見做していないためあっけらかんと言えば貴方の耳へ口を寄せて「 アレが先ほど教えたケダモノです。ニールという個を認識せず、ニールという名を呼ぶことなく、ただの餌として貴方を喰わんとするのですよ。ねえ、そんなの嫌でしょう? 」どこか愉しげで、でもどこか悲しげな絶妙な声で縷々と紡がれる言葉はまるで詩のような響きを持ち、その合間にもケダモノは涎のような粘ついた液体を口から垂らしながら不気味な唸り声と共ににじり寄ってくる。いつでも消し飛ばせるその雑魚をわざと泳がせることで、きっと普通の人間よりずっと怖い物知らずな貴方に身を持って屋敷の危うさを知ってもらおうという算段で)


  • No.816 by グレン  2024-05-05 19:39:22 




>ハイネ( >812 )

……ははっ、可愛いだなんて言われたのはいつ以来だろう。けれど、……うん、嫌な感じはしないな
( 突然の普段向けられるものとは違う賛辞に、思わずと言った様子で相好を崩し。その言葉を噛み締めるかのように思案顔を浮かべた後、小さく口の中で零すように紡ぎ出す言葉尻は平素の取り繕ったような話し方とは異なるもの。こちらへと向き直った彼の、ひやりとした感触が両頬へと伝わる。それを拒む事無く、自分の体温が彼へと移り溶け合うことに自然と口角が持ち上がる。きっと、きっと彼であれば自身の端正な顔立ちが理由で、歪な形であったとしても満足のいくものを与えてくれるだろう、と。視線を持ち上げる彼の様子をほんの少し首を傾けた状態で、その様子を追いかけ。「 万華鏡、か…… 」 自嘲の意を込めて喉奥を震わせるような笑い声を漏らしながら反芻するのは気に召さなかったというよりも、喩えとして言い得て妙だという関心を含んだもの。彼の言う事に何ら疑念も不安も無い。否、寧ろ人間相手に心掛ける事と遜色無いと理解出来ただけやりやすさも生まれるというもの。頬から項へと移った冷えた感触と、黄金の中に彩る自身への興味関心、そんな全てが折り混ざったかのような狂気にも似た色が心地良く感じる程には自分も狂っているのだろう。「 はは、生憎と僕はこれでも役者だよ。色んなカオを見せるのは得意なんだ 」 今迄とやる事は変わらない。顔色を伺い、飽きて価値の無いものだと思われないように演じるだけ。その終着点が社会的なものから物理的なものに擦り変わった程度。台本が無ければ舞台構成を練る時間もない、全ては自分の力だけに掛けられた命を預けるにしては頼りの無い綱。それがどれ程難しい事か理解が出来ない程頭が弱い訳では無い。然し同時にとてつもなく心が躍る心地がするのは数年という短い間ではあるものの、舞台の上で生きた演者の性ゆえのことだろうか。引き寄せられるままにバランスを崩さないよう咄嗟に片足を前に出し、彼との距離を詰め「 一生目を離せないくらい魅せてやるさ 」 恒の王子様然とした柔らかな笑みはなりを潜め、挑戦的な色の滲む双眸で見つめ返そうか )


  • No.817 by ハイネ  2024-05-05 21:49:23 



>グレン(>816


(いつだって人間というものは愚かだった。多くともたった数十年の時を永らえる為ならば己を喰らう怪物に媚び、所有され、消費される。ゆえにダークエルフにとって刹那に過ぎない筈の数十年の間すらも飽きさせなかった獲物などこれまでに存在しなかった。だがどうだ、目の前の男は。かつてこんなにも救いのない状況でこんなにも剛毅果断な眼をした人間がいただろうか――胸中の問は我ながら愚問で、ただ高揚感のままに年に数度上げるか上げないかの高らかな笑い声を響かせ「 フフハハハ!素晴らしい!泡沫の如きヒトの身でダークエルフに挑むとは! 」背中をしならせ天を仰ぎ、仄かに体温の乗り移った手を自身の額に当てる。その熱さに口角は吊り上がるばかりで、しかし数秒後には咳払いと共に涼しげな表情を張り付けては襟元を整えるような仕草を見せて「 楽しみにしていますよ、貴方の百面相。…いえ、貴方ならば百程度お茶の子さいさいですね、これは失礼 」くふ、くふふと性悪な笑いをまたしても堪えきれず零してしまいながら挑発めいた言葉を贈り返して。そうして徐ろに手の平を上に向け、先ほど無の空間から指輪を作り出した時と同じエフェクトで練り上げたのは半透明の南京錠。ふよふよと手の上に浮かぶそれを見つめながら「 これは俺以外の怪物を拒絶する特別な錠前です。何人たりとも俺の許可なしではグレンの部屋に侵入させません。安心でしょう? 」いつ暴力で破られてもおかしくない脆弱な扉に絶対的な防護の力を付与する、それはすなわちハイネ以外の怪物の不本意な侵入を跳ね除けることと同義な破格の代物。得意げな顔でちろりと貴方を見て、また唇を開き「 けれど、俺も暇ではありませんから顔を出せない夜もあるでしょう。もしくは貴方が俺を飽きさせないように他の住人に助言を求めたくなる夜もあるかもしれません。そういう時は、他の住人をこの部屋に入れることを許可してあげますよ。その際の鍵は貴方に預けておきましょう 」ハイネの都合で貴方に孤独を感じさせた時、貴方がハイネ以外に助けを求めたくなった時。条件付きではあるものの他の怪物との接触を完全に断ち切るつもりはなく、ただそれも自分が楽しむためのスパイス。指先で南京錠を空中に跳ね上げ、二人の間の頭上にふわふわ留まるそれには目もくれず貴方に手を伸ばし顎先をついと撫でて「 “俺はハイネのものです”――はっきりと、扉の向こうの住人に聞こえるように肉声で唱えなさい。それでその夜だけは解錠されますから 」悪趣味な鍵も自身の支配欲を満たすため。ゆえに勿論「 その声は俺にも届きますよ。フフフ、楽しみですねえ 」心から楽しそうににんまりと眦を緩めて)


  • No.818 by ニール・グレイ  2024-05-05 22:30:18 



>ハイネ(>815


そう、オレちゃん貴方が初めてじゃないよ。
(何処と無く変化を感じ取ったのか、彼の疑の形を持つそれにだけ返事を残す。その後で、褒める言葉には口元を押さえての弛いはにかみを。それから鼻先に触れた冷たい指にねだりは一度引っ込めて、「うん、絶対離さないからねぇ。」素直に注意を聞き入れる頷きを約束に、彼と歩調を合わせ廊下へ踏み出す。――くねる道、消える階段、ずらり並ぶ扉達。目の回りそうな屋敷の様相に、感嘆か興味かつかない不明瞭な音を時折口から溢しながら、視線は彼方此方と緩やかに巡る。「…どうかしたの、」ふと上がった彼の声にそちらを見遣った次に、その視線の先を追って、「……あ、」認識したモノに喉を詰める。そこに流麗な彼の言葉で頭の内へ流れ込んでくる、あのケダモノの事。…己を己と認識せず、必要ともしない、只喰らうだけのモノ。絡める手に、力が籠る。――しかし、「……嫌。」彼へ肯定を呟く音は、奇妙なほどの平坦さ。唇からも描いた弧は消えて、表情そのものを忘れたように何もかも色が抜け落ちて。唯一見開かれた瞳だけが、警戒らしき鋭い凍てつきを示し魔獣を刺している。そのまま数秒――ケダモノとの距離が己の一歩分近付いた頃に、自らも一歩退いて、「……やだ、そんなの、オレちゃん怖い。」そうした後で漸く、発条を回された玩具の如く眉を寄せて唇を曲げ、有り触れた“恐怖の表情”と“怯え震える言葉”を形作る。「ハイネ、ハイネ。」後ろに下がったままに、もう一方の手も彼を捕らえて、その背にぴったり身を寄せる。「……貴方、オレちゃんの事、守ってくれるんだよねぇ?」縋る仕草に、頼る台詞。そこに不自然な我欲の熱が混ざる視線で彼を見上げながら、己の問いへの答えを待った。)


  • No.819 by ハイネ  2024-05-05 23:06:39 



>ニール(>818


(こちらの不機嫌を起爆させないよう、必要以上に導火線には近付かない。ぼんやりとしているようで非常に聡い、と内心で評価すれば正面を向いたまま口元の弧をもう少し深く弛ませて。さあ、身に沁みて理解できたでしょうか――そんな風に横目で貴方の様子を一部始終じっと観察していたからこそ、その挙動にひとつの違和感が灯る。おばけを怖がる子供のように庇護を求めるその姿を変わらぬ視線で捉えたまま「 お上手ですねえ、怖がる振り 」くす、と底の見えない控えめな笑いの後、まるで汚らしい野良犬を追い払うようにしっしと手を振れば見えない力でバケモノはあっけなく塵へと還され跡形もなく消え去って。そうして何もなかったように貴方の腕を淡く引いて歩き出し「 足元、お気をつけて 」と下り階段の一段目に差し掛かる直前で声を掛けて。とん、とんと長い階段を下りながら「 ……貴方が怖いのは、あんな陳腐なケダモノではなく“ ニール・グレイ ”という存在を無視されること。合っていますか? 」不意に問い掛けを投げて。本物の恐怖に怯えるありふれた人間を夥しいほど観察してきたからこその思考回路は、きっとゾンビには備わっていないものだろう。ここで貴方が出会ったことのあるであろう住人を思い出したのはまさに無意識、それこそ稚拙な対抗心にも似た独占欲で「 きっとアッシュには効果覿面だったでしょうねえ。怯えた仔犬のような姿に張り切って貴方を背に庇い守ったでしょう 」この場面では何の益体もない仮想は嫌味たっぷり、そもそも他の住人に先を越されたことから面白くない。いつの間にか、二人の前には両開きタイプの藍色に鈍く輝く扉が鎮座していて「 さあ、どうぞ。手塩にかけた俺のコレクションをご照覧下さい 」するり、腕を解けば恭しく胸に手を添え一礼。所作と同時に勝手に扉は開かれていき、扉の奥から漏れ出るのは照明の光――ではなく、ほぼ真っ暗と表現できる広々とした部屋の壁中に敷き詰められた淡く発光する数々の何か。そこはまるで宇宙空間、光源のない部屋は扉部分を除いて壁も床も一面が透明なガラスに似た何かで構成されており、その向こうではまるで色とりどりの星々のようにふよふよ、ちょこまかと何かが動き回って、否、泳ぎ回っている。「 人間界にもこれと似たような施設があるそうですね。水族館、訪れたことはありますか? 」室内に入って扉を閉めれば、本当に真っ暗な深海の底に沈んでいるよう。上下左右を大小様々な魚類――に似た何かが悠々と回遊し、仄かに手元足元が分かる程度の明かりを自ら放っていて)


  • No.820 by グレン  2024-05-06 00:15:48 





>ハイネ( >817

( 今の今まで声を荒げることも無かった彼の口から出る声高な笑い声は幻聴では無かろうか。驚きの表情は彼が佇まいを正したところで直ぐに引っ込められるものでは無く、贈られた挑発めいた言葉で漸くふっ、と強ばっていた体躯から力が抜けるのが見て取れるだろう。左手の中指に収まっている指輪と同じく無から作り出された錠前。彼の言葉の通りであるのならば、この室内が自分が生き延びるための──無論、彼の興味を損ねる事の無い限りという条件付きではあるが、城塞になるのでは。ふよふよと浮かぶそれと彼との間を何往復か、ゆっくりと視線を移動させ。顎先へと触れる肌の感触に真正面から見据えていた為に、鍵となる言葉に眉がほんの少しだけピクリと動いた事を認められるだろうか。その理由は以前マネージャーであった男に言い当てられた癖にも似た自身の一人称にある。今目前にいるダークエルフには、きっといつか鍍金の剥がれ落ちた素を見せなければならない日が来るだろう。けれど他の怪物には出来ることなら、役者の皮を被ったグレン、それ以外の片鱗も見せないで済む方が断然良い。然しもし鍵が一言一句違わぬ言葉で無ければいけないのならば 「 …………悪趣味だな、 」 長い睫毛を伏せ視線を爪先へと落とし、思考を巡らせている間無意識のうちにポツリ、と漏れ出た独り言に本人が気付く事はなく「 その鍵は一言一句違わぬように、かな? 」 次の瞬間には視線を元のように彼へと向け直し )



  • No.821 by ハイネ  2024-05-06 01:34:22 



>グレン(>820


(その道楽が悪趣味だというのは何も人間だけの価値観ではない。怪物の中にも人間に近しい倫理観を持つ者が居るように、この怪物もまた異端。住人の何人かはこの一連の出来事を知ればきっと眉を顰めるだろう、しかし当人には他人の評価など何処吹く風。この高尚な嗜好を理解できないなんて可哀想な方だ、と内心で小馬鹿にしたように一笑に付したっきり忘れてしまう程度のこと。ゆえに零れ落ちた独り言にも気分を害することはなく――今が特別ご機嫌だからというのもあるが――貴方の顔をぬぅっと覗き込んで「 何か不都合でも? 」問に対して問を返した理由は反応が見たいからとこれまた性悪を発揮。無論本人にその気はなくただ気に入った獲物の事は何でも知っておきたいという純粋な興味からの質問で、しかし間近にその眉目秀麗な顔立ちを収めては今となっては胡散臭さしかない愛想を纏った微笑みを向けて「 一人称の部分はお任せしますよ。グレンが俺のコレクションであると相手に明示出来れば構いません 」すっかり貴方を手に入れた気でいる怪物は今度こそ扉へと近付いて「 質問がなければ、今夜はそろそろお暇しましょう。たっぷり眠って、じっくり作戦を練りなさい 」扉に背を預けながら腕を組み、妖しく紫に発光する透けた錠前を手慰みに弄びながら反応を待ち)


  • No.822 by ニール・グレイ  2024-05-06 02:19:27 



>ハイネ(>819


――…あは、
(視線が絡み合った後、笑う彼に表情は崩れ、その場には似つかわしくない破顔が零れる。「そう、上手でしょ、“普通の人間らしい”怖がり方。たくさん観て、学んで、練習だってたくさんしたからねぇ。」彼がケダモノを消し払うその短い間に、かつて“そうなりたい”と積み上げた残滓を嬉しそうに語って。口を閉じて直ぐ、腕の引かれた方向に抵抗無く合わせ、歩を再開する。ありがと、と掛けられた声に礼の定型を返し、一歩一歩、確実に階段を降りていく、途中。己の胸の底、正鵠に踏み込んだ彼の言葉で、今度は微笑んだまま固まった一瞬、その次に「――ふ、は。あ、ははっ、」唇を大きく開いて吊り上げ、そこから狂喜を響かせる。「そう、そう、そうだよ。痛いより、苦しいより、死より、俺、寂しい事が一番怖い。誰も俺を見てない事が、誰の目にも俺が映らない事が、何よりもどれよりもどんな事よりも、それだけが俺の、」“それ”は本来、獣が威嚇に牙を見せる行為だという一説を体現するような、瞳孔を瞠った恐ろしく歪な笑顔を溢し、燃え盛る焔を忙しなく捲し立ててから、「……あ、いけない。ごめんね、お行儀悪かったねぇ。」はたと気付いて口元を片手で隠し、それを自ら咎める。そのままするり顎まで撫で擦る事で元の弛い弧へと戻せば、それ以上の言葉は括って伏せた。それから彼から嫌味混じりに出た寂しがり屋の名前に、「ふふ、そうだろうねぇ。アッシュって裏も表も無くって、牙も爪も剥き出しにじゃれつく大きな子虎さんみたいだったからねぇ。」庇いもフォローもせず、己の印象だけを雑に放って談笑に塗り変える。と、その丁度に目の前へ現れた扉に驚き、そちらに意識が向けば同時に其処は開いて――「……すごいねぇ。」広がる満天の星空に勝るとも劣らない景色に惚けながら、月並みだが至極明確な感激の賛辞を贈る。彼から離れて数歩、しゃがみこんだ足元にも泳ぐ何か達の薄い光を眺めつつ、「…行った事は、無いかなぁ。街中のテレビで、ちょっぴり見たくらい。」問われる声に首を傾け唸った後、自身の生活の端を手繰って答えて。「……綺麗だねぇ。」それからはまた、心地良い暗さに漂う光達に見惚れ、指先をそれらに伸ばす。が、「ねぇ、」硝子に似た隔たりに触れる寸前に仕草を留め、「この子達は、オレちゃんの事食べちゃわないよね?」ほんの少し、眇める形を持たせた視線で彼を見上げ、きちんと魔獣に学んだ警戒を先に尋ねた。)


  • No.823 by グレン  2024-05-06 02:29:02 





>ハイネ( >821

…………いいや?そういう訳じゃないんだけれどね。
( 顔を覗き込まれた事で、はっとし柔和な笑みを浮かべて。いつか剥がれ落ちるだろう鍍金も、外さなければならない仮面も、それは今この時では無い事は確か。それであれば憂いた事柄を伝える必要性は無いだろうと。それでいて重要な部分は自身が彼のコレクションであるかどうか、だなんて口にする彼は思案していた事をどこまで知っているのだろうか。扉へと近付く背中へと鍵を了承した旨を伝え、こちらへと視線が送られれば首肯と共に 「 嗚呼、特に今聞いておきたい事は無いから大丈夫だよ。付き合ってくれてありがとう。おやすみ、ハイネ 」 彼が部屋を出て行くのであればそれを見送り、戸がしっかりと閉まるのを見届けてからベッドへと戻りこれから先の生活をどう過ごすべきか、だなんて事に思考を乗っ取られている内に次第に眠の中へと誘われていく事だろう )

****

やあ、今晩は。僕の初めての夜を長引かせるのも何だし、この辺りで幕引きだろうって事でお返しの分が短くなって申し訳ない。

丁度キリもいい事だし、次は彼奴で話を紡がせて貰えたらって思ってるんだけどどうだろう?指名はそうだな……面識のある二人どちらか、もしくはヴァンパイアのお姉さん辺りだと嬉しいかな。ほら、彼奴が初めてこの屋敷にお邪魔した時も、久し振りに帰ってきた時も出迎えてくれたのが彼女だったから話してみたいんだって。けどあくまで希望ってだけで優劣は無いし、他の住人でも問題は無いからね。

嗚呼、それと…………俺が初めて出会ったのがハイネで良かった。楽しい時間をありがとう。これから先もよろしく。って伝えてくれると嬉しいかな。



  • No.824 by ハイネ  2024-05-06 21:45:26 



>ニール(>822


ということは、貴方はこれまでずっと怖がらせる側だったのですね。
(でなければそう何度も貴方の言う“学習”の機会は訪れなかっただろう、と推測を。一体周囲の人間はこの美しい生き物の何を恐れたのだろう――安直な興味は質問の形を取ることさえ無かったが貴方が続ける言葉を確かに期待するような調子を含み。真の恐怖の話題についてはきっと不用意に触れてはならない心の奥底の部分を無遠慮に握ったという自覚があるからこそ、負の感情ではなく寧ろ荒れ狂うほどの歓喜を魅せられたことに意外そうに少し瞠目して「 ……暴かれる事を恐れないのですね 」それは半ば独り言のように軽やかに喉を通過して。的確にゾンビを表現した解釈には彼をよく知る自身ですらすんなりと得心し「 フフ…そうですね。アレと遊ぶ時は、害意なく切り裂かれても文句は言えませんよ 」遠回しに、そんな危ない怪物に比べればよっぽどお行儀の良い俺を選んだ方が懸命ですよ、なんてちゃっかりとしたアピールを滲ませて。しゃがみ込んで伸ばされた指の先、きちんと教わった事を実践しようとする貴方の姿には覚えの早い愛玩動物に向けるような感心に近い愛くるしさを感じてくすくすと笑い「 誤って水槽へ落ちないようにご注意を。 」敢えて明確な答えは渡さず冗談めかすに留めて。自身もアクアリウムに入室すれば扉は独りでに閉まってゆき、やがて廊下から差し込む僅かな光すらも鎖されたその空間は夜空や深海に似た静けさと安寧をもたらすような暗黒に包まれ「 此処ならば、目の負担にはなりませんか 」それが心からの気遣いかそれとも打算かはさておき、光に弱いと教えてもらった貴方の両目を慮っては隣に並び立ち、頭上をも泳ぎ回るそれらを眺めるように天井を仰いで「 これらもまた、俺のコレクションです。使い魔に任せずこの俺が直々に世話をしているのですよ 」この怪物が持つ蒐集癖と拘りの強さ、それを向けられた対象を雁字搦めにするような執着心を隠そうともせず却って誇らしげに両腕を広げ)


  • No.825 by クォーヴ / マリーシュカ  2024-05-06 22:05:58 



>グレン(>823


今晩わ、綺麗な仕上げをありがとう。これ以上ハイネを喋らせるのが無粋に思えるくらいに素敵だから、君の初夜はこれで完成とさせてもらったよ。…ふふ、本当に伝えていいの?彼、得意になって更に調子に乗ってしまいそうだなあ。楽しいと思ってもらえて俺達も嬉しい、こちらこそ引き続きよろしくね。

さて、今度はリーパーに会わせてもらえるんだね。彼を知る住人はどちらも会いたがるだろうけど――今回はまだ本編ではお話してもらったことのないマリーシュカを向かわせようかな。レナードをよく知る住人でもあるし…共通の話題があるって何だか素敵だね。
ロル内でも描写はするけれど、レナードからマリーシュカに「面倒を見てやってくれ」とお願いをした体で訪問させようと思うんだ。勿論変更や追加も出来るから、何か希望があれば遠慮なく言ってね。


***


マリーシュカ:
(自室を去ってゆく同胞の後ろ姿を見送りながら、珍しいこともあったものね、と内心で呟いた。このお屋敷で最も古い悪魔は貴方の相棒である刃物をレナードへ返却したらしく、そこで初めて彼は自身の気紛れが危険な悪魔を貴方に引き合わせてしまったと気付いたのだ。あんなに傲岸不遜なヴァンパイアが『気にかけてやって欲しい』だなんて――よっぽど血が美味しかったのかしら、なんて怪物の域を出ない些か猟奇的な思考を巡らせながら辿り着いたのは貴方の部屋。柔らかな調子でノックをすれば「 こんばんわ、リーパー。レナードの紹介で来たのだけれど…今、大丈夫かしら 」夜闇に溶け込むような、夜霧を透過するような、凛としているのに全く高圧的ではない穏和な声色は特段意識したものではなく。貴方からすれば自身は突然の招かれざる訪問者であると弁えているからこそ、例え扉が開かれなくとも催促をすることもなく「 はじめまして、私はマリーシュカ。あなたを食べに来たのではなくて、彼からのお願いを受けたの 」害意なく明確な目的を持って訪れたのだと真摯に伝えては、腹の前で白い手を上品に重ねながらそれ以上の追い打ちはせず反応を伺おう)


  • No.826 by リーパー  2024-05-06 23:13:27 






>クォーヴ/マリーシュカ( >825

どっちで挨拶すべきか悩ンだんだが、俳優野郎には休んでもらッて俺で邪魔すンな。

俳優野郎からの言伝は伝えてくれて構わねェッてよ。愛に飢えてるアイツの事だ、受け止めきれねェくらいのモン与えられる方がいいんだろうよ。
──ハハッ、そう言ってくれンのは嬉しいモンだな。会う機会はこれからもあるんだ。また次の機会にお楽しみは取っておいても問題ねェだろ?
マリーシュカが俺ン部屋訪れる理由は把握。特に俺の方からの希望もねェし、それに乗ッからせて貰うことにするわな。さて、長話しちまうコトのが多いしこの当たりで失礼するが、いつもの如く何かありゃ何時でも呼び出してくれて構わねェ。嗚呼、それとコッチは特に何も無きゃ返信不要ッてヤツだ。

****

( 時間を潰すことのできる物品が少ない室内では殆どベッドの上で過ごすしか無く、眠る事が出来ずとも目を瞑る時間が増えてきた。散歩に連れ出して欲しい、そう屋敷の住民に言伝を頼もうとして、その為の対価が自身の生命しか無い事を思い出し忌々しげな舌打ちと共にグシャグシャと丸め、ベッドサイドのチェストの上に放置する紙が増えてきた頃。戸を叩く音が鼓膜を揺らし、そちらへと視線を向ける。ぴり、とした緊張感にも似た空気を張り巡らせるのは屋敷に潜んでいる危険を警戒しての事か、はたまた元の世界での単なる癖か。そのどちらからくるものだとしても、既知の名前からの招待である、そんな言葉一つで緊張感を解き何の躊躇いもなく扉を開けて廊下に立つ彼女を視界に捉え 「 こんばんは、礼儀正しいオネーサン 」 嫌味でも何でもなく、彼女の前に出会った悪魔はドアをノックする事無く入ってきた試しがない事を思い出したから。初日に会って以降、部屋を訪れる事も無いヴァンパイアが何を頼んだと言うのだろうか。言葉を交わした回数も差程多くない彼の思考なんて思い当たる節などあるはずも無く。唯、時間を持て余していたのも事実「 どーも。レナードから聞いてるとは思うが、俺はリーパー。アイツが何を頼んだのかなんざ俺は知らねェが……時間あんだッたら少し話し相手にでもなってくれや 」 少なからず捕食目的で来た訳では無い彼女は部屋に引き入れたとて安全だろう、そう判断すれば片手で扉を押え彼女が室内へと入れる幅を作るように体を少し端へと寄せようか )



  • No.827 by ニール・グレイ  2024-05-07 02:28:34 



>ハイネ(>824


うん、そう。ええと…街の人はね、ニール・グレイ――ううん、“悪食の罪人”が、怖かったみたい。食べないで、ってみんな怯えるんだよ。
(推測を肯定する。続けて迷う音を溢してから、何処か他人事めいている、遠い噂を記憶から絞り出したような自覚と共感の薄い調子で、罪人としての己が名と、やや曖昧な子細を繋げる。「…何で、そんな事言うんだろうねぇ。だってオレちゃん、お腹が空いてた訳じゃなくて、ただ、」次いで心底解せない街の人間の台詞と呼称に、眉を困惑の形へ下げ、疑問と否定に自ら悩んで顎に手を当て口元を撫で擦り、「――寂しくて、堪らなかっただけなのに。」酷く的外れに拗ねた哀色を落とした末尾に、かち、かちん、と何かに噛み付きたがるその歯を打ち鳴らしたのは無意識だった。そのまま自らの指の背に、薄く開く唇から覗く歯を当てた所で気付いたらしい、微かな声と共に服の裾ごと指を握り込んで顎から離した。それから目を見開く彼の言葉には無言の微笑みだけを返して、「ふふ、そうだねぇ。危ないだろうねぇ。」ゾンビに関するそれには、僅かに透ける主張に感付いているのか否か、間延びした是認のみで態度を濁した。しゃがみこんだ後の問いへの、答えになっていない答えに、「…気を付けるけど、落ちた時はハイネが掬ってね?」此方もジョークに舌を回す。その後に再度足元を泳ぐそれを目で追いかけ、また少し遠くの光を眺め、隔たり越しになぞって戯れていれば、彼は己の隣へと。その気配に丸めた身体を立ち上げた丁度に届いた気遣いらしきそれへ、「うん。むしろ居心地良いくらい。」口の端を弛めて頷き、続け様彼の視線を辿って自身も天井を仰ぎ見て。得々たる彼の言葉が終わる頃に、そちらへ顔を向け直し、「自分で、なんてすごいねぇ。生きてるもののお世話なんて、きっと大変なのに。」堂々語られる執着の上、まずは賛美を乗せてから、「…それだけ、自分の好きなものを独り占めしていたいんだねぇ、ハイネは。」愉楽の籠った言をもう一つ重ねる。「――ねぇ、ハイネ。」その最後の括り。くすくすと悪戯な吐息で彼を呼び、「オレちゃんの事も、この子達と同じにしたい?」何処までも冗談めいている、あくまでも戯れの延長上、そのそよ風より軽い音を問いで奏でながら、ふらり上体を大きく傾いでその反応を窺い上げた。)


  • No.828 by マリーシュカ  2024-05-07 18:05:15 



>リーパー(>826


(虚を突かれたように目をぱちくりさせたのは、ただの挨拶には分不相応な形容詞を貰ったからで。そこから容易に想像できるのは、初対面――つまり未だ思い入れのない獲物に対しては当然礼を尽くそうともしない幼馴染と悪魔のお行儀の悪さ。同胞の粗相に対してはにかむように華奢な肩を僅かに竦めて申し訳無さそうに微笑むに留め「 もちろん、今夜の私の時間はあなたのものよ 」輪郭にかかる髪がふわりと流れるか否かの緩やかさで首を傾いで、自身の都合に何ら問題はないと伝えて。今夜受け入れてもらえた事と扉を開け続けてくれた事に「 ありがとう 」と淡く膝を屈めてカーテシーをしてから部屋へとお邪魔しよう。中央辺りまでゆっくりと歩を進めて見渡すのは未だ殺風景な何も無い部屋、寂しくならないのかしらとお節介が胸中で顔を覗かせ「 これからいくらでもあなた好みのお部屋に出来そうね。その気があればお手伝いさせて 」あくまでも否定的な物言いは避け、顎の斜め下あたりで柔く手を組めば未来の素敵なお部屋に思いを馳せて朗らかに微笑んで。打算も毒気もない申し出は、もう片方の吸血鬼と悪魔の長しか知らない貴方にはどのように映るのだろう「 ……あれは? 」ふと、チェストの上にいくつも散らばったくしゃくしゃの紙が目に入れば、貴方の方へ向き直って興味本位で問い掛けて)


  • No.829 by ハイネ  2024-05-07 18:24:55 



>ニール(>827


――――悪食、
(どうにもその単語が人間には結び付かず、考え込むように反復して。そのまま最後まで静聴するもいまいち要領を得ず、そういった意味でも珍しい獲物だと今夜だけで何度思ったか分からない繰り返しの実感を抱き「 寂しいと誰彼構わず齧り付きたくなる、と? 」“みんな”が怯えるんだ、その情報から精査した推測を言葉に乗せて初めて、まるで飼い主に放っておかれるあまりいじけて幾つもの玩具を噛み潰してしまう犬のようだと想像し。速く動くもの、ゆったりと動くもの、旋回するもの――各々が違った過ごし方をするコレクションたち一匹一匹をじっと眺めながら「 …アレは少し痩せたな 」だの「 …やや光沢が落ちている 」だのとぶつぶつ呟き、貴方に対する注意が疎かになり始めた頃に横から届いた賛辞には目線のみ向けることで反応を見せ「 当然でしょう。気に入ったものを独占するのは知的生命体の本懐というもの 」独特の価値観を淀みなく語れば、予想外の問いに思わず鼻で笑って「 この俺に大層大切に愛でられているコレらが羨ましくなりましたか? 」戯れには戯れを返し、夜を煮詰めたような液体とこの部屋とを隔てる透明の壁に向けて一歩だけ近付くことで貴方の隣からその分だけ脱して「 案外、貴方に首輪は似合わない。俺の見立てでは、ね 」首だけを巡らせては互いの身長の差異だけ見下ろすように見つめて)


  • No.830 by リーパー  2024-05-07 19:51:14 





>マリーシュカ( >825


ハハ、それはありがてェ
( カーテシーに対し恭しい礼を返すのはほんの僅かに残る貴族であった頃に身についた習慣。彼女が室内へと完全に入れば扉を閉め 「 殺風景だろ?」 彼女が意図的に避けたのであろう直接的な言葉選びをするのは態との事。然しそれに悪意は無く、あくまで自嘲的なものに過ぎないのは声色から読み取れるだろうか。対価を求める打算的なものが見られない申し出に驚きの表情を浮かべたのは一瞬の事。成程、対価を求める事の無い住民も居るのか、なんて事は胸中に留め「 手伝いは嬉しいが……生憎と部屋を飾ッたりする事が今迄無くてなァ。どッから手を付けりゃ良いのかも分かんねェ 」 ここに来るまでの自室にあったのは硬いベッドに薄ぼんやりとした灯り、後は生活を送る上で必要最低限のもの。物が増えればそれだけ失った時の喪失感も憶える。それ故に元の世界では意図的に私物を増やす、という事をして来なかったのだが此処ではそれも考えものだな、と思っていたのも事実。手伝ってくれると言うのであればそれに甘えようか、とふっと力を抜いたような笑みを浮かべて見せて。直前まで彼女が見ていた場所へと視線を移動させ、問われている物の対象は何かを視認してから 「 ……嗚呼、部屋だけで過ごすのも飽きてきたし誰かに散歩でも付き合ッてくれ、ッて文を出そうとした残骸 」 そちらの方へと歩を進め、一枚手に取り丸められたそれの皺を伸ばし、書いてある文字が読めるようにと差し出し。彼女が自分の今迄の会遇を知っているのだとすれば、何となくだとしても使い魔に持たせる事を躊躇った理由を察する事だろうか )



  • No.831 by マリーシュカ  2024-05-07 20:26:09 



>リーパー(>830


あら…、
(そっと口元に手を添えて残念がるようにそう零したのは、貴方の好むものを一つでも知ることが出来そうだという期待が実らずに終わったからで。しかし貴方の口ぶりや存外柔らかく笑う表情を見ればインテリアに全く興味がないというわけでもなさそうと考えを巡らせ、再度部屋の中へ目を遣り「 そうね…面積の大きい所に何かを飾るのはどうかしら 」真剣に考え事をするような仕草を取りながら、壁際へと近寄り余白の大きなそこをそっと撫ぜて「 例えば、絵画はいかが? 」はっと閃いたように人差し指を立てて見せれば、また次のアイデアが浮かんだようで視線を斜に向けながらその指を顎に添え「 それか…何かの剥製、とか 」急に飛躍したそれは全くもって冗談のつもりなど皆無。真剣に貴方の部屋のことを考えているとどれだけ鈍感でも分かるほど真摯な表情が雄弁に物語っており、さらに良いことを思いついたとばかりにぱっと微笑めば貴方の方へ向き直り「 どちらもあなたと私で手作りするの。そうすればきっと愛着が湧くんじゃないかしら 」まるで自分のことのように夢想する表情は幼さこそ感じさせないものの正しく無邪気そのもの。問い掛けの返事にはどこか納得したように浅く頷き、差し出されたそれを受け取って視線を落とし「 綺麗な文字、 」口角を淡く持ち上げながら母性を含んだ素直な感想を。「 そのお願いは一度でも聞き届けられたのかしら? 」もしそうでないのならば、こんな無味乾燥なままの部屋にずっと閉じ込められっぱなしということ。だとすればあまりにも可哀想で、貴方が肯定を返すのならば幼馴染に苦言を呈することも視野に入れながら心配するような表情を向けて)





  • No.832 by リーパー  2024-05-07 21:09:03 





>マリーシュカ( >831

──ッハハハ!……いや、わりィ。マリーシュカのアイデアを笑うつもりはねェんだ。
( 絵画に剥製、突拍子も無いアイデアに思わずといった風に出る笑い声は年相応に映るだろうか。無論真剣に考えてくれている彼女の事を笑うつもりなど無く、自分自身が蔑ろにしている物を大切に扱われているようでほんの少し擽ったい感覚を憶えれば、口の悪さは相変わらずなものの紡ぎ出す声に先の笑い声が交じった愉しげなものになっている事が分かるはずで。「 手作りか……、した事はねェが愉しそうだな 」 考えるような仕草と共にほんの少し持ち上がる口角を隠すように片手で口元を抑えるも、親指を顎に掛けるような形では口全体を覆い隠す事は出来ず片側の口角が上がっている事は見える事だろう。自分の手で命を奪った相手を飾る趣味は無かったが、それが人の形以外をした動物であれば拒絶する理由も無い。もっと言えば誰かと一緒に作ったのであれば、それを見る度に楽しかった記憶が蘇るだろう事は容易に想像が出来。それが絵画であったとしても同じ事だろう「 マリーシュカさえ良けりゃ今度一緒に作ッてくれるか? 」 緩りと首を傾げながら彼女へと視線を送り。彼女の手に渡った文に書かれた文字を褒められれば照れを隠すように頬を人差し指で軽く掻き 「 ……さんきゅ、 」 次ぐ質問には緩く首肯を一つ 「 嗚呼、一度だけ。レンブラントと屋敷の中を歩いたな 」 対価を求められた代わりに音楽室まで出向いた記憶。それ以降見合うだけの対価を出せる気がしなければ自然と外に出る事も、それを願う事も少なくなってきた 「 まァ、今の俺に出せる対価は俺自身以外にねェからなァ 」 なんてどこか諦めの色が滲む声で )



  • No.833 by ニール・グレイ  2024-05-07 21:47:17 



>ハイネ(>829


(己の癖を正しく捉えてくれた彼にゆるり首肯を返す。「…そう。大口開けて、モノに思いっ切り齧り付いたりするのはお行儀悪いって解ってるけど、寂しい時は我慢出来なくて。人を見かけちゃうと、つい、ね。」誰かを噛む事そのものへの躊躇も、己が牙を立てた他者への罪悪も微塵さえ見当たらず、ただその際の衝動性と所作だけにばつの悪さを覚えて言葉を弱め、視線を伏せる。それから、返された戯れに此方もふっと息を吹いて笑えば、「うん、まあね。これだけ大事に見てもらえるこの子達は、幸せだろうなって思ってねぇ。」本気か、軽口の続きか。仄かに重みを増した言葉は直ぐにアクアリウムの暗晦に溶け散っていく。離れてしまった彼を追いはせず、見下ろす目線に応える表情も控え目な三日月を描いたままに、「はは、そっかぁ。…でも、きっと当たりだよ。オレちゃん、ゲージの中で大人しくする事も、聞き分け良く“待て”なんて事も、出来る気が全然しないから。」嵌められた首輪も食い千切ってしまうだろう、自分自身どうしようもないその焔の性を、からり軽やかに流した後。「あ、それじゃあさ、」姿勢は起こして、視線はまた水槽へと。「ハイネの自慢のコレクションの事、もっと聴かせてよ。」変えた話の路線は、他でもない眼前に広がるこの光達。「たとえばほら、あの子の事とか。」偶然と指した先には、彼の瞳にも似た鮮やかな金色の光。「あの子のどんな所が気に入ってるの?」ふらりゆらり、海月の如く頭上を浮かび漂うそれと彼を順に目で辿りながら、声に子供のような純粋な興味を敷いて、“コレクション”の教えを他でもないその持ち主にねだった。)


  • No.834 by マリーシュカ  2024-05-08 18:38:56 



>リーパー(>832


……うふふ、可愛い。
(幼馴染からの情報では貴方は“生意気”なはず、けれど不思議と現時点でそういった印象は受けておらず寧ろ想像を裏切るような等身大の笑顔に思わずこちらも破顔して。愛くるしい小動物に向けるような小さな賛辞は心からのもので、「 そんなに可笑しかったかしら…、あなたのおうちにそういったものがあったかと思って 」思いがけず屈託のない一面を拝めたことに対する嬉しさがありありと滲む控えめながらも弾んだ声で告げた推測は、自身を出迎えてくれた際の洗練された礼や育ちの良さそうな文字から察したもの。素直に提案を受け入れてもらえたことに又一つ嬉しい驚きを覚えながらも、それを表面に出すことはなく只々微笑みを深めて「 ええ、もちろん。楽しみね、どちらから作ろうかしら? 」ちゃっかりと絵画と剥製両方をクラフトする気でいるらしく、まるで同棲を始めたばかりのカップルが一緒に家具を選ぶような希望に満ちた雰囲気をまとい。どうやらこの部屋へ缶詰めでは無かったという事実に胸を撫で下ろすも、お供があの悪魔であればきっとそれなりに重い対価を要求したのだろうと想像は易く「 ここでは、あなたこそが最も価値を持つの。……それをよく解っているのね 」それはどうしようもないこのお屋敷の摂理ゆえ励ます術を持たず、同じように薄い諦めの混じった感心を声に乗せるしか出来ず。それでも絶望まで味わう必要は無いとでも言いたげに「 だからこそ、あなたが作り出したものにも果てしない価値が宿るんじゃないかしら 」自分を切り売りする以外の方法もこの屋敷にはあると続けて。一拍置いて、恥ずかしそうに眉をハの字に垂れさせ「 つい楽しくて立ち話をしてしまったわ。ここ、よろしいかしら 」すすす、と床の上を滑るかのような所作でソファーに近付くも部屋の主の許可を得るまでは決して腰を下ろさずに穏やかな微笑のまま反応を待って)


  • No.835 by ハイネ  2024-05-08 19:07:11 



>ニール(>833


ふむ…それはお気の毒に。ここには気軽に噛める者が居ませんから、さぞ澱が溜まるでしょう
(まるで麻薬中毒者のようだなと胸中に浮かんだ感想はそのまま留め、その代わりに次いで浮上したエゴイスティックなアイデアの下拵えとして同情を寄せるような台詞を。くるり、貴方に向き直って暗闇によく映える宝石のような双眸をうっとりと見つめながら冷んやりとした手の甲で柔く頬を撫ぜて「 貴方の紅い両目と引き換えなら、心ゆくまで噛ませてあげるのですが 」それは交渉というよりも誘惑の温度に近く、それでいて自分を噛ませる気がないのがこの怪物の狡猾な所で。煙に巻くように対象をぼかした理由は三つ、誇り高きダークエルフが無力な人間に齧り付かれるのを許す筈がないというプライドの高さと、何より貴方の悪癖が特別な双眸に勝るほど優先されるものではないだろうと高を括っていること、そして万が一貴方が受け入れた場合は自身の隣人であり友人である怪物にその役目を請け負ってもらおうと奸計を巡らせていたからで。そこで持ちかけられた話題転換には嬉々として「 ええ、もちろんですとも 」と胸を張り、指された先へ視線と身体の両方を向け「 ああ、ユランですね 」と夥しい数の生き物の中から迷うこともなく固有名を挙げて「 手弱女のようでいて怪物にすら通用する猛毒を持ち、餌付けに靡く事もない孤高の淑女。魔力を吸って生きるのですが、何せ大変な美食家。気に入った波長の魔力に出会えなければ生涯何も口にしないまま潔く生を終え、反対に好む魔力を提供してくれる相手には決して自身の猛毒を向けない種族です。素晴らしく美しいでしょう? 」いつにも増して饒舌になるのは蒐集家としての性だろうか。ところどころ舞台演者のように身振り手振りを入れながら、一通り話し終えて満足したのか部屋の中央にあるソファーへと腰を下ろし「 ニール、貴方のお気に入りは見つかりましたか 」と、珍しくも話の主導権を渡して)


  • No.836 by リーパー  2024-05-08 20:05:34 





>マリーシュカ ( >834


──……俺が、か?
( 彼女の口から飛び出した賛辞の言葉と向けられる表情は普段向けられ慣れているそれらとは異なり、まるで異国の言葉を読み解き理解するように、会話をするにしてはたっぷりの間を空けて。「 ……嗚呼、生家の方にはあッたな 」 さほど声色を変えることなく紡ぎ出す声言葉は事情を知らぬ間柄であれば気に留める事は無いであろう。事実彼女から言われるまで実家──他人の手に渡っている家をそう称していいのかは分からないが、を思い浮かべる事は無く自身が寝起きしていた空間のみを思い浮かべていた程のもの。了承の意が返ってくれば 「 どッちからでも構わねェし、なんなら同時に作ンのも面白いかもな 」 なんて乗り気な返答はこの夜が明けぬ怪物達の住まう屋敷には不釣り合いな程の明るさを持ったもの。「 まァ、今迄会った奴らが……な 」 ほんの少しの苦笑を織り交ぜ交流を持った二人を頭の中に思い浮かべ 「 ンでも、ずッと大人しくしてんのはガラじゃねェしな 」 先程の自身の声につられてか暗くなる彼女の声色に、ニッと悪戯っぽい笑みをたずさえて。「 嗚呼、成程……そういう方法もアリなのか 」 きっとそれが通じる相手がいれば通じぬ相手もいるだろう事は容易に想像が出来るが……それであれば通じる相手に頼めばいい事だろう。視線を斜め下へと落とし思考を巡らせるも、彼女の声が鼓膜を揺らせばはっとした様子で視線を上げ 「悪ィ、言われるまで立ちッぱにさせてるコト気づかなかッた。なんのお構いも出来ねェが座ッてくれ 」 彼女がソファへと座るのを見届けてから、近くにあるスツールを寄せてそこに腰掛けようと )



  • No.837 by マリーシュカ  2024-05-08 20:32:43 



>リーパー(>836


まあ、気付いていないのね。とっても可愛いのよ、あなたの笑顔。何度でも見たくなっちゃう
(驚いたように指先で口元を隠す仕草を取りながら、今まで誰にも指摘されなかったのだろうかと此方こそ呆気に取られるような心地で。その指先を下ろしながら淡く顔を覗き込むように首に角度を付け、朗らかな声で紡ぐのは紛れもない本心。生家の方には、の言葉にはどことなく違和感を覚えるも初対面で踏み込んで良いような領域ではない気がしてそれ以上の追及は遠慮して。未来の約束には心躍る気味合を隠そうともせず「 うふふ、絶対に楽しいわ。その夜のあなたの気分で決めましょう――ね、リーパー 」獲物たる人間と明るい約束を交わせたのはいつ以来だろう。本来ならば被食者に忌避されて然るべき怪物という立場にこんな暖かな時間が許されるのだろうか、なんて感傷に浸ったがゆえに貴方の名を呼ぶ声はしっとりと濡れて。ここに来てようやく幼馴染の言う事に少しの実感を持てれば「 きっとレナードは、あなたのそういうところが好きなのね 」と、本人が聞けば光の速さで否定するような感想を何の含みもなく素直に落として「 いえ、次々話をしてしまった私のせいなの。ありがとう、リーパー 」ソファーを譲って自身はスツールに腰掛けるところも、何の気遣いもなく隣に座ろうとしないところにも胸の辺りがほんのりと色付くようで「 あら、お隣に来てくれないの? 寂しいわ 」膝の上で柔らかく手を重ね合わせたまま、自身の隣に空いた一人分のスペースにそっと視線を落としては淋しげな微笑を浮かべて)


  • No.838 by ニール・グレイ  2024-05-08 21:17:13 



>ハイネ(>835



(ひやりと触れる温度に上げた視線の先、垂らされた魅惑の甘い蜜。「――ズルい、言い方。」上辺の言葉とあしらうつもりで返した声が震えていたのは、それでも背筋を抜け上がる昂揚の為。…もしも、もしも全て満ち足りるまで“これ”をぶつけてしまえたら。過る思考で上気していく血潮に染まるのは頬だけではなく、生命の赤色を透かす瞳も同じ。巡った熱が深めた紅を、とろり潤ませて短い息を吐いたその口から、疼く牙が音を鳴らして衝動を主張する。「……いけない、いけないよ。」やっと呟いた言葉は己に言い聞かせるようで、彼を咎めるようでもある。「目をあげたら、貴方の瞳に映る俺が見えなくなる。それこそ俺は、寂しさに堪えられなくなる。」暴かれた恐怖を語るくせ、言葉は随分浮わついて。表情だって、歪な恍惚を溶かして弛みきっていた。「…それに、このお屋敷に来てからは、ちょっと落ち着いてもきてるしね。だから、その気持ちだけ貰うねぇ。」噛んでしまうのは、寂しさ故、孤独さ故。己を見る者が居る此処に招かれてから、底に渦巻く“渇き”に、支配された事は未だ無い。そう自ら紡ぐ言葉を並べてやっとの事沈着を取り戻し、元の弛い笑顔で断りを置いた。――コレクションの事を尋ねた途端、朗々と滑らかに回っていく彼の口。あの金色の名の後、語られていくその生き方を、その身振りごと傾聴し、「……ユラン。儚げに見えて、けど気高い高嶺の百合のようで、己を貫く強さもあって。でも自身が認めたものには礼儀を尽くす――確かに、美しいねぇ。」教えてもらった光に己も瞳を向けて、揺らめくそれの生き様に感嘆を溢した後。尋ね返された一言に、少し離れた彼へ視線を戻し、「オレちゃん?オレちゃんはねぇ、」きょとんと首を傾けたのも一瞬、直ぐに楽しげに頬を綻ばせては、「この子が気に入ったよ。隣で泳いでくれてるのも可愛いし、それに色んな顔をするから見ていて飽きなくて。」ずっと己の傍を緩やかに旋回して泳ぐ一つの光を指差す。頭上では白金色、足元では群青、今隔たり越しの指先では乙女色と、泳ぐ度変幻自在と色を移り変える尾を持つそれを、愛しむようなうっとりと柔い眼差しで見詰めながら、「……ふふ。ねぇ、この子のお名前は?」一等心惹かれるその光の名を彼に問うた。)


  • No.839 by リーパー  2024-05-08 21:33:36 





>マリーシュカ ( >837


ンなコト言われた事無かッたからな
( そもそもの話、意地の悪い笑い方は別として無意識のうちに笑みを溢す事など何時ぶりの事か。片手で緩んだ頬と上がった口角を確認するかのように口元をむにむにと触りながら、覗きこんでくる彼女と視線を交え。「ッハ、そンときはマリーシュカの気分も教えてくれよ。一緒に決めようぜ 」 何も知らない側から見れば、きっと捕食者と被捕食者の間柄だと思うどころか、友人よりも親しい間柄だと邪推をするような会話がどこか心地良く感じるのだから不思議なものだ。「 初日以降、顔も見せねェのに好きも何もねェンじゃね? 」 彼がこの部屋を訪れたのはあの夜の一度きり。何かの感情を抱くには少な過ぎる時間だったはずだが、否定でも肯定でも無く疑問で返すのは話題に挙がった当人の事を自身も詳しくは知らないため 「 そう言や初め、レナードの紹介だとか言ッてたが仲良いのか?」 詳しく聞いていなかった事を思い出せばゆるりと首を傾げながら、ゆっくりとスツールに腰を下ろし軽く組んだ脚に肘を付いて。「 お望みなら隣に行くが……コッチのがマリーシュカのキレーな顔がよく見えるだろ? 」 彼女に対しての警戒心がある訳では無く、対面する位置に座したのは一種の癖にも似たもの。隣に、と誘われでもしようものなら直ぐにでもスツールから腰を上げ、彼女の隣へと行くつもりで )



  • No.840 by ハイネ  2024-05-08 23:01:16 



>ニール(>838


――――フフ。貴方、良い表情(かお)をしますねえ
(提案を受け入れられなかった事に対してのリアクションを見せないのは、きっとその双眸を諦めていないからなのだろう。頬に触れていた手をつぅと滑らせて形の良い輪郭をなぞりながら輝きの増した紅色からは目が離せないままで「 ますます欲しくなりましたよ 」声は静かでも、語調に渦巻くのは狂気にも似た執着心の片鱗。獣が一度目を付けた獲物を地の果てまで執拗に追い駆り立てるような激しさに金色の瞳はぎらぎらと底光りして。貴方の視界を奪って他者からの注目を浴びる実感を取り上げてしまったなら、今度はどんな表情を魅せてくれるのだろうか。欲しい、欲しいと口よりも雄弁に欲を語る双眸は一度の瞬きで普段の落ち着き払った静かな光へと収束していき「 ……ニール、貴方なかなか分かっていますね 」貴方なりの言葉で解釈された内容は驚くほどすんなりと腑に落ち。やはりこれは聡いなと二度目の印象を抱きながら、自慢のコレクションを披露できた満足感にすっかりご機嫌そうに長い脚を組んで「 フェロメナ、と呼んでおあげなさい 」見劣りしないほどに目を引くその美しい生き物の名を告げながら、確かによく懐いているなと気付く。そうして思い当たる節があれば平素の常に相手を試し品定めするような含みのある微笑みを深め「 彼女はエゴを好むのですよ 」と簡潔に特性を告げて。そして執着の怪物はまたしても貪りつくように爛々と目を輝かせ「 彼女、暫く貴方のお部屋に預けて差し上げましょうか 」聡い貴方ならばよもや無条件とはいかないことは容易に察しがつくだろう。人間界に存在しない魅力を放つその生き物は確かに部屋を飾る唯一無二の要素になりそうだが)


  • No.841 by マリーシュカ  2024-05-08 23:20:44 



>リーパー(>839


それならお屋敷で私が初めて?……ふふ、嬉しい。
(優越感に浸るというよりかは純粋に貴方が自然に笑える時間を共に過ごせた事が心から嬉しいといった様子ではにかむように笑って。あくまでも一緒に決めようという言葉には一度目をぱちくりさせ、すぐに柔らかく表情をほどいて「 そうね、そうしましょう 」快諾の意を伝えてはその約束を大切に胸にしまい。不意に白い手を柔く二度ほど打ち鳴らすと、どこからかコウモリの使い魔が数匹ふよふよと現れ、ヴァンパイアは人には認識不能な魔の言語にて小さな声でお願いを。些細な魔法を駆使しながら使い魔たちがせっせとお茶の準備を進める中、貴方に視線を向けて「 紅茶とコーヒー、どちらがいいかしら。果物のジュースもあるけれど… 」とリクエストを伺って。幼馴染の話題には、少しの間思案するように視線を外して「 仲良し…という表現は彼は否定するでしょうね 」特に苦々しさもなく、そういう性格だと分かっているからこそ微笑みは崩さないまま「 ただ、旧知の仲なの。それでも、彼がこうして私を寄越すのは結構珍しいことなのよ 」この屋敷に来る前からの馴染がどれだけ気難しいかは身に沁みている、それこそ単なる獲物をこうして気にかけることがどれほど珍しいケースなのかも「 だからきっとあなたのこと、どちらかと言えば好きだと思うの。…あくまで私の推測だけれど 」最後にはまた視線を合わせて緩く口角を上げ。戯れに似た誘いに対する返事には「 まあ 」とくすくす笑いを零して「 レディの扱いがお上手ね。あなたの言う通り、今の方が表情がよく見えるわ 」位置を変えてもらう必要がないことを言外に伝えながら、呼ばれて出てきたはいいもののあまりやる事がなくて困ったようにうろうろしていた一匹の使い魔を指先で撫でて)


  • No.842 by ニール・グレイ  2024-05-09 01:50:25 



>ハイネ(>840


(彼が向ける執着の眼差しと言葉に、ぞくりと肌が粟立ち喜を訴え、甘味を放ったように溜まる唾液を飲み下す。何よりも“欲しい”と滔々良からぬ色を訴えるその二つの金に映る己の紅もまた、同じような焔をぎらつかせていたのだから、どうしようもなくこみ上げた可笑しさが口の端から零れていった。「――フェロメナ。」教えられた名を“彼女”へ囁いてみる。すれば途端に橙の光を帯びて己の頭上でくるり回ってみせる姿はまるで返事をしたようで、また眦は和んでしまう。「エゴかぁ…はは、なるほどねぇ。」続けて、そのコレクションの習性を聞いた瞬間、清々しい程拗れた己に心当たりなど幾らでも思い付いて、これ程傍について回る理由に得心の笑みが滲む。それでも美しい彼女に惹かれて隔たり越しに指先で愛でていると、彼から思わぬ提案が渡された。「…いいの?大事な子なんでしょ?」振り返って確認を口にはしたが、それは形だけ。何故なら――合った瞳が纏うその赫灼を見付けたから。くす、と逸楽に似た息を一つ落としたその後、一歩一歩、焦れったくゆっくりソファーの方へと近付く。やがて彼の目の前へと立ち止まったその足元にまで追い泳いできたフェロメナへもう一度目を配った次、己が両手を後ろに組んで上体を屈め、怖じ気もせずに期待と確信を織り交ぜた瞳で間近に顔を覗き込む。「ふふ、代価は何がお望み?」彼から言葉が何か重なるよりも前に、冗談の続きとも思える軽さで問い掛ける最後、「ねぇ、ダークエルフさん?」戯れに彼をわざとらしく種族で呼んで、大袈裟に首を傾いでみせながら、その反応をじっと待ち窺った。)


  • No.843 by リーパー  2024-05-09 07:49:16 





>マリーシュカ ( >841

この屋敷に来てらかッつーか、独りになッてから……か
( 少なからず家があった頃は心から笑う瞬間も多分にあったが、それが減ったのはいつ頃か、なんて考える素振りを見せ。先の提案への快諾が耳に届けば満足気に両の口端をにんまりと上に向け 「 ンじゃあ、また手紙出させてもらうな。勿論、マリーシュカの時間がある時に来てもらッても構わねェが 」 告げる約束はいつか必ず実現する気がある故のもの。彼女からの返答があろうが無かろうがこの話はここで結ぶつもりで。蝙蝠が現れた後、何かを伝える様子をじっと見つめ。「 じゃあ、珈琲で 」 尋ねられた問へは悩む素振りもなく。彼女の口から紡ぎ出される関係性に、どちらの認識が彼女達の中では正しいのかと 「 ……成程なァ、幼馴染み……ッつか昔馴染みッつー方が良いのか? 」 人好きしそうな彼女と、短い交流しかしていない自身でもそれとは真反対であろうと感じるヴァンパイア。その二人が旧知の間柄であるという想像がつかず、紡ぎ出す言葉は考え込むような色が滲んでいる事だろう。その後、きっと二人の関係が上手く続いているのは目前の彼女の柔和な性格に由来しているのだろう、なんてものに落ち着くも、薄い笑みを浮かべる彼女が言う “ 初日に対面したヴァンパイアが自身を気に入っている ” という事実に思い至る事はなく考え込んでいるうちに眉間へと皺が寄り、自然と首が傾いて。「 だろ? 」 自信満々といった風体で、ゆったりとスツールに座り直し。ぱたぱたと飛び回る蝙蝠たちの一匹を視線で追いかけ )



  • No.844 by ハイネ  2024-05-09 17:35:24 



>ニール(>842


勿論、貴方の両目ですよ
(傾いたかんばせを真正面から見据え、当然の事のような調子で言い放ち。しかしすぐに再度唇を開けば「 そうですね――2週間、というのはいかがでしょう。その間、貴方はフェロメナと引き換えに視力を封じるのです 」何も両目を抉り出すような真似はせず、あくまでも期限付きの盲目が交換条件。その狙いは2週間ずっと他者からの視線による認識を取り上げるのと同義。そうして貴方を飢えに飢えさせたその先、一体どんなケダモノが出来上がるのだろう――そんな言外のエゴを察知したのか、件の生き物は吸い寄せられるように怪物の足元へ「 美しい彼女を鑑賞出来なくては意味がありませんからね。2週間耐え切ったその先に、同じように2週間フェロメナを預けましょう 」試すようでいて、表情に滲むのは身を焦がすほどの執着心がもたらす愉悦の熱。まるでそれを体現するようにフェロメナの尾は煌々と赤く煌めき、奇しくもその輝きは取引の中心にある貴方の両目にも似て「 貴方にとって、彼女にはそれだけの価値がありますか? 」交渉成立か決裂かの問い掛けに対して彼女を引き合いに出したのも悪知恵を働かせてのこと。彼女に自律意志や感情が備わっているらしいと察しの着いた貴方が、果たして価値を否定できるだろうか、と)


  • No.845 by マリーシュカ  2024-05-09 17:44:30 



>リーパー(>843


――――パートナーがいたの?
(独りになってから、という言葉からの推測だが、その問い掛けは大変勇気を要した。屋敷へ拉致されたことでパートナーと生き別れたのならば恨まれて然るべき、その前に死別したのなら貴方に嫌なことを思い出させてしまう。それでも踏み込んでしまったのは決して馴れ馴れしさではなく、何だか放っておけないような危うさを感じたからで。「 珈琲派なのね。もし必要なら、ミルクとお砂糖はご自由にどうぞ 」又一つ、貴方に関するプロファイルが充実したことに小さな満足感を覚えている間にテキパキと使い魔は貴方の前にマグカップに入った珈琲とお茶菓子、ミルクや砂糖の類を並べていき「 そうね…その表現が無難かもしれないわ 」そう答えた声色に寂しさはなく、傲岸不遜なヴァンパイアをとうの昔に受け入れているような爽やかな諦めすら感じさせて。自身の前に準備されたのはソーサーに乗ったティーカップ、明らかに人間界にはない色合いの液体で満たされているそれを手にとって「 彼ね、昔からとっても食事に煩いのよ 」なんて自分の拘りを棚に上げては内緒話をするような調子でくすくすと笑ってはその中身を少しだけ口に流し込んで)



  • No.846 by リーパー  2024-05-09 19:15:01 





>マリーシュカ ( >845

……ん?嗚呼、昔はな
( 彼女の心中を知ってか知らずか、答えは幾らかあっけらかんとしたもの。家の名が落ちて以降両親はいなくなり、当時 “ 彼女 ” そう称することの出来る間柄だった人間は自らの手で命を奪った。他の住民であれば自身の元の世界での交友関係等気にも留めない者もいるだろうが、少なからず今対峙している彼女はそこに分類されないであろう事はこの短時間でも理解ができる。ふむ、と何処まで伝えるべきか一瞬の考慮の後、詳しく聞きたければ尋ねるであろうと結論付け 「 少なくとも、マリーシュカやこの屋敷のヤツらが気にする必要はねェよ 」 実際に自身とて気にしていない事なのだが、瞳の奥に一瞬寂しさにも似たものがチラついたのだとすればそれは家柄だけを見ていた女の存在を思い出したからに過ぎず。「 嗚呼、ありがとな 」 着々と進められていくお茶会の準備が終わればマグの中にほんの少しだけミルクを落としてから口をつけ、ゆっくりと嚥下を一つ。美食家なんて評価に眉を顰めるのは、自身の記憶違いで無ければ差程悪い評価をされた気がしなかったから──かと言って手放しに褒められた記憶も無いのだが。「 血は気に入られてンのか……? 」 無意識のうちに口をついて出た言葉は声量が少ない訳でも無く、静かな室内に響くことだろう )



  • No.847 by ニール・グレイ  2024-05-09 20:38:22 



>ハイネ(>844



(予想はしていた筈なのに、いざ突きつけられた代価に動揺した視線が一瞬振れ動く。それをすっと起こした上体共々彼から遠ざけながら、代価の続きを聞いた後、「――意地悪なひと。」強引にジョークを纏わせた言葉を落として、温度を忘れた形だけの微笑みを。…そう、己が寂寥を恐怖としている事も、この腹の内に蠢くケダモノの事も知っていて、何を以てそれを満たしているのかも解っている上で彼は、フェロメナとその条件を掲げている。詰まる所の目的など――理解した瞬間に、口の端は大きく吊り上がる。「…っは、あはは、ふ、はは、っ…!」今度は、噴き出すに任せた笑い声を響かせ、その勢い余りに顎が背ごと僅かに反れる。「俺、そんな交換こ初めて!二週間なんて、我慢出来るかなぁ?」天を仰いだまま、反響も消えない内に重ねる独り言に滲むのは、彼の熱に当てられたような狂喜、それから悦楽。「でも、そう、彼女の――フェロメナの為だからねぇ。」身勝手に己をケダモノに変える取引、けれどもその条件を断れる筈が無い。だって、その光は確かに己を見て、声を聞いていた。“ニール・グレイ”を認識した意思ある生き物を天秤から蹴落とすなど、どうして出来ようか。ぐん、とまた顔を彼へと向けて近付ける。「いいよ、オレちゃんの目、貴方に預けるね。」成立を告げるは恍とした色、それに遊びに興じる愉楽をぐちゃり乱暴に混ぜた、奇妙に艶めく満面の笑顔。「ねぇハイネ、」瞳はまた、頬と同じく透ける赤の量を増して、濃く深く色が染まり上がり、昂揚に爛々と見開かれている。「二週間後――オレちゃんが“何”になってても、必ず約束守ってね。」今は鮮烈な紅の尾を揺らすフェロメナ、次いで目の前の彼の、火傷しそうな程の執着を覗かせる金色。その二つを瞠る瞳に焼き付けるように熟視しながら、表情に違わない歪な喜楽に塗れた声で此方からも条件を突き付け返した。)


  • No.848 by マリーシュカ  2024-05-10 19:14:27 



>リーパー(>846


(さして動揺も悲哀も返って来なかった事に素直に安堵する反面、やはり何か暗い過去を抱えているのだろうと何となく察して。突き放すような言葉は此方に配慮しての事だろうか、否、貴方は自身の事をぺらぺらと語るようなタイプではないと判断するも、垣間見えた一抹の寂しさにまた心は揺れて。そうこう逡巡する間にも貴方のことをじっと見つめる眼差しは揺らぐことも逸らされることもなく、遂には物言わぬままもう一度カップに口をつけて「 貴方が出来るだけ、ここでは寂しい思いをしませんように 」願いは祈りにも似て、それでも貴方の空白を埋められるのは何故だか自分ではない気もして、カップに手を添えては確かに暖かいのにどこか遠慮がちに微笑む姿は月光に透ける儚さを纏い。「 ――――やっぱり、そうだったのね 」幼馴染が貴方を目にかける理由はストンと胸に落ち「 嬉しいとは思えないでしょうけれど 」困ったように微笑して。自分勝手で我儘な彼は美味しいと思えた食事はキープしたい筈、しかし同じ食事を狙うのが小賢しい悪魔というのは面白くないだろう――自身に貴方を気に掛けるようにと彼が頼んだ真の目的はそこにあるのかもしれないと何となく察して「 レンブラントとのお出かけは楽しかった? 」幼馴染のためでもあるが、それより何より自分自身貴方に興味があるのは確か。探りを入れるような調子ではなく、世間話の話題転換として何の濁りも含みもなく問い掛けて)


  • No.849 by ハイネ  2024-05-10 19:40:06 



>ニール(>847


(底の見えない微笑みと悠々と足を組んだ姿勢のまま、笑う姿をじっと見つめる間。今度は貴方の方へ吸い寄せられるように回遊する彼女の姿はまるで遍く男を惑わせる魔性のファム・ファタルの様。こちらに近付いた赤色、その中に自身の姿を見つけ出すように視線を合わせて「 そう来なくては。 」とどこか意気込むような高揚を声に滲ませよう。名を呼ばれれば返事の代わりについと首を傾げて続く言葉を待ち、綴られたそれには可笑しさの余り吹き出すように笑って「 当然。それを見たくて大切な彼女を天秤に乗せたのですから 」笑いの混じった話口調で条件を快諾すれば、淡く紫に光る片手のひらを貴方の眼前へと向けて「 今夜眠って、次目覚めれば十四夜の完全な闇が始まります。覚悟は良いですね? 」盲目の2週間の過ごし方を特に指定しなかったのは、それが貴方の拠り所になるのを未然に防ぐため。何の指標も与えられずたった一つの約束しか確かなものが無い中で孤独を熟成させることが肝要、しかし孤独に耐え兼ねた貴方がどんな行動に出るか、どんな怪物を呼ぶか――今から愉しみで仕方がない。これ以上の質問がなければ、魔力にて強制的に視力を奪ったついでに貴方を眠らせて自室まで運んでしまおうか)


  • No.850 by リーパー  2024-05-10 20:27:12 





>マリーシュカ ( >848

……マリーシュカも俺が寂しい思いしねェように、たまには気にかけてくれよ?
( 祈りにも似たそれに一瞬きょと、とした表情を浮かべるも片側の眉を持ち上げるようにして発するのは冗句交じりのやや他人事地味た言葉で。「 それが不思議と悪ィ気はしねェんだよな 」 彼女とは反対、しっかりと口角を持ち上げた笑みは誰がどう見ても先の言葉が嘘だとは思わないであろうもの。事実 “ 食事 ” としてしか見られていないのであったとしても、上辺だけを見る人間とは違い自身を見てくれているだけ幾分か満たされるというもの 「 どうせなら名前呼ばれながら死にてェだろ? 」 初日にされた約束と呼ぶには些か一方的で告げた当人は覚えているのかどうかも分からないそれを思い出し、ふっと力を抜き。カップの中身を一口流し込んだところで耳に届く質問には小さく首を傾げ、たっぷりの間を空けてから「 まァ、……悪くは無かッたな 」 はっきりと明言しないのは楽しい時間を過したのと同時に対価になった辛い記憶を思い出すから。それ故、少し暗くなった声色を隠すように 「 ……そうだ。今度はレナードに部屋から連れ出して欲しいンだが、彼奴が好むモンってなんかあるか? 」 レディとの会話に引っ張り出してくるには少々不適切だろうか。然し急に話題を180度変えた所で不自然になってしまうだろう。それに今迄コンタクトを取らなかったのは彼が応じてくれる未来が想像付かなかった事に加え、望む対価を与えられる気がしなかったから。旧知の仲であるのであれば気難しいヴァンパイアの情報を少しでも引き出せないかとの期待を滲ませ )



  • No.851 by ニール・グレイ  2024-05-10 21:44:13 



>ハイネ(>849


(彼の条件の快諾を以て、取引は成立した。混ざりそうな程に見詰め合う互いの瞳の色を眺めながら、「…絶対だからねぇ。」もう一度だけ、今度は落ち着き払った念押しを。それからまた顎を引くより先に、光を帯びた彼の掌が目の前に現れる。それに一つ瞬く合間に、尋ねられた覚悟に対して、「……うん。」すっかり高揚の鳴りを潜めて静かな、しかし迷いなど見せない澄んだ微笑みで頷く。――その刹那。ふと、ゆらり此方に近付くフェロメナに気が付いて、視線はそちらへと釣られて落ちる。今は華やかな薔薇色を呈して足元を優雅に泳ぐ彼女へ、「オレちゃん頑張るから、待っててねぇ。」いつも通り間延びした言葉遣いで声を掛けた。すればやはり橙色に変化して旋回する姿に、ふっと和やかそうな吐息を吹いた後。「――ハイネも、待っててね?」上げた目は彼を捉えて見据える。悪戯そうに無邪気そうに、しかし腹の奥のケダモノが滲ませる焔を含ませた口の端で、同じ言葉に狂喜を乗せて。……これから二週間、誰かの瞳に映る己を見る事は叶わない。どう足掻いても今までのようにこの“餓え“と“渇き”を満たせはしない。己自身、未知の領域に踏み込み転がり堕ちていくというのに――何処か、好奇にも似た色に歪めた瞳に映した彼の笑みを最後に、淡い光も塗り潰されていく視界と共に沈む意識に任せるまま、瞼を閉じた。)


***


一旦ここまでみたいだから、締め括らせてもらうねぇ。…ふふ。ハイネとのお話、すごく、すごーく楽しかった。気分が上がってお行儀悪い所もいっぱい見せちゃったけど、そこは大目に見てちょうだいねぇ。
さて、これからオレちゃん暫く何にも見えなくなっちゃう訳だけど、このまま誰にも会えないなんてちょっぴり悲しいから、一度他の怪物さんに会ってから、またハイネに会おうかなぁ。
例えば、オレちゃんが見えてない方が怖がらせなくて済みそうなミゲル、賑やかで元気の出そうなアッシュ、…あとは、そう。優しいクォーヴに甘えてもみたいなぁ、なんてね。

あ、そうそう、羊みたいな狩人さん…はは、ちゃんとレオって呼んだ方が良いね。あっちのお話なんだけどねぇ、お祭りの一件でラザロに対して自分の価値観が揺らいだ事は何となく自覚したみたいだけど…まだ戸惑ってる部分が大きいからさ、次の指名はその辺りを相談出来そうなミリアムか、いっそスキンシップの激しい怪物さんにでも来てもらって、手っ取り早く感覚としてラザロへの感情を解ってもらう、っていうのもアリかもねぇ。

それで最後に……次のお話はオレちゃんとレオ、どっちが出てこようかなって迷ってて。オレちゃんとしてはこのまま自分の物語を進めたい気持ちの方が大きいけど、レオの方も佳境だから少し気になっちゃってねぇ。
……ふふ。ごめんね、こんな事言われても困るよねぇ。うん、今はオレちゃん――“ニール・グレイ”のお話を進めさせてほしいかなぁ。だって、レオばっかり想い出増えてちゃズルいもの。
長々ごめんね、それじゃあ、ハイネにまた後で会おうね、って伝えておいて。それから、引き続きオレちゃんの事、宜しくねぇ。


  • No.852 by マリーシュカ  2024-05-11 21:28:48 



>リーパー(>850


――もちろん。お手紙、楽しみにしているわ
(再度の来訪を願われる言葉には一瞬呆気に取られて、すぐに心底からの喜色を表情に映し出して。気に掛け続けるとは言え所詮自身は人喰らいの怪物、立場を弁えるように貴方からの招待があった夜には馳せ参じると言外に伝えて。美味しいと言われて満更でもない気持ちは正直言って理解できず返す言葉を見つけられないまま、しかし続いた言葉には浅く頷いて「 …それは分かる気がするわ 」共感を示してから手に包んでいたティーカップを極力音を鳴らさないようにソーサーへ戻して「 生きている間に色んな命に出会ったのに、最期に一人も名前を呼んでくれないなんて寂しいもの 」そっと窓の外の月へ目を遣ったつもりが、窓辺に咲く黒薔薇が意図せず視界に入る。今まで自身が食してきた獲物たちには最期の一息まで愛と慈しみを伝え注いだつもりでいるが、孤独を感じる事なく逝けただろうか――答えのない問いにふと自嘲するように吐息と共に笑ったのは「 ……でも、誰でも良いわけじゃないのよね 」自分は貴方の何倍もの時を生き長らえているのに、未だ最期に名前を呼んで欲しい存在は見つかっていない事に気付いたからで。レンブラントとの逢瀬については特に相談事が出てこなかった事で何か重い鎖を巻き付けられたわけではないと推測して内心で胸を撫で下ろし、すぐに幼馴染の話題になればそれ以上悪魔について言及するのは控えて「 レナードにお願いを聞いてもらうためのもの…ということよね、 」それは古い付き合いのある自身にとっても即答出来ないほど難解な問。元より好むものの少ない彼に懸命に思いを馳せて「 魔界の果物で何種類か彼の好むものはあるけれど、食べ物で釣られるような性格じゃないし…。後は…、……そう、彼は読書が好きね 」黒薔薇屋敷の果樹園に成っているそれをいくつか思い浮かべるも、高飛車なヴァンパイアは獲物に餌で釣られる事に良い気はしないだろう。折角獲物である貴方が怪物である自身を頼ってくれたのだから何とか力になりたい、その一心で思い出したのは彼が窓辺でよく読書している姿「 …そうだわ! 」名案を閃いた、とばかりに小さく柏手を一つ打ち「 リーパーがオリジナルの物語を書き下ろして、それを彼にプレゼントするのはいかがかしら? 何章かに分けたら、続きが気になって彼の方からお部屋に来るようになるかもしれないわ 」些かハードルの高いアイデアだが、貴方が他の怪物に食べられてしまわない限りは命尽きるまで時間は山程あるはず。それが貴方のお屋敷で生きる僅かな励みになればと、お節介な意味合いは思い浮かべるに留めて「 まだ自分が読んだ事のない未知の物語――きっと彼は興味を惹かれると思うの 」淡く脇を締めながらゆるり両拳を握って力説するような仕草を取りつつどうかしら、と貴方を見つめて)


  • No.853 by クォーヴ  2024-05-11 21:52:08 



>ニール(>851


素敵な締めをありがとう。お行儀が悪いなんてとんでもない、君の魅力をたくさんお披露目してもらった夜になったね。こちらこそとても楽しくて時間があっという間に感じたよ、本当にありがとう。

狩人の彼にもまた近々お会いしたいね。ミリアムが屋台の戦利品を届けるついでに会話をするのは大賛成だな。その中で彼の違和感が形になりきらなければ、君のアイデア通り…そうだね、ユギンかラクシュエリあたりを呼んでみるのも良いかもしれない。俺としても、ラザロが彼に抱いているのが食欲なのかそれともそれ以外なのか気になる所だし…ふふ、楽しみだね。

君との続きは――もし嫌でなければ、挙げてくれた怪物すべてに会うのはどうかな。君が複数の使い魔へお部屋への招待状を託したという体でも、ハイネから「今ニールの部屋へ行くと面白いものが見られるかも」と吹聴された怪物が興味本位で、もしくは君を心配して訪問するという体でも、どちらでもお好みの方を選んでもらえるかな。ああ勿論、一人一人の怪物との交流にあまり長い時間は取らせないつもりだよ。もしお話が盛り上がりそうなら別だけれど、その辺りは臨機応変に、ってことでいかがかな。言うまでもないけれど、気乗りしなければ遠慮なく伝えてね。君が出来る限り楽しい夜を過ごせる事が俺達の願いなんだから。


  • No.854 by リーパー  2024-05-11 22:27:26 





>マリーシュカ ( >852

──手紙出す前に来てくれてもいいんだぜ?
( 聞こえてきた言葉に片眉を上げてから、戯れのようにそう零し 「 まァ、何のお構いも出来ねェが。マリーシュカとは約束もあるしなァ 」 なんてクツクツと喉奥を震わせるような笑い声をひとつ。同意を示してくれた事に一瞬意外そうな表情を浮かべるも 「 だろ? 」 直ぐに常のものへと戻して。「 ……まァ、な。だが、俺は選べる立場にはねェんだろうが 」 やや諦めの如く付け加えるのは自身が屋敷の住民の獲物だから、というよりも人間界で罪の無い人の命を唯自分がそこに存在しているという実感の為だけに奪ってきた自覚があるから。ふと彼女の様子に気が付けば、表情を和らげて窓の外へと視線を向け 「 自分の最期、マリーシュカに名前を呼んで欲しいッて奴もいるだろうし、その逆もきッと見付かるだろうよ 」 この言葉一つで彼女の憂いが取れる訳では無いだろうが、例えそれが自己満足だとしてでもそう落とす事しか出来ず。付き合いが長いという彼女でもこれ程までに悩むのか、なんて考え込む姿をじっと見詰めて。確かに食べ物で釣られるようであれば、血液でも問題がないだろうと胸中で思い浮かべれば首肯をひとつ。次ぐ彼の趣味、と呼べるであろう事柄には直接見た訳では無いものの、月明かりに照らされ本に目を落とす姿はきっと絵になるのだろうと。「 ……物語……か、 」 元より音楽以外の創作物に触れる趣味など皆無に等しかった自分が書く物で満足させられるかどうか。然しながら彼女が悩んだ末に出してくれたアイデアを無下に断るつもりも無く、視線を中身の減ったマグの中へと落として考え込んだ後に 「 一回やッてみるか。彼奴が読むようなモンが書けるかは分かんねェが 」 彼へ読ませる目的半分、自身の時間潰し目的半分として考えれば悪い案では無い。量の手を握り込む彼女へと落としていた視線を上げて視線を交えるように )



  • No.855 by ニール・グレイ  2024-05-11 22:33:27 



>クォーヴ(>853


…そう?ふふ、嬉しいなぁ。時間なんて忘れちゃうくらい楽しかったのはオレちゃんもだから、これでおあいこかな。

はは、良いねぇ。じゃあレオの夜が訪れた日は、最初にミリアムにご相談して、答えが出ないままなら二人の怪物さんの内どちらかを呼ぼうかな。…ふふ、ね?ラザロもレオも、解った瞬間にどんな表情するのか、オレちゃんも楽しみだなぁ。

……んふふ、良いの?それじゃあ、お言葉に甘えて皆に会っちゃうねぇ。訪問の理由は…オレちゃんと既知のクォーヴとアッシュがハイネに聞いて、が自然かな。アッシュはきっと心配してくれるだろうけど…貴方も心配してくれる?ミゲルは…あまり自分の方から人間のお部屋に入ってくるイメージは無いけど、招待状を出したらお部屋の前までくらいは来てくれるかなぁ?
あとはそう、来てくれる順番かな。怖がらせちゃいけないミゲルが最初、まだオレちゃんに余裕のある時期。次にちょっぴり元気無くした頃にアッシュ、それから最後、追い込まれ始めた頃にクォーヴ。…貴方が相手なら、少しの粗相は許してくれるかな、なんて…ふふ、ちょっと甘えてみたくてねぇ。
お話が長くなっても短くなっても、きっとオレちゃんは楽しい事には変わりないから、怪物さんみんなもいっぱい楽しんでね。それじゃあ、オレちゃんからはこんな所かな。



  • No.856 by マリーシュカ  2024-05-11 23:13:15 



>リーパー(>854


(自身が貴方にとって最初に出会った怪物だったのであれば、幼馴染を差し置いて呼ばれる前に何度も部屋を訪問するかもしれない。だが今回は別ケース、きっと貴方の味を気に入っているであろう幼馴染との関係に変な歪みを与えない為にも線引はしておきたく「 そうよ、とっても楽しみにしているの。だから、いつまでもお手紙をくれないと勝手に来てしまうかもしれないわ 」あくまでも約束の範囲内で貴方と触れ合いたいのだと、柔らかな微笑みを浮かべながら手放していたティーカップに手を伸ばして。貴方の言葉に忍ばされた暗い過去には触れようもなく、ただ一縷の希望を提示するような内容には自身を励ましてくれたように感じて冷たい胸の内にまたほんのりと暖かさが去来し「 あなたの初めてが私だったのなら、 」そうであればレナードに遠慮することなく全てを手加減なく注げたのに、という口惜しさは無意識に肉声に乗ってしまった益体もないもしもの話。途中で気付いてゆるゆるとかぶりを振って「 いいえ。…私があなたにとってそういう存在なら良かったのだけれど 」それもまた片腹痛い夢物語と分かっていて軌道修正を。考え込むような姿をどこか乞うような気持ちで見守り続け、最終的に乗り気になってくれたことに心から嬉しそうに破顔して「 きっと喜んで読んでくれるわ。彼の事だから、素直に態度には出さないかもしれないけれど 」貴方が一生懸命に作文したのに、昔馴染は気の利いた対応はきっと出来ないだろうと推測して、もしそれが現実となってしまった際に貴方が気落ちしてしまわないようにと気休め程度のフォローを入れて。そうと決まれば、とばかりにまた使い魔へひそひそ話をすれば、コウモリはバスケットに入ったやや大判なサイズのレターセットと万年筆を貴方へと差し出し)


  • No.857 by クォーヴ / ミゲル  2024-05-11 23:32:18 



>ニール(>855


色々と一緒に考えてくれてありがとう。それじゃあアッシュと俺はハイネから情報を得て…という体でお邪魔させてもらうね。俺は…ふふ、どうだろう。心配と興味半々、かもしれないね。
ミゲルは人間を怖がって警戒するから、きっと招待状に応える勇気もないと思うんだ。だから偶然ハイネから今回の事を聞いて、気紛れな興味本位で君のお部屋へ向かわせようかな。
順番の指定もありがとう。俺が最後だなんて、そんな美味しい所を頂いてもいいの?…ふふ、今から待ち切れないな。たくさん甘えておいで、ニール。
早速ミゲルを呼んでくるよ。ハイネとの約束から大体2~3日後辺りをイメージしているけれど、齟齬があったら遠慮なく教えてね。その時はロル内で時間経過について触れてもらって全く問題ないよ。
それじゃあニール、良い夜を。


***


ミゲル:
(事の発端は屋敷の一角でハイネと鉢合わせた偶然で。上機嫌な彼に一方的に話しかけられ対応に窮している中で、貴方との約束についてと今貴方を観察すれば面白いかもしれないと聞かされるも正直自身にとっては関係のない事。拒否を示すために人間は怖い、近付きたくないと告げれば、耳を疑う返答――あの部屋に居るのは本当は人間じゃないかもしれませんよ――と。これまでお屋敷の生活で人間以外が攫われてきたなんて話は聞いたことがなく、そうなれば臆病ながらも好奇心が擽られるというもの。少し確かめるだけ、そんな風に何度も言い聞かせながら貴方の部屋の前に到着すれば、相手が人間だったらどうしようという恐怖に存在しない心臓が早鐘を打つ心地で。そのままたっぷりと悩んだ結果、やはり自分にとってはそんな事どうでもいいじゃないかと逃げ癖が顔を出し、踵を返して立ち去ろうとした刹那たまたま通りがかったコウモリの使い魔が挨拶をするように甲高くキィキィと鳴いて「 わ…、しぃ…っ!僕がここにいるってバレちゃうだろ…?! 」動揺のあまり声量を抑えたつもりが制御は上手くいっておらず、その騒がしい応酬は扉の向こうの貴方にも届いているだろうか)


  • No.858 by ニール・グレイ  2024-05-12 00:55:20 



>クォーヴ/ミゲル(>857


うん、うん、ありがと。……貴方も案外意地悪だねぇ。
そっかぁ、解った。それじゃあ、その流れでミゲルを“歓迎”させてもらうねぇ。
……貴方だからそうお願いした、って言ったら他の怪物さんが怒っちゃうかな、なんてね。オレちゃんも、貴方に甘えられるの、心待ちにしてるね。
うん、わざわざ時間経過についてもありがとう。貴方とオレちゃんと、ちゃんと考えが合致してるみたいで安心したよ。
じゃあ、また後で会おうね、クォーヴ。…良い夜を。


***


(ハイネとの約束から少し。体感としては、二日か三日程度だろうか。使い魔達のお陰で盲目であろうと生活には然したる支障も出ず、しかしながら眠るばかりで過ごす時間はあまりにも味気無い。誰かに招待状でも、なんて考えたその矢先、何かの鳴き声が聞こえた気がして顔はそちらの方へ。「……誰か、居る?」ぽつり落ちた疑問は、続いた声に確信へと変わる。どうも焦った様子であった事は少々気に掛かりはしたが、それでも今はこの真っ暗闇を彩る何かが向こうにあると頬を綻ばせ、使い魔の先導の下ベッドの上からドアの前へと。手探りで握ったノブを引き、「こんばんはぁ、誰かさん。」弧を描くいつもの“人間らしい”微笑みを形作って、其処に居る筈の誰かにご挨拶を。「ええと……貴方は人間さん?それとも怪物さん?」問いと共に送る光の無い視線は、当然彼を捉える事は叶わずふらふらと空振り惑い、困り顔で首を緩やかに傾げる。「…ふふ、どっちでもいいかなぁ。」だが直ぐに嬉々と吹いた吐息にそれを掻き消す。――質問の答えなど最初から求めていない。肝要な部分はそこではない。「ねぇ誰かさん、もし良かったら、オレちゃんとちょっとお話してほしいなぁ。…ずっと一人じゃ、寂しくて。」きゅっと寄せた眉の端を下げ、悲しそうな色に表情を染めてそう言葉を紡ぎながらドアから半身退き、恐らくは彼が入れるであろう程度の隙を作る。「あ、オレちゃんねぇ、ニールっていうの。」それから、ふと気が付いたと自らの鼻先を指差しての自己紹介を。「貴方のお名前も聞かせてくれる、誰かさん?」どこまでも合いはしない視線の中、せめてもの柔い愛想を声と頬に含ませて、まずは彼の名前を尋ねてみた。)


  • No.859 by ミゲル  2024-05-12 09:18:35 



>ニール(>858


――――ッ!
(内側から開かれる扉、呼び掛けられる声に思わず全身の筋肉が強張り。怖いものでも見るようなおぞましさを滲ませた表情は失礼極まりなく、貴方が盲目で良かったのかも知れない「 …ぁ、……っ 」もともと進んでコミュニケーションを取ることが不得手な幽霊は次々と紡がれる言の葉にどう反応しようとぐるぐる思考を巡らせて意味を成さない声を零し、恐怖や驚きに彩られた身体も虹彩もわなわなと微かに震え「 寂、しい……? 」ようやく一つのキーワードを拾い上げることに成功すれば、得体の知れない貴方にも自身が時折抱くものと同じ感情があるのだと分かって身体の震えは止まり「 ニールは……何? 」その代わりに絞り出した声はか細く震えていて。人間の部屋に先方から招かれるなんて奇異な出来事は当然初体験で、もしかしたら本当に人間ではないのかもしれない、なんて一抹の期待がざわりと湧き上がっては貴方から貰った質問を問い返す形を取り「 ぼく…っ、僕は、…ミゲル 」入室のために確保してくれたのであろう無防備なスペースと、自身の知る人間の色彩とは異なった相手の姿を忙しなく動く視線で交互に見ながら、緊張により狭くなっている喉からどもりながらも名前だけを伝えるのが精一杯で)



  • No.860 by リーパー  2024-05-12 09:18:37 





>マリーシュカ ( >856

近いうちに誘いの手紙は出すつもりにしてンよ
( 軽口に無闇に乗らないあたり、ヴァンパイアの彼への遠慮が少なからずあるのだろうか。ふっと表情筋を緩めた後、マグをテーブルの上へと置き組んだ足に頬杖を着いて 「 それにマリーシュカと話してンの楽しいしな 」 多少の半段のし辛さはあるだろうが、微塵も害意を感じることの無い彼女と話していて毒気が抜かれているのも事実。その証拠に浮かべる表情は意地の悪さが抜け落ちているはずで。思わずと言った様相で途中まで紡ぎ出された言葉の結びを推測してしまうのは彼女のどこか寂しげな様子が先程から引っ掛かっている故の事。唯、自身が引っ掛かっているそれに対して言及をすることはせずに 「 ?別に初日に会ったのがレナードだからッて、マリーシュカが遠慮する道理はねェだろ 」 この気優しいヴァンパイアにとって、昔馴染みが少なからず気に掛けているという事は懸念点でしか無いのだろう。然し自身は特に現状として誰かの物であるだなんて自覚も、誰かに命を預ける約束をした覚えも無く。欲しい物を欲しいと、そう思う感覚がある事の何がいけないのか、なんてあくまで人間として真っ当な方であろう考え方が違うのかと首を傾げて。「 ハハッ、その時は誰かに慰めてもらうコトにすッかな 」 まともに目を通してくれるのであれば御の字、そう思っているからこそ彼女のフォローには軽口で返す事に。蝙蝠から差し出されたバスケットは彼女からの気遣いだと遠慮すること無く受け取り、中から万年筆を取り出せば眉を下げ 「 備え付けのペンでも良かッたのによ 」 ゆるりと弧を描く口元で )



  • No.861 by マリーシュカ  2024-05-12 09:40:30 



>リーパー(>860


……うふふ。私も楽しいわ、こんなのとっても久し振り
(繋いだ約束がそう遠くない内に果たされるであろう事も、怪物との交流を楽しいと言ってくれる事も、そのどちらもが上辺だけのおべんちゃらではない事がどこか憑き物の落ちたような貴方の表情から伝わっていて。人間からすれば心臓が備わっているであろう位置にそっと両手を重ね合わせて、今感じている暖かさを噛み締め保存するように目を閉じて。「 そういう考え方、素敵ね。何だかあなたと話すと今まで見えなかったものが少しだけ見える気がするの、…あなたの不安を少しでも軽くするために来たのに、私の方が色々教えてもらってしまっているわね 」落としていた瞼をハッと上げたのは、自身の凝り固まった価値観を解きほぐし瓦解させるような言葉が真っ直ぐに胸に届いたから。きっと貴方は自分が欲しいと思えば後悔しないように行動できる強さを持った人なのだろう、そう感じ入れば淡く口角を上げ「 私は――そうね、あなたと違って少し臆病で狡いの。どちらのことも大切にしたい、欲張りなのよ 」屋敷へ攫われたことで否応なしに人生を壊された貴方のことも、ずっと長い間黒薔薇屋敷の呪いを共に耐え忍んできた同胞のことも、どちらも優劣つけられないほど大切。逆に言えばどちらかを取る決め手がない状況とも表現できるが、今度は自嘲するでもなくそんな自分をとっくの昔に受け入れているような清々しさを声に乗せ「 だから、なんだか私にはあなたが輝いて見えるの。……あんまり近くにいると、その眩さにあてられてしまいそう 」最後の言葉は冗談か否か、唇に指を添えくすくすと笑って「 その万年筆、とても滑らかで書きやすいの。だから、あなたに使ってほしくて 」貴方の手中へと渡った万年筆へ視線を移してそれが自身の私物であることを示唆しながら、きっとこれからたくさんの文字をしたためなくてはならない貴方の方が有効活用出来るだろうと)


  • No.862 by 執事長  2024-05-12 09:52:29 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:ラクシュエリ ]


>ルネコの備忘録【https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/2019/08/26/174536
 お屋敷での暮らしのイメージとして、演者様と同様に怪物の食事として攫われてきた少年:ルネコと提供たちの一場面を切り抜いた短編です。
 本編や提供の雰囲気を何となく知っておきたい方向けですので、もしお役に立ちそうであればご活用ください。(ささやかですが特典あり)


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576
◆グレン(>>644


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●ニール・グレイ × ミゲル ⇒ 【 >>859
●リーパー × マリーシュカ ⇒ 【 >>861


▼ 日常イベント ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.863 by ニール・グレイ  2024-05-12 10:33:25 



>ミゲル(>859


(強張って聞こえる声は其処に誰かが居るという確かな証明であり、繰り返された己の言葉を頷きで肯定する。発されている音の高さに目線を合わせて、見えないなりの歩み寄りを行う先、か細くとも届いたその名に表情はふわり色付く。「そう。…ふふ、ミゲル、宜しくねぇ。」まずは初めの一歩を踏み出せた事を喜ばしげに、しかしどうも緊張の窺える彼を驚かさぬよう控えたトーンで返してから、「……何、何かぁ…ちょっと難しいねぇ。」漸く彼からの疑問に対して首を捻り悩みに唸って、暗闇の中の視線をふらふら泳がせる。「…あ。小さい頃、オレちゃんの事を“蛇の子”だって言ってるのを聞いた覚えはあるけど……それじゃ答えにならないかなぁ。」ふと、やっとの事で掘り出した記憶を渡してはみたものの、自らその無稽さへの苦味を微笑みに含ませる。招きに開いた空間に何か通る気配が無い事を鑑みて、悩みに逸れていた顔をまたドアの方、正確には彼が居るであろう方向に向け直す。それから、「……ミゲルは、」ほんの少し、静けさを落として。不安を帯びた曇り声で彼を呼ぶ。「……蛇さん、嫌い?」他でもなく“自分が怖いか”と、顔には晴れない憂惧を纏わせてみせながら、言葉と首を傾ぐ仕草にだけは戯けるような緩やかさを着せて、彼へそう問い返した。)


  • No.864 by リーパー  2024-05-12 10:41:41 





>マリーシュカ ( >861

ンなら良かッた
( 恐らく彼女がそのような嘘を吐く人物だとも思いはしないが、胸の辺りに手を添えるその仕草に目を細めて。 「 そりゃ価値観は色々だろうしなァ。……一人の時間を過ごさずに済ンでんだ。俺も助かッてるよ 」 ただでさえ人と人であっても感じ方、考え方は様々。それが人とそうでは無い者とであれば全く異なった考え方をするのも道理であろうが、少なからず彼女には自身の言いたかった事が伝わったようで軽く息をつき。「 ンな事言ったら俺の方がずっと欲張りだろ 」 欲しい物には手を伸ばせばいい、そんな生き方をしてきた挙句今はこの人ならざる者が住まう屋敷で本来の自分を見て欲しい、それを原動力に動く自身はそう称する以外何になるのか。きっと傍から見れば随分と滑稽に写るだろう事は自覚済み。残り少なくなっていたマグの中身を飲み干し、ふぅと息を吐き出した後に 「 まァ、欲張り同士俺にはもッと欲張ってもいいンじゃね?……その “ 眩しさ ” ッてのが嫌じゃなけりゃ、だが 」 元よりヴァンパイアの彼に誰とどう交流をしているか等話すつもりは無い──無論何か他の方法でバレてしまう手立てがあるのなら話は別だが、少なからず自身の希望とあれば昔馴染みの間柄の二人の仲が拗れる事は無いのでは無いかと画策して 「 俺はレナードとも、マリーシュカとももッと話してェし仲良くなりてェ。ッてのはダメか? 」 きっと心優しい彼女を困らせてしまうだろう。そう分かってはいるものの駄目押しとばかりに 「 そういうコトなら、有難く貰ッとくな 」 厚意で添えてくれた私物を突き返す、だなんて無粋な事はせず。じっと万年筆を見た後に丁寧にバスケットの中へと仕舞い込むと同時、いつか自身が最期を迎える際には彼女の元へと返そうと心に誓い )



  • No.865 by ミゲル  2024-05-12 11:16:58 



>ニール(>863


……よろしく、?
(まるで此方との関係性を築いていく気があるかのようなお決まりの文句を半ば反射的に贈り返すも、未だ警戒心の解かれない胸中が語尾を疑問形に濁らせたことに表れて。自分が何かなんて然程難しい質問には思えず怪訝そうに眉を寄せて「 違うよ、そういうことじゃなくて… 」クリティカルな答えが返ってこなかったことにもどかしそうに否定を、こんな風にはっきりと意思表示出来たのは貴方が自身を怖がらせまいと気を遣ってくれているからなのだが余裕のない幽霊は未だそこに気付けず「 例えば僕はゴーストなんだ。だからほらその、君は何なのかなって、…分かんない? 」サスペンダーをにぎにぎと何度も握りながら一生懸命話す姿は容姿よりずっと幼く見えるだろうが、盲目の貴方にはどこか焦れったいような調子の声しか此方の様子を窺い知る方法はないだろう。蛇、その生き物がどうやって貴方へ繋がるのか全く想像もつかないからこそ「 …嫌いじゃない。けど好きでもない、かな 」と素直に感想を告げて。貴方の正体が分かるまではその領域である部屋へ入る勇気は持てないまま、それでも視点の定まらないような様子にようやく気付いて「 目が…見えないの? 」ハイネから多くを聞かされたわけではないため、どこかおずおずと控えめに問うて)


  • No.866 by マリーシュカ  2024-05-12 11:32:58 



>リーパー(>864


自分の欲深さは浅ましく思えるのだけれど、あなたのそれは眩しく見えるの。ふふ、不思議ね
(自身との交流が貴方の無聊を癒やしているのなら心から嬉しく思える。誰にでも優しい怪物は、それでも貴方に対しては他の獲物とは一線を画するであろう何かを確かに感じていて、しかしそれを具体化出来ていないために自分でも未知の感覚を不思議と形容しては自身もティーカップの中身を飲み干し「 それで私があなたを食べたくなってしまったら――レナードとの取り合いね 」お互いの欲張りをぶつけ合ったその先、愛せない獲物は食べないという自身の拘りを貴方が突破したのなら。変わらず表情には微笑みが浮かんでいるものの、瞳の奥には確かな捕食者としての矜持が妖しく煌めきを増して「 彼も私も、仲良く食事を分け合うなんて柄じゃないの。やっと巡り会えた大切な食事だからこそ、徹頭徹尾独り占めしたいのよ 」自身が危惧しているのはまさに国盗り合戦よろしく貴方を巡った争いで「 もしそうなったら…ふふ、私は絶対にあなたを譲らない 」自分の愛に泥を塗る様な真似はしない、と。あれだけ大切にしている馴染との衝突も厭わないという強い意志は柔らかな声に一本の筋を通して凛と響き。貴方のマグも空っぽになっている事に気付けば緩慢な所作でソファーから立ち上がり「 さあ、今夜はそろそろ御暇しようかしら。リーパーの紡ぐ物語、もし気が向いたら私にも教えてね 」話しながらまたしても床上を滑るように衣擦れのわずかな音だけを引き連れてスツールに座す獲物へ近付き、そっと頬に手を添えては額へ触れるだけのキスを落として「 よく眠れるように、おまじない 」母のような慈愛と娘のような茶目っ気を同時に内包する微笑みを向け「 リーパー、おやすみなさい 」告げた挨拶の後、何か別件で引き留められなければそのまま足元から順に霧になって消えゆくだろう)


  • No.867 by リーパー  2024-05-12 12:45:32 





>マリーシュカ( >866


……ハッ、そうなる前に俺も身持ち固めねェとなァ
( 与えられるものを求めてあちこちフラフラとしているのが現状だが、彼女が告げたような事が本当に起こるとするのであればそれはそれで……。彼女の微笑みの奥に先程までとは違う獲物を見定めるような、そんな色合いを見て取れば恐怖とも不快感とも違う何がゾクリ、と背筋を駆けて行くのを感じ無意識のうちに舌先で唇を軽く舐め濡らすようになぞって 「 誰に対しても、だがタダで喰われてやるつもりはねェよ 」 喰いたければ自分を見ろ、そんなスタンスを崩すつもりは全く無く、寧ろ彼女との交流で余計に貪欲になった程。自身の最期の話をしているにも関わらず悲観的なものは声色にも表情にも一切含まれる事は無く、ほんの少しの生意気さが内包されているだろうか。「 良いモン頂いたンだ。礼になるかは分からねェが聞いてやッてくれよ 」 ひやりとした感覚が頬と額に触れれば二度ほど瞬きを繰り返した後、バスケットをテーブルの上へと置いてから立ち上がり彼女の手を取ってその甲へと軽く唇を寄せ 「 マリーシュカも、いい夜を 」 彼女が消えるのを最後まで見送ってからテーブルへと向き直り、睡魔に襲われるまでの間彼女から貰ったレターセットへと筆を走らせようか )


****


ドーモ、この辺りで幕引きだろッて事で失礼すンな。
マリーシュカと話せたの俺としちゃ楽しかッたが……色々と俺の価値観ぶつけちまッて悪ィな。気を悪くしてなきゃいいンだが……。

ンで、早速次の話なンだが2.3回程続けて俳優野郎の方の話紡げたらッて考えてンだが問題ねェか?ほら、俺はレナードとの対価を書かなきゃなンねェし、彼奴も屋敷に慣らしといた方が良いだろうしよ。
問題がねェなら、ハイネとの交流を2回、後はそうだな……俺とじゃ相性悪そうなミゲルかウーミン、他アンタから見て彼奴と気が合いそうな奴がいればそン中から1回とかどうだ?ハイネは何も言わないでも彼奴ンとこに行きそうではあるが、他の奴らに関しては招待状を飛ばすでも何でも構わねェ。その辺は希望がありゃ合わせるッてよ。

嗚呼、後これは何時になるか分かんねェ相談事なンだが、もう一人この屋敷に呼んでも問題ねェか?此処での生活が楽しいが女も動かしたくなッた。ンでも他ントコに行く程の時間は取れねェし、何しろ俺と俳優野郎の生みの親だからぼんやり浮かんでる概要だけでも一癖も二癖もあるッてワケよ。此処でなら好き好むような奴らがいるンじゃねェかッて算段なワケなんだが……つッても、男のが動かしやすいコトに違いはねェし普段のスイッチは俺と俳優野郎になるはずだ。まァ考えてみてくれると嬉しいわ。



  • No.868 by ニール・グレイ  2024-05-12 12:55:25 



>ミゲル(>865



(己の答えに納得がいかないのだろう、隔靴掻痒とした言葉が返される。その一つ一つを急かすでもなく、ただ静かに頷いて飲み込んだ後、「ああ、なるほどねぇ。」ようやっと合点がいったと得心を置き、「……でもやっぱり難しいなぁ。」また声の調子を下げる。「ううん…オレちゃんねぇ、自分で自分の事は人だと思って、こうして人の言葉も字の読み書きもいっぱい練習したけど、」それからつらつらと軽やかに話し出す昔話のついで、上げた片手で自らの名を宙に綴る仕草を。それから、己が心臓の上にその手を添えて、「――どの人間も、オレちゃんが“自分と同じもの”だとは思ってなかったみたいでねぇ。だから、絶対に“そう”だって言い切れる自信が無いんだよねぇ。」ごめんね、と萎れる謝罪は心の底から苦く渋く、困った笑みだけをそこに添える。しかしその後の彼の正直な回答には、「…嫌いじゃないなら、それでいいよ。」憂い不安を安堵の吐息に払って綻ぶ口元で、仄かな嬉々を滲ませてそれだけを返事に括る。続けて、「うん、ちょっと他の怪物さんとの約束があってねぇ。暫く目を預けてるの。」何ともあっけらかんと、ともすれば無邪気な愉楽さえ浮かべながら己の瞳を指差す。「見えなくっても、お風呂もご飯も当たり前に出来るのは良いんだけど…」その先も少々の間は楽しげにくすくす笑いを溢してはいたが、そちらをまた光を映さない視線でじっと見詰めて、「……ミゲルがどんなお顔してるのか解らない事、ちゃんと目を合わせられない事は、何だか寂しいねぇ。」項垂れ、凍えたような微かな震えを唇と声に含ませる。「ねぇミゲル。オレちゃん、ちゃんと貴方の方を向けてる?変な方見て、貴方に嫌な思いさせてない?」声のする方は向いている筈、しかしそれでも暗中の視界では確かな証も有らず。己自身の状況以上に、今話している彼の事にこそ気を配り、そう心配に落ちる言葉を彼に掛けた。)


  • No.869 by ラクシュエリ  2024-05-12 13:16:17 



>リーパー(>867


こんばんわあ、今夜から案内役を交代したエリからお返事させてもらうねっ。
あはっ、そんなコト心配してくれてるんだ!マリーシュカもとっても楽しかったって笑ってたから、なーんにも気にせずこれからもありのままのあなたでいてね。

次の夜からのお話、もちろん大丈夫だよ!ハイネ以外だと…そうね、ウーミンは間違いなく彼に会いたがるだろうし、ミゲルもオドオドしながら招待には応えてくれるはず。ハイネの独占欲を気にも留めずに踏み越えてきそうなユギンやジョネルと関わりを持つのも楽しそう!でもでもわたしだって彼とお話してみたいの、だってエリの好みどストライクなんだもん。好みすぎて食べたくなっちゃうかもしれないけれど…うふっ、彼の指にはハイネ特性の指輪があるんだもん、きっと大丈夫。
ジョネルはハイネと友達だから自発的に彼の部屋に行くだろうけど、他の住人には招待状を出してあげてもらえる?
そうだ、彼に会いに行く順番はどうしよっか!ハイネ→ハイネ→他住人でも、他住人→ハイネ→ハイネでも、ハイネ→他住人→ハイネでも、一番惹かれるのを選んでねっ。

また新しい子を連れてきてくれるのっ?!やったあ、すっごく嬉しい!
お屋敷で過ごしてもらえるかどうかはどんな子なのか具体的な姿を紹介してもらってからのお話になっちゃうけど、会えるのすごくすごーく楽しみだよ!いつも楽しい時間をくれて、本当にありがとねっ。


  • No.870 by ミゲル  2024-05-12 13:31:12 



>ニール(>868


(やっぱり人間だったんだ、と手前勝手な期待を打ち砕かれた気になってダラリと両腕を垂らすも、続けられた言葉の数々にバラバラになった期待の欠片がまだぽつぽつと淡い光を放っているような気がして「 ……君の言う事、よく分かんないけど…僕にとってはその方がいい、かも 」バックボーンを正しく把握しているわけではないため頭上にはたくさんの疑問符が浮かぶも、詰まる所貴方が人間でない可能性があるのならばそれだけ無条件に警戒心も和らぐというもの。開けたままにしてくれているであろうスペースをおずおずと通って一歩室内に入り「 君はゴーストが怖くないの? 」貴方の方へ顔を向けて興味本位の質問を。約束、と聞けばその相手がやけに上機嫌だったハイネであるとすぐに察しがついて「 ハイネか… 」と一人呟き。怪物と約束をするなんて変わった人だな、と感じつつ最後まで貴方の綴る言葉を静聴し「 それも僕にとってはむしろ助かる。ジロジロ見られるのは苦手だし、 」どこまでも自分本位な回答になったのはコミュニケーションから逃げ続けてきた精神の未熟さゆえ。貴方の言いたい芯を捉える能力もないまま、その一時的に光を失った両目を持つ貴方相手だからこそなけなしの勇気が少しずつ湧き出てくるようで「 あの、…座った方が、その…危なくないんじゃない、かな 」ここは貴方の部屋なのだからきっと家具の配置も熟知しているだろうけれど、盲目の人には怖くとも手を差し伸べる程度の良心は備わっており、貴方の腕を引いて導くためにおずおずと手を伸ばしてみよう)


  • No.871 by グレン  2024-05-12 13:51:38 





>ラクシュエリ( >869


こんばんは、可愛い悪魔さん。丁度いい頃合だし、彼奴に対して返事を貰ってたけど僕に引き継がせて貰うね。
マリーシュカが嫌々相手してた訳じゃないって知って彼奴もホッとしてたよ。ただ、余りにも度が過ぎてる時とかは何時でも言ってやってくれて構わないからねってお伝え願えるかな?

ならそうだな……彼奴じゃ怖がらせる事になって交流が持てなさそうなミゲルにお相手願おうかな。他に挙げてくれた人たちも凄く魅力的だけど…………ハイネがもっと僕に溺れてからの方が楽しい事になりそうじゃない?ラクシュエリの事も前にハイネから聞いて気になってはいるからね、君さえ良ければまた今度招待状を飛ばさせてもらってもいいかな?
順番は悩むけれど……ハイネ→ミゲル→ハイネの順でお願いしようかな。僕が他住人に対して扉を開いた時のハイネの様子も気になるし、ね。嗚呼、そうだ。ミゲルの時に関してはきっとお話するだけになると思うけれど、ハイネの時に関しては散策でもお話でも、なんでも構わないよ。僕の方から始める方が良かったら言ってくれ。

新しい娘に関してなんだけど、その辺は理解してるし無理に受け入れて貰おうだなんて思ってないから安心して。ただ、ふんわりと考えているものだけで言ったら僕やリーパーに比べて屋敷の冷遇に当てはまる事は無いはず、とだけお伝えさせてもらうね。嗚呼それと、多分僕のものを出した時と同じように思っているよりも早く出来上がると思うから、その時にもし屋敷に居て問題無さそうだったら歓迎してやってくれると嬉しいなぁ、なんて。はは、僕の方こそいつも楽しい時間をありがとうね。



  • No.872 by ラクシュエリ / ハイネ  2024-05-12 14:20:36 



>グレン(>871


あはっ、あははっ!確かにそうね、ハイネがどっぷりあなたにハマってからの方が楽しそう!それにしてもすごい自信ね、ホント魅力的。たっくさん溺れさせちゃえ~!
もちろん、エリとも話してくれるなんて嬉しい!またいつか使い魔が呼びに来るの楽しみに待ってるね。
ハイネはコレクションの鑑賞とかお世話の目的で訪れるだろうけど…舞台がお部屋になるかそうじゃないかはわたしには想像つかないなあ。だからあなたからも希望があったら伝えてあげてね!
新しい子についてもよく分かったよ、いつも丁寧にありがとっ。
じゃあ早速ハイネを呼んでくるね、グレンにとって素敵な夜にしてねえ!


***


ハイネ:
(人ひとり余裕を持って暮らせそうなほど広いウォークインクローゼットの中、優雅な鼻歌と共に聞こえてくるのはカシャカシャとハンガー同士が擦れる音、そして複数の布を畳んで箱にしまう音。使い魔に頼めばわざわざその怪物が動くほどの事でもない筈なのに、自らの手で何かを選別するような様子からは特別目をかけたお気に入りは自分で世話をするという強い拘りが見て取れる。黒壇にツヤを足したような黒いボックスを手に、怪物は貴方の部屋へと。ノックをすることなく扉を開いたのは、貴方を自分の所有物だと思っているからで「 御機嫌よう、グレン。何をして過ごしていたのですか 」何泊かの出張から戻って愛するペットに話しかけるような、慈しみにも似た甘い声と共に許可を求めることなく部屋に入っては後ろ手に扉を閉めよう)


  • No.873 by グレン  2024-05-12 14:54:58 





>ラクシュエリ / ハイネ( >872


一夜にして何百、何千の目に触れるんだ。自信が無きゃ俳優なんてやってられないだろう?勿論、近いうちに招待状を持って行ってもらうことにするよ。
嗚呼、その辺についても把握したよ、とだけ。希望があれば都度伝えさせてもらうね。嗚呼、それと一応屋敷に来た日から数日経過してるように取らせてもらったけれど、なにか不都合があれば軌道修正してもらって構わないからね、とだけ。
うん、ありがとう。ラクシュエリも良い夜を過ごしてね。

****

( 夜が明けないからか、それとも仕事と呼べるものに追われなくなったからか。定期的に世話を焼いてくれる使い魔のおかげで差程狂わない体内時計とは裏腹、睡眠時間だけで言えば元の世界にいた時よりも格段に延びたはず。ベッドから起き上がればどこからともなく訪れる使い魔が用意をしてくれる紅茶へと口をつけたところで開く扉。先日の彼の言葉が嘘で無ければ扉を開けた主はきっと鍵を掛けた張本人。答え合わせをするべくゆるりと視線を持ち上げ、視界に見覚えのある姿が入れば表情を和らげ 「 おはよう、ハイネ。何も……と言うかさっき起きたところなんだ。見苦しい姿で申し訳ないね 」 世話を焼いてくれていた使い魔たちの中、一番身近にいた個体へと軽く感謝の意を込めて触れてから立ち上がり髪の先に少し癖の残った頭のまま彼の元へと近寄って、彼が手に持つ箱を捉えれば 「 それは? 」首を傾げて )



  • No.874 by ニール・グレイ  2024-05-12 15:04:15 



>ミゲル(>870


――……そう?
(それを理由に散々避けられた己にとって、目の前の彼が言う“人ではない方が良い”というのは、あんまりにも意外な言葉であった。思わずぱたりと瞬きを一つして、しかしやがては喜びに表情を柔らと弛め、「お化けさん?…ふふ、怖くないよ。」まずは一言、今度は簡潔に彼への返答を。それから「だって貴方、オレちゃんとこうして、ちゃんとお話してくれてるでしょ?なら、怯える事なんて一つも無い。ね?」首を戯れに傾げて、答えの肉付けを楽しそうに浮わつく声で行う。その後で呟かれたかの怪物の名に頷くと、「そう、あの狼みたいな目をしたカラス、」そこまでで――光り物で遊ぶ鳥の名で、一度言葉を止めたのは故意か、それとも偶然か。「――アゲハのような怪物さん。」ともあれジョークめかした音で、あの灰の肌に燕尾服の姿を優美な烏揚羽と評してみせた。「ああ、それなら良かった。貴方が嫌にならないなら、目が見えないのも悪くないかもねぇ。」思っていた回答とのズレも、ともかく彼が不快ではない事に勝る事柄では無し、今は只々己が盲目である事を喜んでいれば、ひやりとした何かが腕に触れた。「…はは、ミゲル、手を引いてくれるの?優しいねぇ。」続く彼の言葉に触れたものの正体も、その意図も理解して、微笑ましげに弛めた顔を彼が居る筈の方向へ向けた後、「それじゃあ、ソファーの所まで連れてってくれる?」彼の言う事を素直に聞き入れ、目的地を指定しゆっくりと歩き出す。普段よりも小さな歩幅、遅い歩調で、もしも正しくソファーに座れたのなら、「ありがと、ミゲル。助かったよ。」と捩らず真っ直ぐな礼を。「ねぇ貴方、もしまだこの部屋に居てくれるなら、もうちょっとオレちゃんとお話してほしいなぁ。」その先に続けるのは、彼の優しさへと当て揺さぶる自身の要求。「例えば、そうだなぁ……ミゲルの好きな花とか、好きな本とか。オレちゃんね、優しい貴方の事もっと知りたいんだ。」どうかな、と彼を窺う視線はやはり的外れではあったが、それでも言葉に偽り無しと示さんばかりにじっと静かに彼の答えを待った。)


  • No.875 by ハイネ  2024-05-12 15:31:16 



>グレン(>873


おや。お寝坊さんですねえ、
(お道化るように肩を竦めながら放った言葉には詰ったり呆れたりする調子はなく、気に入った子だけを贔屓する悪い教師のような態とらしい甘さで「 構いませんとも、たくさんお眠りなさい。ヒトの肌や髪のツヤには睡眠が不可欠なのですから 」自分のためにずっと美しく在りなさい、その為に必要ならば惜しむ事なく眠りなさい、と。こちらからも歩み寄りながら、ふと髪に残る寝癖に気がついてはくつくつと笑って「 ああ、貴方のお顔の美しさはしどけなさすら愛らしさに変えてくれますね 」褒めているのか貶しているのか判別の難しい言葉も、態度では可愛らしくて仕方がないと示すように箱を持たない方の手で睡眠の名残を撫で付けるように何度も髪に触れて。そこで箱へと貴方の注意が移れば「 貴方の為に持ってきたのですよ 」そう言いながら自分の為なのは最早御愛嬌。箱を床に置き、片膝をついてロックを外せば、そこには多種多様な衣装の類がよりどりみどりに収められており「 これらは全て俺の手作りです。目算なので貴方のサイズと多少のズレがあるかもしれませんが…綺麗なコレクションほど着せ替えたくなるものでしょう? 」採寸をしに来る時間はなかったものの、貴方のために誂えられたそれらはどちらかと言うとコスプレに近い意匠のものばかりで、様々な職業の制服や果てにはメイド服のようなものまで取り揃えられており「 今夜、どれを着て過ごしたいですか?それとも、俺が選んで差し上げましょうか 」選択権をこちらに委ねるのならばそれ即ち拒否権はないのだと、悪戯っぽい表情に示しながら試すように貴方を見上げて)


  • No.876 by ミゲル  2024-05-12 15:48:05 



>ニール(>874


……言葉が通じるけど怖いやつもいるじゃん
(ふいと顔を背けてぽそりと吐き捨てるのは他の何物でもない照れ隠し。人間に害を成し取り殺す幽霊が怖くないだなんて、他の怪物であれば異形としての沽券に関わると憤慨するような事でも気弱な自身には嬉しい事として思い出に残り。「 確かに…ハイネの使い魔は蝶々だし、何となく雰囲気似てるかも 」からす?とまた疑問符を浮かべかけて、続いたワードに蝶のことを指しているのだと気付かされれば呑気にそう呟き「 僕には…蝶よりは蜘蛛みたいに思えるけど、 」幾重にも粘性の糸を張り巡らせ獲物を捕らえ、しかしすぐに殺しはせず甚振る佞悪な蜘蛛。頭に浮かんだことをそのまま声に乗せてしまってからもしハイネに自身の表現が漏れ伝われば嫌味を言われてしまうかもとハッとして「 今の、ハイネには言わないで… 」あくまでも自分を守るため、バツの悪そうな顔でちろりと貴方を見よう。「 …なんだか君って、僕のことばっかり考えてない? 」無事ソファーへと送り届け、自分はどうしようとそわそわしながらベッドや近くの椅子に次々と視線を遣るも、こういう時許可なく座っていいものか分からずソファーの近くに佇んだままポツリと落として「 僕…、優しいとかそういうのじゃないし 」口を突いたのは謙遜、内心は優しいと評価されて満更ではなくニマニマと頬が緩みそうになるのを必死に堪え。重なる事のない視線にむしろ安心感を覚えながら「 花とかはその…よくわかんないけど、薔薇はあんまり好きじゃないかも。白い花は、きれいだと思う 」教養として花の知識を備えておらず、困ったようにもごもごしながらも何とか自分なりの回答を形にして。薔薇を好まないのは屋敷中に咲き誇る黒いそれが誰かに命を奪われた自分と重なる同族嫌悪に近いからだろうか「 難しい本も苦手。挿絵がないやつとか…最悪。でもコミックは好き 」好きより嫌いのほうが先に出てくるのは生来の卑屈さゆえか。腹の底からではなく喉のごく浅いところから絞り出すようなボソボソ声でなんとか質問に答えながら、最後には勇気を振り絞って「 その、ニールは…? 」人間なのに人間らしくない、そんな貴方に興味が湧いて問を返そう)


  • No.877 by グレン  2024-05-12 16:35:27 





>ハイネ( >875

どうにもする事が無いと寝すぎてしまってさ…
( 声に甘ったるさを含む彼はどうやら眠り過ぎてしまった事に対して咎める様子は無いらしい。寧ろ眠る事を推奨するような言葉に思わず笑い声を漏らしてしまい 「 はは、向こうでは絶対に言われないような言葉だな 」 分刻みという程では無かったが舞台役者としては多忙な生活を送っていた自覚がある。睡眠時間を削ってまで台本を読み込んでいた生活を思い返せば目を細めて。相変わらずどちらの意が強いのか読み取れない発言ではあるも、行動で悪い意の方が少ないだろうと判断し。然し素直にお礼を言うのも、と「 直す時間も無かったんだ、仕方無いだろう? 」 寝癖に気が付かなかった気恥しさも手伝ってやや拗ねたような様子が滲むも、髪を撫でる手を拒むこと無く受け入れ。癖付きやすいが同時に直りもしやすい髪は彼が触る内に恒のように戻るはず。開いた箱の中に収まる色とりどりのそれらに、僅かにきょと、とした表情を浮かべ 「 ……僕に? 」 それが例え着せ替え人形のような意図であったとしても舞台衣装以外で誰かが自分のために用意をしてくれるなんて事は初めてで。その場にしゃがみ込んで中を覗きそっと手を伸ばし 「 凄い、凄いよ。プロが作ったみたいだ 」 目をきらきらと輝かせ、純粋にはしゃぐ様子はまるで子供のよう、と表現するのが的確だろうか。選択を迫られるも、そもそも必要だと言われたから身に着けていて着ることさえ出来ればそれでいい、そう考える常の自身の服装を頭に思い描けば苦笑混じりに緩く首を左右に振り「 生憎僕は服に頓着が無くてね。だから、ハイネ。僕に似合うものを選んでもらっても? 」 無論彼に選んでもらったものが何であれ着こなす自信がある上に、自身の容姿を一等気に入っているダークエルフが唯小馬鹿にする為だけの衣裳を選ぶだなんて考えてもいないから。箱の中から視線を持ち上げるまま彼へと目線の先を移し、やや上目遣いがちに見詰めて )



  • No.878 by ニール・グレイ  2024-05-12 17:19:31 



>ミゲル(>876


(怖くないの一言に返されたそれは否定的に聞こえるようで、しかしながら柔い音を含んでいた気がしたのは気の所為だっただろうか。それ以上の追及はせず、あのダークエルフについての話を彼の口から聞き、「蜘蛛かぁ……」などと何の気なしにその生き物の名を繰り返す。続けて不意に、うっかりグラスでも落としてしまったような、また緊張を帯びた声が届けば、「大丈夫、言わない。言わないから。……うん、内緒ね。」自らの口許に指を当てて悪戯っぽく、冗談めかしながらも告げ口は無しだと確かな約束を。――彼がどんな表情をしているのか、今推し量れる材料は声のみ。けれど随分和らいだ気のする彼の態度に此方も安堵混じりの笑みを零しつつ、「うん、うん、良いよねぇ。鈴蘭とか、百合とか、オレちゃんも綺麗だと思うなぁ。…ふふ、難しいのは、オレちゃんも苦手。眠くなっちゃう。」もごつく回答など何のその、急かす事もせず彼のペースに任せた話に相槌を打つ。その後で、返された問い掛けは少々予想外だったか、「…オレちゃん?」首を傾いで一度は聞き返す。だが直ぐに弛めた口から、「オレちゃんはねぇ、ピンク色のお花が好きだよ。チューリップとか、コスモスとか。何だか見てるだけで甘そうというか…可愛らしいなぁ、って思うんだ。」彼に倣ってまずは色、それから具体例と理由。ふわふわ浮わつく喜楽を乗せて、まずは花の好みを。続いて、「本ならねぇ、ファンタジーや冒険譚とか好きかなぁ。此処じゃない何処かで、種族の垣根も越えて愛や友情を築ける、なんて素敵じゃない?」好きな本の話も。それがコミックか小説かには拘り無いのか言及はせず、ただその物語が持つ夢だけに燥ぐように、ソファーから投げ出された脚を揺らした後に、はたと声を上げる。「あ、ねぇミゲル、もしかして立ったまま?ごめんね、オレちゃん解らなくてねぇ。」彼の声が己より高い位置にある事に今更気が付いたよう、へなり眉を垂らした気弱な顔で一番に謝罪を、それから己の手前や隣に並ぶソファーや椅子の辺りを掌でゆるり差し回し、「好きな所座ってよ、物は置いてないから、何処でも座れるはずだよ。」努めて柔く強制の無い音を意識した朗らかな声で、彼へ着席を促した。)


  • No.879 by ハイネ  2024-05-13 20:28:21 



>グレン(>877


タスクはいくらでもあるではないですか。体型をより洗練する為のトレーニング、髪や肌の手入れ、何より俺を飽きさせないような創意工夫の検討、全てこなしていたら一日などあっという間でしょう
(する事がない、の言葉には思わず失笑して。長い指を折ってすぐに数えられるだけでもするすると浮かび上がるそれらは、未だティーンである貴方には特段意識せずとも保てるものなのかもしれない。しかし悲しい哉、人間と怪物では生きる時間があまりにも違いすぎて「 今は若くとも、ヒトはすぐ老いるのですから。後悔のないように過ごしなさい 」緩く口角は上げたまま、懇々と諭すように告げては拗ねたような様子もまた愛らしく髪を撫で付けていた手で筋の通った鼻先にちょこんと触れて。披露した数々の衣装に対するリアクションには満足げに微笑を深め、そうでしょうそうでしょうとばかりに腕を組んで数度頷くような仕草を見せて「 一針一針に気を配りましたからね 」自信作ばかりゆえ褒められて当然と思ってはいたが、初めて目の当たりにした貴方の年相応な無邪気さにつられて自らの労力をアピールするように付け加え。選択権を与えたにも関わらず此方に決定を委ねられれば、ちっちと舌を鳴らして細長い人差し指を小刻みに左右に揺らして「 いけませんね、グレン。貴方は人形ではなく人間なのですから、自我がなくては 」寝てばかりのペット、動かない玩具、そのどれもに共通するのはすぐに飽いてしまうということ。また、一度選んだ道は覆せないのだと経験を以って学習の機会を与えるべく、悩むことなく差し出したのはメイド服で「 さあ、どうぞ。 」にっこり、顔は笑っているはずなのに背後には黒い何かが湧き立っていると錯覚させるような有無を言わせない声。メイド服とは言えど多少はシックな意匠であり、襟の詰まった白ボタンの黒シャツと、それに繋がる形のスカートは裾に誂えられた白いフリルに向かうにつれて華やかに広がるデザイン。長さは膝下あたりまで、セットの編み上げブーツとの隙間は生肌ではなく目の細かい網タイツが覗く仕様で。その上からフリルとバックリボンが可愛らしい純白のエプロンドレスを被り、同様の色合いのヘッドドレスをカチューシャの要領で取り付ければ完成、という代物で)


  • No.880 by ミゲル  2024-05-13 20:29:45 



>ニール(>878


――ありがと。
(異質な恐ろしさのある怪物に対しての守秘を約束してもらえれば、安堵とともにほっと胸を撫で下ろし。通常ならそこで終わるところだが意図して柔らかく接してくれている貴方に絆されかけているのか、この屋敷に縛られてから人間に対して初めて伝える感謝の言葉を小さく告げて。ちゃんとありがとうが言えた事に内心でほんわりと喜びに似た何かを抱いていれば、共感を示してもらえたことに嬉しそうに頬をへにゃりと緩めて「 そう、きれいだよね。君の部屋なんにも無いから、飾ると映えそう 」その無駄な力が抜けたような素に近い声色から、今の貴方にも幽霊が徐々に警戒を解きかけていることが伝わるだろうか。ピンク色の花が好き、という言葉には「 男なのにピンク…? 」と時代錯誤も良いところな感想を悪気はなく、独り言に近いトーンで怪訝そうに呟くも続く本の嗜好には思わず身を乗り出して「 僕も好き!勇者とか魔法使いとか、冒険とかお宝とかそういうの、 」思わずといった調子で今日一番に張った声で一生懸命喋ったのは無意識で、そういった刺激に慣れていない貧弱な喉からケホと空咳が零れて「 …ごめん、テンション上がっちゃって 」恥ずかしそうにもごもごとしながらまたサスペンダーをごにょごにょと弄って。座る場所について気を回してもらっては、申し訳ないような助かったような複雑な心地で「 じゃあ、えっと、…この辺? 」どこが良いだろう、と少しの間うろうろきょろきょろして、ようやく貴方の座るソファーの向かいに位置する椅子にちょこんと腰掛けて。座ってから何をすればいいか分からず、気まずい沈黙が訪れるのが怖くて必死に辿った記憶に表れたのは、優雅にお茶を嗜むヴァンパイアの姿で「 あの、なにか飲む? 」もしかしたら要らないかもしれないし、と保険をかけるようにおずおずと問い掛けて)


  • No.881 by グレン  2024-05-13 21:29:50 





>ハイネ( >879

……嗚呼、芝居のって事だからね
( 彼の言葉に一瞬きょと、とした表情を浮かべるも直ぐに小さく首を左右に降って。簡単な読み書きは出来る、程度の学しかない自身が分厚い台本を頭に叩き込むのには常人の倍以上の時間がかかるのが常。その手間や稽古の時間が無くなっただけで一日の中に自由な時間が増えるのだから不思議なものだ 「 それに飽きさせる云々の前に素の僕を見てもらわなきゃ、だろ? 」 無論どこまで曝け出せるかは分からないが、なんて心の内で付け加えつつ親が子供を甘やかすような、そんな仕草にはゆるりと目を細めて。「 本当に凄いよ。器用なんだね 」 細部まで丁寧に仕上げられているのを見れば、感嘆の息を漏らし。彼の返答に二度ほど瞬きを繰り返した後、思わずと言った風に出る笑い声は軽やかなもので 「 ははははっ!自我を持て、なんて言われたの初めてだよ 」 娼館での生活も、芸能事務所に所属してからも顔色だけを伺い言う通りにしている方が良い生活を送ることが出来た。小刻みに肩を震わせ、目尻に浮かぶ涙を指先で拭うようにして 「 俺が自分で選べるようになるの、手伝ってくれるかい? 」 きっとこれから先も与えられた選択肢をそのまま返す事もあるだろうが、それでも彼のお気に入りでい続ける努力をする意思はある。彼の手からメイド服を受け取れば一式を一度ベッドの上へと置き、躊躇う事無く寝間着を脱ぎ。僅かな衣擦れの音と共に程よく引き締まった体躯が露にさせるも、それを再度隠すように彼手製の服へと袖を通しヘッドドレスまで着用すればその場でくるりと一回転を 「 ……どう? 」 女性特有の丸みがない体躯故に生まれる違和感はあるだろうか。少し離れた位置でじっと彼を見詰めながら返答を待とうか )



  • No.882 by ハイネ  2024-05-13 22:04:49 



>グレン(>881


素……ふむ、成る程。
(その言葉から、貴方の生は演じることが常であるのだと改めて思い知ったように口に手を添え小さく呟いて。最早自分の意志で脱げなくなりつつある仮面のようだと胸中でのみ感想を抱き、いつか丸裸にしてしまった時の事を想像すれば口元を隠したままでも分かるほど口端を吊り上げ「 楽しみですねえ、鍍金の剥がれる夜が 」その下から現れるのは鍍金とは比べ物にならない輝きを放つ純粋な宝石か、それとも情けなくくすんだ路傍の石か。どちらであったとしても貴方は水の滴るような美男子、強かろうが弱かろうが造形に飽くまでは愛で続けるだろう。不意に上がった哄笑に微笑の様相は崩さないまま僅かに瞠目して「 それはそれは。蝶よ花よと育てられたのですか?それとも、品物のように扱われてきましたか? 」人間とは怪物と同様にエゴの塊なのだから、自我が無ければ無価値なものとして注目もされないのでは、と独自の価値観は貴方の生い立ちには当てはまらなかったらしい。どういった背景でそうなったのか、過去に踏み込む事を恐れる素振りもないまま世間話の延長線上のような調子で問い掛けを。一人称が変化したことに気付きながらも何かの契機とは未だ確信がないため特に指摘はせず、俄に手を伸ばして貴方の手を取れば指先に付着した涙をぺろりと舐め取り「 ――流石はグレン。味も一級品ですね 」欲より食を取る怪物ならば捕食を我慢出来るはずもない程の美味になぜか誇らしげに目を細め「 劇しく自己主張をなさい。俺のコレクションは華やかなものばかりですから、地味だと忘れてしまいますよ 」穏やかな声でそう告げれば着替えのために一度手を放して。垣間見えた珠肌に思わず舌舐めずりを、そうしている内にお召し替えが終わりお披露目をされてはカッと目を瞠って「 素晴らしい! 」高揚しきった声を上げては数回拍手をして「 俺の衣装も、それを完璧に着こなす貴方も…! 」言いながら性急な足取りで近付いていき、やや薄い肩をぐいと押してベッドに押し倒すように体重をかけ「 期待以上ですよ、グレン。もっとよく見せなさい 」抵抗されなければ、器用に一つの手で貴方の両手首を一括りに掴んで頭上に押さえつけ、月光を吸収しギラギラと煌めきの増した双眸で文字通り舐め回すように間近で御姿を凝視しよう)


  • No.883 by ニール・グレイ  2024-05-13 22:14:25 



>ミゲル(>880


そうだねぇ。また見えるようになったら、飾るもの探してみようかなぁ。
(彼の礼にまた頬を弛ませた後、雑談として出た話題にぐるり盲いた目を部屋全体に回して、彼への肯定と意欲的な姿勢を楽しげに話す。「ふふ、男だから、かなぁ。」彼の訝しむ声には、だからこそと理由を反転させる。「ほら、自分には無い物が魅力的に映る、ってあるでしょ?だから、自然のまま、そのまんまでいる事が愛らしい桃色や、触れたら暖かそうな薄紅の花にオレちゃん惹かれるの。」それは詰まる所要するに、自分は“そこ”に欠けがあると語るも同義ではあるが、そんな重さなど微塵も有りはしない言葉でころころ笑う。ふと、己が答えた本の話に、今までの彼からは思いも寄らないような熱量が返った為に一瞬ぽかりと瞠目こそしたが、彼が謝る頃にはそれもまた微笑ましさに溶け入って、「いいよ、別に。ふふ、わくわくするよねぇ、ああいう物語って。オレちゃんと貴方で同じものが好きなの、嬉しいなぁ。」ゆるり彼を窺うように首を傾いでは、只々共通項が見付かった事への喜びを色付く顔に示す。彼が座るまでの間、耳を澄ませば声以外に何か音がする気もして、思わずすっと口を閉ざしてはいたが、それも掛かった問いに容易く破る。「そうだねぇ……じゃあ、カフェオレが飲みたいなぁ。お砂糖とミルクがいっぱい入った、甘くて温かいやつ。」最早珈琲を入れる必要性は、とも返されそうな、聞くだけでベタつく程に甘ったるいそれを彼へ頼んだ次、「ミゲルは、」と尋ねかけた所ではっと言葉が止まる。「……ええと。お化けさんって、何か飲めるものある?」純粋な疑問と、来客への気遣い。笑いを潜めた代わり、そのどちらもが半々に覗くそれを、今は向き合っている筈の彼の方へと浮かせてみた。)


  • No.884 by ミゲル  2024-05-13 23:16:58 



>ニール(>883


え…っ、独りは駄目だよ…?!
(貴方であれば怪物をお供に誘える社交性を持っていると頭では何となく分かってはいても、どうにも一人でふらふらと部屋を出てしまいそうな危うさもあると感じていて、この時点で既に貴方が怪物に襲われ命を落とす事を避けたがっているのだと自分では気付けないまま焦りを隠すことなく声に乗せて。「 男だから…? 」それだけでは全く腑に落ちず眉を寄せては耳を傾けて「 ……自分にないものを羨ましく思う、ってこと? 」自分なりに考えを解釈すれば、貴方にありのままの愛らしさが無いという点だけは未だ納得できないものの、自身にも通ずる点があると膝下で重ねた手元へ視線を落として「 それは…それも、すごくわかる。僕にはないものばかりだから 」歌い出しの文句を変えたのは、今夜共感し合える点を見つけられたのが初めてではないからで。誰かと共通点を持つことがこんなに自分自身に安心感を与えてくれるなんて今まであまり実感したことがなく、甘美なその感覚を無意識にもっと強請るようにまた少しだけ身を乗り出しては貴方を見て「 っじゃあ、僕が好きな本を今度使い魔に届けさせるよ!……あ、でも… 」盲目では活字を楽しむ術はないと気付いて語尾を窄ませ「 君の目が、また見えるようになったら 」ごにょり、また一つ自信無さげに付け足して。「 …!甘いのが好きなんだ。…僕も、苦いのより好きだな 」自分の提案を受け入れてもらえたことに嬉しそうに息を呑み、カラスの使い魔を呼んで判別不能な魔の言語で何かを頼み。そして渡された疑問にはやや食い気味に「 ゴーストだって飲めるよ!お腹も渇きも満たされないから、真似事だけど… 」飲む意味もないのだが、お茶会の気分くらいは味わえる。ささやかな魔法を駆使して手際よく準備されてゆくのは貴方のリクエストを完璧に反映した大層甘いであろうカフェオレが二つ。ゴーストも同じものに挑戦してみる様子で)


  • No.885 by ニール・グレイ  2024-05-14 02:50:04 



>ミゲル(>884


――ふふ。
(焦った言葉、心配を含むその音。隠しきれず嬉しそうに吐息を溢してしまったのは、少し場違いだっただろうか。弛んでしまった口を手の甲で押さえた後に、「…それじゃあ、貴方が一緒に探してくれる?」穏やかに紡ぐ言の葉は、危険に彼を頼るようでもあり、ただ友を誘うようでもあった。好む色の理由を飲んだ彼に頷くだけの肯定を返した次、「そっか。…お揃いが多いねぇ、オレちゃん達。」何処までを“同じ”と評したのかは曖昧に、ただ共感に和やかな嬉を乗せふわりと浮かせる。本について、自分よりも燥ぐ声はどうも幼さを感じさせて、その微笑ましさに眦を細めていた刹那、一気に萎れていくそれに首を傾げる。「……うん、楽しみにしてるねぇ。貴方とオレちゃんで、貴方の好きな本を語り合える事。」言葉の最後にまで、きちんと耳を澄ませて。そこに寄り添う答えは、只与えられる読み物に耽るだけではなくて、その先の語らいまでを夢と見る。此方が頼めばそれだけで明るさを増すその声を、もう少しとそばだてた耳には聞き取れぬ言語だけが届いて、困惑にきょとんと呆けたのも数秒、「そう、そっかぁ。なら、二人で味わっちゃおうか。」また此方に向いた言葉に愉楽を返して。先程よりも増える物音に、お茶会の準備を感じ取って嬉しげに待つ事少々。ふと使い魔が引くに任せた手が辿り着いた先は、己の肌よりも温度の高いカップ。「ありがと。」彼にも、使い魔にもそう一言礼を告げた後、己のリクエスト通りのものが満たされているだろうそれを、慎重に十指と両掌で包み持ち、その縁をそっと下唇へ当てる。温度を確かめるその仕草の次、二度吹いた吐息で火傷をしない程度に冷ました表面を、ゆっくり口腔へ注ぐ。「……うん、甘い。すごく美味しい。」嚥下し、離した唇から落ちたのは柔く静かな感想。そして、「――暖かいね。」もう一つ、零すその表情は。はにかむような、安心に蕩けたような、仄かな幸せに彩られたもの。噛み締める呼吸が一巡した後、「ミゲルはどうかな?」カップは手元に抱えたままで顔を上げ、視覚では窺い知る事の出来ない彼の様子を直接と尋ねた。)


  • No.886 by グレン  2024-05-14 08:11:00 





>ハイネ( >882


───ふふ、僕も楽しみにしてるよ
( 自身とて今の自分が何者なのか、一時はそれすらも分からなくなる程に分厚く重ねられた鍍金。それを剥がされる日が果たして来るのか、緩笑みを浮かべ 「 どちらかと言えば後者、かな 」 明らかな商品扱いをされていたのは変声期を迎える前迄、その後は見てくれの良い従順なマリオネットとしての扱いが近かったか。探られたとてさして痛くもない過去だが、はっきりと明言するのはまだ早いかと判断して 「 ハイネみたいに美丈夫を好んでも、愛で方が違う人間もいるんだよ 」 自身を商品として相手取っていたのは言うまでもなく “ そちら ” だし、その後もテレビには出ない、そう希望を伝えるだけで難しい事は任せて笑顔を浮かべているだけでどうにかなった記憶の方が多い。指に付着した涙を舐め取り賞賛を受ければ、緩い笑みを浮かべるだけに留め。「 僕が地味だって?心外だなぁ 」 けらりと笑うのは演じている自分に自信があるから。それでもこの怪物はきっと今迄の様に身を任せているだけでは物足りなさを感じ始めるのだろうという事は先日と今日の交流の中だけでも分かる。暫くは容姿だけでも目を掛けて貰えるだろうが、さてそれから先はどうしようかと思案顔を浮かべ。どうやら目の前で着替えを始めたのは正解だったらしい、舌舐めずりをする彼の様子を横目にちらと確認すれば口角がほんの少し持ち上がり。押し倒されるままに背中をベッドへと預ければ膝が隠れる程度はあったスカートの裾は引っ張られるように膝が顕になる程まで上がり。されるがままに腕は頭上で一纏めに押さえつけられれば、まるで生娘が恥ずかしがるように一度ついと視線を逸らしてからその妖しくギラつく瞳を盗み見て 「 勢い余って食べちゃわないでくださいね、 “ ご主人様 ” 」 語尾にハートマークでも付きそうな程のそれは演技と呼ぶには余りにお粗末な戯れでしか無く )



  • No.887 by ミゲル  2024-05-14 14:21:05 



>ニール(>>885)


……僕が、君と…?
(思いがけない申し出は光のない灰色の瞳をふるふると震わせて。それは感激の類ではなくどちらかといえば動揺が色濃く、自分も相手も信じられない臆病な幽霊は言葉に詰まり。明確な承諾を返して心変わりされたらとてつもなく悲しく、とはいえ拒否を返してしまえば貴方を悲しませてしまう、のかもしれない。考え込む癖に回答を導き出すことには慣れておらず「 その…時は、また呼んで 」多少投げやりな口調になってしまったがそれは只々戸惑いがゆえ。お揃い、またその甘美な響きになんだかこそばゆい様な心地を覚えて、もじもじしながら照れたような笑いを吐息に交えて。同じコンテンツの感想を共有したことなど今までそういくつも思い当たらず、はっとした表情で「 うん、…うん! 」二度目の元気よい返事は、貴方へ自分の好きなことを目一杯語っても良いのだという許しに似た何かを感じ取ったから。「 へへ…楽しみ。もう一回読み返そうかな 」ほとんど独り言のようなトーンで呟いてはそわそわと身体を揺らし。何かを楽しみに思うなんてこれもまたこのお屋敷ではずいぶん久しぶりで「 ニールには、ここで楽しみなこととかあるの? 」ふと浮かんだ疑問を率直に渡してはじっと見つめて。マグを落としてしまわないだろうか、誤って火傷しないだろうか、そんな風にハラハラと貴方を見守っているうちは自身の前に用意された同じ物へ手を伸ばすことはせず。思い描いていたような惨事は今のところ起きずに済み、幸せそうに緩むその表情を眺めて初めて杞憂だったと胸を撫で下ろし「 …よかった 」貴方が怪我をしなかったこと、美味しいと感じることができたこと、その両方に向けて呟いて。こちらの様子を尋ねられては忘れていたとばかりに少しだけ肩を跳ねさせて「 今から飲むよ 」とやや焦ったように返し。急かされているわけではないと理解していながら性急な仕草でマグを掴んで、吹き冷ますことも忘れて唇をつけて液体を迎え撃ち「 あつ…っ! 」感覚器官は人間に近いのだろうか、情けなくそう零せば寸でのところでマグを手放すのを堪えて「 うう… 」恥ずかしそうに唸りながら慣れないことはするもんじゃないと心中でうだうだと文句を垂れて。今度は慎重すぎるほど何度も何度も息を吹いて――幽霊も呼吸をするらしい――恐る恐る一口。「 あっ…たかいね、 」多少猫舌寄りなのだろうか、その言葉尻にはやや無理したような響きを含み。味に対する言及がないのは、怪物は唯一の例外を除いて人間界の物には味を感じず腹も満たされないからで)


  • No.888 by ハイネ  2024-05-14 17:23:32 



>グレン(>>886)


(どちらかと言えば後者、その回答を得た瞬間から見る見るうちに余裕綽々の微笑を描く口角は下がっていき遂には珍しくも平坦を維持して。何の感情も読み取れない表情とは裏腹に双眸には幾ばくかの思惑が渦巻いてゆく、それは怒りとも悔恨とも嫉妬ともつかない、ただどす黒く激しい闇を帯びたものであることは眼窩に巣食う雰囲気からも確かで「 もっと早く貴方を攫えていれば……ッ 」ヒステリックに髪を掻きむしる、なんて行動には出なかったもののそうしていても可笑しくないほど思い詰めた声で吐き捨てるように呟き。美しい貴方がこれまでの人生で有象無象の家畜共に好き勝手されてきたと知れば咆哮したくなる程に口惜しく、持て余すほど夥多な独占欲は過去にすらも波及して「 記憶――から、消し去れば、 」ふと思い至ったのはこれまた自分勝手なアイデア。これまで貴方を欲望のままに消費してきた者すべての記憶を奪い喰らい尽くしてしまえば貴方が知るのは自身だけになるのではないか――とち狂った思考を加速させるのはお誂え向きに記憶を食べる怪物が自身の友人でもあるという事実「 そうしなければ、貴方は真の意味で俺のモノにならない 」その考えに憑りつかれるように、手首を押さえつける腕には文字通り骨を砕きかねないほどの人知を超えた膂力を加えて。その記憶を貴方から消し去ることがアイデンティティを侵害することになるやも、なんて理性的な考えは今の怪物にとっては全く以って蚊帳の外「 それを拒むなら、このまま俺の糧になるのも良いかもしれませんね 」手に入れたようで手に入らない、この拗らせた怪物にとってそれは貴方を黒薔薇に変えてしまう事よりも我慢ならない事。元よりエベレストの如く聳え立ったプライドがそれを許容する筈もなく、しかしこんなにも憤慨しているのに態とらしく恥じらう仕草も媚びるような呼称も悔しいほどに愛着を煽り立て、未だ空いたままの冷たい手で滑らかな頬を、首筋を、鎖骨を、腰を――堪能するように、はたまた慈しむように滑らせていき「 こんなに腹立たしいのは久し振りですから、…貴方への好意も別のものだと勘違いしてしまいそうですよ 」腿まで降りてきたところで手は動きを止め、鋭い爪をそこに立てれば網タイツなど容易く切り裂いてその下の柔肌に文字通り赤い爪痕を残すだろう「 例えば…殺意、とか 」ここにきてようやく口角がわずかに持ち上がるも、柔らかな印象は無くむしろ縄張りを侵された獣のような凄みを放つ相貌で)



  • No.889 by ニール・グレイ  2024-05-14 17:50:21 



>ミゲル(>887


(詰まる言葉へ、ゆるり首肯で答える。返事の如何をじっと待って、「…うん。じゃあ、その夜が来たら、貴方にお手紙書くね。」不安定そうな約束の芽に、柔らかくも確かな添え木を残して。「ああ、それも良いねぇ。好きなお話は、何回だって読みたくなるものねぇ。」初めの警戒なんて、まるで無かったように。自分と同じほど、もしかしたら自分よりも楽しそうな彼の呟きにも相槌を。その後で、尋ねられたそれには数秒首を捻ってから、「んー…そうだなぁ、こっちに来てからわくわくする事はたくさん増えたけど、やっぱり一番はねぇ、」片手で指折り、此処での出来事を数えた後に、また彼が居る方を向いては唇を弛めて、「誰かとお話出来る事、かなぁ。こうしてお互い名前を呼んで、顔を合わせて、一緒に笑うの。」彼を、続けて自分を、数える指で順に示して、「…世界じゃ何処にだって有り触れてる事かもしれないけど、オレちゃんにとってはすごく特別なんだよ。」他でもない“この一時”こそが最高であると、夢見心地に頬を色付け、大事そうに一音一音を紡ぎ機織る。様子を窺ったその瞬間、少し急いた様子の声が返って、「ああ、慌てなくても、」此方の言葉を引き戻すのも間に合わなかったらしい。気付いた頃には悲鳴が上がっていた。「…ミゲル、大丈夫?」眉を僅かに寄せ、知れない彼の様子を慮った後。今度は息を吹く音――死して尚、呼吸は続けられるのかと場違いに感心していた矢先、己を真似たような感想が聞こえた。「……ふふ。ミゲル、熱いのはちょっと苦手?」どう聴けど自身と同等の色は見当たらない、それでも己に同調してくれたとも思える一言に、嬉々と気遣いが混ざった微笑みを唇に籠めて。「ねぇミゲル。貴方の苦手なものも、好きなものも、もっと教えて?」――このマグカップが空になるまで、或いは、話の種が尽きるまで。「そしたら、もっともっと、たくさん二人の“お揃い”が見付かるかも。」互いの愛好にも不得意にも歩み寄りたいと誘いかける口は、朗らかな純粋を幾重も着込む言葉を彼へと贈った。)


  • No.890 by ミゲル / ラクシュエリ  2024-05-14 19:50:53 



>ニール(>>889)


(風前の灯火のような儚い約束、それを形にし得る手紙を待っていると言ってしまえばまた一つ楽しみと同時にそれが果たされなかった時の悲しさの予感が胸中をなんとも言えない気分にさせて。不定形なそれを楽しみと出来る強さは幽霊にはなく、自身が傷つくリスクを避けるように約束の一件には沈黙を守って。代わりに「 …ニールは、僕の言うことぜんぶ前向きに捉えてくれるよね 」喜びの中に確かな猜疑心を持ったまま静かな声で「 ……本心、なの? 」不躾な問いも全て自身の安心のため。それを身勝手とも気付けないため面倒な質問をした自覚もなくただ答えを求めて貴方を見つめて「 誰かとお話……そっか、 」その答えに内包されたこのお屋敷へ攫われてから楽しみが増えたような口振りに内心で驚きながらも、それを上回って大きく胸を占めるのは微かな嫉妬心で「 べつに僕じゃなくてもいいんだ 」まるで小さな子供のように不貞腐れた声を落としては手にしていたマグを態と音を立てるようにテーブルへと戻して「 …………、 」自分が取ってしまった嫌な態度、にも関わらず続けざまに与えられる暖かな気遣いの言葉に自分の未熟加減が際立つようでついに言葉すら発せられず。もっと互いのお揃いを、その優しい提案に到底今の自分が見合うとは思えなくてぎゅっと拳を握り込み「 僕には……、…っ 」こんなにも優しい時間は却って毒になるのかもしれない。貴方は人間、そして怪物たちの獲物、つまり確実に自身より先に没してしまう存在。そんな貴方から注がれる甘い時間を受け入れ心を委ねた先に貴方が離れていってしまう未来が見えているのなら、臆病な幽霊にそれに立ち向かう勇気が足りるはずがなく。中身の大いに残ったマグをそのままに、逃げ出すように扉へと向かって)


***


こんばんわあ、可愛いエリちゃんが失礼しまーす!
この辺が潮時かなってことでミゲルを下げさせるムーブにしたんだけど、もしまだ話足りない!って思ってたらごめんね!もちろんまだ続けることも出来るから、その時はエリにはお返事不要でロルだけ返してねっ。


  • No.891 by グレン  2024-05-14 20:23:15 





>ハイネ( >888


( 普段の余裕のある様相とは異なり、持ちうる感情の内黒い感情の全てが渦巻いているような、そんな様子を見せられ恐怖で竦むでも無く今彼の全てを自分が占めているのだと感じ取り。きっと腕を一纏めに押さえ付けられていなければ口元を隠したのだろが、今はそれも叶わなず恍惚に緩む表情が見て取れるだろう。きっと今は何を言ったとしても思考の渦に沈む彼には届かないだろう、そう判断すればじっと見詰めるだけに留め。ふと聞こえてきた言葉はきっと人間であれば、たらればの話では持ち出す事もあるだろうもの。然し人ならざる物である彼にはきっとそれを実現する手立てがあるのだろう、なんて事は想像に難くない。焦るでも無く、本当に偶々漏れ出たような言葉は静かな室内には響くであろうか 「 記憶から消す、かぁ…… 」 ここで判断を誤れば自分に対して害があるであろう事を理解出来ない程馬鹿では無い。きっと彼が消したがるのは幼少の頃のあれそれ。常人であれば寧ろ喜んで消したがるものであろう事は百も承知。然し乍ら自身にとっては歪で汚れたものだったとしても “ 愛情 ” に代わりが無い。暫し考える素振りを見せた後 「 消したらきっと僕は今以上に愛情を求めるけど…………キミは満たしてくれる? 」 それが一方的なものであったとしても構わない。だって元より与えられた事があるのは一方的な愛だけなのだから。押さえ付けられたところから骨が軋むのを感じるも微塵も痛みを顔色に出す事はせずに、態と初日に投げ掛けたのと同じ言葉を用いて。肌の上を滑る冷たい感触に、彼の手の動きを視線で追いかけ。ちくり、と刺すような痛みには僅かに表情が曇り 「 僕には並々ならない独占欲にしか見えないけど? 」 皮膚が裂け、ぷつりと血が滲み出すのが分かるも落ち着いていられるのは、きっと彼は惨たらしい方法を使わないだろうと推測をしているから──それが彼のお気に入りであるなら特に。違う?とでも尋ねるように口元に緩い弧を浮かべながら首を傾げ)



  • No.892 by ニール・グレイ  2024-05-14 21:23:44 



>ミゲル/ラクシュエリ(>890


前向き?…ふふ、気付かなかった。
(何か、疑るような。明らかに探る固さを問いの底に捉える。しかしながらそれを表に出すような沈黙は置かず、ただ弛く首を傾げて、今自覚したとばかり、ほんの少し眉の端を垂らして、「もちろん。貴方とのお話に、オレちゃん嘘なんて吐いてないよ。」困った顔、萎れた表情で紡ぐは肯定。――少し狡いのは、“彼に本音、本心を話している”のではなく“会話上出た言葉が嘘ではない”と摩り替えた辺り。「…疑われちゃうほど解りにくい事は、言っちゃったのかもしれないけど、なんてねぇ。」やがては肩を軽く竦ませ茶化し立て、湿気を纏う空気を払い飛ばす。「……ミゲル?」拗ねたような彼の声、大きく耳を突くカップの音。機嫌を損ねたのだと気付くには十分過ぎる材料。“自分じゃなくても”。その一言でどんな棘が刺さったのかは理解して、だが珍しくも次の言葉を迷い、肩を縮こまらせて狼狽する様を揺れる瞳にも顕す。「……オレちゃん、嫌な事言っちゃった?ごめんね、ミゲル。」しおらしいお詫びの言葉。それに返ってくるのは苦しそうな声。沈黙のままの時間が過ぎて、何か動き出す気配に察したらしい。「ミゲル、」名を、呼んだ。怯えた様子の彼へ、努めて和やかに、柔らかい声で。「次、会えた時には、目を合わせて、名前を呼ばせて。」何時とも知れないその時が、確かにあると信じて紡ぐ願いは、隠しきれない寂しさが僅かに震えを持たせて。「――白い花。必ず探しにいこうねぇ。」続け様の約束には、華やぐ朗らかさを籠めて。まだ居るのかも定かではない彼の背中への手向けとした。)


***


ふふ。こんばんはぁ、赤い角の綺麗な、可愛い悪魔さん。
大丈夫、オレちゃんからの潮時のメッセージ、ちゃんと届いてたみたいで嬉しいなぁ。もちろんまだまだミゲルとは話したいけど、それはまた次の約束の時にね。
それじゃあ、次はアッシュだね。オレちゃんが塞ぎ出した辺りだから、大体一週間前後になるかなぁ?オレちゃんの方は何も問題が無いから、貴女の方もそうならそのまま場面移っても良いよ。
それじゃあ、可愛いエリちゃん、いつか貴女ともお話させてねぇ。


  • No.893 by ハイネ  2024-05-15 17:52:46 



>グレン(>>891)


(視界に入ったそれは数分後には死んでしまうかもしれない人間が浮かべるような表情ではなく。蕩けるような柔らかさすら感じさせるその気色に、貴方は命が危機に晒される状況に直面しようとも自己承認が満たされるならば恐れは抱かないのだと学ぶ。手に入ったばかりのきれいなきれいなコレクション、飽くには早い眉目秀麗に見入るうち多少の平静を取り戻して「 二度同じ事を訊くほど信用なりませんか、 」愚問とばかりに返した言葉には最早安心感さえ覚える小馬鹿にするような笑気が混じり「 それとも、貴方は一度訊いた事を忘れてしまうお馬鹿さんですか? 」煽るような言葉も勿論御愛嬌の冗句。普段と異なる表情ひとつで機嫌が治ってしまうのだから、つくづく自分は気に入った獲物にはとことん甘いなと改めての自覚を内心で深めながら「 ……フフ 」常軌を逸した独占欲、それはまさに図星で肯定も同然の笑いを静かに落とし、一丁前な口を利く柔らかい唇を自らの冷たいそれで塞ぎ。唇同士を触れさせる、というよりかは肉食獣が草食獣のマズルを咥えて窒息させるような所作に近く、それでも体液接種を捕食方法とする怪物にとってこれは食事でも味見でもなく、ただコレクションを愛でる感覚というのが異質な所。冷んやりした舌で歯列をなぞり上顎を撫で、荒々しさは無いのに呼吸の隙は与えず手首を抑える力も緩めない。腿に触れていた手は背面の腰へと滑らせ自らの方へ抱き寄せホールドするように力を加えて)


  • No.894 by ラクシュエリ / アッシュ  2024-05-15 18:06:50 



>ニール(>>892)


んふふー、可愛いでしょっ?いつかあなたに呼んでもらえたら、お近づきの印に触らせてあげる。
ミゲル、めんどくさいお子ちゃまでしょ?たくさん優しく接してあげてくれてありがと、約束はほんと気が向いた時でいーからねっ。
そうねえ、イメージ的には8~9日後あたりかな?うんっ、早速アッシュを呼んでくるね!ニールにとって楽しい夜になりますよーに!


***


アッシュ:
(ダークエルフが自身を訪ねて来たのはいつ頃だっただろうか。独占欲の強い彼より先に貴方に会えた幸運な住人として目を付けられた事は覚えているが、如何せん他者との繋がりに飢えるゾンビには理由がどうあれ相手側から声を掛けられるのは嬉しいことで。昨夜、偶然再度ハイネに出会った際に伝えられた事の経緯にゾンビは居ても立ってもいられず、食堂にダッシュをすれば両手でやっと抱えられるほどの大きな木編みの籠に山ほど人間界の食料――お菓子や果物やジャーキー等、盲目であってもなるべくすぐに食べられそうなもの――を選別し、息を切らせて貴方の部屋へ。両手が塞がっているためノックは諦め、ショルダータックルの要領で扉にぶち当たり無理矢理に入室して「 ニール、ニールッ!目がヤベエんだろッ、大丈夫かァ?! 」目が見えないところにそんな大きな物音を立てては驚かせてしまうかも、なんて所まで気が回らないほど騒ぎ立てる声には貴方への心配が胸焼けするほどぎっしりと詰め込まれており)


  • No.895 by 執事長  2024-05-15 19:37:44 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:ジョネル ]


>ルネコの備忘録【https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/2019/08/26/174536
 お屋敷での暮らしのイメージとして、演者様と同様に怪物の食事として攫われてきた少年:ルネコと提供たちの一場面を切り抜いた短編です。
 本編や提供の雰囲気を何となく知っておきたい方向けですので、もしお役に立ちそうであればご活用ください。(ささやかですが特典あり)


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576
◆グレン(>>644


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●ニール・グレイ × アッシュ ⇒ 【 >>894
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>893


▼ 日常イベント ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼


  • No.896 by グレン  2024-05-15 19:49:26 





>ハイネ( >893

まさか、どちらも違うよ
( 何が原因だったのか常の様子へと戻る相手に目元を弛め。あの狂気にも似たものが消え去った事に普通の人間であれば安堵するのだろうが、多少の落単が混じってしまうのは狂ってしまう程に向けられたそれが引っ込んでしまったから 「 ……ただ、僕だけが何かを差し出すなんて不公平だろ? 」 自嘲気味な笑いが見え隠れするのは、いかに自分が愛情──そう呼ばれるものに飢えているのかを、そしてこのダークエルフには上手くそれを隠せない事を自覚したから。体勢的に甘えるようなそんな動きは取りにくく、視線を絡ませたまま首をゆるりと傾げるように動かし。唇に触れる冷たい感触を拒む事はせず。口を塞がれ口腔内を彼の舌が余す所なくなぞっていく間、普段より薄くはあるが酸素を体内へと取り込めるのは今迄の経験則故か。然し、腰に添えられた手が身体を引き寄せるようにしてから暫く 「 ~~~っ 」 流石に薄過ぎる酸素に頭がぼうっとしてくるのを感じ取るも、両手は未だに押さえ付けられ抵抗の術は無く声にならない声を上げ。彼がそれで離してくれるのであれば、薄く開いた口から足りていなかった分の空気を取り込もうとするはずで )



  • No.897 by ニール・グレイ  2024-05-15 19:52:01 



>ラクシュエリ/アッシュ(>894


良いの?はは、貴女を呼ぶ楽しみ、増えちゃったなぁ。
…確かにミゲルは臆病だけど、でも悪い子じゃない。…ふふ。ウサギさんみたいで、とっても可愛らしいと思うなぁ。だから、またきっと早い内に一緒にお花を探しに行くよ。
うん、ありがと。それじゃあまたねぇ、ラクシュエリ。いつか会える時まで、貴女も良い夜を。


***


(幽霊の彼と話してから更に数日。見えなくなってから、恐らくは一週間過ぎ。生活そのものには慣れ始めていたが、やはり、「……寂しい、な。」明らかに、経口摂取では満たせない“渇き”が、脳裏にじわじわ焦げ付き始めている。――見えない、見えない。誰かが、ナニかが、…自分が。食事も控え目に終わらせ、座り込んで脚を抱えたベッド上、御せない感情の行き場は自らへ。咥えた指の背に、ぐっときつく歯を立てて、衝動を鳴らす牙を無意識と慰める。そのまま同じ指に、数度の痕を残した辺りだろうか――唐突に、何か壊れたのかと錯覚するような強打音が響いて。“警戒”の眼差しだけが一瞬表に現れたその後に、「アッ、シュ…?」いつの日か聞いた、衝撃波と紛う程印象的な大声から、音の主を特定すれば、そのまま首は一度僅かに傾いで。「……はは、」更に数秒のラグを経て漸く、表情はいつもの弛い三日月へ。「アッシュ、心配して来てくれたの?」続けて肌が震える程大音量の感情へ、嬉しそうに頬を綻ばせ、抱え込んでいた脚を床へと解きながら返事を滑らかに紡ぐ。「うん、ちょっと不便な所はあるけど、身体は全然平気。」視線こそ通わせられはしないが、それでも彼の居る、声のする方を向いて立ち上がり、自らの胸元をぽんぽんと掌で軽く叩いて快調を示してみせる。それから、「アッシュこそ、最近は寂しい思い、してたりしない?」少々冗談めかして、問い返し。距離を確めるように自身の前に片手をふらり出して、そのまま漂わせながら彼へと踏み寄る足は、些か急いて使い魔の手伝いも借りなかった為か、何かに躓いて、「あ、っ……!?」不意打ちに平行を失う感覚に上げた、悲鳴にも満たない小さな音を置き去りに、その身は前方へと大きく傾いてしまった。)


  • No.898 by ハイネ  2024-05-15 20:20:06 



>グレン(>>896)


(急に唇を塞がれ呼吸を制御されても、特に戸惑いの色を見せない貴方のそういった行為に慣れきったような態度がどうにも癇に障って堪らず、声なき声で発せられた酸欠のアラートを聞こえていながら無視をして。そこから更に数秒、時折静かな部屋に響く水音を立てながら舌を絡ませ続け、うめき声の一つですら上げるのが困難になる頃合いを見計らって一旦唇を解放し「 やはり貴方はお馬鹿さんですね。俺と貴方が公平な立場だとでも? 」口端は笑みを描くものの、酸欠の脳に刷り込むような声は甘くも重い響きを持ち。そのまま耳へと口を寄せ「 少々甘くし過ぎて勘違いをさせてしまいましたか? 」言葉の結びには嘲るような笑いも添えて。腕の拘束はそのまま、腰に回していた手を移動させて指の甲で頬をなぞり「 貴方は俺のモノなのです。身体も記憶も命も余す所なく 」それがこの怪物に見初められた意味。愛でるも放るも所有者の意のまま、そんな言い草を悪びれもせず伝えるスタンスは潔いほど一貫していて。少し重ための前髪を手のひらで上へとゆったりかき上げ、露わになった額へちゅ、ちゅ、と何度も愛おしむような優しいキスを落として)


  • No.899 by アッシュ  2024-05-15 20:36:50 



>ニール(>>897)


あァ~~~…、良かったぜえェ……
(目が見えない生活なんて想像も出来ないからこそ貴方の生死すら心配の範疇に入り込んでいたが、盲目以外に特に支障が無いことを仕草も交えて伝えてもらえれば大きく息を吐いて。心からの安堵に開きっぱなしの扉を閉めることも忘れてその場で立ち尽くしては、一度大きく俯いて両手いっぱいに抱えた籠へと額を押し付けて。寂しさを問われれば素っ頓狂な声で「 ぁア? 」と驚いたような感情を表現しながらお行儀悪く足で扉を閉めて「 寂しくねえ夜なんてあンのかなァ? 」その声には悲壮感などまるで含まれておらず、むしろ自分にとっては毎日何かしらで寂しさを感じている事が日常であると言外に告げ。貴方には寂しさを感じない夜があるのだろうか、逆説的な考えに至れば「 いーなぁあア 」呑気に、でも心底羨ましそうに間延びした声と共に数度軽く地団駄を踏んで。と、そこで貴方が転びそうになったのを知覚すれば「 ニール! 」反射的に切羽詰まった大声で名を呼んで、両手を塞いでいる籠を乱雑に放り捨てて獣のように一蹴りで距離を詰めて貴方を支え「 なんも見えねえンだろオ?危ねェ、危ねェよ、じっとしててくれよォ、なア? 」まるで年老いた自身の祖父に忠告するような、控えめながらも心底の思いやりを乗せた声を切に紡ぎながら子供にするように貴方の両脇に手を添えてひょいと軽々抱き上げ、ベッドの方へと運んではその縁にそっと下ろして。これでよし、と手をパンパンと払ったところで「 あァーーー! 」となにかを思い出して大声を上げれば、床に打ち捨てられたままの籠へと駆け寄りその中身を見てがっくし肩を落とし。籠を両手で掴んでベッドサイドまで運んでくれば「 フルーツ、潰れちまったよォ…… 」しょんもりと今にも泣きそうな情けない声で告げながら貴方の眼前へと籠を近付ければ、桃やバナナ等の果物が潰れて混ざり合う香りが匂い立つだろうか)


  • No.900 by グレン  2024-05-15 21:04:55 





>ハイネ( >898


( 塞がれていた唇が開放されたのはあれから数秒後。酸素を欲している身体が勢いよく取り入れた事で少しの間噎せ返る。親が子に刷り込むように、思考回路が不明瞭な内に紡ぎ出されるものには、言葉選びを間違えたな、なんて事がぼんやり回る。「 そんな事言っても僕に対して甘いのは変わりないだろ 」 頬へと触れる手に擦り寄るようにしつつ、未だ酸欠の為かとろりと蕩けた視線で彼を捉え。働かない頭は彼の口から出た言葉を理解するのに数秒と言えども時間を要し、先刻の言葉も思い出せば緩い笑い声と共に 「 ッはは、それでいて自我は持てって言うんだから不思議だよ 」 そこまで言うのであればいっそマリオネットに仕立て上げる方が良いのではないか、なんて自身の思考が間違っているのか。彼の手によって露になった額にひやりとした感覚が触れては離れるのを感じながら、ほんの少し悩む素振りをした後に再度触れるのは先程自身が “ 不公平 ” そう称した事柄 「 言い方を変えようか。僕が何かをするにあたってのご褒美はあってもいいんじゃないかな? 」 コレクション、愛玩動物──彼が自身のことを何だと思っているのかは分からないが、少なからず無機物としてでは無く命ある人間として扱われているのは確か。あくまで彼が優位に立っている事は理解している、と言外に伝わるであろう言葉選びは無意識のうち。ずっと押さえ付けられ痺れを感じ出した腕を僅かに動かして )



  • No.901 by ハイネ  2024-05-15 22:27:38 



>グレン(>>900)


フフ、勿論そうですとも
(飽きない内は、と付け足さないのは再三言わずとも理解しているだろうと踏んでのこと。よしよし、と言わんばかりに髪を揉み込むように撫でる度に可愛い可愛いと呟く声が聞こえそうなほど、蕩けた視線と絡ませる双眸にはお気に入りに向ける愛着が煌めき。不思議と言われれば当然のように鼻で笑って「 良いのですよ、貴方には理解出来なくとも 」自身にはこれ以上無い高尚な愉悦なのだから、と端から分かり合う気は無く。押さえつけていた獲物の一端がもぞりと動いた感触に、ゆるりと力は抜きつつも動きを御するような姿勢は変えないまま静かに耳を傾け「 例えば? 」その要求を受け入れるでも突っ撥ねるでもなく端的にそう返して)


  • No.902 by ニール・グレイ  2024-05-16 01:02:23 



>アッシュ(>899


(己が無事を伝えた瞬間、暗闇の中でもその表情が浮かぶ程の安堵の声に思わずふっと息を噴き出す。それから己の問いに驚く様子、羨望の様子を聞き取って、「…ふふ。オレちゃんが寂しくないのは、お屋敷に来てからだから、此処のみんなのお陰かもねぇ。」あまりに解り易い彼へ綻んだ頬はそのまま、屋敷に拐われた後に寂寥は埋まったのだと、彼が飲み込み易いよう砕いた表現で告げる。――転ぶ、と状況を理解した時には身構える暇も無かった。けれどもぶつかったのは床では無くて、ひやりとして逞しい腕。「…ありがと、アッシュ。ごめんねぇ、貴方と会えたのが、嬉しくてつい、」続け様、降ってきた声に現状を把握すれば、顔を上げて彼の方へ礼と謝罪を。だがそれも、宙ぶらりんと身体が浮いた事に途切れる。「お、わっ、」彼の膂力以上に、今まで未経験だったその抱えられ方に、猫の如く目を丸くして固まり、ベッドに下ろされるその時まで珍しく言葉も止めて大人しくして。しかし、ふと響いた大声を切っ掛けに、「どうかしたの、アッシュ?」いつもの緩くのんびりとした声で問えば、丁度間近にその答えが返ってきた。「…ああ、果物持ってきてくれたんだねぇ。」萎れきった彼の後悔に続いて、言葉に違わないだろう芳しい香りが鼻先を擽る。「…良い匂い。落ちて潰れるくらい柔らかいなら、きっとよく熟してて甘いんだろうねぇ。」それを意識的に肺へと取り込んだ後に、落ち込む彼を静穏な言葉でそっと包む。「これ、オレちゃんの為に、アッシュが選んできてくれたんでしょ?…それに、潰れちゃったのも、オレちゃんを助けてくれたからだよねぇ?」一つ一つ、話す本人も何処か浮かれているような言葉を、彼へと言い聞かせた最後。「……だからアッシュ、落ち込まないで。オレちゃん、貴方がしてくれた全部が、すごく嬉しいんだから。」堪らず、牙の音を鳴らしかけた口元を押さえたのが、彼にはどう映っただろうか。ともあれ、「ねぇ、それ、食べても良い?」するり解いた唇はまた嬉々と弛めたまま、漂う香りの出所を探りに、恐らくは彼が抱えているものがある筈の方向へと指を持ち上げた。)


  • No.903 by グレン  2024-05-16 07:41:38 





>ハイネ( >901


( 先の言葉へと言外の条件付きではあるものの肯定の意が返ってくれば目元を細め、“ 条件 ” には自身も同意をしての関係である為に態々追求することはせずにいて。頭を撫でる彼の手が心地好く暫くは金色の瞳と視線を交えていたものの、次第に瞼を伏せ身を委ねる姿はこの場に第三者がいれば些か不用心すぎるとの印象を与えるであろうか。最低限今この場で否定されることは無かったものの問い掛けが返ってくれば伏せていた瞼を持ち上げ、数秒間考える素振りを 「 それはその時々によるんじゃないかな 」 それが形あるものであろうと無かろうと、なんて事は今日中に留め。腕を押さえ付けられていた力が緩んだ事により、両腕は不可能だったとしても片腕くらいであれば抜け出せる隙が産まれたであろうか。引き抜く事が叶ったのならば彼の肩へと腕を掛け軽くこちらへと引き寄せるように 「 ハイネなら僕の欲しい物分かってくれるでしょ? 」 初めて会ったあの夜からずっと “ それ ” が欲しい、と言っているのだから。寄せた彼の頬へと軽いリップ音を立てるようにして口付けを )



  • No.904 by アッシュ  2024-05-16 21:40:21 



>ニール(>>902)


そんなに怪物のフレンズがいっぱい居ンのかァ?!さっすがニールだぜエ!
(暮らしていて寂しさを感じないほど気にかけてくれる存在が複数いるのだと言葉尻に解釈すれば、暑苦しい態度や微かな腐乱臭でどうしても忌避されがちな自身から見ると称賛に値するもの。至極素直な気持ちで感心したように目をまんまるにして、一拍置いてやや元気を少なくしたトーンで「 …でも、でもよう、いっぱいフレンズが居るからってオレの事忘れないでくれよなァ 」貴方の交友関係を邪魔する気は毛頭ない、そんな気持ちを込めた視線を物見えぬ紅いそれにちろりと向けて。果物の話題には「 料理番の使い魔によゥ、すぐ喰えるやつくれって言ったんだよォ。そしたら美味いやつ選んでくれるって、それでよオ、 」ぐずぐずと言い訳というより一生懸命さの印象が強い言葉尻で並べて、そして結びに「 ゴメン、ゴメンなァ、ニールゥ。オレのこと嫌いになンないでくれよオ 」籠を持つ手は塞がっているため縋り付くことは叶わず、代わりに何かを強請る犬猫のように貴方の胸元へとおでこをぐりぐりと擦り寄せて。しかし優しく紡がれる言葉を浴びながら徐々に顔を上げ“ うぅ、 ”と言葉にならない感激の声を上げて。しかし口元を押さえる仕草は、自身が臭う時に周囲の存在が取るそれと似ていて「 クセェか?!オレクセェかなァ?! 」愕然とした表情と大袈裟なほど騒ぎ立てる声にはどうしようどうしようと慌てふためく様子がありありと表れ、咄嗟に潰れたフルーツを鷲掴みにしては常に上裸の身体に塗りたくり「 これで大丈夫かァ?! 」貴方からの問い掛けには当然YES、あまりにも当然過ぎて回答を失念したまま今の意識は貴方に不快な思いをさせないこと、ただその一心に集中していて)


  • No.905 by ハイネ  2024-05-16 21:52:22 



>グレン(>>903)


(ご褒美の具体例が暈された事に抱くのはむしろ好都合だとニヤリ口角を上げるような小狡さで。自身の解釈次第で如何様にも出来るではないか、褒美に託つけてあんな事やこんな事――貴方の髪を弄びながらそう奸計を巡らせかけては甘んじて逃がした腕に導かれるがまま顔を向け。次の言葉にはああ賢いと率直に思い「 賢い子ですねぇ 」それをそのまま声に乗せて、頬に触れる暖かな感触を甘受しながら浮いた後頭部を撫でるようにさすって。すっと上体を起こせばベッドの縁に腰掛ける体勢を取りつつ自身と似つかわしい体躯の貴方を難なく抱え上げて膝の上に乗せ、背中に回した手ひとつで不思議なほど安定感のある支えの役割を果たしながら「 俺は与えたいだけ与えますから、貴方も足りなければ欲しがりなさい 」その夜毎の気分で尺度は変わるのだろう、艶やかに諭すような声と共に先ほどのお返しとばかりに何度も目許や頬に口付けて「 可愛い、俺だけのグレン。死神が来ても驚かないで良いのですよ 」唐突に告げたのはお屋敷に来たばかりでは未知の存在であろう記憶を喰らう怪物の存在。貴方の意向と関係なく、その夜が訪れることはまるで定められた運命か何かのように当たり前の事を語る口ぶりで)


  • No.906 by ニール・グレイ  2024-05-16 23:55:38 



>アッシュ(>904


(怪物の友の多さを手放しに褒め称えた、かと思えばまたしょんぼりと寂しそうに。此方が音や声を探るまでも無く、全て真っ向から伝わるその言動に、合うかは解らぬ盲の瞳を彼へと向けて、「忘れないよ。貴方だって、オレちゃんの大事な大事なフレンズなんだから。」此方も真っ直ぐ、真っ向に。少し彼の言葉を借りつつ微笑みを返す。果物の話には、何処か子供のお使い話でも聞くような和やかな面持ちで只、うん、うん、と否定も口出しもせずに相槌を打った後、「…嫌わないよ、」胸元の彼へ、此方が贈る言葉の始めにそう付け足して。話の終わり、伸ばした指が届くより先に焦った様子で声を盛大と溢す彼に、また呆気に取られた片手も、何か言いかけに半開き口も止まってしまう。「――ふ、」勢いそのまま尋ねられたその瞬間、全ての合点が付いた途端に息を噴き出して、「ははっ、大丈夫。大丈夫だよ、アッシュ。ごめんねぇ、オレちゃん貴方に勘違いさせたねぇ。」思わずといった具合に上げた笑い声と共に、目元を円く細めながら、詫びと現状の説明を。それから、「さっき口を押さえたのはねぇ、アッシュからの気持ちが嬉しくって堪らなくて、つい大口を開けそうになっちゃったからなんだよ。」当たらず、然れど遠からず。解り易くも本当の理由は暈して、先の仕草の理由を語る。「ほら、ただでさえオレちゃん口が大きいのに、あんまり思い切り開けたらお行儀悪いかなって思ってさ。」そこに更に言葉を並べ立てた後、「貴方に、少しでも好かれていたくって。」静穏そうだが、照れたようにはにかんでみせながら、紡いで。「……アッシュも、オレちゃんの事、嫌わないでね?」茶化す粧しを籠めたくせ、切実そうに語尾を震わせて。そう問い返すのと同時、首をゆらり傾いで、見えはしないその瞳で彼を覗くような所作で返答を窺った。)



  • No.907 by アッシュ  2024-05-17 12:57:15 



>ニール(>>906)


そっか?…そーだよなァ!
(唯のフレンズではない、大事な大事な――そう付け足してもらえたことに、しょんもりしていた表情はみるみる元気を取り戻して最後にはまた世間話には似合わない大声を嬉々として張り上げて。潰れた果実を身体に塗りたくるという気狂いじみた行動は全てその熟れきった芳香で自身から漂っているかもしれない腐乱臭を誤魔化すため。しかしそれも必要なかったことと伝わればいからせていた肩を安心したように落として「 口がデケェのはイイコトだぜ!その分一度に山盛り喰えらァ! 」自分にもその自覚があるからなのだろう、励ますよりも遺憾を唱えるような調子でぎゃんぎゃん喚き「 口がデカくてもミニっこくてもフレンズは愛してるぜぇイ! 」静かな声と照れくささをかき消すような声量と共に、フルーツの残骸まみれな両手をボトムスでぐいぐいと雑に拭ってから絹のような白髪をわしゃわしゃと撫で乱し「 なァ、腹減ってるかア?!こン中のものぜーんぶニールへのおむまいだぜイ! 」お見舞い、惜しくも一文字違いだが本人はそれで合っていると心から信じているため堂々たる態度はそのままに、ベッドの傍にある台へと籠の中身を並べていき「 果物だろォ、お菓子だろォ、しょっぺえのも要るかなと思ってジャーキーも持ってきたぜエ! 」目の見えない貴方のために声高にラインナップを伝えては、これだけあればなにか一つくらいは気に入るものがあるだろうとばかりにふんすと腕を組み)


  • No.908 by 執事長  2024-05-17 12:58:14 



>ご新規様・常連様・お試しの方問わず、置きレスにてのんびりお相手様を募集中です[ 今夜の案内役:ジョネル ]


>ルネコの備忘録【https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/2019/08/26/174536


 お屋敷での暮らしのイメージとして、演者様と同様に怪物の食事として攫われてきた少年:ルネコと提供たちの一場面を切り抜いた短編です。
 本編や提供の雰囲気を何となく知っておきたい方向けですので、もしお役に立ちそうであればご活用ください。(ささやかですが特典あり)


▼ 提供一覧 ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/monsters


▼ PF作成はこちら ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/welcome


▼ 世界観・ルール ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/world


▼ 大切な" お食事 "のメニュー ▼

◆ルシアン(>>19
◆ザカリー・アーバーン(>>93
◆レオ(>>147
◆ニール・グレイ(>>244
◆シャラメ(>>395
◇ミネルヴァ(>>489
◇プリケル(>>559
◆リーパー(>>576
◆グレン(>>644


▼ 現在のブックマーク(最長1ヶ月間保持) ▼

●ニール・グレイ × アッシュ ⇒ 【 >>907
●グレン × ハイネ ⇒ 【 >>905


▼ 日常イベント ▼

https://grand-guignol.hatenablog.com/entry/events


▼ 宝箱(https://www.saychat.jp/bbs/thread/646097/) ▼

  • No.909 by ニール・グレイ  2024-05-17 19:04:36 



>アッシュ(>907


(己が言葉を贈れば贈った分だけ、活気づく彼の声。その子供のような可愛らしさにまた唇は弛んで。「ああ、アッシュ、別に貴方の事を悪く言いたい訳じゃ、」口の大きさについて騒ぐ彼から不満に似た色を感じて、もう一つフォローを重ねようとした所で、それすら上回って全て吹き飛ばす程の言葉が届く。同時に、暗い視界もブレる錯覚が起こる勢いで髪が、恐らくは彼の手によって乱される感覚に、一旦唇をきゅっと結んだ後、「…ん、む、ははっ、そう、そうなんだねぇ。」こそばゆいとばかりに笑い声を上げては、気恥ずかしそうに、面映ゆそうに破顔して。「ありがと、アッシュ。すごく嬉しい。オレちゃんも、アッシュの事好きだよ。」また口元を押さえる仕草の奥、今度は堪えきれなかった牙の音をそこに隠して、此方からも同じ感情を伝え返す。それから、「そう、全部オレちゃんの為に持ってきたの。」言い間違いだって彼のご愛嬌、態々訂正する事はせずに、ただその贈り物に籠められた想いにこそ、喜ばしげに声を弾ませて。「…ふふ、いっぱい持ってきたんだねぇ。」音の感じと彼の話し方から、物を並べてるだろう事が予想に付いて、和やかに相槌を打つ傍ら台の方へと見えぬ目線を落とす。並べ終わるまでの時間の長さから、随分種類も豊富なのだろうと少々ばかり悩む素振りを、そして、「それじゃあ、甘いお菓子にしようかなぁ。チョコとか、キャラメルとか……そういう一口で食べられそうなの、ある?」ぱっとまた弛く笑む顔を彼の方へと向ければ、個々と包み紙にくるまれているような、小さな菓子をねだってみた。)


  • No.910 by グレン  2024-05-17 19:31:17 





>ハイネ( >905


( 抱き上げるように体を起こされたと思えば次の瞬間には彼の膝の上で。驚きはするものの背中に添えられた手でバランスを崩すこと無く、自分の方からも逃げるつもりは無いとの意思表示も含め手持ち無沙汰な両手は彼の首の後ろへとゆるりと回して 「 上限が更新される度にねだる回数増えるかも知れないよ? 」 自身の欲望に際限が無い事は自覚している。どこまで求めていいかの線引きがはっきりするまでは控えめだろうが、きっと彼と接するうちに “ 足りない ” と、そう思うようになってくるだろう。目尻に、頬に、彼のひやりとした唇が触れる感触を享受しつつも、瞳の奥は不安気に揺れているはずで 「 死神、か…… 」 ぽつ、と彼の言葉を復唱するように紡ぎ出すのは恐怖心よりも、どんな存在なのだろうという好奇心に似たもの 「 ふふ、誰が来ても怖くは無いよ。ハイネからの “ お守り ” があるからね 」 彼の背後に回した左手の中指に嵌るそれを灯りに照らすように視線をやってから彼の方へと戻し、実際の年齢よりかやや幼く見えるような無邪気な笑みを浮かべてみせ )



  • No.911 by アッシュ  2024-05-17 19:53:27 



>ニール(>>909)


………ニールぅ…!
(初めて出会った時と比べると明らかにどこか元気を失くしたような印象を持っていたため、恐らく心からであろう笑顔を見ることが出来ればおよよと僅かに涙を浮かべて感極まったように名を呼び、がばっと頭を抱きかかえて「 笑ってくれて嬉しンだぜェ…! 」おつむも無ければ気の利いた事も言えないけれど、そんな自分でも貴方のフレンズとしてささやかな支えになれたのならば、と今度は嬉し泣きのような声色で抱き竦めた頭と自分の髪をぐりぐりと押し付け合おう。感情のジェットコースターと形容して大袈裟でないほど単純なゾンビは、貴方からのリクエストを聞けばがばっと離れて「 もちろんあるぜイ! 」意気揚々とガサガサお菓子の山から探し出したのは銀紙に包まれた一口サイズのチョコ。甘ったるいミルクチョコにこれまた濃厚な甘味のガナッシュが包まれたそれは甘党垂涎の一品だろうか、頼まれる前にと包装を剥がして指先で摘んだそれを貴方の口元へ「 ほらニール、あーん! 」人間に何かを食べさせるなんて未知の経験に、胸弾む思いを隠そうともせず明るい声に押し出して。無事口腔へ甘味を届けられたのならば「 元気出るかァ?! 」それが今夜一番の願い、忙しなく頭を動かして色んな角度から貴方を見つめつつ様子を見守り反応を窺って)


  • No.912 by ハイネ  2024-05-17 20:06:06 



>グレン(>>910)


フフ、良いではないですか。名実共に俺無しでは生きていけないようで
(いくら強請られても素直に与えるかどうかについては言及せず、ただ欲しいと訴える未来の貴方の姿へ思いを馳せればご機嫌そうに微笑みを深めて。膝上の貴方のメイド姿、間近でまじまじと観察を続けるもやはり最後には美しく自分好みなかんばせへと吸い寄せられるように視線は戻り、双眸の奥底に揺れる頼りなさげな何かを知覚すれば「 ああ…死神などより、俺からの寵愛が枯れる方が貴方にとってはよっぽど恐ろしい事でしたね 」同胞を軽んじるような言動も悪気はなくただ自身の種族への誇り高さゆえ。そして何より貴方には自分以上に恐れる相手も縋る相手もいてはならないという拘りも言外に含みながら、背後から漂う自身の高貴な魔力を感じては口角を一瞬持ち上げて。「 さて、そろそろ行かなくては 」住人としての用事があるのか、はたまたコレクターとしての用事があるのか、自室に戻るではなく何か別の目的に向かうようなニュアンスの言葉と共に貴方をそっと膝の上から下ろして立ち上がり「 次の夜は予め贈った衣装の何れかに着替えて俺の事を待っていなさい 」愛おしむような緩慢な動作で貴方の頬に触れ、リクエストをしては反対の頬へと再度口付けを。以降、貴方から会話を続けるような動きがなければ怪物は扉から退出し魔力の錠を掛けるだろう)


  • No.913 by グレン  2024-05-17 21:13:14 






>ハイネ( >912


( 彼の返答は今迄の自身の発言から推測できるだろう事柄故、然程驚きもせずにスッと目を細め「 そうだよ。死ぬ事より何より僕を見てくれる人が居なくなる事が一番怖い 」 自分で口にしたにも関わらず一瞬、幼少の親からの扱われ方を思い出せば僅かに造形のいい顔を歪めるも、少なからず他人の目がある事を思い出せば直ぐにへら、と表情を崩し。膝から下ろされれば、身長差の分だけ少し見上げるように視線を上に。近寄る彼のジャケットの裾を掴んで引き留めてしまいそうな手は後ろに、口元に緩い弧を描いてリクエストには首肯で了承の意を。「 嗚呼、そうだ。次ハイネが来る時は部屋の外に出たいなあ 」 彼が部屋を出る間際、思い出したように口にするも声量は独り言のそれ。無論その目的地がどこであるかなんて問題では無く、彼が自身の願望のために時間を取ってくれるのかどうかという事実が重要なおねだりで。彼の耳に届き振り向いてくれるのであれば、ダメかな、とでも言わんばかりに首を傾げている姿が目に留まるはず。元より返答を然程期待していない言葉故、彼からの応えがあれば薄らとした笑みを浮かべた後に、無くとも気にした様子は見せず、彼を見送り次第贈り物を一着一着丁寧にクローゼットへと仕舞う作業へと移る事だろう )


****


やあ、こんばんは。今晩の案内人は死神さんであってたかな?
そろそろ幕間かなって思って失礼するよ。嗚呼、描写へのお返事はあっても無くてもどちらでも構わないからね。

次は前に話してた通りミゲルとお話させて貰いたいなって思ってるし、招待状を送るのに僕の方から出させてもらうつもりにしているんだけどそれで構わないかな?もしキミの方からのほうが始めやすい、とか何かあったら言って欲しい。
僕の方からで問題が無ければ 【 ハイネが僕の部屋に最後に来てから数日後、誰にも会わない状況の嫌気がさした僕から 「 誰でも良いから一番初めに会った屋敷の住民に渡してくれ 」 って世話を焼いてくれる使い魔に招待状を持たせた 】 みたいな描写を出すつもりにしてるから、こっちも問題がありそうなら教えてくれると嬉しいな。



  • No.914 by ハイネ / ジョネル  2024-05-17 21:48:11 



>グレン(>>913)


(幽かに歪みを見せた相貌もまた美しい事に変わりはなく、矢張り美は全てを解決する万能薬なのだと自己の内で納得すれば容姿端麗な貴方の評価は歪みを以ってしても上がってゆくばかり。背中に届いた声にはふっと小さな笑みを零して、肩越しに振り返り「 では、歩きやすい服を選んでおきなさい 」遠回しに要求へ是を返し、怪物が退室した数秒後に扉そのものが一瞬ふわりと淡い紫に光るだろう)


***


やほやほ、こんばんわー。うんそう、ハイネと友達の死神ジョネルが案内役を仰せ付かってるよ。
楽しい夜をありがとうね、ハイネの身勝手で強引な所に辟易したりしてない?展開とかハイネのスタンスとかに違和感あればいつでも教えてね、君と僕で互いが楽しめる夜を作っていきたいからさ。

ミゲルへの招待状すごく助かる、内容についてもバッチリだよ。ミゲルは何ていうか…じめっとしてるやつだから、もしお話中に何かあったらいつでも僕にこそっと教えてよ。君と僕の仲だ、遠慮はナシ!
それじゃあ、招待状が届き次第ミゲルを君のお部屋に向かわせるね。


  • No.915 by ニール・グレイ  2024-05-17 22:24:57 



>アッシュ(>911


(呼ばれた名に、どうしたのと尋ねるよりも先に、頭に何かが巻き付いた。「アッシュ?」困惑混じりに此方からも呼び返した途端、感極まった声が届いてようやっと状況を理解すれば、「ふふ、なぁに、オレちゃんずっと笑ってたでしょ?」可笑しそうにまた言葉を零して、そうジョークを舞わせては犬にも似た彼の仕草を享受する。ねだったその瞬間、彼の腕からは一気に解放されて、その喪失にふらり揺れた身体を、ベッドシーツを押した片手で元の姿勢へと。そこに丁度と飛ぶ返事の後、掛けられる所作の促しに、「うん、あー……」躊躇いも無く素直に、八重歯が見えぬ程度に控え目な口を開いて、雛鳥宜しく身を任せて。――放られたのは、どうやらチョコらしい。香ばしさが鼻を抜け、舌には溶けた端からとろり纏わり絡むような濃密な甘さが伝わってくる。思わず頬が色付き綻んで、「…ふふ。甘い、美味しいねぇ。元気になれるよ。」ふわふわ、という表現こそぴったりな、彼ほどの勢いは無くとも浮き足立った喜びに言葉も染めて、問い掛けに肯定を返す。その後で、「そうだ、アッシュ。そのチョコの包み紙、貸してくれる?」掌を差し出し、少しの悪戯っぽさを持っての頼み事を。――もしもそれを叶えてくれたのならば、皺を伸ばしたそれを自らの膝の上、両手で探り探りと折り始め、「……うん、こんな感じ、だったかなぁ。」次に声を落とす時には、その手元には小さな小さな星が。それの形を指先でなぞり、「…やっぱりちっちゃいのだと上手くいかないねぇ。」少々線の曲がった部分を見付けては眉を下げる。しかし直ぐに笑みを戻せば、「はい、アッシュに。」また掌を、今度はその歪な銀色の星を乗せて彼へと差し出す。「…本当はもっと綺麗な紙で折ったのとか、もっと素敵な何かが渡せれば良かったんだけどねぇ。」多少の苦々しさを、軽く肩を竦めてのジョークに粧して落とし込み、「でも、オレちゃんを元気にしてくれたアッシュへ、何かお返しがしたくてねぇ。」続けては押さえ込めないにやつきに、仄かにはにかんだ次、「良かったら、貰ってほしいなぁ。」いつものようにゆるり微笑んだ表情で首を傾げ、彼からの反応を今かと待った。)


  • No.916 by アッシュ  2024-05-18 00:58:16 



>ニール(>>915)


ぃよっしゃア!
(怪物にはチョコレートとやらの味は感じられないけれど、甘いという味覚は分かる。自分が甘いものを口いっぱい頬張った時の表情ときっと似ているのだろう、多幸感すら感じさせるほわほわした雰囲気と元気を幾ばくか取り戻した旨の発言に逞しい上腕に力瘤を作るようにガッツポーズを。ふと予期していなかった要求に「 コレかァ?ニール、いくらなんでもコレは食べらんないぜェ? 」人間の体は銀紙を消化し栄養に変えられる仕組みにはきっとなっていないはず。あやふやな記憶が怪訝そうな表情へと繋がりながらもフレンズからのお願いを簡単には無碍に出来ず大人しくそれを渡して「 …お?なンだァ~? 」一体どうするのだろう、まじまじと行く末を見守っていれば黒薔薇屋敷の空を永劫に飾るそれを模した折り紙が出来上がっており「 スッゲェ! 」不器用な自分には教えてもらったとて簡単には出来ないだろう、それを盲目の状態で形にしてしまう貴方の器用さに幼稚ながらも心からの賛辞を贈り、そしてまた予想外なことにそれを差し出してもらえればギラっと目を瞠って「 イイのかァ?! 」次いでパァっと相貌を輝かせて。お返し、その言葉にはまた数秒何か込み上げてきたものがあるような呻き声を漏らして銀の星を受け取り「 サンキュウ~~~! 」歓喜を爆発させるようにまたしても精一杯のハグを。「 コレッ、コレがいいぜェ!ニールの手作り、オレのための手作り!ウィイイイイイ! 」大型犬が全身全霊で喜びを表現するように骨が軋んでしまうほどの強さで抱き竦め、最後には狂喜乱舞の雄叫びまで添えて「 オレの部屋に大事に飾るぜェ! 」計り知れない価値を持つその贈り物の行方を伝えてから再度貴方へと頭を擦り寄せ)


  • No.917 by グレン  2024-05-18 06:51:20 





>ジョネル / ミゲル ( >914


あっていたようで何よりだよ。ハイネと友達かあ、今度僕の知らないハイネの話聞かせてもらわなくちゃ、だね。
お礼を言うのは僕の方だよ。全然!寧ろいつも僕が任せっきりになっちゃってて申し訳ないな……って思ってるぐらいさ。僕のスタンスにも違和感を感じたりしたらいつでも言ってね。

問題がなかったようで何よりだよ。はは、じゃあもしなにかあった時は 「 ねえねえ、ジョネル…… 」 ってこっそり話聞いてもらいに出てこようかな。
うん、ありがとう。招待状出させてもらったから、もし来にくいなとかあったら教えてくれたら嬉しいな。


****


( ダークエルフと外出の約束をしてから早数日。彼が自室に訪れるような素振りは無く、かと言って部屋に錠が掛かっている為かはたまた偶か、まだ見ぬ住民との交流もした事がなくクローゼットの中の贈り物と睨めっこをして次に彼が訪れる日は何を着ようかと考える日々。然し、数日も同じ日を繰り返せば辟易とするのは致し方ない事だろう。ベッドへと仰向けに寝転がり、大きなため息をついたところで誰かをこの部屋に呼べばいい、なんて考えに至ればいそいそとテーブルへと向かい備え付けの紙に同じく備え付けのペンを走らせ。その内容は 『 寂しい、話し相手になって欲しい 』 だなんて簡素かつ実年齢から考えれば少々幼さの残る文体。お世辞にも綺麗な文字、とは言えないものの誰が見ても読めなくは無い可もなく不可もなくな文字が書き連ねられた紙。それを丁寧に折り偶然かそれとも招待状と呼ぶには些か幼すぎるそれを書いてるのを見ていたのか、近くにいた使い魔に差し出し 「 これ、…………いや、誰でもいいからこの部屋を出て一番初めに会った人に渡してくれるかい? 」 一瞬の間が生まれたのは頭にダークエルフの姿が過ぎったから。けれど訪れないという事は何か忙しくしている可能性もある、それに他の住民との交流を持つチャンスと思考を切り替えて。部屋から消えるそれを見送り、寝転がった時に生まれた髪の乱れや服の皺などを整えながら扉がノックされるのを待つつもりで )



  • No.918 by ニール・グレイ  2024-05-18 10:33:04 



>アッシュ(>916


(訝しむような、今彼が何処を見ているのかさえ伝わってきそうな言葉の並び。それらを背景音楽に、指先の感覚頼みで折った己が好む物の一つ。差し出したそれに受ける賛辞や、問いに応えるよりも先に、掌から贈る相手へ星は渡って。その次の瞬間には、また逞しい腕に力強く囲われる。仕草から声から、その全てから伝わる喜びように、また笑いが溢れてしまう。「ふふ、そんなに喜んでもらえると、作った甲斐があるねぇ。」多少感じる息苦しさ、骨の痛みも思案の外と、彼のしたいまま、されるまま。その最後には彼を真似てか、自らもそっと頭を擦り寄せてみたりもして。「……うん、大事にしてね。」ほろり解けるように、柔い願いが零れた後に。「それからさ、その星を見る度、オレちゃんの事思い出してよ。それで貴方の寂しい時が、ちょっとでも無くなってくれたら嬉しいなぁ。」“覚えていて”と渇きを埋める本能か、何か他の打算だったか、内々の蠢く何かを、自覚も無いままに蕩々のんびりとした望みに押し込み包んで、彼へと託して。それから、「ねぇアッシュ、オレちゃんがまた目が見えるようになったらさ、」今度は、近々の未来の話を口にする。「オレちゃん、貴方と折り紙で遊びたいなぁ。お星さまもお月さまも、今度は貴方と一緒に作ってみたくって。」垂らしっぱなしの十指に、もぞり恥じらうような弄ぶ仕草を取らせてから、その一方を彼の頭の方へふらふら伸ばしつつ、「…ああでも、アッシュはお外で遊ぶ方が好きかな?だって、こんなに元気なんだものねぇ。」最後の括りに、軽く弾む冗談を飾って。「ふふ。ねぇ、どっちが良い、アッシュ?」見えない姿に手を伸べるのはやはり無謀だったか、髪に触れる事も叶わなかった五指を、それでも気にした様子も無く穏やかに笑んで、彼に問いを重ねてみた。)


  • No.919 by ジョネル / ミゲル  2024-05-18 14:05:35 



>グレン(>>917)


もちろん何でも聞いてよ、友達のお気に入りには僕も一等興味があるからさ。
今のところは問題なさそうで安心。目指すルートが決まってきたなーと思ったり、お屋敷で過ごしていく中でこんなことしたいなーみたいなのが出てきたらいつでも教えてよ、すっごく嬉しいし。

うん、ほんとこっそりね…ミゲルにバレるともっとめんどくさいから。なんちゃって。
いつもながら完璧な招待状ありがとう。綺羅びやかな世界を生きる君よりも、罪を犯して暗い日陰を歩くリーパーの方が字が綺麗ってのがまたイイよね。余談失礼、それじゃあ良い夜をー。


***


ミゲル:
(ぼんやりと時を過ごしてどのくらいが経っただろう。こんなに寂寞とした夜になってしまったのは、自身がこの屋敷で唯一完全に心を許しているヴァンパイアに会いたかったけれど誘う勇気が持てなかった自己責任。山と積まれた挿絵ばかりの古い本たちはどれもこれも読み飽きてしまって、図書室に行って新たな暇つぶしを探そうかと珍しく自分の意志で廊下へと一歩踏み出して。そこで出くわしたのは蝶の使い魔、ハイネの所のだ…と何の感慨もなく只の事実として胸中のみで呟いては渡された紙を受け取って。そこに綴られていたのは魔の文字ではなく人間の文字、思わずひゅっと息を呑んで穏やかだった心にはざわざわと暗雲が立ち込める。「 何で僕に、 」蝶へそう問い掛ければ、"それが送り主の願いである"と。行きたくないのが本音だが、少し抜けた所のある幽霊はその言葉足らずな回答に貴方が他でもない自分自身に会いたがっているのだと勘違い。恐怖を抱く種族であっても求められるのは悪い気はせず、ただ招待されるような覚えもないことを訝しみながらも蝶の案内で貴方の部屋へ。自分から人間の元へ出向くなんて天変地異ほど稀なこと、ゆえになかなかノックする踏ん切りがつかずモジモジした様子を見かねて蝶が魔法で極めて平凡なノック音を鳴らして「 ちょっと…! 」絶望したような表情で苦言を呈そうとするも既に使い魔は飛び去って。どうしよう、こんな時どうすれば何を言えば、頼れるのは己だけなのに圧倒的経験不足で頭は焦りを覚えるばかり。そこでふと自分が貴方からの招待状を握り締めていたことを思い出し「 っぼ、僕に招待状出したの、君…? 」緊張で締まった喉からか細い声を絞り出して反応を待ち)


  • No.920 by アッシュ  2024-05-18 14:17:27 



>ニール(>>918)


おァ…、アア!ニール、ユーは天才だぜェ!
(この小さくて大切な宝物を見るたび、自分には貴方というフレンズが居る事を思い出せる。その発想はゾンビにとっては天啓に近く、苦しいほど抱き締めていた腕を解けば代わりに男性にしてはやや華奢な双肩へと移して。合わない目線も何のその、吐息が分かるほどの距離まで顔を近付けてはまた何の飾り気もない賛辞を贈り「 じゃあさァ、ニールもおむまい喰う度にオレのコト思い出すってコトだよなア! 」誤った知識は貴方の思いやりで既に正解へと昇華されており、心から嬉しそうに弾んだ声と共にベッドの傍に所狭しと並べたお見舞いに目を遣って。「 オリガミ……なンだか分かんねーけどよゥ、フレンズと遊べるならオレァ何だってウェルカムだぜイ! 」聞き慣れないそれは人間界の遊びだろうか、何をするにしても他者との繋がりに飢えた怪物にとっては同じ時間を過ごしてもらえるだけで飛び上がるほど嬉しいこと。もし約束の果たされる夜が来たら、その時の貴方の気分で決めればよいと内心では結論付けて。虚空を切った貴方の手に自ら頭を寄せに行きながら「 約束!絶対だぜエ! 」疑うような色はなく、その未来への待ち遠しさがたっぷり詰まった希望に満ちた声色。そうしてキョロキョロ部屋を見回して「 他になンか手伝い出来るコトあるかァ? 」折角貴方に会いに来たのだから役に立ちたい、と。もし何も無ければ、ベッドから扉までの短い距離で何度も何度も貴方を振り返りながら大変名残惜しそうに部屋を後にするだろう)


  • No.921 by グレン  2024-05-18 15:00:47 





>ジョネル / ミゲル ( >919


ふふ、ありがとう。近々ジョネルにも招待状出さなきゃだね。
了解だよ、目指すルートに関しては近々宝箱の方にお邪魔するかもしれない、とだけ言い残しておこうかな。多分僕や彼奴で話すよりも背後の方が話しやすいだろうからさ。キミの方でも何かやりたい事とかあれば描写の中でも、こうやってでも言ってくれると嬉しいな。

はは、歪でいいでしょ?
こっちは何も無ければ返信不要だよ。ジョネルも良い夜を。


****


( 体感的に長く感じる時間だったが実際に待っていた時間は数分から長くとも十分前後くらいであろうか。扉をノックする音に次いで少し頼りなさげな震える声が耳に届けば表情をやわらげ 「 そうだよ。待ってて、今扉を開けるから 」 急ぎ足で扉の前へと。客人の来訪の嬉しさに錠が掛かっている事など頭から抜け落ち、そのまま扉を押し開けようとするも開かない事で思い出して 「 嗚呼、そうだった。ごめんね、鍵が掛かっている事忘れていたよ。ええっと 『 僕はハイネのものだよ 』 ……で良いんだっけ 」 普段自分から開ける事が無いために鍵となる文言がこれで大丈夫か、と不安になりながらゆっくりと押せば開く扉にほっと安堵の表情を。押し開いた先、視界に入るのはピンク色の髪を持つ、外見だけ見れば人間に近い青年。既知の間柄が初対面でも一目で人ならざる者だと分かるダークエルフだけの己からしてみれば、こんなにも人間に近い住人がいるのかと驚きの入り交じる瞳を二度ほど瞬かせ 「 ……自己紹介がまだだったね。僕はグレン、ハイネのコレクションだよ。ええっと、キミはこの屋敷の人で間違ってないんだよね…? 」 屋敷の使い魔が間違えるはずがないと頭では分かっていても確認をしてしまうのは目の前の彼があまりにも人間に近いから。客人を廊下に立たせっぱなしだという事も忘れ首を傾げ )



  • No.922 by ニール・グレイ  2024-05-18 16:38:19 



>アッシュ(>920



(彼の腕から解放された身体が、それまで浅い呼吸でしか回せなかった酸素を、深々取り入れる。その間に今度は肩に手、顔には吐息を肌で感じ取って――思わず、彼の瞳を覗こうと。乱れた白髪越し、見えもしない目でじっと真正面に熱を持つ視線を注いで。「……ふふ、そう。だから貴方の“おむまい”、一つ一つ大事に食べるね。」しかし、やはり確かめられはしなくて。弾む声に微笑み肯定したその陰へ、酷くなる“飢え”をそっと潜ませ伏せた。「そっかぁ。うん、約束ねぇ。」元気良く、楽しそうな、朗々と明るい彼の声。己を信じきったそれに此方も温和に笑んで、触れられた彼の髪を指で梳くように撫でて未来に契りを交わした後。「ううん、貴方がこの部屋に来てくれて、こんなにたくさん贈り物までしてもらえて、それで充分。」気遣う彼の言葉。真っ向の否定ではなく、もういっぱいだと綻ぶ頬に乗せ、幾重も柔らかくした断りを入れて。それから、去ろうとする彼の足音が今までに無く遅い事に気が付けば、またふっと息を溢し、「アッシュ、大丈夫。また会えるんだから。約束したでしょ?」そう子供に聞かせるような穏やかな音で彼に伝え、またね、とひらり手を振る。――そして、騒々しくも暖かな嵐が去ってから。不意にベッドへと倒れ込んだのは、何も疲労ではなくて、「……嬉しい、んだけどなぁ。」彼に与えられたからこそ、余計に渇き、飢えていく肚を認識してしまった所為。…姿も、瞳も、其処に映る筈の己も、「――…見えない。」そう、何一つ確かではない。この身体に空洞がじわじわと広がっていくような感覚に堪えかねて、シーツを頭まで引っ被って包まり丸まる。「寂しい、怖い……こわい…」震え呟く声は、やがて牙の疼きへ掏り変わる。貰い物はおろか、摂るべき食事さえも口には出来ず、ただひたすらに、“ケダモノ”の衝動を自らの手や腕へと幾度も食い込ませて時を過ごした。)


***


どうもこんばんはぁ。今夜からは案内役が貴方に変わったんだよね。宜しくねぇ、もう一人の死神さん。
色々退き時かなと思ってお顔出してみたよ。盲目になってから、オレちゃんにどんな変化があるのか知っててもらいたくて、アッシュが居なくなった後の事もちょっと記しておいたけど……はは、あんまり綺麗じゃなくてごめんねぇ。
アッシュとのお話、オレちゃんも名残惜しくって仕方無いけど、ハイネとの約束が近付いてると思うと、わくわくする気持ちも湧いちゃうねぇ。次はそう…貴方の先輩さん、クォーヴとのお話かな。そっちからの希望が無ければ、声を掛けられるまでオレちゃんこのまんまの状態で過ごしていると思ってて良いよ。
後は経過日数……ふふ、ここまで来ると、約束の日から数えた方が早いかなぁ?そうだねぇ…ハイネとの約束の三日前、なんてどうかなぁ?
あ、一方的に喋っちゃったけど、何かいけない事あったらはっきり言っていいからねぇ。えっとそれじゃあ…もう一回訊くけど、こんな感じでどうかなぁ?


  • No.923 by ミゲル  2024-05-18 18:54:17 



>グレン(>>921)


(自分の足でここまで来たというのに、いざ扉の向こうから人語での応答があれば恐怖に足が竦む心地で。どうやら部屋の主は男性らしいが怖い人だったらどうしよう、もしかして僕を殺した奴だったら?犬に咬まれた人が全ての犬を忌避するように、人間という生き物に対する怯えがたっぷりと滲み出た硬い表情が扉を開け放った貴方と対面し。はて人間の部屋に鍵などついていただろうか、文脈的に少々不自然な文言がその役割を果たしている所までは気付かなかったものの、それを契機に禍々しいほど堅牢に扉を守る魔力が一時的に封を解いた事は肌で感じていて「 これ…ハイネの 」人とはおろか怪物との関係性も希薄な自分でも、特徴的な魔力の癖は覚えていたらしい。呟いた独り言は自己紹介にて答え合わせを得て、さぁっと血の気のない顔を更に蒼くさせて「 あのっ僕、君がハイネの獲物って知らなくて…! 」その言葉から、この気弱な幽霊も人喰い怪物の一員であることが汲み取れるだろうか。ダークエルフが特性の錠前で閉じ込める程のお気に入り、独占欲の強い彼がそこまでご執心の獲物に勝手に接触したとなればどんな叱責を受けるか分かったものではない。今この瞬間だけは目の前の貴方より貪欲なダークエルフの方が恐ろしく、貴方がハイネと結んだ歪な関係性なんて知る由もないまま片方のサスペンダーを両手で握り締めながら俯きがちな視線をきょろきょろ彷徨わせ)


  • No.924 by ジョネル / クォーヴ  2024-05-18 19:15:48 



>ニール(>>922)


素敵な結びをありがとう、ニール。そうそう君のことは先輩から聞いてるよ、此方こそよろしく。
独りに戻った時の様子、読んでて凄くわくわくした!――あー、いや君が苦しんでる事に対してじゃなくて、君が人間の世界で忌避されていた背景とか設定が見事に本編に昇華されててテンション上がっちゃったというか…きちんとニールって演者さんの個性が出てて嬉しい、みたいな。だから、そこもありがとう。

君の状態と時間軸、両方りょうかーい。先輩は当初の予定通りハイネから聞いて君の部屋に来るって感じにするね。あーあ、先輩は良いなぁ。だってほら…君って凄く美味しそう。今回の件で素敵な記憶もいっぱい出来るだろうし…気が向いたら僕にも少し分けてよ。
すぐ先輩が来るから、もう少し良い子で待っててね。君にとって特別な夜になりますように。


***


クォーヴ:
(最初に貴方の部屋へ訪れた怪物として、ハイネから接触があったのは今から10日以上前だっただろうか。確かにコレクターの彼が目を付けやすいであろう特別な色彩を持つ獲物だったゆえ、先を越されて悔しかったのだろう――だから貴方との約束の事も嬉々として伝えてきたのだろう。少し話しただけでも寂しがり屋さんである事が伝わってきたからこそ、約束の内容を聞いた時に真っ先に抱いたのは心配の感情だったが、貴方の様子を見に行くのにたっぷりと日を空けたのは故意。その方がきっと、より濃密な記憶に相見える事が出来ると怪物の本能が告げていた。そろそろか、と立ち上がれば満を持して貴方の部屋へと、丁寧に3度ノックしてから「 こんばんわ、ニール。僕のこと、覚えているかな 」緊迫した夜の闇を溶かすような、穏やかで柔らかい声色。特段意識したものではないそれで挨拶をして、そこに反応があってもなくても「 ハイネから約束の事を聞いたんだ。君が心配で――少しだけ顔を見せて 」そう前置きをして静かに扉を開こう。貴方がベッドに丸まったままの状態なのであれば、きゅっと悲しげな表情を浮かべてから一歩ずつゆっくりと近付き、ベッドの縁へと腰掛けて許されるならシーツの上からそっと手を添えて「 ――独りで怖かったろう 」労るような、それでいてこちらまで辛いような絶妙な声をそっと投げかけてみよう)


[PR]リアルタイムでチャットするなら老舗で安心チャットのチャベリ!
ニックネーム: 又は匿名を選択:

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字 下げ
利用規約 掲示板マナー
※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※必ず利用規約を熟読し、同意した上でご投稿ください
※顔文字など、全角の漢字・ひらがな・カタカナ含まない文章は投稿できません。
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください

[お勧め]初心者さん向けトピック  [ヒント]友達の作り方  [募集]セイチャットを広めよう

他のトピックを探す:オリジナルキャラなりきりチャット







トピック検索


【 トピックの作成はこちらから 】

カテゴリ


トピック名


ニックネーム

(ニックネームはリストから選択もできます: )

トピック本文

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字

※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください
利用規約   掲示板マナー





管理人室


キーワードでトピックを探す
初心者 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / 部活 / 音楽 / 恋愛 / 小説 / しりとり / 旧セイチャット・旧セイクラブ

「これらのキーワードで検索した結果に、自分が新しく作ったトピックを表示したい」というご要望がありましたら、管理人まで、自分のトピック名と表示させたいキーワード名をご連絡ください。

最近見たトピック