言の葉、[ ロル練習場 / お題提供 ] 

 言の葉、[ ロル練習場 / お題提供 ] 

匿名さん  2019-06-10 15:59:22 
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ロルが上手に回せるようになりたい!

人の書いたものが読みたい!

ロルの相性チェックがしたい!


____そんな思いを持っている方はいませんか?


此処は"お題の提供"、"ロル練習"、"練習相手との巡りあい"などを目的とした場所。


詳しくは>1をお読みくださいませ。




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  • No.139 by 匿名さん  2023-03-26 06:51:59 

(支援)

  • No.140 by 匿名さん  2023-03-27 20:53:29 





「 思いにふける 」


( 夕陽が小さな運河を染め上げる時間、週末のヴェネツィアは、酔いしれた観光客たちの声に包まれていた。運河沿いのテラス席にひとり座り、柔らかな風を肌に感じながら、彼はすっかり老いてしまった身体を休ませる。口の中に広がるエスプレッソの風味。彼の顔には何処か懐かしそうな表情が浮かんでいた。
ヴェネツィアに来たのは何十年も前だった。あの時は若く未熟で今よりもずっと貧乏だったが、傍らに大切な人がいてくれたおかげでそんな生活も全く苦にならなかった。そんな彼らを迎え入れてくれたのが、この美しい街だった。広場の角で演奏するストリートミュージシャンや、キャラメルのような灯りに囲まれた小さなカフェ、そして美味しい食事の数々。人生で最も幸せな瞬間。あのときは長期間滞在することも贅沢することもできなかったが、その全てが心に深く刻まれている。
あの頃と変わらぬ風景が目の前に広がっている。しかしあの頃とは違い、美しく輝いていた黒髪は白く染まり、頑丈そうだった手は皺だらけになってしまっていた。だが、ここに来ると何かを取り戻すような気がする。あの頃の自分と愛しい人の姿。時の流れで失われたもの。
彼の傍らを、若い恋人たちが乗ったゴンドラが通り過ぎていく。運河に彼らの歓声が響き渡る。ゴンドラの姿が水路の先に消えていくまで、彼は揺れる水面を静かに見つめていた。あの人と過ごした日々とともに )



 

  • No.141 by 常連さん  2023-05-14 10:16:51 

(支援)

  • No.142 by 匿名さん  2023-05-14 12:28:19 

お題

初夏
新緑
梅雨

夏休み
夏祭り
扇風機

  • No.143 by 匿名さん  2023-05-15 02:59:24 


「 晴れ、向日葵 」
「 慣れてるね? 」



  *


( 陽炎の踊る8月。世間は、勿論自分と相手も夏休みだ。アルバイト漬けの日々だが、今日は偶々休みが重なった。
  気晴らしに向日葵でも見に行かない?誘ったのはそちらだ。
  こんな田舎だからかひまわり畑なんてありふれていて、きっと近所の子供も見飽きたのだろう。燦々と太陽の照りつけるここには、自分と相手しかいない。 )


 ねえ、帰りにアイス買おうよ


( 自分たちの背を優に超す花の影に2人で並び立ち、黄色の眩しさに目を掠めながら、ついでに落ちている種を拾いながらそう言ってみる。
  暑さから珠のような汗が首筋を伝うのがわかる。アイスの前に飲み物を買ってしまいそうだな、そう思いついてはきみと目を合わせて苦笑した。

  視線が交わり、そのままふっと見つめる。
  繰り返すが、ここには自分たちしか居ない。もし誰かいても、わざわざこんな奥まで来ないだろう。
  じんわりと汗の滲んだ手から種を零し、きみの手を取ると身を引き寄せて。ゆるく口角を結んだ唇を重ねては名を呼んで。

  きっと今日別れる時にきみは言うんだろう、「慣れてるんだね」って。 )





【 / めちゃくそ有難いスレに思わず飛びついてしまッ……!スペースありがとうございます。
   高校からの腐れ縁大学生BLのイメージです。当方スクールカースト高めで色々経験済みなイメージ。きっとピアスを色んなところにあけているんだろう。

   刺さった方がいたらお返事下さると嬉しいです。↓ 】

 

  • No.144 by ☆  2023-05-16 06:23:14 

(支援上げ)

  • No.145 by さくら  2023-05-17 06:25:39 

(支援)

  • No.146 by 匿名さん  2023-05-17 12:52:22 

そんなに頻繁に上げるとお題が流れてしまうと思うのですが…

  • No.147 by 花  2023-05-18 07:16:07 

お題提供

電車
田園

  • No.148 by 匿名さん  2023-05-20 15:25:03 

>143

提供したお題を使って下さりありがとうございます!
素敵なロルでした。

  • No.149 by 匿名さん  2023-05-20 18:56:03 

【新緑+初夏+電車+田園+入道雲+燕】

(新緑の眩しい初夏。人が疎らの昼間の電車に揺られながら窓から見える田園風景を眺めていた。電車が自宅近くの最寄り駅に到着すると下車。目の前には若苗が植えられた田んぼ、入道雲が浮かぶ青い空が広がっている。空を燕が横切った。もうすぐ大好きな季節がやって来る。そう思うと胸が高鳴った。↓)

  • No.150 by 匿名さん  2023-05-21 08:17:57 

お題

紫陽花
雨上がり

  • No.151 by 魔法使い♂  2023-05-21 18:16:22 



【魔法使いの休日】



やあ、もう店じまいの時間かな。それともいよいよ閉業かい?……いや何、ちょっとした冗談だよ。君がそうして趣味の皿洗いに耽っていられるのだって、我々魔術師が西の水脈のウンディーネ共を口説き落としたお陰じゃないか。多少の軽口くらいは大目に見てほしいものだね。

( 街中にすっかり明かりが灯り、火の妖精が羽虫のようにじゃれ合う時刻。肩にちらちらと降りかかる火の粉を片手で払いのけながら、古びた喫茶店のドアを開けば、いつもと同じコーヒーの香りと店主の姿が現れる。相も変わらずせかせかと両手を動かし、泡とスポンジという原始的なやり方で皿洗いに取り組む変わり者に挨拶代わりのジョークを贈りつつおなじみのカウンター席へ。コート掛けを勧める言葉は「コーヒーをひとつ」というこれもまたおなじみの言葉で黙殺する。ネクタイを緩めさえすれば、コートも帽子も我が家のクローゼットへひとりでに戻る。そういう"しくみ"になっているのだと何度教えれば覚えるのだろう。手を洗い、拭き、食器棚の前まで歩き、カップを取り出し──もはや変態的ともいえる非効率極まりない行動を見ていると語る気力すら消え失せて、ただ頬杖をついてその奇行を眺めることにした。
オールドファッションと言えば聞こえは良いが、今や魔術も技術も十二分に発展し、凡人どころか犬猫でさえ魔法を扱えてしまう時代。反魔法主義者が好んだ『人間らしさ』や『人の手のあたたかみ』などというフレーズもとっくに飽きられて久しい世の中で、こんな風に時間と労力を浪費する者は奇人変人に他ならない。その証拠に、店はいつだってガラ空きだ。自分以外の客など見たことがない。だからこそ、こうしてシャツ一枚のラフな姿で悠々と羽を伸ばせるのだが。 )

君の懐古主義を通り越した異常性癖はともかく──この静けさは悪くない。心地良いと言ってもいい。何より他人を使役する快楽を得たいなら、此処より相応しい場所は無い。指先一つ呼吸一つで済むことへわざわざ懇切丁寧に時間をかける、そんな『真心』が人の心を癒すというのが反魔法主義者の言い分だったかな。真偽はともかく、君の限りある人生を浪費させる愉しさは否めないよ。朝な夕な国に消費されている労働者の身分としてはね。食いものにされている人間には、誰かを食いものにする時間が必要なのさ。

( この店ではあくび代わりの戯言すらよく響く。魔法とは切っても切り離せない精霊共がいないせいだろう。お喋りなシルフに邪魔させることのない軽口を存分に楽しめば、これもまた貴重な休日を此処へ費やす理由かもしれないと人知れず口角を吊り上げて。弧を描いた唇のまま、ようやく運ばれてきたコーヒーへ口をつけ、やはりそうだと声には出さずに浅く頷く。うんざりするほどの手間と時間を費やして出来上がった飲み物は、だからといって格別の風味や美味を備えている訳でもなく、己が一呼吸の間に作り上げるそれと何ら変わりない味をしている。此処へ自分の足を運ばせるのは、無味無臭無価値の『真心』とやらが売りのコーヒーでは決してない。改めてそのことを実感しつつも、かの変人が店主らしい顔で味の感想などを尋ねてくれば、チップ代わりにささやかな嘘を吐いてやり )

……"普通"に美味しいよ。あぁ、あくまで"普通に"ね。


(/素敵なお題&スペースをありがとうございます!長文、ファンタジー、ひねくれ者の無自覚デレなど挑戦したいものをギチギチに詰め込ませていただきました。冗長なロルと魔法使いですが、お返事をいただけたら泣いて喜びます…!お目汚し失礼致しました!↓)

  • No.152 by 名無しさん  2023-05-23 17:55:10 

(支援)

  • No.153 by 匿名さん  2023-05-24 23:47:31 


 >>148

まさかお題提供の方に見て頂けるとは…!わざわざありがとうございます!励みになります…!


*

【お題提供】
添い寝
お気に入りのぬいぐるみ
召喚
魔女に拾われた
メイドのわたし、一人称「俺」
「もう、探さないで」
これが最後のキス
2人でひとつの傘

 

  • No.154 by 名無しさん  2023-06-04 08:13:11 

【召喚】

「地へと轟き邪を穿て!いでよ雷竜!」

『下されるは雷槌、裁きたるは天の理!夜を貫き暁を示せ!』


「ぎゃはははは、なかなか合わね。制御効いてないぞ」

『まあ合うわけないよな。実際に出せるわけじゃないし、効いてない』
「な~」


(それはいつもと変わらぬ、男子中学生の俺と戦友(とも)の、くだらない戯れの一コマ。今日は戦友から『雷呪文撃ちに行こうぜ』と誘われた。実際伝説の龍が乱心なのかというほど空模様は大荒れだったので俺はその話に乗った。故に今学校の裏山にある高台まで出てきて、制服をびしょ濡れにしながら即興呪文を唱えるに興じている。といっても、内容はタイミングを見計らい、呪文を唱えた直後に雷が落ちてくるのを待つだけ。呪文を唱えている最中だったり、唱え終わった10秒後に雷が落ちてくるとかそんなことばかりでどうにもタイミングが合わない。しかしながら、合わないこと自体もそれはそれで面白いので、奇跡と渾身の一発に期待しながら、戦友とバカ笑いし呪文詠唱を続ける。それに、こういうのは引き出しとセンスが同時に問われるから、結構面白いのだ。そう、これはいつもと変わらぬ悪ふざけ。それは俺も戦友も分かっていた。だから、今日はどちらかが奇跡の一発が入ったらそのまま帰り、びしょ濡れになって帰ったのを母親にそれはそれは正しく雷の如くこっぴどく怒られ一日は終了…となるはずだった。その時が訪れるまでは。)

「汝よ唸り怒れ、集え無慈悲の理の下に!圧せ、穿て、貫け、焼きつくせ!雷鉄槌龍(トール)!」

ドゴォォォォン!!!!

「う、うぉおおお!すげぇ!!」
『うおおおお!!やるじゃん!!これでお前はもう立派な雷魔法使いだな!』
「うおおお!!ふん、俺の才能がまた花開いてしまったか。」
『って…やばい、そろそろ帰るぞ戦友よ!さっきの雷で街が停電起こしやがった!冗談抜きでこのまま外にいるとヤバい!』
「フン、またやってしまったか…ってそれどころじゃない!間に合ってくれよ…!うわああああ!!」

(その時は訪れた。再び渾身の叫びで呪文(笑)を唱えると、視界の空の向こうで雲を裂いて龍を象ったような雷が猛スピードで急降下し、真下にあったビルの避雷針にその身が叩きつけられたのが見えた。その様を見届けるなり偶然の一致に2人は興奮が一気に込み上げて叫んでは、喜びあってハイタッチ。とんでもない偶然にお互いを称え合う。それまではよかったのだ。だが放たれた雷があまりに強く、それに伴う過剰な電圧は凄まじい速度で伝搬し、街4つ分ほどの範囲の全てで停電を起こさせた。それからは流石に、本格的にマズいと思ったらしい戦友に警告され、そのままお互い死にものぐるい、一目散にそれぞれの方向へ走り出して逃げるように家路についた。ほどなくして、高台で人の声はなくなり雨の降る音と時折地に叩きつけられる雷の音だけになり。今日の遊びは終わり。それはそうと、先程唱えた呪文が実は本物で、本当に雷竜を召喚してしまったことは、2人は知る由もない。)

  • No.155 by あ  2023-08-28 16:02:19 

あげ

  • No.156 by 匿名さん  2023-08-28 16:58:03 

>151さん
(/冗長なんてとんでもない、とても素敵なロルで感動しております!この度はお題を使用して下さりありがとうございました!)

  • No.157 by 匿名さん  2024-04-06 19:11:37 




支援!



  • No.158 by 名無しさん  2024-04-14 13:03:38 

【竜の独り言】



「…………暇だ。」


(くぁ、と漏れ出た間抜けなあくびとそれに続いた言葉が、湿って淀んだ空気を揺らす。自らが三体に分裂すれば埋まってしまうような半球状の地下牢には、明かりらしきものはない。当然だ、見張りの兵士は久しく来ていないのだから。奴らが来なくなった頃に頭上の足音も消え去ったから、きっと地上にあった城や王国は滅んだのだろうと、あくびの主は想像していた。)


「"これ"も無くして逝ってくれたらよかったんだが……無駄に内包魔力が多いから今後千年は稼働するだろうし、本体は地上にあるから破壊することも叶わんな。
あぁ、退屈だ。」


(劣化を防ぐ魔術加工済みの鎖がついた長い尻尾を、地面にビタン、と力なく叩きつけて、深緑の鱗に覆われた巨体は考える。もうずっと、翼の一つも広げていない。身体は循環する魔力で作られているため腐ることはなかったが、その力が確実に衰えていることはわかっていた。ついでに、独り言が増えていることも。)


「だいたい奴ら、何百年も己の国を守っていた守護竜を占いごときで封じ込めるってなんなんだ、阿呆なのか、痴呆なのか……それは奴らから離れなかった私もか。
あぁ、それにしたって暇だ、退屈だ、もううんざりだ、外に出たい!」


(ビタン、ビタン、バシンと苛立ちを込めて尻尾を壁に打ち付けるが、石造りの壁は揺れはすれど、崩れる気配は微塵もない。それら一つ一つに緻密な防御魔術が刻まれていたことは、数百年前に大暴れした際にわかっていた事だった。)


「……無駄、か。あぁわかっている、これ以上考えていたら気が狂いそうだ。寝てしまおう。そうだ、それがいい。」


(亡国の城跡、荒れ果てたその地下で、拘束魔術具と床を埋め尽くす正の字に囲まれて。その竜は再び眠りにつこうとしていた。)

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