ほのか 2018-07-30 23:57:44 |
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静かに月が照らし出す湖畔。
其処には確かに…君が居た―――。
ジリリリリッとけたたましい音を響かせる目覚まし時計が、また忙しい一日の始まりを告げる。
夢なんて見る間も無く、寝ては起きるの繰り返し。
社会人になってからというものの、もうずっとこんな毎日を送っている。
上がらない成績。
上司からのプレッシャー。
覚えきれていないデータの山。
毎日のし掛かる重圧も、眠っている間は忘れられる。
「ったく、起こしやがって。」
そう言って コツン、と目覚まし時計を人差し指で弾いた俺は【九浪千里(くろう せんり)】
名前通りに苦労しない人生を送れりゃ幸せだったのにな、今じゃ立派な社畜だ。
寝癖でぐしゃぐしゃになった髪を更に掻いては、余計に乱す。
大きく息を吐き、俺は洗面所に向かった…。
(/如何でしょうか?)
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