ほのか 2018-02-25 17:46:31 |
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「先生!何やってるんだ!?」
という男の声に”女医”は顔を上げ、茜は我に返った。
「先生!先生はその子と後ろに乗ってくれ!おねーさんは建物に詳しそうだから助手席に乗ってくれ!早く!」
3人はあわてて指示通りに車に乗り込むと、男はアクセルを踏み込んだ。”女医”が後部座席を振り返ると、後部座席の後ろには大量の武器が積み込まれていた。
「3人ともシートベルトを締めてくれ。運転が少々荒くなるかも知れないからな!」と男。
「どういうこと?」と銀座の女。
「おねーさんみたいにゾンビ1体でマガジンが空になっちゃあ、弾薬がいくらあっても足りない。こっちに向かってくるゾンビは『脳天に一撃』でお願いしたいが、それが出来るのは俺とその子だけだ。その子が出来ないなら・・・。」
「私、出来るわ!」と茜。その途端に車がドスンと何かに当たった。
「・・・て、今みたいにゾンビをはね飛ばすしかない。昔のアクション映画みたいにハンドルや運転を変わってもらう訳にはいかないのさ。茜さんかな?後ろにトカレフと予備のマガジンがある。俺が見落としたゾンビは頼むぜ!」
と、男は答えた。男は続けて
「で、先生、おねーさん、俺は病院のどこへ向かえば良い?」
と尋ねた。しかし銀座の女はハンドルを握る男の手を見ながら、”女医”は男の後ろ姿をみながら、それぞれ考え込んでいる。
『このターミネーター丸出しの男にも指紋がない。』
『・・・『昔のアクション映画』・・・この男もHWだとしても、何故『昔の記憶』があるの?』
「おいおい、2人ともどうしたのさ?俺たちの行き場所を言ってくれなきゃどうしようもないぜ。」
銀座の女が指示を出した。
「病院周辺の道路を回って!病院のどこかの出入り口にボンベを積んだトラックが停まってるはずよ!」
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