(　　泝 れ 逝 く 　　)　　

ふは, いきなり失敗してる.
之はｺﾚで良いか. 味があると思おう.
ってｺﾄで, やっと俺の個室完成.

面倒だとか言ってる場合じゃね-な. 休めるだけ休んで, また頑張れば良い.

今ならまだ何色にでも染まれる. って ずっと自分の色に染まるのをﾋﾞﾋﾞってたけど, もう良い加減自立しないといけね-のはわかってんだ. 自分が分かんね… 思春期のｶﾞｷﾝﾁｮじゃね-んだから.

そもそも, 何色かに染まる必要ｯてあﾝの?
青の時もあれﾊﾞ, 赤の時もあﾙ.
それじｬいかﾝのか.

　湊ｻﾝ

そうだな, 正論だ. それじゃ悪い訳も無い.
けど, 俺はずっと ある人の言葉に囚われてんだ. 其奴が言ったんだ. " お前は一生自分の色を見つけられない " って. 馬鹿みて-に引き摺ってんだよ, 俺も彼奴みたいに幸せになってやりたいって. でもなれね-んだって, 彼奴に教えられたよ.
悪い, 初対面で変な話した. まｧ 湊ｻﾝの言葉も ちゃんと響いてるからな.

何年も前のｺﾄ, 俺未だ引き摺ってたんだな. 考えたくね-って現実逃避して, あの人のｺﾄ思い出すの避けてた. 自覚はしてるけど.
あの人はきっと 俺何かさっさと忘れて, 俺の知らない誰かｻﾝと幸せになってんだ. 昔みたいに. 目の前の世界に夢中何だろ? ごめんな, 俺も早く忘れるから. 忘れられるようにするから.

俺を、我が子の様に見守ってくれた. ｷﾂい言葉掛けられたり 絶望も散々味わわされたけど, それ以上に愛を, 光をくれた. 俺とあの人の " 大切 " が重なるｺﾄ無いってのも分かってた. でもどっかで期待してたんだよな. 我が子のように, じゃ無くて, 男女としての愛が欲しかった. ...のは, 俺だけだったんだろ.