貴方が名作とおもうこの一冊この場面

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風人  2017-02-09 19:49:33 
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ライトノベル、小説、古典文学、ノベライズ、エッセイなどをご紹介ください(漫画は除きます)。
またこの本のこの場面やオムニバスならこの一編などおすすめと思われるところを挙げてください。


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  • No.41 by 風人  2017-04-02 15:55:00 

超時空要塞マクロス[劇場版]愛・おぼえていますか/著 富田祐弘/イラスト 美樹本晴彦/スーパークエスト文庫(小学館)

同名アニメ劇場映画のノベライズ。
基本的には映画本編と物語の流れは同一だが本書は映画の初期制作骨子に基づいているらしく随所に展開は異なる。
小説版において特徴的なのは主人公輝、ヒロインミンメイと未沙と三者の視点を主に書かれそこに大人として先輩としてのフォッカーが異性への手ほどきを指南する描写が書かれ男心女心それぞれを際立たせ、後に輝と未沙が荒廃した地球でプロトカルチャーの遺産を発見し男女の関係をミクロ的には等身大の恋愛や別れ、マクロ的にはゼントラーディー、メルトランディへラブソングを通じての戦いとコンタクトへつながる。
ただし映画においてはゴル・ボトルザーを倒してエンドとなるが小説ではラブソングをミンメイが唄い輝はバルキリーでフォッカーの魂を引き継ぎ未沙はブリッジで指揮をしながら未来へ思いを託す形で戦いのまま物語は終わっている。

劇場映画のDVDと比べながら読めば互いの差異がよくわかる。
マクロス好きは読める作品。

  • No.42 by 風人  2017-04-05 16:10:53 

小説 仮面ライダーオーズ/毛利亘宏/講談社キャラクター文庫

同名特撮ドラマのノベライズ。
本書はアンクの過去、バースドライバーを通じてのテレビシリーズの戦い、そしてテレビシリーズ後の主人公火野映司のその後と物語は三部に分かれている。

アンクの章は過去の王のオーズとの関わりや他のグリードとの画策そして少女とふれあいを通じてアンクが欲望を通じながら人間に憧れるきっかけとなる物語。
バースの章はバースドライバーを主人公にした物語であり彼を通じてバースドライバーの人間への心情、葛藤、伊達と後藤を比べてのグチや本音の吐露、他にもカンドロイドたちを通じて真木博士イコールお父さんが敵に回った苦しい気持ちなど。
主にテレビシリーズ中のドラマをバースドライバーを通じて書いてある。
だけどこの物語を実は書いていたのは伊達さんだったという利いたオチ。
オーズの章では争いの静まらない外国のとある国を舞台にしながらそこにある兄妹の苦しみや人生が書かれ兄妹の争いや国の争いをよそ者である旅人火野映司(オーズ)が力を貸す。
テレビシリーズ中とはちがい成長した映司の姿がわずかながら書かれる。
全編通していえるのは過去の王のオーズも含めオーズ自体の活躍は極めて少ないこと。
まあ小説『クウガ』の五代クウガよりは多いかもしれないがそれでも全編を通せば少ない方。
いちおうタトバからシャウタ、そしてタジャドルまでのコンボは映司の章で披露する見せ場はある。プトティラはなしだが。

『オーズ』が好きな人は読めるかもしれないが必要以上に期待をする人は考えた方がいいかもしれません。

  • No.43 by 風人  2017-04-07 00:04:48 

侍戦隊シンケンジャー 三度目勝機--さんどめしょうき--/大和屋暁/協力 松井大/講談社キャラクター文庫

同名特撮ドラマノベライズ。
志葉丈瑠たち侍戦隊の活躍を書きながら科学、警察、医療、国際政治といった場面が書かれ物語全体としてはやや戦隊シリーズらしくなくバランスを欠いた一面があるもの逆に言えば内容はバラエティに豊富といえなくもない。
丈瑠と茉子、流之介と源太、千明とことはとはじめふたり一組に扱いながら丈瑠は警察や精神科医から情報を得て、源太はスシチェンジャーを作るきっかけとなった科学者との再会、他四人も各々自分たちの背景を書かれながら物語は展開してゆく。
丈瑠は自分が侍であることの意味を事件を通して考え、源丈は科学者を通し絶望に落ちない希望を見出だすこともあることを知る。
物語のクライマックスは三途の川での戦いとなりシンケンオーでの戦いもある。
また外道衆側のドウコク、薄皮太夫、不破十蔵の場面も短いながら書かれ彼らのたくらみや確執にも触れられる。
もう一度言うがただ小説や物語としてはバランスが欠いているのは否めないかもしれない。
この辺は好みがわかれるところ。

  • No.44 by 匿名さん  2017-04-07 00:18:04 

鉢かづき姫(鉢かつぎ姫)

え;; 嫁くらべ

  • No.45 by 風人  2017-04-07 07:01:59 

赤毛のアン/箱石桂子/原作 ルーシー・モード・モンゴメリ/竹書房文庫

本作品は原作ではなく原作をもとにした日本アニメーション制作によるアニメ版のノベライズ。
物語の大筋は変わらないと思うがアニメ版のアンの少女から大人の女性への成長、マリラやマシューとの関わりで血の繋がりはないが親子関係を築いていく過程。
親友ダイアナとの友情、ライバル兼彼氏へとなってゆくギルバートとのふれあい。
マシューの死を越えてゆくことで悲しみを知り成長してゆくなど随所に世界名作劇場らしい人間ドラマが盛り込まれている。
またあとがきにはアニメ版で主人公アン・シャーリーを演じた声優山田栄子氏の作品との関わりなどが触れられている。
余談ながら竹書房の世界名作劇場文庫にはオープニング、エンディングの主題歌CDが付属している。
(ただし『トラップ一家物語』には「ドレミの歌」は版権の都合から別の歌に差し替えられている。それ以外の作品はたぶんオリジナルのままと思われる)。

  • No.46 by 風人  2017-04-07 07:11:57 

機動戦艦ナデシコ ルリの航海日誌(上下)/大河内一楼・大月俊倫/角川スニーカー文庫

同名テレビアニメーション全26話分を上下巻としたノベライズ。
小説版において特徴的なのは主人公テンカワ・アキトやヒロインミスマル・ユリカではなく「バカばっか」でアニメ放送当時にブレイクしたホシノ・ルリ視点で書かれていること。
本作品はルリが26話分の航海を半生(と呼ぶには短いが)の物語である。こう書くと一見、リアルだが実際はアニメ版同様にラブコメや恋愛、オタクなことに踏み込まれたり木星連合の実体など短いながらちゃんとテレビシリーズの物語は書き込まれている。
ちゃんと『ナデシコ』という作品なりに戦争の負の部分は書かれているのも魅力。
ほぼ一貫してルリ視点で書かれているのでそこが魅力といっても過言でないかもしれない。
大人な視点で読むと自分たちも「バカばっか」かもしれないですね。

  • No.47 by 風人  2017-04-08 06:34:19 

おジャ魔女どれみ16/原作 東堂いづみ 著 栗山緑 イラスト 馬越嘉彦/講談社キャラクター文庫

同名アニメノベライズ。
ただし物語は高校一年生になった主人公春風どれみ。そう、自称世界一ふこうな女の子でありかつてMAHO堂を仲間やハナちゃん、マジョリカ、ララ、妖精たちとともにやっていた“魔女見習い”。
物語はふとかつてのMAHO堂をたずねたことから魔女見習いとしてマジョリカや女王さまたちに認めてもらい再び大人になりかけの彼女たちが魔女見習いとして活躍する。
ただし高校生にもなっているからMAHO堂だけでなく高校生活や部活などみんなそれぞれに青春してゆく。
今作品はそれのスタート。
基本的に物語はヒロイン春風どれみの一人称で語られてゆく。
シリーズ全体としての特徴をいえばアニメ四作品+OVA一作品の大小さまざまなネタがマニアックなまでに書かれながらそこに現在進行形の彼女たちの物語として小説オリジナルのキャラクターが加わり彼女たちと共に青春を悩み葛藤し謳歌してゆく。
どれみちゃんはづきちゃんあいちゃんおんぷちゃんももちゃんそしてハナちゃんがシリーズが進むたびに年齢を重ねてゆき大人になってゆく物語でしょうか。
一巻の表紙はもちろん春風どれみ。
また線画で描かれている 作品中のイラストが淡く魅力ある。

  • No.48 by 風人  2017-04-09 09:02:37 

マクロスプラス Vol.1/著 信本敬子 イラスト 摩砂雪/スーパークエスト文庫(絶版)

あらかじめ断りをいれておきますがVol.1とありますがこの作品は小説版としては未完作品です。
同名オリジナルビデオアニメ作品のノベライズ。
ただアニメ版より主人公たちイサム、ガルド、ミュンの学生時代の描写がより深く書かれ互いの思いやぶつかり合い、ミュンへの思いなどアニメでは断片的な点があった点がより明確にされる。
イサムはパイロットとしての破天荒ぶりが目立ち故郷エデンへと左遷、ミュンもまたアイドルとしての道を歩めずプロデューサーとしてまたガルドもゼントラーディーの血を引く自分の内面の恐怖や葛藤などが映像ではわかりにくい描写が丁寧に書かれている。
惜しいのは小説版としては未完成に終わっていることが悔やまれる。

  • No.49 by 風人  2017-04-09 14:59:22 

機動戦艦ナデシコ ルリ AからBへの物語/大河内一楼 佐藤竜雄/角川スニーカー文庫

物語としてはテレビシリーズから劇場版『Prince OF Darknes』までのミッシングリンクにあたる作品。
OVA『熱血ロボ ゲキガンガー3 熱血大決戦』の前後いずれかに位置する時系列と思われる。

物語はテレビシリーズ後のてんやわんやの木星連合と地球側の対決の後にいちおう両者に和平条約が結ばれ火星の遺跡を無断に戦艦ナデシコと共に宇宙の何処かにボゾンジャンプさせた責任を艦長ミスマル・ユリカたち乗員は通称ナデシコ長屋に隔離勾留されている。
隔離勾留といってもある程度の自由は認められており漫画に勤しむ者や発明に励む者、ラーメン修行に励む主人公アキト。
そして地球と木星連合の和平は着々となされるなか彼らもナデシコ長屋から卒業となる。
木星連合で兄が戦死したユキナはなりゆきから兄を愛してくれていたハルカ・ミナト共に暮らすことを決意する。
だがオペレーターであったルリを誰が引き取るかでユリカやアキトなどかつての乗員たちは名乗りを上げる。
結局はプロスペクターの策により結果的に艦長だったユリカそしてユリカの恋人であるアキトが引き取ることになる。
物語はユリカ、アキト、ルリだけでなく他の人物たちも少しずつ『大人』になることを自覚し“ナデシコ”というモラトリアムもしくは学校に喩えられるべきところを『卒業』してゆく。
物語は劇場版の物語が進行する直前を“プロローグ”として皮肉な終わり方を迎える。
それは新婚旅行に出たはずのアキトとユリカのシャトルが行方不明になり悪い形で終わる。
ルリは少し大人になりアキトやユリカたちの写真を“家族”として見つめ彼女は新たなナデシコBの艦長となり乗員たちの会話を耳にしながら物語はそこで終わる。

劇場版『Prince OF Darknes』同様に『ナデシコ』という作品としては負の面があるように思われる。
しかし読み方を素直にすればモラトリアムを卒業してゆく青春期から成熟期へとなる物語でもある。
大人になることを読者は登場人物を通して懐かしくもバカバカしい青春を振り返り大人として読める作品でもある。

  • No.50 by 風人  2017-04-10 05:12:30 

555 ファイズ/桜庭一樹/原作・石ノ森章太郎 原案・ 井上敏樹/角川書店

劇場映画『仮面ライダーファイズ パラダイス・ロスト』ノベライズ。
物語の大筋は変わらないが桜庭一樹氏の表現によりナチュラルに人間側の乾巧、園田真里、オルフェノクであるが人間に味方する木場勇治、海堂直也、長田結花側を対比させながら希望と絶望が書かれてゆく。
記憶を失い行方不明の巧に思いを馳せる真里、その真里に思いを寄せるカイザ・草加雅人。
そして人類を支配しているスマートブレイン社社長の村上に謎のスマートレディ。
記憶を取り戻した巧は再びファイズとして戦うが草加が亡くなったことを知り真里や啓太郎と再会し木場勇治とも再会する。
そして人間とオルフェノクの間に争いがなくなることを誓う。
しかし自分たちの立場やオルフェノクであっても人間を守りたい気持ちがある勇治たちはスマートブレインに忍び込み“王のベルト”を奪おうとするが失敗。
直也、結花が倒れ絶望し涙する。
オルフェノクの王となる勇治。囚われる真里。
啓太郎を巻き込まないようにさりげなく彼を置いていく巧。
物語はファイズとオーガの戦いになるなか巧の姿はいつしか狼のオルフェノクとなり勇治のホースオルフェノクとぶつかる姿が真里や観客たちに目の当たりにされる。
勇治や真里は知る。
巧はオルフェノクだったと。
だがオルフェノクであっても巧は人間を守るという態度を嘯きながらも貫く。
倒れる勇治。
ふたりで何処かへ歩み巧と真里。
物語は何かしらの実験であったという村上とスマートレディは匂わし村上は死す。

『パラダイス・ロスト』の世界が実は何かの仮想世界やシミュレーションではなかったと匂わす雰囲気。
人間とオルフェノクの未来を何かしら実験してたのでは匂わす。
映画『仮面ライダーファイズ パラダイス・ロスト』と比べて見るもよし。

  • No.51 by 風人  2017-04-10 14:16:59 

小説 仮面ライダーファイズ/井上敏樹/講談社キャラクター文庫

仮面ライダーファイズ 正伝 異形の花々/井上敏樹/講談社

同名特撮ドラマノベライズ。
基本となる流れはテレビ版と同一だが流星塾の描写はテレビドラマ版よりは真里と草加雅人の関係に強調されるが真里は幼い頃に自分を背負い助けてくれたある人物に密かに思いを寄せながらも勇治をオルフェノクと知らないながら付き合っている。
また啓太郎と結花もメール友達を知らないながら互いのことは知らないが啓太郎は結花に尽くし結花もまた啓太郎の真心を知るがカイザにより絶命し果てる。
オルフェノク側で唯一ひとを殺していない海堂は啓太郎と結花の子どもを勇介として育てる。
草加雅人は木場勇治に敗れ木村沙耶と共に暮らすがオルフェノクである沙耶も死す。
そしてしばらくはしあわせな時が流れるが巧、啓太郎、海堂は真里の前から姿を消してゆく。
真里は勇介を育てるが勇介は密かにオルフェノクになっていた草加に出会い人間かオルフェノクか迷う。
真里はオルフェノクと化した草加に出会い殺されそうになるが巧と再会、なにも言わないまま彼女を守る巧。
勇介もまた自分の出生の秘密を深層意識で知る。
母結花はたしかに絶望のなかで死んだがちゃんと啓太郎へ思いを寄せていたこと。
またアフリカに行ってしまった啓太郎が父であるのを知り勇介は闇のなかから光りを得る。
ファイズとなる勇介。
ふたりで何処かへ向かう巧と真里。

物語の流れ自体はテレビドラマ版よりかなりシンプルにされながらも『ファイズ』のドラマとして人間の深部をどちらも書いているのは興味深い。
昼ドラのように交錯する巧側と勇治側。
そこに人間としてオルフェノクから守ろうとする巧と勇治。
しかし草加の登場により誤解や軋轢が生じ今作では木村理耶はドラゴンオルフェノクである。
『異形の花々』にはプロデューサー白倉伸一郎氏、カイザ・草加雅人役の村上幸平氏、著者井上敏樹氏のあとがきがあり『ファイズ』の裏側が垣間見える。

講談社キャラクター文庫版は五年後として勇介、巧、真里、そして草加のその後が新たに書き加えられてるが『異形の花々』にはないのでご注意のこと。

  • No.52 by 風人  2017-04-12 05:15:03 

おジャ魔女どれみ16
おジャ魔女どれみ16 〜Naive〜

一巻ラストと二巻冒頭にて突然、魔女見習い姿で現れるももちゃんの姿は笑う。
もちろん要所要所に高校生になったキャラクターたちの悩みや葛藤、誤解など『どれみ』らしい作品の等身大で書かれてるのが魅力。
あとがきではないがカバーにも執筆された栗山緑氏、イラストを担当された馬越嘉彦氏も毎回一言ずつ文が添えられている。

  • No.53 by 風人  2017-04-14 13:27:24 

小説 フレッシュプリキュア!/前川淳/講談社キャラクター文庫

テレビシリーズ終了後の後日談を書いた物語。
ラブたちがプリキュアとしての活躍を終え進路や将来にそれぞれ迷うなか突如として現れた魔フィストなる存在。
魔フィストによりクローバータウンの人々は心の闇を開かせられ平和は破られる。
ラブたちは再びプリキュアとして復活。
またラビリンスに帰ったイース=せつなもキュアパッションとして復活しラブたちのもとに帰還。
サウラー、ウェスターもラブたちとは別にクローバータウンを調査してゆく。
意外な魔フィストの正体とは?

小説『おジャ魔女どれみ』同様にテレビシリーズ後の後日談を書いた物語だがこちら全一巻で完結して読みやすい。
また短いながらメインキャラクターだけでなくテレビシリーズ中のネタや懐かしいキャラクターも再登場、かつての邂逅も書かれている。
個人的にはせつな=イースがキュアパッションとして復活する場面は笑みする。

  • No.54 by 風人  2017-05-05 05:06:43 

私は女/カルーセル麻紀/ぶんか社文庫

カルーセル麻紀氏自身による自伝。
性同一性障害がまだ知られていない時代に性転換手術を受け紆余曲折あったカルーセル麻紀氏の半生。
やや性的な描写や赤裸々なことも書かれているのでここで書くのは控えますが、性同一性障害や性転換手術に興味ある方は読んでみてもいい一冊。
性についてのカルーセル麻紀氏なりの考えやまた芸能人の裏話など。知らない一面が書かれている。

  • No.55 by 風人  2017-05-20 10:19:30 

アクアマリンの神殿/海堂尊/角川文庫

冷凍睡眠(コールドスリープ)を経て癌手術を終え平凡な学生生活を送る佐々木アツシ。
しかし冷凍睡眠や睡眠中の睡眠学習などによりふつうの生活を送るものの後見人の西野昌孝は彼に有形無形の試練を与えていく。
またアツシ自身も同級生の夏美や先生から実は頭がいいのでは?と見抜かれながら日々を過ぎていく。
現在、かつての彼を見守っていた日比野涼子は彼を守るために冷凍睡眠を自らおこない覚醒の時を待ちアツシはそれを監視しなくてはならない。
学校生活を送り夏美たちと青春の日々を過ごすなかありきたりの学校生活で絆を育んだりフッたりフラれたり……?
しかし自身が普通の生活を送れないことをやがて危惧しはじめ自分がやりたいことを問う。
またかつて東城医大にいた頃の同い年との少女との別れを経て成長していく……。

医療小説でもあるが物語の大半は佐々木アツシを中心とした学校生活におもむきを置かれている。
学園小説としても読める物語である。

  • No.56 by 風人  2017-05-24 05:05:36 

マリア様がみてる 妹(スール)オーディション/紺野緒雪/集英社コバルト文庫

ロサフェディダ・アンブゥトゥン(黄薔薇のつぼみ)の島津由乃の提案により将来の自分たちの妹との出会いイベントを山百合会(生徒会)で開催することになり驚くロサキネンシス・アンブゥトゥン(紅薔薇のつぼみ)の祐巳。
前黄薔薇である江利子から妹を期限日までにつくりなさいと挑発された由乃のいちおうの決着編。
有馬菜々の初登場編でもある一作。
美しき女子高を舞台にしている『マリア様がみてる』ではあるがヒロインたちの日々の悩みや苦労がうかがえるのが微笑ましい。
由乃ちゃんのまわりは敵ないし好敵手だらけといっても作品中には江利子さまと田沼ちさとくらいですが(苦笑い)。
片やメインヒロインたる祐巳も妹オーディションに半ば強制参加させられるもいい相手は見つからず。
片や一時期祐巳の妹候補とされた松平瞳子は参加表明の意思を見せないまま。片や可南子ちゃんもまた不参加の意思を示すことでひとつの成長を示す。
卒業された江利子さまたち前薔薇さまたちはなんだかんだで由乃ちゃんの妹作りをたのしむだけという。
百合の世界もたのしいながらも気苦労があるのがわかる一冊。

  • No.57 by 風人  2017-05-24 09:10:25 

マリア様が見てる 真夏の一ページ/紺野緒雪/集英社コバルト文庫

二学期が始まる直前の夏休み中のそれぞれを書いた三編希物語が収録されている。
ひとつは「略してOK第作戦(仮)」。
ヒロイン祐巳のグランスールにあたる小笠原祥子のオトコ嫌いを克服させるために画策する祐巳たち三人、三年の令さまに一年の乃梨子ちゃん。
あの手この手で画策しかつての前薔薇さまたちのやり口など思いながらも祐巳は一念発起。
しかし画策した自分を思い悩み結果的に祥子に思惑を暴露。
しかも祥子さまのオトコ嫌いの克服は出来ずといったコメディ。
もうひとつは「おじいさんと一緒」。
受験を控えているにも関わらず偶然にも祥子が男子学生たちを目の当たりにし気絶した一部始終を見ていた新聞部所属(引退してないのか?)美奈子は妹兼後輩の真美を喫茶店に呼びだす。
そこで白薔薇(ロサギガンティア)の志摩子の妹にあたる乃梨子の仏像趣味を通じてのボーイフレンド関係を調査しないさいと命ずる。
果たして二条乃梨子のボーイフレンドにあたるタクヤくんの正体とは?
他に黄薔薇ファミリーの令の夏休み中の日記を読む由乃とそれにあきれる令の一抹を書いた「黄薔薇絵日記」の計三編が収録されている。
それぞれに『マリみて』らしいコメディ溢れる物語として収録されている。

  • No.58 by 風人  2017-05-24 15:08:03 

マリア様がみてる ロサ・カニーナ/紺野緒雪/集英社コバルト文庫

ロサギガンティア・アンブゥトゥン(白薔薇のつぼみ・当時)の藤堂志摩子主役編の物語。
山百合会の次期生徒会選挙を軸にしながら聖と志摩子もしくは祐巳と志摩子の関係を中心に書きながら後々の志摩子自身にも通じる物語の発端。
ロサ・カニーナこと蟹名静さまの聖への憧憬を含みながらこの時点における静さまはよきライバル、後の修学旅行編『チャオ・ソレッラ!』で志摩子のよき友人兼文通相手となる物語の見事さ。
後の『仮面のアクトレス』冒頭でも今物語『ロサ・カニーナ』に触れられ志摩子の成長が後々うかがえるのも微笑ましい。

  • No.59 by 風人  2017-07-02 08:35:23 

宇宙刑事ギャバン THE NOVEL/小林雄二/朝日新聞出版社

『宇宙刑事ギャバン』のノベライズ。
物語は映画『ゴーカイジャーvsギャバン』と『THE movie』の間にある物語。
ゴーカイジャーについてもわずかに触れられながら新たにコム長官よりアーム星の任務に新たな相棒シェリーと共に向かう。
アーム星は悪の科学者エクセドルにより支配されるなかかつてギャバン烈が鍛えたジュリアが勇者であった父と守っていたはず……。
またジュリアの弟ハクは身分を隠しながらも自分は父のような勇者になれないのかと苦悩する。
ジュリアがエクセドルに寝返ったのはエクセドルが亡き父を甦らせると約束したがため。
真意を知る烈、烈とはぐれたシェリーはハクと共に烈やジュリアと合流する。
ジュリアやハクは父の思いを知りながら成長してゆく。
エクセドルはかつてギャバンが地球で戦ったマクーやドン・ホラーから技術を得ておりギャバンは闘志を燃やす。
ギャバン、シェリー、ジュリア、ハクは協力してエクセドルを討つ。
アーム星は平和を取り戻し烈とシェリーは別れを告げる。
烈はシェリーに言う。もっと若い相棒と組むべきだと諭す。
そして烈がかつて宇宙で助けた若者が宇宙刑事になりたいと伝えられる。
物語は『THE movie』につながることを示唆し終わる。

雰囲気としては八十年代の作品のままにより小説として物語を楽しめるようになっている。
『ギャバン』の作風そのままにジュリアやハクを通して勇者の物語となっている。

  • No.60 by 風人  2017-07-10 05:56:09 

機動警察パトレイバー THE next generation 2 明の明日/監修 押井守 著 山邑圭/角川文庫

アニメ漫画『機動警察パトレイバー』シリーズの実写映画のノベライズ。
二巻ではイングラム操縦者である三代目の泉野 明(いずみのあきら)に焦点があてられた物語。
彼女もなにかと初代操縦者泉 野明(いずみのあ)とシゲさんからさんざん昔ばなしを聞いてうんざりする毎日を送る。
ゲーマーでもある彼女は休みはゲーセンに通いそこで「強いオヤジ」に出会い強くなりたいと願いオヤジに弟子入りしようとするがオヤジは“勝つための思想”とだけしか言わない。
普段は職場である特車二課にいる際に明は必ずいまはほとんど動かす機会のない愛機(?)イングラムにおはようとおやすみの挨拶はする。
イングラムには見下ろされているというより見守られている感じがしコクピットには初代操縦者の野明が残したものらしい「だいじょうぶ!」のお守りがぶら下がっている。
オヤジに勝つために塩原や整備員たちが協力し気合いを引き締め体力作りや空手の特訓をする。
そして最後の仕上げはイングラムを操縦し空手の型を取らせるが当然、年代物ですでにボロになっているイングラムは無理がたたり倒れ壊れる。
シゲは塩原を怒ろうとするが彼は逃げてしまう。
そしてオヤジとのゲーム決戦当日オヤジは……なんと逃げてしまう。
叫ぶ明。
だがオヤジとの日を経て明は埼玉にいる自分の両親を思う。
明の父はむかしはしっかりした堅実な人物だったがある日を境にまるでだらしない親父と化してしまい逆に母がしっかりしてしまう。また残した弟がかつての父のように真面目になったと聞かされる。
明はイングラムを見つめる。イングラムから見たこともない初代操縦者の声が聞こえた気がして二巻の物語は幕を閉じる。

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