愛に推理は必要ない 《非募》

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匿名探偵  2016-12-25 19:05:39 
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  • No.120 by アルバート・ペンバートン  2017-02-12 13:15:52 



( 男は終始感情を昂らせ、強く机を叩いた。叩きつけられた拳は徐々に赤くなり始めていたが、そんな事は気にもしない様子だった。他に聞きたいことは、と問いかけられるとこう尋ねた。「ええ、一つ。貴方はジェド・アッシュフォード氏を殺害するまでは完璧な犯罪を遂行していた。アルファベット順でまだ殺害する番ではない彼を殺してしまった事で計画が狂ったことは予想できます。然し本来先に殺害するはずだったエマ・アッシュフォード夫人を殺害しようとした際、貴方の行動や服装は素人目にも分かるくらい全くの素人だという事が分かりました。まるで今まで殺人を犯してきた人物とは別人だと思えるくらいにね。これは、貴方のいう"教授"の指示と何か関係が?」男は少し落ち着きを取り戻した様子でこちらの話を聞いていた。眉根を寄せたまま暫く黙っていたが、少しすると男はこちらの質問にぽつりぽつりと答え始めた。『…ああ、関係はある。それも、あんたが言う通りジェドを殺害するまでのことだ。奴は俺が3人目を殺すまでは事細かく指示が書かれた手紙を送ってきた。だが俺が奴の指示になかったジェドを殺してしまうと、まるでその場にいたかのような手紙を送りつけてきやがった。』男はまるで恐ろしい怪物に出会ってしまったかのように顔を青白くさせ、身震いをした。『手紙の内容はこうだった。"お前は神から受けた使命を真っ当しなかった。神のご加護は受けられないであろう。彼女の命は永遠に報われないであろう。" それを最後に奴からの手紙は一切来なくなった。俺は恐ろしくなったが、クレアの為にと思って殺害を続けようとした。だが俺の自己流のやり方じゃ、あっさりと捕まっちまったわけだが。』言い終わると男は目を逸らして深く溜め息をついた。話を聞いて疑問点は殆ど解消された。残る謎は教授という人物のことだけだが、恐らくショーン・ノリントンは何も知らないだろう。もう聞くことは無くなったと判断すれば椅子からゆっくりと立ち上がった。「話してくれてありがとうございます。残念ながら私は警察ではありませんので、今回は私的にお聞きしたい事を伺いました。入れ違いで警部が戻ってくるでしょう。貴方のするべき事はもうお分かりですね?」去り際に振り返ってそう言うと男は暗い表情ながらも、小さく頷いた。
外へ出るとレストレード警部がすぐに話しかけてきた。『ああペンバートンさん。何か情報は得られましたかな?』切羽詰まった表情で詰め寄られ、少し後ずさりしながらまぁまぁ、と宥める。「いえ、大したことは。ですが彼はもう大丈夫です。警部の質問に答えてくれるでしょう。」ニコリと笑いかけながらそう言うと警部はぽかんとした表情を浮かべた。『ほう、一体どんな風にあの頑固者を?…おっと、これは失礼。ですがまぁ、ともあれ助かります。』警部は一度軽く咳払いをしてからこちらに向かって笑いかけた。警部が取調室へ入ってしまうとワトソンに尋ねた。「ワトソン。君は彼のいう"教授"という人物についてどう思う?」自身も考えながら難しそうな表情を浮かべ )


  • No.121 by 雪彦・H・芳賀  2017-02-12 18:02:08 

( ホームズとショーン・ノリントンの問答でアッシュフォード宅の玄関先でノリントンと対峙した時に感じた妙な違和感の理由が明らかとなった。彼が言っていることが本当ならばあの時点で彼の背後に “教授” が居なかったからそれまでの彼とのギャップが生じていた、という事なのだろう。裏を返してみれば教授の影響力はそれほどまでに大きい、という事だ。恐るべき脅威に背筋が凍るようだった。
ホームズがゆっくりとした動作で席を立つとそれに従ってこちらも席を立ち。部屋を出るとき、最後に見たショーン・ノリントンからはあの堅い殻のような頑なさと溢れんばかりの復讐心は見る影もなくなって居た。

レストレード警部と入れ替わりで取調室を後にすると、暗い廊下を出口へとゆっくり歩きはじめて。やけに音の響く廊下に2人ぶんの足音とステッキの音が不気味に反響している。「どうって、うーん。そうだな」ホームズに教授について意見を求められると口をきゅっと横一文字に固く結んでしばらくの間考え込み。正直言ってさっぱり分からない。なんならむしろこっちが教えてほしいくらいだ。それでも自分なりの答えを出してみようと頭を捻って。「教授のやってる事は…犯罪者のスポンサー? いや、もしかして顧問なのかな。罪を犯すよう焚き付けてそれが完全犯罪になるように助言しているってことだろ。まるで警察の相談を受けて顧問探偵をしている君みたいに…」そこではっとして言葉を切ると申し訳なさそうな表情で彼の方を見て。ただの思いつきとはいえ犯罪者と一緒にされては誰だって良い気分はしないだろう。自分の失言に心底うんざりして声のトーンを落として彼に謝る。一体どうしてこんな事言ってしまったんだろう?「ごめん、言葉のあやだ。どうか気を悪くしないでくれ。言うまでもなく君と教授は全く違うよ。君は犯罪を犯したりなんかしない」そこでふと、似ているのではなくて立ち位置が対照的なのかもしれないと気がついた。しかし一体どういう人物なのだろうか?男なのか女なのか、若者なのか老人なのか…そして、 何が目的なのか。犯罪を犯すように焚き付けてその助言をする真意が分からない。全くもってすべてが謎につつまれた人物だ。
「ホームズ、君は教授についてどう思ってるんだ? どんな人物だと思う?」ホームズは先ほどのショーン・ノリントンとの会話で教授について何か分かった事はあったのだろうか、と気になり眉をひそめるとそう尋ねて。)

  • No.122 by アルバート・ペンバートン  2017-02-13 10:16:57 



( 彼は少し考えた後にぽつりぽつりと教授についての見解を口に出していった。その言葉一つ一つを聞き逃すことなく聞いていると彼は途中でしまった、というような顔をした。無論、彼が自分と教授を一緒に見ている、という意味で言ったわけではないということは分かっているのだが、優しい彼の事だ。自分の発言を心底悔いているのだろう。すぐにそんな事が予想できた。「ああ、分かってるよ。単なる例えだ。」そう言って少し微笑みかけた。今度はこちらが同じ質問を返されると そうだな、と少しのあいだ考えた後 口を開いた。「表向きは恐らく心理学者か…数学者といったところかな。ショーン・ノリントンは、教授自身は手を汚さないと言っていたから狡猾で悪賢く、計算高い人物ではないかと思う。」自分の見解を述べながらも、その謎は逆に深まるばかりだった。実際、教授という人物は何が目的でノリントンを焚きつける必要があったのか?分からない事が多くても検討がつかないことは初めてだ。思わず顔を顰めると頬を指でぽりぽりと掻く。「あー、すまない。正直私にもさっぱり分からない。一つだけ言えることがあるとすれば、"教授"は私達にとって危険を及ぼす人物だということだ。」厳しい表情を浮かべたまま真っ直ぐ前を見据えた。何か確信的な証拠があるわけではない。だが自身の脳が、全神経が警鐘を鳴らしているのだ。これから先、一刻も早くその人物を捕まえなければ市民は危険に晒される、と。
外へ出ると先程とは打って変わって太陽の眩いほどの光が全身を照らして、思わず目を細めた。光というのは不思議なもので、屋内の暗い通路を歩いて来た時よりも幾分か心が晴れやかになった気がする。その場に立ち止まって一度深く深呼吸すると気持ちを入れ替えワトソンの方を振り返った。「うちへ帰ろう、ユキヒコ。そろそろバートン夫人が私の部屋を勝手に掃除してしまいそうだ。」冗談ぽくそう言うとよくよく考えれば割と本気でそんなことをしてそうな気がしてならなくなってきて。綺麗好きの女主人だ。前々から私の部屋を見ては随分と小言を言われたものである。彼に向けて微笑み、それからまた前を向くと歩みを進めて )

  • No.123 by 雪彦・H・芳賀  2017-02-13 13:49:06 


( 彼はこちらの失言に気を悪くするでもなく微笑んだ。多分こちらの真意もわかった上で、なのだろう。そして彼はちょっと考えたのちに見解を述べた。「なるほど。蜘蛛みたいな奴だな。そして手強そうだ。…危険だから手を引けって言っても君は聞いてくれないよな?」暗く沈んだ声でそう言うと悲しく微笑んで。「まあ、止めても無駄なのは分かってる。君の性分はよく心得ているつもりだしね。僕は君の助手として努めよう」
一先ずこの事件は幕を降ろした。彼は予期しているようだった。最大の謎である “教授” がこの先も大きく関わってくる、と。嫌な予感が心の中で不気味な霧のように立ち込めている。外へ出ると太陽光が目を射て。少し先を歩く彼が立ち止まって此方を振り返った。彼の心地よい声が僕の名前を呼ぶ。それに続く冗談めかした言葉に思わず笑ってしまう。「はは、片付けるのは僕も大賛成だけどね。でもバートンさんは片っ端からゴミ袋に放り込むから、帰ったら部屋が殺風景になってたりして。…先に言っとくけど元に戻すのは手伝わないからな」君の頭の中に記憶されている通りに復元するなんて僕には絶対無理だし、と少し口を尖らせ付け足して。考えれば考えるほどなんだか有り得そうな展開で可笑しい。
彼に追いついて二人で並んで帰路を歩く。いつの間にか不穏な心の霧は隅の方へ追いやられていったみたいだ。また日常が始まる。)


( /再び背後から失礼します。お疲れ様でしたー!このようなサスペンスは自分にとって初めての試みでしたがやりごたえがありとても楽しかったです!次の謎の手紙事件も楽しみです!
とりあえずこれから場面転換して日常ロルで小休止、で宜しいでしょうか? バレンタインも近いですし折角なのでバレンタインを取り入れても面白いかなあなどと妄想しております。笑 主様は何かやりたいことはございますでしょうか。)

  • No.124 by アルバート・ペンバートン  2017-02-13 18:45:28 



( 不快な頭痛と吐き気で目を覚ますと何故か自分はシャツ1枚とハーフパンツのみというこの上なく自殺行為な薄着姿でソファの上で寝ていた。気持ちの悪さをなんとか抑えながらゆっくりと身を起こすと昨日何があったのかを必死に思い出してみる。ズキズキと痛む頭。部屋全体に漂っている微かな異臭と壊れたフラスコやビーカーを見つければ、ああそうだ、と記憶が蘇ってきた。昨日自分は1年間慎重に研究を続けてきた実験に失敗したのだ。そしてヤケになって普段は飲みもしないアルコール度数の強い酒を何本もラッパ飲みし、潰れたというわけだ。よく見れば自分の周りには空になった酒瓶がそこら中に転がっている。何があったか理解すればソファの上で体育座りになって頭を抱え込む。暖炉の火は燃え尽きて部屋の中は冷えきっているのにも関わらず、服を着込む気すら起こらない。完全に絶望モードである。ふと何かを思い立ったようにその場からのっそりと動きを見せる。目指している場所は沢山の薬品が仕舞われている棚だ。覚束無い足取りで何度か中身の入っていないガラス瓶を机の下に落としては音を立てて割ってしまいながらたどり着く。そしてようやく棚の下部分の引き出しの中からパイプと何かを持ち出すとその場に座り込んで火をつけ、パイプから流れ出るその煙を思いっきり吸い込んで )


( / お疲れ様でした!綺麗な幕閉め素敵でした〜!
こちらとしてもちゃんと伏線を拾いきれているかとか色々不安な所はありましたが貴方様の素晴らしいフォローや場面転換のお陰でなんとかやりきる事ができました!いやぁ楽しかったです。笑
そうですね、ここからは一先ずほのぼの日常に戻るとしましょう!あ、良いですねバレンタイン!是非是非やりましょう!笑 そうですねぇ、久しぶりの日常ですのでちょっとワトソンくんとのイチャイチャとかを描いてみたいですかね笑 とりあえず(?)ホームズの奇行から始めてみてしまいました! 他にも何かやりたい事がおありでしたら何なりと言ってくださいね! )

  • No.125 by 雪彦・H・芳賀  2017-02-14 01:33:17 


( それをうっかり買ってしまったのは夜勤明けの少し気怠い身体とぼんやりとしてあまり働かない意識のせいだと思う。病院の夜勤が終わってまず向かったのは食料品店だった。ホームズが空っぽの冷蔵庫を見て食料品を買い揃えておいてくれるなんて事は天地がひっくり返らない限りはあり得ない。そういうわけで今日餓死しないためには自分で買いに行くほかなかった。食料品店から我が家に帰る途中で小さなチョコレート店の前で足を止めたのは血糖値が下がっていたからに違いない。店員に『恋人に贈り物ですか?』と問いかけられて飛び上がりそうになる。ああそういえばもうすぐバレンタインなんだっけ、ていうかそういえば僕らって恋人でいいのか? などとごちゃごちゃ考えながら「ええ…まあそんなところですかね」と歯切れの悪い返事をしたところ店員がお勧めの商品の説明をしてくれて。気が付いた時には綺麗なバレンタインカードにメッセージを書かされていて、いつの間にか赤い小さなチョコレートの箱が1つ荷物に加わっていた。
家にたどり着いたときに頭の中は “しまった、うっかり買ってしまった…一体どうやって渡そう…” という心配事で頭がいっぱいで、だからドアを開けるまでフラットの異変に気づかなかったのだ。部屋の酷い有様にさっと血の気が引く。「アルバート!」薬品棚の前に座り込んでパイプをふかしている彼を発見して、驚いた声音で彼の名を呼び。「君、肩の手術したばかりだろ! まだ万全じゃないんだからわざわざ身体を痛めつける様な真似するな」眉間にしわを寄せてそう叱ったものの自分も禁煙できているとは言い難いので説得力にかけていると思う。取り敢えず食料品をキッチンに置くと毛布を見つけ出してきて彼の肩にかけると「…で、どういう事なんだ? 僕が留守の間に何があった?」と、問いかけて)

( / いえいえ〜、ホームズくんの活躍とても素晴らしかったです!一読者として楽しませていただきました、ありがとうございました!
日常ロルもありがとうございます。繋げやすくて助かります!
そうですね、なんだかんだで忙しくてこの二人は甘い雰囲気になる事が少ないですしね〜。恐らくこの後バレンタインでワトソンがデレるかと思います!笑
かしこまりました〜ではこちらの背後会話は蹴っていただいて構いませんので!)

  • No.126 by アルバート・ペンバートン  2017-02-14 10:10:13 



( 口から白い煙を吐き出していると背後から自分の名前を呼ぶ彼の声がした。迅速な行動で毛布を掛けてくれた彼を虚ろな目で見つめると引き攣った笑顔を浮かべた。どうやら自分を叱っているようだが、言葉の内容がさっぱりで頭に入ってこなかった。代わりに相変わらず焦点の合わない目と無理やり口角を上げたような不自然な笑みで彼の方に顔を向けた。「…ああワトソン。君は本当にいい助手だよ。誰よりも誠実で気遣いができて家庭的だ…愛してる…世界の誰よりも…私の味方でいてくれるのは君だけだ…あれ、君 目が3つ…いや4つあるぞ」毛布を頭から被って芋虫のようになりながら彼を見つめた。まだ酔いが残っている為か饒舌になっている。言動も支離滅裂で意味不明だ。再び襲ってきた頭痛に呻きながらうずくまってしまうとか細い声で何があったのか、という質問にぽつりぽつりと話し始める。「1年間慎重に慎重に大切に続けてきた研究が…昨日の実験のお陰で全て…パーになってしまった!まるで悪夢を見ているかのようだよ。…ああ、さよなら私のコガネムシ。さよなら私のM0-001…」段々涙声になっていくと次第に語尾が萎んでいった。毛布の中から少しだけ顔を出すと涙目になって何かを訴えかけているかのような悲痛な表情でまた話し出す。「論文だってもうすぐ完成するはずだったんだ…ほら、そこのフラスコの横にある…あれ、無いぞ……そうだ、昨日自分で暖炉の中に…」自分の発言が自分の首を絞めているという事に気がつかないまま、また落ち込んで再び毛布を被り直して芋虫状態になってしまい。今日が何の日であるのかも自暴自棄になっているせいか全く気がついていない様子で )

  • No.127 by 雪彦・H・芳賀  2017-02-14 13:58:25 


( 実験するなら片付けまできちんとやれとか、でもどうせ結局片付けるのは僕なんだからもうちょっとコンパクトに実験してくれとか、なんでそんな薄着なんだもっと自分の身体を大事にしろ、とか。言いかけていた文句が全てホームズの予想外の言葉で引っ込んでしまった。「なっ… ど、どうしたんだよ急に」不意をつかれてどきりと心臓が跳ね上がって。“愛してる” だって!? いや知ってはいるが、改めて言われるとこんな幸せな事は無い。しかしホームズの言動の異変に気がつくと彼の隣にしゃがみこみ。「ホームズ、もしかして君酔ってる? …おい冗談だろ、この酒瓶全部君が空にしたのか」そこらに転がっている酒瓶のうち一本を手にとって見てみると決して弱い酒ではない。呻いている様子から飲み過ぎのせいで具合が悪いのだろう。一体またなんでこんな真似を? そう疑問に思っていると彼はぽつりぽつりと答えてくれた。
「なるほど。つまり君は大事な実験に失敗してやけ酒してたんだな」ちらと暖炉の中を見ると数時間前には論文だったであろう紙の束らしき黒い塊が見えた。再び毛布を被り芋虫状態になってしまった探偵の背中をよしよしとさする。彼は酷く落ち込んでいるようだ。一年も費やした研究なのだから当然か。「ホームズ、きっと君は今日が最悪な日だと思っているだろうね。でも、もしかしたらだけど少しはましになるかもしれないよ」何かを思いついた様にそう言うと立ち上がってキッチンへ。そうして赤い包装紙に包まれたチョコレート箱を持って戻ってくると彼の前に座ってその箱を置いて。

“My dear Albert, I’ve never felt that before. I’m just exactly where I want to be. From your Valentine.”

バレンタイン・カードには走り書きで書いた遠回しで少し曖昧な、だけど救いようのないくらい突き抜けて真っ直ぐな愛の言葉。僕らの関係は難しい。親友でルームメイトで助手と探偵でお互い惹かれあっていて大切で、…つまり一言では表現しきれない。だけど差出人の "Valentine" の文字にはこれだけははっきりしている、という自分なりの自覚と決意がこもっていた。こんなイベントでもなければ改めて自覚するとこともなかったかもしれない。「僕は君が落ち込んでいる姿は見たくない。…もしかすると甘いチョコレートなら君を元気付けられるかもしれないね」少し照れた表情で最愛の人に微笑みかけて。)

  • No.128 by アルバート・ペンバートン  2017-02-14 17:23:14 



( 突如としてコツン、と自分の目の前に何かが置かれた。気になってひょいと顔を覗かせるとそれは赤くて小さくてメッセージカード付きの可愛らしい箱だった。驚いて暫くその箱を見つめた。そして数十秒後その箱の正体が何なのか理解すると、先程までの落ち込みようから打って変わってぱああっという効果音がお似合いなほど顔を明るくさせた。「え、君、これ、あれだろう?…本当に?貰っていいのかい?」まるで子供のように無邪気に笑ってみせると箱を大事そうに受け取って、堪らず彼を抱き寄せる。彼は変わらず温かくて清潔でいい匂いがする。ぎゅっと抱きしめながら彼の背中越しにその赤い箱を見つめた。「わざわざメッセージカードまで付けてくれるなんて本当に君は几帳面だな。でもそういう所が君らしくて私は好きなんだけどね。ありがとう、とっても嬉しいよ。」突然の出来事に一瞬で酔いが冷めたようで、いつもの調子で話し出す。こんな時だから、とお礼のつもりかのように愛の言葉も交えた。彼と知り合う前は愛なんて本当にあるのかと疑っていたし、結婚だって人生の墓場だと思っていたし、クリスマスなんてただの祭り、ついでに言えばバレンタインなんてなぜチョコを渡すのにキャーキャーと騒いでいるのか理解できなかった。然し今、自分でも驚く程になぜそんな事になるのか理解していた。というより、深く実感している。それも全部彼が教えてくれたことだ。ふと抱きしめていた彼から少し離れて顔を見つめると若干緊張した面持ちでぽつりと言う。「ユキヒコ。実は…私も昨日…君のためにとチョコを用意したんだ。だがそのー…あー、実験の煙がかかって…」そう言いながら立ち上がって机の引き出しの奥にしまっておいた、__元は綺麗なワインレッドだったであろう__煤のついた黒く細長い、くすんでしまった金色の飾りがある箱を取り出してはすぐに自分の背中に隠して彼に向かってバツが悪そうに苦笑いし )

  • No.129 by 雪彦・H・芳賀  2017-02-15 01:44:12 

( 彼に抱きしめられるとパイプの馨しい煙の香りがした。彼の真っ直ぐな心と言葉に胸のあたりがぽかぽかと暖かくなる。「喜んでもらえてなによりだ……ちょっと待て君、酔いからさめてきてないか? 参ったな、君が泥酔してたら照れずに渡せると思ったんだけど。…なんてね、どうもそれは無理らしいね」

バツが悪そうにぽつりと零した彼の言葉に自分の耳を疑った。「信じられない! 君が、僕に?」目を丸くして彼を見る。彼はこういう世の中のイベントに意義を見出せないタイプだと思っていた。必然的に一方通行になるだろうな、と。「駄目だな、自惚れてしまいそうだ。…それにこんなのは本当に幸せすぎるよ。」ぷい、と顔を逸らして頬が緩んでしまうのをどうにか堪えようとして。嬉しい気持ちがどうにも誤魔化せなくて立ち上がると緩慢な動作で彼に歩み寄る。「で、実験の煙で燻されたのか? はは、その方が君らしいね。ありがとう。」そっと彼の肩に掌をあてて、シャツの下の包帯の感触を確かめる。危うく失いかけたもの。子どものように無邪気な笑顔やくるくるの柔らかい栗色の髪、…会話を交わしていなくともフラットにいる時にはいつも気がつけば視界の端で彼を追いかけてしまう。非常に厄介な恋をしてしまった。今まではハッピーならそれでよかった。苦しかったり辛ければ一言さよならを告げればいい。ただそれだけ。だけど彼は違う。身を焦がすような気怠い苦しみでさえ愛しく思うのだ。肩に触れた手をついと滑らせて頬に触れて。「可笑しいな、幸せで堪らないのに胸が苦しいなんてさ。僕をこんな気持ちにさせるのは後にも先にも君だけだと思う。君は本当に特別なんだよ。本当に。」慈しむように彼を見つめるとにっ、と泣き笑いのように微笑んで。)

  • No.130 by アルバート・ペンバートン  2017-02-15 10:44:23 



( 信じられない、と彼は目を丸くして驚いていた。彼が驚くのは当然だろう。何しろ自分ですら自身の行動に驚いているのだから。あまりの驚きように実は迷惑だったのかもしれないと一瞬不安な気持ちが強まったが、それは間違いなのだとすぐに気がつく。彼は幸せすぎる、と言った。そんな彼の心からの思いを聞いてしまったかのような、なんだか照れくさい気持ちになると思わず顔を下に向けて頬がみるみるうちに緩んでいくのを許す他なかった。君らしい、なんて言って笑ってもらえるとは思ってなかった。ガッカリされると思っていたものだから彼の優しさに改めて感動させられた。そして自分は彼のそんな優しさに心底惚れているのだとはっきりと自覚したのだ。恋など今まで一度もした事がなかった自分には彼が最初で最後の人だろう。泣き笑いのような、儚いような、美しい微笑みを浮かべる愛おしい彼の顔を見つめた。ドキドキして胸が苦しくなって、そんな慣れない鼓動に耐えられなくて思わず彼の胸元に頭をポフ、と預けた。「…それ以上言われると、困る。」何とか絞り出して言った精一杯の言葉。態勢的に背中に隠しているチョコの箱はもう彼からは丸見えだろう。そんな事にも気がつかないくらい目の前の彼の事で一杯だった。「ユキヒコ、私も君と同じだよ。幸せで堪らないし、今物凄く心臓が働き者だし…私には、君しかいない。君が全てなんだ。」この煩い鼓動を彼に聞かれてやしないか、とか。身体がじわじわと熱くなっているのを知られてやしないか、とか。頬が赤いとか泣きそうだとか。全部、全部。想いが全て身体に出るなんて知らなかった。こんなに苦しくなるなんて知らなかった。そんな苦しさも心地よくて、愛おしく感じるなんて。知らなかった。想いを口にするとなんだかこの大きな大きな気持ちが伝わる気がした。「…あんまり、包装紙の部分は見ないでくれ。出来ればすぐに破いてほしい…でないと罪悪感でどうにかなりそうだ」そう言ってゆっくり彼の胸もとから頭を上げて再びバツが悪そうに笑みを浮かべると、背中に隠していた細長い箱を彼に差し出して )


( / 甘々な雰囲気の中少しだけ背後から失礼致します…!
再び申し訳ないのですが、また明日から背後が忙しい期間に入りそうで、暫く来れないかもしれませんという連絡を…!今日はまだ大丈夫なんですが…本当に申し訳ないです…泣泣 時間が空きましたらすぐにこちらへ帰って参りますので!!)


  • No.131 by 雪彦・H・芳賀  2017-02-16 00:22:18 

( 彼が自分の胸に頭を預けた。彼が背中に隠したチョコレートの箱は確かに煤だらけだったがどんなに美しく高価な贈りものよりも嬉しいのだ。その言葉の1つ1つに胸が苦しくなる。こんなに幸せでこんなに苦しい気持ちは彼と出会わなければ知ることはなかっただろう。彼がどんな顔をしてチョコレートを買いに行ったのだろうとか、綺麗な包装紙が煤だらけになったときのがっかりしたであろう様子だとか、なんとなく眼に浮かぶようで思わず微笑んで。“私には、君しかいない。君が全てなんだ” 彼の言葉は甘くて切ない。いいや違うよアルバート、と心の中で彼に言う。君を愛する人は僕だけじゃないんだ。僕は君のように特別じゃないから、僕の代わりはいくらでもいる。だから君には僕しかいないなんて事はないんだよ、と声にならない心の声がそう囁く。しかしそれを言葉にしないのはその事に気付いてほしくないという自分勝手な暗い感情のせいだ。もしいつか彼が気付いてしまったとしても、この幸せがほんの刹那の間だったとしても。「…ああ。じゃあ全部あげるよ。僕の心も身体も時間も全て君にやる。だから大丈夫だよ。何も心配することなんてないんだ。」繊細なガラス細工でも扱うみたいにそっと抱きしめて髪にキスをして。
バツの悪そうな彼の微笑み。すぐに破ってくれ、なんて。愛おしくて思わず笑ってしまって。「…ふふ。ああいや、笑ってごめん。君が気に病む必要なんて全くないのに。君が用意してくれたって事が重要なんだからね。本当にありがとう。嬉しいよ。」箱を受け取ると喜びを噛みしめるようにお礼を言い。「さあ珈琲を淹れてくるよ。今日だけは掃除は後回しだな。バートンさんに見つからなければ良いんだけどね。この部屋の有様じゃ卒倒されかねないな」悪戯っぽくにやっと笑ってみせて。)


(/ なんと!それはしばらく寂しくなりますね(*´-`) こちらは次の事件の案でも練りながらのんびりお待ちしておりますので、気兼ねなくそちらに集中してきてくださいね。 どうぞご安心を、留守番はお任せ下さい!笑 またお会いできるのを楽しみにお待ちしております!)

  • No.132 by アルバート・ペンバートン  2017-02-24 19:53:19 



( 今にも心臓が破裂しそうだ、なんていうと大袈裟に聞こえるだろうか。ふとそんな事を思って火照る頬を何とか冷まそうとしながら心の中で密かに笑った。どうにも自分は恋愛においてはマイナス思考の人間のようで、彼がいつか自分の元から離れていくことを考えると今度はひやりと、不安そうに心臓が脈打ち始めた。今まで経験したことのない、幸せな時間。彼は自分と同じ、幸せを感じているだろうか。頭上から掛けられる彼の甘く優しい言葉。"心配なんていらない" 彼はそう言って自分の髪に口づけをした。その瞬間に不安な気持ちがかき消されるように温かなものが広がった。恋というのは不思議なものだ。急に不安になったり嬉しくなったり。常に心が不安定だ。でもその不安定さが楽しくて面白くて刺激的で、とても愛おしい。「…それは本当か?私に君が言ったもの全てをくれるなら、君を実験に一生付き合わせるし、何処に起きた事件にだって無理やり連れていくし…寂しくならないようにずっと傍に居てもらうことになるけど、それでも私にくれるのか?」頭を上げて彼の瞳を見つめる。まだ鼓動は煩かった。弱々しく微笑みを浮かべて、そっと自分を抱きしめる彼に身を預けた。 突然笑い始めた彼に驚きつつムッとした顔を浮かべる。そこにちょっとした照れを隠しながら。「…?チョコが重要ではないのか?…うーん、要は気持ちの方が重要視されるということかな」今更ながら彼の言葉に漸く合点がいったようで、思わずぽんっと手と手を合わせた。それにしても素直に喜ばれるとこちらも何だか嬉しい気持ちになった。"バレンタインも悪くないな。"と興味の無かったイベントにも少し関心を持つことができて。新たな進歩である。「ん、ありがとう。なら珈琲と共に君からのチョコもいただこうかな。」そう言ってふ、と目を細めて笑う。彼が悪戯っぽく笑うのを見るとつられて自分もニヤリと笑い。「それどころかバートン夫人は私をアパートから追い出しにかかるだろうね。」怒ると怖い夫人の事を脳裏に浮かべながらクスリと笑って )


( / 長らくお待たせ致しました!!只今戻りましたー!
温かいお言葉ありがたき幸せでございます…!
なんとお優しいお方なんでしょう…!もしまだ居られましたら私はいつでも此処におりますので、その際はまた宜しくお願い致します! )

  • No.133 by 雪彦・H・芳賀  2017-02-25 07:56:31 


……あー、うん、勿論だ。薬は困るけどな。
( いつかの事を思い出して苦く笑い。しかしああいう事でもなければ一生この想いは秘めたままだっただろうから、あまり文句も言えない。実際、ホームズのしている実験には毎回興味をひかれてしまうのだ。「助手は僕なんだろ? なら言われなくたって君が事件で出掛ける時にはついて行くよ。メモを取ったり調査を手伝ったり、何より君が無茶しないように見てなきゃいけないし。君は寂しいって思う暇もないだろうな」どこか少し得意げにふふ、と笑ってそう言って。きっとアルバートは知らないだろう。僕がアルバートにどれだけ救われている事か。彼には僕が必要なんだという自負(但しこれは主に生活能力の点においてだが)はあるものの、本当の意味では僕の方が彼を必要としている。“君の居ない人生なんてなんの意味もないんだ” …なんて、そんな事は素面では本人に面と向かっては言えそうもないが。
「ああ、いいよ。それでも全部やる。だから、どんな事があっても生きてこのフラットに帰ってくるって約束してくれないかな。」予感のようなものが常にあった。そしてそれはこの前の悲しい事件の時に確信に変わった。アルバートは窮地に立たされた時、自らの命を賭す事すら厭わない危うさがある。自分のこの言葉がどれだけ彼を引き留められるのかは分からない。…恐らくあまり効果は無いだろう。声のトーンを落としてゆっくり語りかけるように囁いたのは不安を悟られまいとしたためで。煩い心臓の鼓動と言葉の端に潜む不安が相手に見破られない事を祈って。

「うん、そういう事なんじゃないかな。何より気持ちが重要なんだ」双眸を細めて微笑んで。「はは、それは困るな。僕とルームシェアできる人なんてロンドン中探しても君くらいなものだよ」笑いながら手際よく珈琲を淹れると彼にマグカップを一つ手渡して。ソファに腰掛けて丁寧に包装紙を剥がし、蓋をあければお行儀よく並んだ綺麗なチョコレートに目を輝かせて。一つ摘んで口に含むと甘くて優しい味がした。「美味しいよ、ありがとう。…なあ、ところで君の中で心境の変化でもあったのか? だって君はバレンタインなんて気にも留めないタイプだったはずだろ。僕は都合よく解釈してしまうから僕が君にそうさせたんだって、そう勘違いしてしまう。訂正するなら今の内だよ」と、問いかけて。思い返してみれば彼はわりと好意をもたれる事も少なくないのだ。)


(/ おかえりなさいませ! もちろん居りますよ! 優しいだなんてそんな、お互い様の事ですからね。笑 是非引き続きよろしくお願いいたします!)

  • No.134 by アルバート・ペンバートン  2017-02-26 11:03:18 



( 苦笑いを浮かべて"薬は困る"と言われては、少し押し黙ってから"ああ、あの時のことを言っているのか"といつの日か自分が彼に惚れ薬なるものを飲ませてしまった記憶が蘇ってきてはこちらも思わず苦笑い。彼の言葉は不思議と心を落ち着かせてくれる。何時からそうなるようになったのか、気がつけば彼からの優しい言葉を求めていた。ふ、と目を細めて笑いかけポリポリと照れくさそうに頬を指で掻いた。「それなら安心だな。実に優秀な助手が傍に居てくれて私は心強いよ。」"寂しいなんて思う暇もない"そう言ってくれる事が素直に嬉しくて頬が緩んだ。「…もう君を不安にさせるようなことはしないさ。」そう言って彼に向かって微笑みかけるものの、本当に約束できるだろうかと内心自問自答していた。目の前で犯人がいれば恐らく自分は彼との約束をいとも簡単に破ってしまうだろう。約束をしたところで、彼のいない所では銃弾だってまた浴びる覚悟すらあった。でも彼を裏切りたくはない。そんな迷いが生まれている。だから"約束する"なんてはっきり言えなかった。彼の心の不安に気づかず、こちらもまた自分の中の不安と迷いを隠すように笑みを浮かべるのだった。
「んー、理解できたようで出来てないような…ま、君がそう言うのなら正しいのかもしれないな。」単純なのか複雑なのかわからない、自分には理解し難かった"恋愛においての心理"にまだ悩みつつも彼の言うことなら、と自分を納得させることにした。椅子に腰かけながら彼の言った言葉を聞いてこちらもクス、と笑った。「その言葉、そのまま返すよ。私のような人間と一緒に住めるのは君くらいだろうね。」冗談っぽく笑いを含んだ声で言いながら彼から貰った可愛らしい箱をテーブルに置いた。包装紙をいつもより丁寧に剥がそうと慎重に手にするとゆっくり剥がしていく。が、途中で"ベリッ"なんて音がすると汚く剥がれてしまって思わず「あ。」と声が出て。少し申し訳なさそうな顔になるととりあえず全て剥がして箱の蓋を開けた。一口サイズの可愛らしいチョコが入っている。一粒摘んで食べると口の中でほろ苦く、そして後から程よい甘さが広がっていった。「うむ、私好みの甘さのチョコだ。さすがワトソンくん。」なんてお礼を言いつつも冗談めかして。「ん…まぁ多少の変化はあったかもしれない。いや、この前君が午前の非常勤で出かけていた時に私も外へ出たんだ。久しぶりにね。そしたら何故か街が…チョコだらけで…2月14日という日付を思い出して、気がついたら買っていたんだよ。…君の、その…喜ぶ姿が見たくて。」最後は少し照れくさくなって目を逸らしながらそう言った。「君を好きになってからだ。他人の為に何かしようと積極的になったのは。」照れ隠しにチョコをもう一粒口に入れてから彼を見つめて )


( / ただいまです!ああ良かったです!ありがとうございます!こちらこそです!! )

  • No.135 by 雪彦・H・芳賀  2017-02-26 19:04:44 

( 彼は微笑んで “不安にさせるようなことはしない” と言った。自分はただ、その言葉に縋るほかなく。細い一本の糸のような心もとない言葉でも大切にしたくて「うん、ありがとう」と微笑み。
包み紙を開ける彼をにこにこと眺める。べりっという音ともに包み紙が破れると彼は申し訳なさそうな表情を浮かべて。その様子が愛おしく、思わずふふと笑いそうになるがどうにか噛み殺して。「……そうか」あまりの衝撃に口から出たのはそのたった一言だけで。数秒固まって彼を見つめていたが不意にぱっと顔を染めて視線を逸らし。「自分で聞いておいておかしな話だけど、そんな事言われたらどんな顔して君を見たらいいのか分からなくなるな。凄く嬉しくて如何にかなりそうだよ。君は僕をこんなに幸せにして一体どうするつもりなんだ」幸福感で胸がいっぱいで頬が熱を持つのを抑えられなかった。せめてもの抵抗に、む、と口を一文字に結んで気恥ずかしさと嬉しさを隠そうと彼を睨んで。こほん、と照れを誤魔化すように咳払いをすると医者らしいきっちりとした口調で相手に問いかける。「…ホームズ、酔いはもうすっかりさめたのか。気分は悪くないか?」今朝から心臓と心が忙しく働いていたので忘れかけていたが腰掛けていると夜勤明けの気だるい眠気と疲れが襲ってきて。睡眠欲に身を委ねてクッションを抱えるとソファに深く沈み込み。ひとつ欠伸をすると思考力の鈍ってきた頭で“ベッドに移動しなければ”と思いながらも重たい身体は動かなかった。「僕は眠くなってきたよ…、ちょっとだけひと眠り…君も少しは眠ったらどうだい。睡眠は人間の基本だぞ…」うつらうつらと半分眠りの世界に片脚をつっこみながらそう言って目を瞑り「僕も…君を好きになって変わったんだ。心配性になった」冗談か本気か分からない事をさりげなくぼそりと言うが眠たげな声はまだ完全に眠ってはおらず「まあそれは半分冗談だけど…愛を知ったような気がするんだ。今までの恋は一時の幸福は過ぎるもので冷めれば別れが来ることが前提だった。君ともいつかは別れはくるかもしれないし、君の方が冷めて何処かへ行ってしまうかもしれないけどそれは大したことじゃない。何があろうとも揺らがない愛を僕は初めて知ったんだ…」夢うつつの不明瞭でゆっくりとした発音。しかしはっきり起きている時には気づかなかった本心により近い気がした )

( /はい!! 実は次の事件の大まかな流れをざっくり考えておりまして、一通りまとまりましたのでそちらも投下しますね。長くなりますのでこのレスとは分けさせていただきます。連投失礼します!)

  • No.136 by 医者背後  2017-02-26 19:06:48 

( / 事の発端はパブリックスクールの学校長の突然死と旧友の淡い恋心だった。学校長はある日突然不審な死を遂げる。そして彼の死後、彼が学校の金を不正に着服していた事、そしてその巨額の金が跡形もなく消えている事が判明する。一大スキャンダルが世に知れ渡る事を恐れた学校側は学校長の死因は心臓発作であると公表し着服事件を揉み消してしまった。
一方でホームズの旧友は1人の教師と恋仲だった。実はこの女教師は学校長の愛人で心臓発作に見せかけて学校長を殺害、消えた着服金は彼女の手中にあった。そしてホームズはその事に気付いてしまう。ホームズが旧友と教師に真相を突きつけた数日後、教師の礫死体が発見される。頭部の損傷が激しく断定は出来ないものの服装と持ち物から教師本人である事と飛び込み自殺であるらしい事が警察によって結論づけられた。旧友はホームズを激しく責め立て、以後二人は絶縁状態となる。

時が流れて現在、ホームズの元に差出人不明の手紙が届く。手紙に書かれた謎を解くとまた新たな手紙が届いた。やがてホームズは差出人が旧友である事を突き止める。最後に届いた手紙は『自分は病床にふせっていて動けないからどうか代わりに彼女の墓参りに行ってほしい』という内容だった。

しかし実は教師は死んでおらず、教師とされた礫死体は彼女の工作によるものだった。


以上がざっくりとした流れの案です! あくまで案ですので主様のご意見を是非お伺いしたいと思っております。その後の流れは旧友と教師を再会させるもよし、旧友が“会わない。生きていただけで充分”と決意する終わりかたもよし、可能性は無限大ですね!笑 教師をどの程度悪女にするかにもよるかな、と思います…)

  • No.137 by 匿名さん  2017-03-22 00:30:50 


(/もうすぐ春がきますね!いかがお過ごしでしょうか。たったひと冬の間でしたが主様とのやりとりは充実していてとても楽しく、心に残っています。しばらくお見えにならなかったので、本音を言えば何かあったのだろうかと少々心配です。どうかどこかで元気に過ごしていらっしゃいますように。
このトピは長文でしかもいろいろ考えながら、というトピなので(それが魅力でもありますが)主様の負担も少なくなかったかと思います。それでも100レス以上もやりとりできたことは幸いでした。いつかまたどこかでお会いできたらとても嬉しいです。もちろん、いつだってここに帰ってきてくださっても良いんですよ!笑
それでは最後に、ありがとうございました。本当に本当に楽しかったです( ´ ▽ ` ) )

  • No.138 by 匿名探偵  2018-05-28 01:51:24 

( お久しぶりです、まずは謝罪をさせてください。
本当に申し訳ないです!ごめんなさい!突然消えるなんて本当の本当に最低なことをしました…こんなに素晴らしくて素敵なお相手様に会えることなんてそうそうある事ではないのに、私はそれを自ら手放してしまったことを後悔しなかった日はありません。
実は今日、このスレの存在がどうなっているのかとても気になり再び訪れた身でございます。
初めから最後まで全て読みました。懐かしくて、とても作り込まれていて、こんなに素晴らしい世界観を完璧に作れていたのはお相手様である貴方様が居たからこそなのだということを、一年越しにようやく理解することができました。
もう長い月日が経ちましたね。
貴方様がこのスレに来ることはないだろうと思っております。
ですが、どうか言わせてくれませんか?
貴方ほど素晴らしいお相手様に会ったことは今までありませんでした。そしてこれからも貴方ほどの人に会えることはないでしょう。
ありがとうございました。
本当に感謝しきれません。
素敵な思い出をありがとうございます。
許されるなら、もう一度このスレを…なんて、ワガママを言える身ではありませんので、せめてどうかお元気で。
私なんかよりもっともっと誠実で素晴らしいお相手様に貴方が会えることを心から願っております。
そして、理想のワトソンをありがとう。
とても楽しかったです。
ああ、本当に…自分から手放しておきながら未練がましいですよね。申し訳ないです。
ここでこのスレを終わらせてしまった自分が憎らしい。
今更寂しく思うなんて、おこがましいですよね。
すいません。
それでは、お元気で。
本当に本当にありがとうございました!! )

  • No.139 by 元助手  2018-05-29 18:41:17 

(/ 主様、お久しぶりです。久しぶりの更新通知メールに目を疑いました。
早いものでもう一年以上も経つのですね。随分昔の事のような、それでいてついこの前の事のような不思議な気分です。私は随分長い間、このトピックの事を忘れられずにいました。メッセージを残してくださったのは、きっと主様にとってもこのトピックがどこか心に残るものだったからなのでしょう。主様にとってもそうである事をとても嬉しく思います。
途切れてしまったのは決して主様のせいではなくて、そうなるべくしてそうなったのだと思います。別れ自体は悲しい事かもしれません。しかしいつか必ず起こる事がたまたまそのタイミングで起こっただけの、たったそれだけの事なのだと思うのです。
後悔も謝罪も、する必要は全くありません。これは私の我儘ですが主様には楽しい素敵な思い出だけを持っていてほしいのです。主様が無事に元気でいてくださっただけでもう本当に十分です。ですからどうかお気に留められませんよう。)

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