波が足を擽る、冷たい水が心地良い。 月明かりは世界を薄暗く照らす。 星は空に散らばり、宇宙を照らす。 一際輝く青い星は、赤い恒星に優しく暖められる。 奇跡としか言い様のない世界。 そんな世界のお話。
「………痛い」 頭に鋭い痛みが走る、何かにぶつけたためか、それとも別の原因があるのか。それは、“今のあなたには”分からないだろう。 … …… ……… ………… …………… 砂浜に少女が打ち上げられたというニュースが流れる。 「……他愛もない話だ」 あなたも同じように浮かんできた人なのだから。