貴方と本の出逢い

貴方と本の出逢い

風人  2016-04-04 04:41:02 
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古典文学、ライトノベル、ノベライズ、ベストセラーあるいはあまり人に多く知られてない本などあると思います。
あなたが本を読むきっかけや感動した一冊、人生を変えた本などをご紹介ください。
ただし漫画はご遠慮ください×。

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  • No.518 by 風人  2018-02-11 09:06:00 

小説『サイボーグ009 完結編』を読んでから人生を考えるきっかけに少しはなってる。
生きてる意味はわかりにくいし掴みにくい。
肉体という器の中にはいくつもの善悪や欲望、悩み、葛藤、気持ちや感情がある。
作品のラストでジョーは悪魔に仕立てあげられた者たちにも同情や共感を示すくだり。
たしかに別次元の惑星で“悪”や“悪魔”だったかもしれないけど“神”や“天使”により流刑地である青い星地球に“神”や“天使”と共に肉体という器で寿命を迎える。が、悪の魂は光の星へ還ることはかなわず地球に残るか再び転生し繰り返す。
善悪の狭間についてラストへ向かう物語は考えさせられる。
善き心が強ければ善き人に、悪しき心に負ければ屈したら悪しきままに。
002・ジェットから009・ジョーまでの各々の章で触れた人物たちもまた善き人であり悪しき人でもあった。
最終巻でとりあえず神との戦いを終えた00サイボーグたちに平和や安息の日々はおとずれなく彼らの穏やかな平らな日々は日々ネットやマスコミに晒される現実のなか増幅していく彼らの内にも潜む悪しき心。
このくだりもまたこわい展開だけど00サイボーグたちはサイボーグではあるが心や気持ちは人間のそれと変わらない等身大であると示している。
彼らがかつて敵としていた「ブラックゴースト(黒い幽霊団)」などに屈しなかったのは各々がひとりの人間であるという存在。
9人がそれぞれの欠点を補い短所さえ認めあいギルモア博士を“父”としひとつの集団。
生まれた国や生い立ちはちがえど互いに認めあう存在。
ひとつにある種集約されている感はある。

  • No.519 by 風人  2018-02-11 16:29:52 

生前の石ノ森章太郎先生が『サイボーグ009』において『天使編』『神々との闘い編』で悔いを残すように他の作家も苦悩されるんでしょうか。
漫画家では永井豪先生はたびたび『マジンガーZ』を時代ごとに作り替え挑戦するも『マジン・サーガ』『Zマジンガー』などいずれも消化しきったとは表現しづらいと思う。
今度の映画『マジンガーZ INFINTY』においてもどの程度永井豪先生自身は満足したか。
ある意味『マジンガーZ』は永井豪先生自身が満足し得るところまで辿り着かない作品かもしれませんね。
ひとつの作品で究極や完全完璧に近くそれに至る作品もありまたその都度、時代ごとに生まれ変わる作品もある。

  • No.520 by 風人  2018-02-12 05:32:11 

小説『サイボーグ009 完結編 GOD’S WAR conclution』で00サイボーグたちにコンタクトする“神”あるいは“悪魔”彼らが口にするかつて倒した者たちは「悪だったか?」という問いかけ。
ブラックゴースト(黒い幽霊団)たちは便宜上悪の側ではあろう。
だけど彼らに作られた0010以降のサイボーグたちのなかにはわかりあえた者たちもいる。
いちがいに“悪”とはいえない者たちもいたのは事実。
またギルモア博士のように良心に目覚める科学者などもいたでしょう。
だけど『完結編』ではかつて倒した敵たちについては断片的にしか語られないためにこれについては堂々巡りになる。
ブラックゴーストは人の欲望そのものであり人が欲望を求める限りは限りない形で存在する。
『完結編』のラストのくだりで悪しきおこないをする人間もいるが、善きおこないをするあるいはしようとする人間たちまで淘汰しようとするのは正しいか否か。
悪人もいるが世の中の大半は基本的に善人でもあろう。
善悪のバランスで世界は成り立っているが、“神”の身勝手で淘汰されていいのかという最後の決断。
『完結編』ではジョーとフランソワーズの愛の形に集約されるのはある意味古典名作ぽいが、愛以外に表現しうる存在がないのもひとつの形。

  • No.521 by 風人  2018-02-13 20:17:15 

小説『人造人間キカイダー THE Novel』は劇中に『サイボーグ009』が出てくるのはともかくヒロイン光明寺ミツコが『ときめきメモリアル girls side』にハマッてる描写がおもしろい。
これはキカイダー=ジローがアンドロイドであり非人間的存在と描写演出されてることの現実との対比を兼ねている。
『ときめきメモリアル girls side』の男性キャラとジローは同一にならぶ存在。
アンドロイドが人間になれるか否かを問うテーマは人工知能を持つ被造物が人間にどれだけ近づけるかを。
現実世界において人工知能もロボット開発技術も進んでるからいつかはあり得ないことではない。
『キカイダー THE Novel』のキカイダー=ジローは戦闘型と医療型のロボットの左右結合タイプということにもロボットの在るべき未来が感じられ皮肉でもある。

  • No.522 by 風人  2018-02-14 13:36:15 

『人造人間キカイダー THE Novel』はビジンダー=マリも出てくるけど直接キカイダー=ジローとの対峙は少ない。
その辺は惜しいところ。
だけど『キカイダー』らしさは逃避行。
カードデータの改竄やNシステムを誤魔化すところはいかにも現代的。
光明寺博士は他科学者と共に逃げようとするが結局は捕まってしまう。
服部探偵がこの人物は三枚目(笑)。
だけどこの人がいないと『キカイダー』の人物たちは動きようがない。特にジローやミツコたち。
『Novel』ではたいして遠くに逃げてないのは作風上しかたない。
小説『サイボーグ009 完結編』が少しずつ世界観が多くなるのに『キカイダー THE Novel』はあくまで機械であるジローがいかに人間に近くなれミツコが架空のゲームキャラから離れいかに人間や女性として成長できるかということ。
『009 完結編』がマクロな方向に向かうとしたら『キカイダー THE Novel』は人間の内面、機械や人造人間の精神世界のミクロというところ。

  • No.523 by 風人  2018-02-15 06:37:13 

小説『キカイダー THE Novel』はところどころ人間側と人造人間側の対比がある。
気持ちだったり治療の有無や創造主と被造物であるちがい。
キカイダーとミツコ、マリ=ビジンダーとミツコ、サブロー=ハカイダーとミツコなど。
物語の中心にいるのはこの作品ではミツコ。
ジロー=キカイダーは彼女を通し彼女から服部探偵やダークから逃げてきた科学者たちからジローは戦いを通し人間を学ぶ。
キカイダーの姿を本当の姿と自覚しグレイサイキングやアンドロイドマンをはじめ同族殺しの道を歩んでしまう。
ミツコたちを守るためとはいえダークやギルに反旗を翻す。

  • No.524 by 風人  2018-02-18 16:19:19 

『こちら県庁おもてなし課』再読中。
公務員が融通を利かさないところをずばずば指摘する前半は痛快。
「名刺が名を刺す」という有川浩さんの表現は絶妙。
序章の高知県にパンダ誘致はフィクションでしょうけどわかりやすい喩え。だけど市内のど真ん中に動物園はいざ動物が放たれたら危険な指摘は正しいこと。
ところどころに現実的な指摘があって有川浩さんは切り込んでいく。

  • No.525 by 風人  2018-02-21 05:40:35 

有川浩先生の『県庁おもてなし課』は話の展開がいい。
主人公たちが知らずに身に付いた公務員お役所体質を地域活性化のために自覚し民間の人達の力を積極的に借りていく。
だけど地域活性化で人手不足があることも自覚していく。
近年の地方や地域活性化、地産地消などに通じるモノは作品にいくらでもある。

  • No.526 by 風人  2018-02-21 14:08:56 

『こちら県庁おもてなし課』劇中貢献してくれた清遠氏を癒着だなんだといちゃもんつけて使い捨てに県庁のやり方には憤る。
必然的に組織に人が所属する以上は過去の古傷はいくらでもある。
組織の中には誰かが関わることでおもしろくない人がいるのもまた現実。
清遠氏はとりあえずプロジェクトから外れた形になるがおもてなし課と関係がなくなるわけではなく主人公掛川たちにとりあえず託す。
語られる清遠氏と佐和たちの過去。
この辺はまた考えさせられる場面。

  • No.527 by 風人  2018-02-23 05:32:58 

アニゴジの前章にあたる小説『GODZILLA 怪獣黙示録』。
ゴジラをはじめとする怪獣たちに蹂躙される未来世界。
ゴジラは初代ゴジラに準じた大戸島の伝説はありながらも脅威を誇る。
各怪獣たちもオリジナル設定に基づきながらアレンジが加わりオリジナルを上回る設定。
だけど『怪獣黙示録』の世界観の人類は愚か、怪獣という脅威があるにも関わらず世界各国の利権や覇権を巡り互いに滅びの一途へ辿りかけるという。
この時点なら物語は警鐘で終わるかもしれないが怪獣に対してなす術があまりなさすぎ。
そこへ異星人が手を差し伸べてから物語は再び動き出す。
まだ途中なので最後まで読めてません。

  • No.529 by 風人  2018-02-23 10:06:54 

『GODZILLA 怪獣黙示録』英雄視される者、人類に手を差し伸べた異星人を敵と言う者。
この辺は様々。
医療小説『桜宮サーガ』シリーズの『田口白鳥シリーズ』の田口先生も物語が進むにつれ病院長の懐刀という院内の評判。
田口先生自体はほんと平凡な人物。
だけど見る人が見たらちがうというのは現実にあるということ。
その人物をどう見るかどのような気持ちで接するかでひととなりは変わる。
『怪獣黙示録』に関しては人物が多いこと。だけど主要人物以外はみなほぼ一度限りでわかりやすい。

  • No.530 by 風人  2018-02-23 15:23:19 

『GODZILLA 怪獣黙示録』は実写映画『ガッチャマン』に比べたら世界観がしっかりしてると思う。
怪獣出現に戸惑いながら蹂躙されていくさま、カマキラス出現をきっかけに世界各地にドゴラだなんだと現れてくる。
東宝怪獣映画のオマージュがしっかりあったのは最初は気づかなかった。
だけど怪獣が出現してるなかでも国同士の覇権や利益を求めるばかりに怪獣たちにいいようにされる世界。
ふと思うけど怪獣同士の争いもまた人間同士の争いということでしょうか。
滅びの一途を辿る地球人類の前に現れるふたつの異なる異星人。
エクシフ、ビルサルド。
ただ興味深いのは救いの手を差し伸べた異星人に疑いを持つ地球人がいることも描写される。
主人公はそれに憤りをおぼえるが、『インデペンデスディ・リサーシェス』で友好的な球体型宇宙人を人類は攻撃してしまう愚行をしてる。
『怪獣黙示録』の異星人の真意はわからないけど異星人とのファーストコンタクトに慣れてない地球人の未熟さもまたあると思う。
『怪獣黙示録』で疑いを持つ地球人がいることも無視できない事柄と思う。

  • No.531 by 風人  2018-02-24 06:08:30 

小説『サイボーグ009 完結編』で病に伏せながらも作品を書きたいと願った石ノ森章太郎先生。
作品中の神に抗う姿を見せる00ナンバーとギルモア博士。
『009』はネットサーフィンしてたらいろいろな方や世代に読まれてる作品と伝わる。
『完結編』や近年の『RE:SYBORG』などあるいは各アニメ作品などにも触れらている。
神に抗う009たちと病に闘う石ノ森章太郎先生の姿は重なる。
『完結編』で“神”がおこなうことにしては残酷ではないかと問うジョーたち、果たして自分はどこまで作品を書けるのかという石ノ森先生。
“神”への対抗する術を 石ノ森先生に乞うギルモア博士。

近年では脳や自分の内に“神”がいるという研究に結論が出てるともいう。とあるブログをググッたら亡き赤塚不二夫先生も自分こそが神だと仰ってたよう。
宗教が人間が作ったものなら宗教で崇める各々の神々もまた人が作りし存在。
ゴジラもいつしかGODZILLAと神の名を持つ怪獣王となったのもある種の具現化であり崇拝の対象ともいえる。
石ノ森先生は自分の内にある“神”と対話し作品を書きたい意思のあらわれだったのでしょうか。

  • No.532 by 風人  2018-02-24 14:24:54 

『こちら県庁おもてなし課』で清遠氏が身を引く姿は司馬遼太郎先生の『竜馬がゆく』の竜馬に重なるところもある。
竜馬は大政奉還がなされ後を薩摩潘と長州潘に後を託し自らは身を引く。これを陸奥宗光が見てる。
土佐潘が山内容堂の出たがりな殿様のリーダーシップで他潘が引っ張り回されてはできたばかり新政府は瓦解してしまう。
『おもてなし課』の清遠氏を嫌う議会や県上層部もある意味『竜馬がゆく』の山内内容に似た節はあるかもしれない。
『竜馬がゆく』のなかで竜馬は「仕事というのは困難な八割をすればいい。残りの二割は後の者に託せばいい」とだけ言葉を残していたと思う。
有川浩先生が清遠という人物に竜馬を重ねたわけではないでしょうけど。

  • No.533 by 風人  2018-02-25 08:28:35 

小説『サイボーグ009 完結編』は“神”について考えるきっかけになった作品。
結果的に映画『RE:SYBORG』を見るきっかけにもつながった。二巻の帯に『RE:SYBORG』の宣伝がありましたけど手に入れた当初はこんな作品があるんだという認識程度だったが。

“神”についてはいろいろな作品で語られてるから解釈そのものはむずかしい。
海堂尊先生の『桜宮サーガ』の救急医療の神に選ばれたであろう速水晃一。本人自体は経済感覚がい救急医療のだだっ子であり恋愛にやや疎い。
だけど医療が必要としてる限りは救急医療に全身全霊を傾ける生き方もある人物。
『お遍路ガールズ』の御霊返りや『死国』の四国は死者が住まう国。死者の魂を返すという行為もまた死者がもしも神とするなら対話でありコミュニケーション。
“神”そのものは宗教観や個人観などさまざま無数にあるからいちがいにはいえない。

  • No.534 by 風人  2018-02-26 08:07:04 

組織を変えるには『こちら県庁おもてなし課』の吉門さんみたいに外部から県庁の人間を突っつくかあるいは『桜宮サーガ』の厚労省白鳥さんみたいに内部にいながらややつま弾きにされた部署や内部から変えていくかでしょう。
『県庁おもてなし課』の吉門さんはあくまできっかけに過ぎない(物語内の諸々の事情により)、かたや『桜宮サーガ』の白鳥さんは厚労省の人物であって舞台とひとつとなる東城医大など病院からした外部の人間。
ただ白鳥さんは悪評はあれど彼の言うことは正論かつ筋が通り結果的に「良薬口に苦し」で東城医大は痛みを伴いながら改革や一部縮小され痛みを伴う改革している。
そんな意味では彼もまたきっかけに過ぎない。
厚労省みたいにむかしからのお役所はどこもお堅いのは社会の古き慣習。これを打破するのは一筋縄ではいかない。
『県庁おもてなし課』で主人公掛川たちが変わったのは吉門の言葉を聞く最低限の聞く姿勢があったらこと。自分たちの不備や欠点、なによりお役所であるという悪い点を客観的に理解し見つめ直したこと。そんなことがなければ物語は前半で頓挫してた。
『桜宮サーガ』シリーズで白鳥さんは厚労省という権力を使いながら東城医大や地方の病院にメスを入れていく。必ずしも順風満帆ではないけど。
『極北クレイマー』では姫宮さんを投入し改善したはずだったのに結果的に失敗に終わるという。
社会は失敗し思いもよらないことがある。それはどこの街や地方地域も変わらない。

  • No.535 by 風人  2018-02-27 05:38:55 

小説『ゲゲゲの鬼太郎』。
人間と妖怪が仲良く世界を暮らせることを望む妖怪。架け橋になるために人間を助けて時に悪事を働く妖怪を懲らしめ悪事にやむなく使役された妖怪もまた助けと奮闘。
だけど目玉の親父さんは鬼太郎が人間に恋をすればかつての自分や亡き奥さんのように互いにつらい目に遭うかもしれないとあえて鬼太郎の恋を導かずに破局させる。
知らない方がしあわせという意味を含むノベライズ版のラスト。
鬼太郎が親心がわかるだけにせつない。

  • No.536 by 風人  2018-02-27 06:57:11 

『水木サンの幸福論』、久しぶりに読むと素朴というのが表現から伝わる。
戦前戦中戦後を生きた水木しげる先生。
いまほど裕福な時代ではないけどモノがないから想像力が育まれたんでしょうね。
ただ水木しげる先生みたいな生き方はむずかしいと思う。
なかなか人生がいろいろな意味で開化しない人もいるし自分の才能や長所を知らないままの人もなかにはいる。
“生きてる”のは何かに“生かされている”、何か見えない存在に。
それが妖怪かあるいは別な存在かはたぶんにひとそれぞれ。

  • No.537 by 風人  2018-02-27 16:11:30 

『水木サンの幸福論』久しぶりに読むと素朴な時代だけどガキ大将だったり算数ができなかった水木しげる先生。
絵を描き始めるも時代は戦争に向かってしまうどうしようもない時代の流れ。
生来がのんびり屋なためか起床はなかなかできず上官に殴られる日々や南方に行ってからも叱られ怒られる日々。
なんでも水木しげる先生の手相の生命線は短かったらしいけど左腕を失うも戦中戦後生きて長く存命されてた。
手相と人生はさほど関係ないのでしょうか。ひょっとしたら短命に終わるかもしれない人生を妖怪やもののけの話をのんのんばあから聞いて信じていた水木先生を妖怪や何かふしぎな力が長く人生を過ごせるようにしたかもしれませんね。
ただ戦争のくだりは水木先生の視点を通しながら戦いたくないのに戦う愚かしさ命を狙われる毎日などは読んでてつらい。
気づけば敵と呼ばれる兵隊が後ろからやってきて銃を放ち命からがら逃げる。
いつ殺されるかわからない日々。
だけど水木先生はそんななかでも生き残れた。
『水木サンの幸福論』を実践するにはむずかしいけど学ぶべきところは多くある。

  • No.538 by 風人  2018-02-28 05:35:25 

原作小説と映像に起こされた作品はいくつかの違いはどうしても存在する。
原作そのままだと作品に齟齬があったりわかりにくかったりする。
レムの『ソラリス』は原作にないラストシーンを加える形で意味深に終わるという。

  • No.539 by 風人  2018-02-28 07:07:20 

『水木サンの幸福論』、紙芝居から貸本漫画家そして漫画家へと紆余曲折を経る水木しげる先生。
その間に奥さまと一緒になり長く貧乏生活を過ごしながら時に出版社にいいようにあしらわれたりぶつかり合ったりの繰り返し。だけど和解もある。
だけど戦後の時代を水木しげる先生の目を通すと生きることもたたかいということでしょう。
水木しげる先生自体が作品に凝り性なために作画やディテールに凝り〆切に追われる。
でも水木しげる先生の画は他の漫画家さんには見られないくらい細部に凝ってる印象はある。キャラ自体はマンガ的だけど背景の細かく自然や家屋の寂れた感などはいまも記憶にある。
『鬼太郎』がアニメ化されたことで忙しくなりやや今度は忙しいことで家庭内に不協和音があるがそちらは奥さまが書かれた『ゲゲゲの女房』に詳しく書かれている。
あえて水木しげる先生がそちらに触れてないのはグチっぽくなることを避けたかもしれませんね。
仕事を何本も抱える生活から一旦抜けて貧乏生活から学び余裕ある仕事に配慮し自分の“水木サンのルール”を思い出す。
妖怪関連の本や生い立ち、戦争時代の本を出し世に再び認知や理解される。
そして水木しげるロードへといたる。
なかなかできることではない。

  • No.540 by 風人  2018-02-28 13:16:54 

水木しげる先生が書かれた『水木サンの幸福論』奥さまの武良布枝さんの『ゲゲゲの女房』。
あらためて読むとふたりの生まれたところや生い立ちに違いはあるけど重なるところある。
のんのんばあのお話や戦争が終わった時に水木しげる先生は南方で、布枝さんは家族や近所の人たちとラジオ放送を聞いて同じ時代を生きてたというのが重く伝わる。
水木先生は南方で現地除隊を考えたけど親しくしてた戦医の説得で現地除隊を諦めご両親に顔を見せ紆余曲折を歩む。
もし水木先生が南方の地で原住民と暮らしていたら漫画家になることがあったかわかりませんが日本との架け橋になったかもしれない。
だけど布枝さんと一緒にならなかった。
この二冊の本を重ねて読むとひととの出会いは大切。
貧乏な生活ではあり時に歯車がこわれたり狂うこともあるけど何かが御二人をくっつけた意味。
だけど戦争のくだりはどちらも読んでて考えさせられる。
かたや南方に知らない国に行って「なぜ戦って死んで来なかった」と言われた水木先生、かたや本土にいて貧乏で大所帯だった布枝さんの一家。どちらにしても命懸けの生活。生きること。
戦争がもたらしたものは敗戦、日本という国が負けた事実。
これは当時の人達が思いはさまざまだったことは難くない。

  • No.541 by 風人  2018-02-28 14:54:39 

『水木サンの幸福論』と『ゲゲゲの女房』、戦後の水木しげる先生が片腕で自転車に載ってる写真が同じモノでした。
戦後いろいろ辛いことあったけど当時は互いに貧乏ではあったが見合い話が何らかの形で縁を持たせたくれた。
片腕で自転車に乗る水木しげるさんが布枝さんにはよき若者に見えたことでしょう。
見合いし結婚を早くにその後の顛末は若いふたりでもありかたや売れない漫画家、漫画は少し知ってても漫画家のことはわからない布枝さん。
ここからさらに紆余曲折がある。
だけど見合いとはいえお二人は結婚された。貧乏神に取り憑かれはあったかもしれないが縁は結ばれその糸はかんたんに切れるものではなかったという証。
現代社会が離婚が多いなか水木しげる夫妻はある意味理想の夫婦。
水木先生はすでに亡くなられましたが布枝さんのなかに生きているでしょう。そして『鬼太郎』をはじめとした各作品にも水木先生の魂は存在している。

  • No.542 by 風人  2018-03-01 07:45:33 

『水木サンの幸福論』と『ゲゲゲの女房』をくらべ読むとあたりまえですが水木先生と布枝さんの考え方や感じ方がちがうの伝わる。
だけど戦争で南方に向かう水木先生の手相の生命線は短かったのに戦後に奥さまの布枝さんが見ると生命線が伸びていたという。
これは運命を変えたというひとつの証でしょうか。
貧乏生活しながら漫画を描きゲーテの教えを布枝さんに教えた水木先生。クリスチャンではないがゲーテに魅力を感じ「水木サンのルール」の基礎になったかもしれない。
やや布枝さんのしっかりしてる気質は読み取れるが漫画業界のではふつうの人、時にアシスタントをつとめたり出版社におもむくも報われない。
だけど文章から布枝さんの性格やしっかりした一面、あるいは女性としての感性から水木先生を見守る母性のようなものは伝わる。

  • No.543 by 風人  2018-03-01 12:52:02 

紙芝居、貸本漫画、掲載漫画そしてテレビへと目まぐるしく変わる戦後文化。
『悪魔くん』も打ち切りの憂き目に遭う作品だが作品にパワーがあるという内々の評価。
だけど貧乏時代はまだまだその芽さえでない苦悩と毎日の日々。
貧乏にも関わらず水木しげる先生と布枝さんの模型作りにハマる。
ある意味布枝さんは女性モデラーの先駆けだったかもしれませんね(笑)。

  • No.544 by 風人  2018-03-02 05:00:49 

『ゲゲゲの女房』、やがて売れ出した水木しげる先生。
だけど貧乏生活に戻ることに怯えがあり仕事を眠れないほどに請け負ってしまう。
時に自転車に乗り逃げ出しネタを考える日々。
担当の方にお茶を出し「自転車に乗り走って考えていると思いますから」と伝える布枝さん。
一方では必要のない増改築を家屋にしてしまう日々。
このへんのくだりを読むとある種の麻痺感覚があるように感じられる。
貧乏に戻りたくないからと眠る間さえなくなる忙しい日々、増改築をしてしまう麻痺感覚。
売れ出した頃の水木先生が自らのルールをどこかで忘れ頭から抜け落ちてたと思われる。
貧乏神はいなくなったけど今度は忙しさを与える神様がやってきててんやわんや。
『水木サンの幸福論』ではこの売れ出した頃は少し触れられてはいるけど布枝さん側視点のようなくだりはほとんど触れられてない。
意図したものかどうかはわからないけどあえて触れてないんでしょう。

  • No.545 by 風人  2018-03-02 08:38:30 

世の中が物質文明にあふれると妖怪がいないのでは?と思ったこともある水木しげる先生。
時にはニュージーランドに移住しようかと言い出す始末。
漫画家さんのなかでは素朴な自然のなかで生まれ育ちそれを愛しそのなかにいる妖怪やお化けを信じることができる人だったんでしょう。
戦後でもし南方で現地除隊をする生き方もあったでしょう。
『鬼太郎』が生前五度アニメ化され亡くなってから再び六度目のアニメ化。ちゃんと時代が妖怪を必要と伝えてると思う。
だけど『ゲゲゲの女房』のなかで水木しげる先生が漫画家として売れ出し貧乏からは抜け出れたけどこの時期は得るものと失うものを見失いかける時期だったかもしれませんね。
寝る間を惜しみ生活するも家族団欒は夕食だけ。突然富士山に行くと言い出す水木先生に振り回される布枝さんたち家族。読者として読む限りでも常軌を逸出してる面は感じる。
見方を変えたらですけどひょっとしたら神様が水木しげる先生を試したのかもしれない。
この人物が売れ出したらいいようにも悪いようにもどう人間が変わるのかと試練だったかもしれない。
だけどめぐりめぐって本質は変わらなかったかもしれない。

  • No.546 by 風人  2018-03-02 13:52:28 

以前なにかの文庫の巻末で紹介されてた『大泉洋エッセイ 僕が綴った16年』を購入。
タレント本は普段買わないけど大泉洋さんは興味ある人物。
だけど若い頃はちょっと尖てたった表現ですね(笑)。
いまほど人格がまるくない感じですがひととなりは出ておもしろい文章と思う。

  • No.547 by 風人  2018-03-03 09:45:57 

大泉洋さんのエッセイSMAPの木村拓哉さんに勘違いされたくだりはおもしろかった。
相手の側の勘違いなんだろうけど本人も「ん?」となってはじめはちんぷんかんぷん。
あとお父さんに電話かけたらいきなり怒鳴られたという変なお話。
舞台や俳優、テレビや映画業界なとのことも書かれていて裏側を垣間見える。
旅行や地方ロケが多いらしく日本各地と映画に関係するイベントで海外にも行ったりと楽しまれてるよう。
タレントのエッセイもあんがい読める。

  • No.548 by 風人  2018-03-03 16:08:07 

今朝放送の『NHK映像ファイルアンコール 石ノ森章太郎』。
小説『サイボーグ009 完結編 GOD’S WAR conclution』にも生前の石ノ森先生の姿は登場してるが通じている何かはあります。
石ノ森先生が描きたかったのは“人”。
では『009 完結編“で“人”に挑む存在がなぜ“神”なのか。
“人”が“神”を作ったように石ノ森先生も作品の中に“神”を求め己に問うたのか。
“人”の内に“神”も“悪魔”もいると辿り着いたのかもしれない。
小説『009 完結編』は三巻になりギルモア博士の下に00サイボーグが集結した途端に“神”たちはそれまでとちがい日本で人を喰らい街を破壊し空から海から陸からあらゆるところから東京を蹂躙していく。
さながら作品世界の人物や読者にも絶望を与えんがために。
物語がラストを迎える前覚醒したイワンにより語られる真実を目の当たりにしすべての事実を知る。
だけど“善”も“悪”の“心”がるのが“人間”とジョーは語る。
たしかに悪い人間はいるがすべての人間が悪いわけでもなくそこには守るべき世界や人たちがいる。
“人”が完璧ではないが未来の芽を自分勝手な“神”に滅ぼされるのは正しいか否か。
ラストに向かうくだりはやや唐突であるがちゃんとそれまでの物語が整理されひとつの終着点へ向かっていく。

  • No.549 by 風人  2018-03-04 14:37:49 

読書の話題が又吉直樹さん羽田圭介さん以降けっこうテレビに露出してる感じ。
読書人口は減ってるかもしれないけど話題の本などは読む人はいるでしょうね。
昨夜放送の『switchインタビュー』も読書な話題。
おもしろい本を探すには基本的に自分を知らないとわからないと思う。ラノベや小説からジャンルは何でもいいから開拓し広げていく。
私は若い頃からラノベ路線だったけど同時にドラマのノベライズを読んでたから別の土台はある程度出来て三十前後や四十なってから読む本が変わってきてる。
むかしは興味なかった本や避けてた本に読めるようになった。ジブリ関係や四国関係の本、あと最近は小説の巻末に載ってて興味あった大泉洋さんのエッセイ。
エッセイはむかし兄が明石家さんまさんの本を持ってたのでたまに読んでたおぼえがある。
だけど実際にタレントさんのエッセイを購入したのは今回がはじめて(声優は除くとして)。
歳と共に自分がちがってきてることを実感。

  • No.550 by 風人  2018-03-05 19:24:27 

眉村卓先生の『時空の旅人』はどんどん過去の時代にタイムスリップしてしまう物語。
アギノ・ジロがいた未来世界が前半はよくわからないままだけど自由意思がない時代らしいことはわかる。
だけど過去の時代も戦時下の時代なために必ずしも生きやすい時代ではない。ましてや当時の人たちに怪しまれでもしたらそれこそ拘束や拘置でもされたら即悪い運命につながる。
アギノの生まれた時代が自由意思がない時代にしてもいつの時代にも苦難や困難はある。
戦国時代へ行けば時間管理局の人間が怖がるだろうから安全というのは短絡。当然いつの時代にも危険はあるわけだし。
過去へ行けないタイムマシンましてや歴史を変えてはいけないむずかしさ。
この物語は当時のアニメ映画もだけど時間旅行の怖さを書いてる作品。

  • No.551 by 風人  2018-03-06 05:29:53 

眉村卓先生の『時空の旅人』過去に向かっていく人物たち。
過去に近づくたびに主人公たちが文明がないと何もできないことに気づくくだりある。
いかに文明社会のなかに生きているかという警鐘。いざ文明が失われたら何もできないかもしれない。
過去に遡り石松こと後に教授とされる人物が協力者となる。
少しずつであるけどアギノ・ジロについてはヒロイン早坂啓子をはじめとしてみな同情や共感を持ち始めていく。
ただ時間管理局の追っ手も出てきてさらに物語は混迷と化していく。

  • No.552 by 風人  2018-03-06 13:45:56 

眉村卓先生の『時空の旅人』によると時の流れは無数にあり時空管理局も時の流れによりちがう次元や時の流れの人物や世界もいる。
いわば平行世界やパラレルワールドと思われる。時の流れや分岐は何らかの形で存在してるが見ることはできない。
歴史改変モノを読むともしも歴史を変えてしまったら存在するはずの人物や出来事が存在しなくなり別な人物や別な出来事として存在してしまう可能性がある。
もしも織田信長が本能寺で明智光秀にやられなかったら誰かが光秀の代わりに信長を討つのかあるいはまた別な歴史の流れがさらに存在するのか。
『時空の旅人』はその辺を人物たちは体験し目撃していく。
歴史改変は存在が消えるかもしれない怖さがある。歴史の流れの何かの手違いや意図した改変の意思を持つ何者かの手で存在が消されるおそれがある。

  • No.553 by 風人  2018-03-06 18:26:37 

小説『時空の旅人』あらためて読むと複雑。
時間の流れにはじまりと終わりはないと言うセドウド・ジン。
時間管理局員は別の時間の流れにもいてこれは無数の平行世界それぞれの時間管理局員である解釈も成り立つ。
だとしたら時間の流れはなんなのか。生きてる限りはその時空や世界に存在してるのだろうが存在が消えてしまう危険もある。
時間にはじまりと終わりがないのは人生無限ループ(?)の鍵でしょうか。
しかし七十年代にこういう作品があったのは興味深い。当時のSF的ブームもあったと思うけどこの当時はおおらかな印象がある。
『時空の旅人』自体は少々複雑な本ではあるけど時間旅行の考察や解釈は現代にも通じる描写。

  • No.554 by 風人  2018-03-06 20:24:13 

『時空の旅人』だと歴史改変された場合はいくつかのパターンがあるということ。
本能寺の変を逃れた信長であっても志半ばに倒れる。これは彼が一国一国と順に帰順させていく方法を取ったから。
かたや秀吉は自ら従う国には従順にしある程度自由に統治し歯向かう国にだけ戦えばよい。
だけど秀吉が太閤にもならずまた徳川が幕府を開かなかった場合は北条や伊達勢などが生き残り各々が外国と貿易し栄えていく。
その後武士の時代は終わるらしいが第一次世界大戦などはアメリカに攻めていき歴史は変わるが世界から総スカンを買うというセドウド・ジン。
そこから先はセドウド・ジンは口を閉ざすから改変された歴史の行く末はわからない。
考えると悪い方向にしかいかないかもしれない。
時の流れが複数ありパラレルワールドがある可能性は否定はできないけどほんと怖い歴史の流れもあるかも。

  • No.555 by 風人  2018-03-07 13:40:50 

小説『時空の旅人』原作小説はやはりむかし見た同名アニメ映画とやや展開が異なる。
歴史改変を阻止するのはたぶん同じと思うけど追跡者クタジマ・トシトの存在が物語が後半になり何らかの形で歴史が変わったために彼の存在はいつの間にか消えアギノ・ジロや早坂啓子、北先生たちには記憶にしか残ってない。
小説の物語の展開を考えたら本能寺の変を再び歴史の本来の流れに戻す際にその流れのなかで彼は潜在時空にのみ込まれ存在そのものが消えた可能性として考えられる。
ただその過程のなかで別人に生まれ変わったかもしれないと物語内は示唆している。
どこかで歴史改変がなされ気づいた時には別の時の流れに乗ってたらそれもまたおそろしいことだけど現実の時の流れではあがいてもどうしようもないかもしれない。
『時空の旅人』を読むと時の流れを考えさせられる。

  • No.556 by 風人  2018-03-09 16:12:14 

小説『機動戦士ガンダム外伝 ブルーデスティニー』はある意味無慈悲に人物を突き放して表現されている。
主人公ユウは自らも敵に対し必要以上の感情や気持ちが入ることをよしとしない。
EXAMシステムを初めて起動させ後に戦いが終わりシャワーを浴びた時に戦いに欲情してたことを悟る場面は印象に残る。
EXAMシステムが対ニュータイプ用のシステムか否かは再読しててもよくわからない節がある。戦争の最中には実験システムなどは無数にあるなかから淘汰されていく。
他のガンダム小説にくらべたらやや作品自体は冷たい印象を宿すかな。
人物それぞれユウたち連邦側は誇張が少ない、ただし控えめではない。
ユウが敵のニムバスはこれは戦場において敵や相手を想像するに留まる程度に抑えている。
実際に戦場において兵士が敵や相手をどの程度考えるかは個人差によるからユウやニムバスが特別なわけではない。彼らも敵味方に分かれた一兵士でしかない冷たい現実かもしれない。

  • No.557 by 風人  2018-03-09 17:22:02 

小説『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のコジマ、『外伝 ブルーデスティニー』の蛙親父。
コジマ大隊長はなんだかんだて官僚的ではあったが敵味方にも人の命やルールを重んじながら戦争をしてたと思われる。
結果的には上官に背きシローたちを応援した。
蛙親父は具体的な人物像はわからないにせよレビル将軍という派閥や後ろ楯がなくなったことで出世の道をなくした。
連邦の官僚的体質は宇宙世紀時代が進むにつれひどくなったであろうことからコジマは戦後それなりに左遷されながらもうまく立ち回ったんじゃないでしょうか。ジャブロー上層部に疎まれながら(苦笑)。
蛙親父さんはどうなんでしょう。軍に残り戦後の残務に追われたとか考えられる。
連邦側の上官は出世できなくなるのがオチでしょうか。
出世できなくなるのはある意味人間らしいと思うので悪くない終わり方と個人的に思う。

  • No.558 by 風人  2018-03-10 10:12:12 

『時をかける少女』は短編、『時空の旅人』は前後編のやや長編。
筒井康隆先生、眉村卓先生どちらも物語などは異なるが共通してる点もある。
どちらもヒロインが時間旅行したり過去の自分を垣間見たり未来人の人生の存在が関わるなど。
どちらの作品も時間旅行という題材を自由に描写してるおおらかさがある。反面どちらも未来世界についてはより良き未来という雰囲気ではないのはある種の作品当時の時代からく時代の影にも思える。
だけど七十年代当時の明暗が伝わる作品でもある。

  • No.559 by 風人  2018-03-11 07:00:45 

『時をかける少女』に収録されている「果てしなく多元宇宙」はパラレルワールドもの。
別の宇宙の自分の騒動に巻き込まれた本来(?)の自分は他の次元に巻き込まれるという物語。
雰囲気は『世にも奇妙な物語』系に近いけどちゃんと理屈は合わせている。
筒井康隆先生の面白さ伝わる。

  • No.560 by 風人  2018-03-12 06:02:48 

小説『サイボーグ009 完結編』は冒頭から多くの矛盾をはらんでいる。
ギルモア博士と生前の石ノ森先生が出会うことではなく001イワンから009ジョーまでの各々の章からラストにいたるまで。
00サイボーグとコンタクトした“神”と称される別次元の存在。
唐突におとずれる物語の真相とジョーが語る“ひと”とはなにか。
善と悪をひっくるめて人間ということ。
身勝手な“神”に滅ぼされていいことではない。なかにはキリストや釈迦みたいな“善”だけの人間もいたかもしれないけどそんな人物はまれ。
00サイボーグたちが9人ということ。9つの異なる国の者たちで構成されるという意味。
『完結編』の三巻では00サイボーグたちも“神”による精神操作で操られそれまで見せなかった“悪”の心が各々に芽生える場面は強烈。反面彼らもまた“人間”である証。
物語自体を考えたら“神”の自分勝手やわがままで滅ぼされていいわけではない。
欲望もあれば生きたい本能もある。そのなかに感情も愛憎もある。争いをのぞむ者もいれば平和をのぞむ者もいる。
矛盾は多くあるし悩みや葛藤は尽きないがだからこそ“人間”といえる。
いちがいに“善”だけあるいは“悪”だけとは限らない。

  • No.561 by 風人  2018-03-12 17:47:55 

小説『仮面ライダーブレイド』**ない身体になった剣崎(ケンザキ)とジョーカーである始(ハジメ)。
『サイボーグ009』に通じる部分があるけど『ブレイド』本編から三百年後の世界は残酷。
虎太郎→コジロウとかつての人物の名前をもじり役割を受け継ぐ人物たちの描写、三つの月と地球とは異なる世界。
そして実は舞台は統制者が作り出した地球ではない世界という真相。
**ない剣崎は不死身の不幸そのもの。
かたや始はもとからジョーカーアンデッドですからアンデッドとして生を受けたから死の概念は最初からないであろう。
だけど剣崎が死を求めてしまい地球は温暖化により絶滅してしまうのは救いがないですね。
“仮面ライダー”として守った世界や地球が崩壊は救いがない。
だけど物語はかつてのテレビシリーズをなぞるように紡がれ四人の仮面ライダーが揃う。
橘朔也がタチハラ、睦月がサツキと彼らは剣崎や始とちがい別人らしいけど何らかの形で彼らを受け継いでいる。
実は別な惑星だったオチや四人がバラバラにいることなどから考えたら著者の宮下準一さんは映像化を考えてつくったようにも感じられる。
VFX合成ならなんとなく小説『仮面ライダーブレイド』は映像化できそうな作品。

  • No.562 by 風人  2018-03-13 06:26:36 

小説『仮面ライダーキバ』人間とファンガイアの先にある何か。
過去編と現在編を紡いでいる感じはいい。
過去編の描写がなんとも懐かしい時代(笑)。
人間かファンガイアかと悩み紅渡の姿はまさに仮面ライダーそのもの。
音楽と愛をテーマにしてるところはいい作品。
かたや名護さんはまるで『ファイズ』の草加さんみたいで悲惨。
テレビ版とはちがうもうひとつの『キバ』なんでしょう。
人物を掘り下げ物語をシンプルに再構築していく。
『クウガ』は後日談、『アギト』『龍騎』はアレンジ、『ファイズ』は『異形なる花々』から後日談を加えた+α、『ブレイド』は一見するとパラレルにも見えるさらなる後日談。
『響鬼』はまさかの『変身忍者嵐』とのクロスオーバー、『カブト』はダイジェストと+α、『電王』は何か価値ある何かを守る物語、『キバ』は音楽と愛を過去と現代で奏でる、『ディケイド』は本編でできなかったであろう物語。
とりあえず平成一期ライダーの小説は揃った。

  • No.563 by 風人  2018-03-14 13:55:03 

手塚治虫cover【エロス編】収録の「ビッグX」を読むと手塚作品のおおらかさもあれば暗部もある。
『cover』の【エロス編】【タナトゥス編】に収録されてる各作品は各作家さんがアレンジを加えながらもオリジナル作品の魅力は損なわれない。

  • No.564 by 風人  2018-03-15 11:53:37 

角野栄子さんの『魔女の宅急便』、基本的な展開はジブリ映画版と同じだけど細部はかなりちがう。
おソノさんがおおらかに書かれてる人物。
大きな町にやってきてキキとジジの世話をみる。
グーチョキパン屋といういかにも児童文学的な名称は小説だけど絵本を読む懐かしさを感じさせる。

  • No.565 by 風人  2018-03-17 15:07:57 

小説『魔女の宅急便』文章表現が独特。
児童文学でしょうけど絵本みたいに情景が浮かぶ。ジブリ映画は一巻の前半までなんですね。
小説の方では里帰りまで書かれていてキキが成長したのに里に帰るとひとりの娘に戻るところは微笑ましい。

  • No.566 by 風人  2018-03-20 07:07:17 

小説『インデペンデス・デイ』のニムジキは人類存亡の危機さえ自分の出世や栄達のためにしか国家を利用しない人物として書かれてる。
なかには画策や謀略をする人物がいるというあらわれ。
だけど彼がいなければ物語内のエリア51の真相はわからずじまいでもあり必要不可欠な人物どある。
しかしグレイ将軍からエリア51の機密を糾弾され詳細に語ってたらあらかじめ犠牲は少なかっただろうことは難くない。
結果的にホイットモア大統領やコニーをはじめ主要人物から疎まれ長官の地位を解任される。
ニムジキが人類側にとっての悪役であり必要悪な存在として描写されるのはやむ得ない。
だけど続編『リサージェンス』にいっさい去就が記されてないのも気がかり。ニ十年の歳月で何かはあっただろうなくらいでしょう。

  • No.567 by 風人  2018-03-21 15:15:02 

小説『機動戦士ガンダムUC』7、8巻が欠けたけど他は購入。
ラプラスの箱を巡りオードリーことミネバもまた巡りながら戦うバナージ。
宇宙世紀誕生の年から『逆シャア』の数年後にいたる物語本編。
過去、現在、未来へと系譜していくメカやモビルスーツ。
いろいろな意味で集大成的な感じはする作品。過去のキャラや出来事たちにもわずかに触れながら歴史を反映していく展開。

  • No.568 by 風人  2018-03-22 07:30:16 

小説『機動戦士ガンダムUC』あるかどうかもわからないラプラスの箱に人物たちは踊らされている感もある。
また宇宙世紀という時代が幾度の戦乱で疲弊し宇宙移民という政策の在り方、そこに生まれる差別、地球至上主義などの目に見えるあるいは見えないところの無数の問題。
ところどころに各ガンダムシリーズに少しだけ触れられながら問いていく感じもある。
ただ連邦も袖付きもそれなりに良識ある人物がいる。一部はやはり精神が不安定な人物もいるが。
バナージがガンダムのパイロットとしても扱いは人並みにし袖付きのジンネマンは人格者ではないだろうかと思う。

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