ぬしです 2015-06-08 19:39:09 |
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高校生最後の夏休み。
いつもと同じ朝を迎える。変わらない朝。部屋を出て階段を1つ降りれば母親が朝食を並べていた。
イスにすわり朝食をとる。するとポケットに入っているケータイがなるとメールが届く。幼なじみの梨香からであった。今日は近所で開催する花火大会の誘いだった。今日の予定はなく、了承すると花火大会の前に1つだけいきたい場所があり梨香へそれに付き合ってもらうようにメールを返信した。
待ち合わせ場所を設定し、自転車で、その場所へ待ち合わせ時間を10分遅れで到着する。するとそこには梨香の姿があった。合流すると自分が寄りたかった場所へと梨香を後ろに乗せて走り出した。今日は花火大会もあり車や人が多く行き交っていた。
あまりにも人の多さと込み合った道で、寄りたかった場所へつくのにはあまりにも時間がかかると想い、道は悪いが近道となる道へ経路を変える。
しかし、その道は依然とはかわりかなりの足場が悪いし見通しが悪い道路。車もあまり通らないため優雅に自転車を走らせていたが、案の定目の前に車が現れたのだ。
焦った自分はハンドルを左にきると自転車は横転し、後ろに乗っていた梨香は反動で身を投げ出された。自分は自転車と共に地面に叩きつけられ、梨香は茂みの方へと投げ出されていた。意識が朦朧とするなかで茂みへ向かい梨香を探すと彼女は頭から血を流しびくともしなかった。
その後、彼女は亡くなった。当然、のうのうと生きている自分は彼女の親に責められた。
自分の親は自分が生きていたことを喜んでいたが、彼女の親にずっと頭を下げていた。
苦しかった。自分が生きていることが、彼女を殺した自分が、逃げたかった自分が。気づけば自分は病院の屋上に立っていた。「俺も同じ痛みを受けるよ。ごめんな」そう言うと屋上から身を投げる。
すると、声が聞こえた。
「人生をやり直したいかい? 」
人生をやり直したいかい?
それとも過去に戻りたい?未来を変えたい?
君は何を変えたい?
君がやり直したいことを1つだけ叶えてあげるよ。君にチャンスをあげる。
けどね、君以外にも夢を叶えたい者が何人いるんだ。君はその者たちを倒して、ある鍵を見つけ出してほしい。
このまま死ぬか、チャンスを掴むか・・・?
「俺はやり直したい。あの日を」
わかった。んじゃ、この切符を受け取って。この世界で君はチャンスを掴むんだ。
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