桐原 八尋 2013-06-17 19:48:12 |
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んー…?…あ、もう昼休み?うわぁ、なんか今日授業終わんの早っ。幸せー。
(机に頬杖を突き密かに目を伏せ寝入っていた所、不意に頭上より掛けられる声に欠伸と共に大きく伸びをして。目尻に浮かぶ涙を軽く拭いつつ立ち上がると問い掛けられる言葉に準じて時計へと視線を向け、気付けば早くも昼休みである事に驚きと喜びを隠す事無く目を見開き、無論寝ていた為に授業に参加した時間が少なく早く感じられた事は棚上げにしておき。へら、と気の抜けた笑みを浮かべて“幸せ”なんて少々大袈裟に言うと唐突すぎるタイミングながら至って平然と相手に抱き着き)
…つまりは寝てたんでしょ?っと、まぁ幸せに越した事は無いけどノート?とってないよね?
(欠伸を零しては体を大きく伸ばす相手の姿は見るからに寝起きだという事を示していて。らしいと云えばらしい相手の姿に苦笑いしたらいいのか呆れた表情を浮かべたらよいのかわからない為なんとも言えない微妙な表情を浮かべては取り敢えず小さく溜息を零すのに留めて。幸せ、なんて云う相手。大袈裟ではあるのだろうがきっと強ち嘘でも無いのだろう、馬鹿みたいだが彼が幸せだとつい己まで嬉しくなり緩んでしまう口元。突然抱きついてきた相手はそれこそ何時も通り。苦笑して頭をぽんぽんと撫でては「ね、何処で食べる?」と相手を受け入れては再び同じことを問いかけて。
違うって、睡眠学習?ん、とってない。
(へら、と笑い相手の的確な指摘を否定すると訂正として疑問形にて口にするは至極意味の理解に苦しむ勉強法で。無論自身の行動を棚上げ且つ正当化する為以外の何物でも無く。次いで問い掛けられる言葉には“何それ?”とばかりにきょとんと目を瞬かせ。寧ろノートを持ち合わせている時点でもう異常ではないか、と言うのは自他共に認める一般論であり、何より高校入学後現在に至り尚も勉学に励むと言う事を知らない自身への見解でもあり。再度昼食に関する問いを受ければ少しの考える素振りも見せず「御影と一緒なら何処でも良いー」と抱き締めた侭甘えるように相手に擦り寄り呟いて)
…疑問系じゃないか。だろうね、はぁ…、ねぇテストどうするつもりだよー?
(きっと適当に述べられたであろう勉強法。確かにあるけども絶対相手は何もわからずに述べている、下手すれば睡眠学習が本当になる勉強法だと云う事すら知らないのではないだろうか?と己の内に湧いてきた否定しきれない事に一人苦笑して。相手のあっさりとした当然とでも言いた気な返事は思わず軽く噴き出してしまって。もう怒っても無駄と云う事は悟っている為そのまま緩く柔らかい表情を浮かべたまま後期を述べ乍ら頭をぽんぽん、と数回撫でてやって。己と一緒なら、なんて可愛い事をいってくる相手に不意打ちだったのかかぁ、と目元を赤く染めて。しかし次の瞬間には「…わかった、なら屋上行かない?」と未だ少し赤い顔のまま相手を甘やかす事にしては頬を優しく撫でてやり。
あっはは、気にすんなって。…んぇ?どうするって、んなの御影に教えてもらうに決まってんじゃん…?
(相手の尤もな返答に楽し気な笑い声を響かせると、自分から言い出したにも関わらず一方的に話を終わらせ。思いもよらぬ問いに思わず間の抜けた声を上げると心底驚いたように相手を見据え、最早当然とばかりに言ってのけるが次第に語調は弱まって行き。珍しく落ち込み始めたのかと見紛う程に項垂れ弱々しい口調で続けるが、再度顔を上げた際の表情は作り物である事は明確で。悲しげに僅か眉を下げる面持ちは瞳を潤ませているのではと錯覚させる物、更には小首を傾げ上目遣いで相手を不安げに見詰める様と言ったら極めてわざとらしく、言外に“教えてくれるよね?”と言わんばかりで。顔を離し正面から相手の表情を直視してはその頬が赤く染まっているのが堪らなく愛おしく、頬を撫でられる仕草には鼓動が忙しなく跳ね。目を細めて頬に触れる相手の手に自身の手を重ねたかと思えば優しく掴んで引き離し、顔を僅かに傾けては人目も憚らず紅潮した頬にそっと唇を宛て。程無くして離れる直前相手の耳元にて「ん、屋上行こ」と囁き)
……。っ、…まぁ仕方ないよね、留年されたら困るし。…って、え?ちょっと八ひ…
(勝手に話を終わらすのはマイペースな相手にはよくある事なので少し微笑むだけで。しかし続けられた言葉は己が相手の普通に含まれている事に嬉しそうに頬を緩ませては素直じゃない物言い乍らも精一杯の喜びを口にだしてる様で。しかし徐々に弱くなる声と項垂れる相手の姿。思わず心配そうに眉根を寄せて。先程迄は大丈夫だったけど急に体調が?なんて心配になれば声を掛けようと口を開いては名前を呼ぶ途中に映ったのは顔を上げた相手の表情。明らかに作り物とわかるそれに思わず一瞬固まる。涙目にも見える上目遣いにどき、と心臓が一瞬高鳴ったのは事実だし否定できないのだが騙す様な真似…心配したのに、と文句が湧いてくるも直接言う事はなくむす、と唇を尖らして。重なった手に緩く微笑むも近づく顔にぎゆ、と目を閉じて。頬に押し付けられた柔らかい物は言う迄もなく相手の唇で。耳元で囁かれる言葉にこく、と頷いては「バカじゃないの…」なんて呟いたかと思えば相手の首筋に軽く唇押し付けて。バカじゃないの、は一目も憚らずにキスをしてきた相手に対してか、それとも相手しか映らなくなり衝動に任せて唇を押し付けた己に対してかは自分でもはっきりしていなく苦笑しては相手からひょい、と離れては屋上へ向かうべく教室の出口へと向かって。
どーぉ?俺の迫真の演技。そんな顔すんなって、ごめんごめん。
(相手の反応次第で出方を変えようか、なんて思っていたのだが唇を尖らせ不服を顕にする様に流石に見兼ねて演技を中断し。その怒りを含んだ表情すらこちらからすれば酷く可愛らしい物であるのだが、今そんな事を軽々しく口にする事による相手の憤慨を危惧して苦笑を浮かべ。取り敢えず、と言った感じで謝っておくが勿論悪びれた様子等皆無、相手の頭をわしゃわしゃと撫で。素直に頷く相手を微笑ましげに見詰めている最中、唐突に毒吐かれると面喰らったように軽く目を見開き。勿論何か相手の機嫌を損ねるような事等した覚えは無く、困ったように眉を下げるが一寸後には首筋に擽ったさを感じ肩を竦め。状況を理解するには然程時間も要さず、「そこ、擽ったい」なんてはにかむと普段は余り相手からしてくれない行為に嬉しそうに笑み。一足先に教室を出る相手を追い自身も教室を後にし)
…仕方ないな、いいよ。俺もちょっと態と拗ねてみただけだから。
(迫真と言ってもばればれだったよ、とかなんで謝ってるのにそんな適当?とかいろいろ言いたい事はあるもつい許してしまうのは惚れた弱みというやつだろう。小さく笑みを浮かべては前記を述べて。撫でる手に目を少し細めては先程の己の行動も実は少し大袈裟だった事を思わず暴露し。相手が怒ったら困る為直ぐに御返しとでも云う様に優しく頭をぽんぽんと撫でて。嬉しそうな笑みをみては此方の口角も自然に上がって。擽ったい、なんて云う感想に「…いいじゃん」なんて一言で纏めては追いかけてくる相手の為に少し歩みを緩めて。
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