ねおの小説集。【暇人見てって】

ーーーーーーーDRop TriPーーーーーーー









「あーぁ、また雨かよ…。」

俺、雨月 夏樹は机に頬杖をつき、意味も無く呟いた。

俺は雨が嫌いだ。
名字に「雨」って入ってるけど、そんなの関係ない。
嫌いなモノは嫌いだ。
雨が降るとジメジメするから、イライラする。
ただでさえ俺は短気なのに、最悪だ…。

雨が窓を叩く。
その音を聞くだけでイライラしてくる。
普通の人はこんなんじゃないんだろうな…。
俺が神経質過ぎるのか…。

とりあえず、雨の音を防ぐ為に音楽を聴こうとスマホを取った。
1ヶ月位前にやっと買って貰えたヤツだ。
何時もの様に電源を入れた。
するとー…


『君は選ばれました。画面をタップして下さい。』


何だこれ？また迷惑メールか？

しかし、真っ暗な画面で蒼く光るその文字は明らかにメールとは違った。
とりあえず、言われるが儘に画面をタップした。



『ーDRopを開始します。ー』



そう文字が浮かび上がり、視界が蒼く染まり、何かに飲み込まれて行く。

「うわあぁ!!!何だよこれ!!」



そして、俺は完全に飲み込まれてしまった。