モン雑ファミリー集まれ!2

モン雑ファミリー集まれ!2

ゼロ  2012-08-12 16:50:55 
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キャスフィが除外されてしまったので改めて造りました。
まあモン雑ファミリーの人じゃなくても良いですけど、皆でチャットを楽しみましょう!!
それでははじめ!!

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  • No.23846 by ゼロ  2014-04-02 18:31:53 

ん、あぁ、大海だるいから大にしたけど、よくわかったな

  • No.23847 by 大海  2014-04-05 23:00:47 

んあ。ちょっと来た

  • No.23848 by Green-eyed monster   2014-04-07 20:35:24 

Ancient Dragons
第一話 白のフェイタリス、不吉な眼を持つ女

「今回も世話になったな、またよろしく頼むゼヨ」
「いやいやこちらこそ、いつも助かってるよ」
とある港、いくつもの港町や島国を結ぶ交易船が出航しようとしているところだった。
「おーい!少し待ってくれんかー!」
そこへ一人の女性が駆け寄る。
彼女の髪は夜の闇に浮かぶ月のように白く、前髪には四筋の黒い髪が混じっている。
宝石のような紅い瞳は不穏な光を宿しながら眼差しはとても穏やかだ。
「お主がその船の船長か?」
「いかにも、ワシが交易船の船長だゼヨ!」
刀を背負った大柄な男が答えた。
「その船は何処へ向かうのじゃ?」
「次はモガの村に行くゼヨ
別の大陸にある素朴な漁村ゼヨ」
「ほう、別の大陸か…
儂は『白のフェイタリス』という者じゃが、そこまで乗せていってはくれぬか?」
「おう、旅は道連れ世は情け、乗ってくがいいゼヨ!
そのかわり、乗るからには仕事を割り当てさせてもらうゼヨ」
「ふむ、人の世の営みを体験するのもよいのう
どうぞ運賃分使っておくれ」
「?おかしな事を言う女だ、まあとにかく乗るゼヨ
潮風がワシを呼んでいるゼヨ!」

「あの~、大丈夫ですか?」
交易船のクルーがフェイタリスに話しかける。
彼女は船の縁から頭を突き出していた。
「よもや…船というものが…かくも揺れるとは…うぇっ…
お主らはよく…平気で…いられるわ…」
「そのうち慣れますよ」
「働けんですまぬな…
この分は後から…取り返すゆええぇ…」


交易船が海に出てしばらく経った日、食事の時間。
「フェイタリスさん、料理上手くなりましたよね」
「そう、そうかの?エヘ
やっぱり儂って器用じゃからのう、エヘヘ」
「初めは包丁を使った事もなかったのに
例のコックアイルーの教えのお陰ですかね~」
「うむ、船酔い同士で気があったものじゃ
儂はもう卒業してしまったがの」
「あれからよく働いてくれたゼヨ
明日にはモガの村に着くからお別れだな」
「そうか、もうすぐか…
船酔いしておった頃は自力で海を渡るべきだったと後悔したものじゃが、楽しい旅じゃった
せっかくじゃ、もう少しだけ手伝わせてもらうぞ」
「自力で海を?ハハハ
フェイタリスさんってホント変な事言う人だなぁ」
そんな和やかな時間を大きな揺れが襲った。
「この揺れはただ事ではないゼヨ!甲板に上がって様子を確かめるゼヨ!」

海を見ると、船の前方に碧色に光輝く大渦が発生していた。
「あの渦はまさかっ!」
「間違いないゼヨ!
大渦に閉じ込めた獲物を電撃で仕留める、海洋の支配者…海竜ラギアクルス!」
「ほ~う、そんな竜もおるのか」
「呑気にしてる場合じゃないですよ!
ラギアクルスは非常に攻撃的な性格で、船が沈められる事件も多いんです!」
「進路変更、面舵いっぱーい!
迎撃の準備もしておくゼヨ!」
ラギアクルスが海上へ顔を出す。
海の王者たる威厳を籠められた眼が、交易船を捉えた。
「くっ…来るなら来い、北辰納豆流皆伝のワシが相手になるゼヨ!」
船長が背中の刀に手をかける。
「まあ待て、そう事を荒立てんでもよかろう
のう、 海竜とやらよ?」
フェイタリスとラギアクルス、両者の瞳が視線を交わしあった。
王者は静かに、しかし毅然として海に佇む。
「あのラギアクルスがこんなに大人しいなんて…」
「しかし道を譲る気は無いようじゃの
支配者のプライドといったところか」
「フェイタリス、オヌシ何をしたゼヨ…?」
「はて?とくに何かしたつもりは無いがのう」
船はその場を迂回し、モガの村を目指した…一人の奇妙な女を乗せて。

  • No.23849 by 大空の撃墜王  2014-04-08 14:07:49 

久々にSS更新しようかな。
ってか皆内容覚えてくれてるかなw

  • No.23850 by 大空の撃墜王  2014-04-08 15:14:37 

バスターズの狩猟生活Ⅰ~3rd Season~
第7話「デスターズ領への突入」
前話レス番>23297

ロ)さて…どうやって入るかな…
大)決めてなかったんかいッ!
セ)とりあえず全部回ってみるか。
大)そうだな…
~一周して~
大)本当に入り口ねえじゃねえかぁぁぁ!
ロ)静かにしろ。敵の本拠地だということを忘れるな。
大)あ、ああ。すまん…
《ヴンンン…》
彩)!?ゲートが開いた…?
大&セ)チィッ…!
Dr)ん、物音がした気がしたな…気のせいか…
《ヴン…》
ロ)おー君達速いんだねー
大)危ねえ…
ロ)眼が赤いぞ?充血か?ちゃんと寝たか?
大)ちげえよ!!
ロ)静かにしろ。敵の(ry
大)めんどくせえ…
セ)これはPFと言って動く速度を何倍にも上げれる能力だ。
体に負荷はかかるがな。
ロ)なるほど…お前はナルガだからわかる。
大空は何でだ?
大)え…?
ロ)お前が発動してる理由がいまいち理解できん。
大)俺も何でかわかんねえんだよ…
光神にはもう1つの能力が眠っていたとか言われたんだが…
セ)俺のPFは音速神の力を手に入れたときからだが…
ロ)音速神?なんだそれは?
セ)え…?お前がさっき「ナルガだからわかる」とか言ってたじゃねえか?
ロ)ああ、音速神がナルガなのか。
セ)というか何でナルガってわかったんだ?
ロ)ん?それは…ナルガの眼をしていたからだよ。オーラも似ていた。
セ)そ、そうか…(俺の眼ってそんなに鋭いのか?)
大)とりあえず入ろうぜ。
なんかゲート開きっぱだし。
セ)えぇぇぇ!?
ロ)なるほど!歓迎されてるらしいな!
セ)絶対罠だろ…
~デスターズ領~
Dr)やっと来たのかい。
  ボクの後をずっとつけてきてなんなのかと思ってたけどね。
ダ)ふっ。わざわざ殺されに来るとはな。
大)あぁ?何言ってんだ?
セ)もともと潜入操作のつもりだったが見つかっていたのなら仕方ない…
彩)お前らはあの時の…今度こそッ…!
ロ)面白そうじゃねえか。
  楽しもうぜ。
Dr)楽しむ?バカだね。
  今日君達はこの場で真紅のバラの花を咲かせるんだよ…
  ボクとダークネス様の手によってね!!
【バスターズ日記】
Page7~みきお~
水神を司るヘビィボウガン使い。
なぜか登場シーンが少なくSSの中ではわりと影が薄い人物である
セ)奥義が少なくて地味なんだよ
み)…

  • No.23851 by Green-eyed monster   2014-04-08 20:45:40 

Ancient Dragons
第二話 チャチャとカヤンバ、まいごの奇面族

「あれがモガの村か、小さいながら活気がある村じゃのう」
「ええ、皆イキイキとした良い村なんですよ」
「海産物はもちろん豊かな森の資源にも恵まれ、 こことの取引を望む取引先は多いんだゼヨ」
船が村の船着き場へと入ると、村長をはじめ、多くの村人達が出迎えた。
「交易船よ、よく来てくれたな
お前さんらが来ると村が賑わうわ、カッハハハハ!」
「漁師達も事前の知らせを受けていつも以上に気合い入れてたんだ、今回もドンドン取引しようぜ!」
「おう、交易で世界を繋ぐゼヨ!」

「お姉さん見ない顔だねぇ、新入りかい?」
クルー達と共に積み荷の搬出をしていたフェイタリスに、漁港の女将が声をかけた。
「いや、儂は海を渡りたくてのう、船に乗せてもらってきた者じゃ
次の航海まで、この村で交易船の手伝いをしておるから、よろしくたのむ」
「よしきた!アンタにも村自慢の新鮮な魚で寿司なんかを振る舞ってあげるよ!」
「それはよいの、楽しみにしておこう」
そんなフェイタリスの所へ、村の子どもが走ってきた。
「あっ!ねえねえ、お姉さん、お姉さんはボクの話を信じてくれるかな?」
「ん~?どんな話じゃ坊や、聞かせておくれ」
「ボク、昨日、森の中で小人の妖精を見たんだよ
妖精は二人いてね、なんだか喧嘩してたみたいだったんだ、信じてくれる?」
「うむ、小人の妖精とは興味深いのう
時間の空いた時に儂も探してみようかの」
「信じてくれるんだね、ありがとう!
村の皆に話しても見間違いじゃないかって聞いてくれなかったんだ」
「そうかそうか、儂が見つけた時にまた喧嘩しておったら止めてくるわい」

その日の夜
森の中で何やら言い争う者達がいた。
「あれもこれもそれもオマエのせいだっチャ!」
一人は巨大なドングリをくりぬいたお面を被った子ども。
「ダァー!どれも全部オマエがワガハイの足を引っ張るからっンバ!」
もう一人は青く塗ったヤシの実にカニ爪を取り付けたお面を被った子ども。
「ブー…それよりなによりお腹が空いたっチャ…」
「ダ…今日は魚釣りの調子が悪かったンバ…」
「タンジアチップスでも食べるかえ?」
「ブブ!食べるっチャ!欲しいっチャ!」
「ワガハイにもプリーズっンバ~!」
「ほれ、仲良う食べるんじゃぞ」
「チャンキュー!ところで…」
「オマエ誰なンバ?」
「ん、儂?白のフェイタリスという者じゃ」

フェイタリスは村に戻る途中で村長の息子と出会った。
「フェイタリス!夜の間は森に入るなと言っておいたはずだろ!聞いてなかったのか!」
「ひっ!す、スマン…じゃが儂なら大丈夫…」
「調子に乗るな!どこの都会から来たのか知らないが、自然は恵みばかりじゃないんだぞ!
まったく、村の皆がどれだけ心配した事か…」
「心配?…してくれていたのか?
今日来たばかりの余所者の儂を?」
「村の子どもが言ってたんだ、あのお姉さんはちゃんと話を聞いてくれる良い人だ、ってな
その子も心配しているんだぜ」
「…反省しよう、もう勝手な事はせんよ
あの子にも謝らねばな」

「それでお前さん、何をしてたんだ?」
「実はこの子らをの…」
フェイタリス達が後ろを振り返ると、誰もいない。
いや、よく見ると岩の陰からカニ爪がはみ出ている。
「ふふふ…『チャチャ』、『カヤンバ』、出てこい
この者は良い人じゃぞ」
二人はそ~っと顔を出した。
「コイツらは奇面族の子どもか!」
「うむ、件の少年が言うておった小人の妖精じゃよ
道に迷ってひもじい思いでもしておらんかと思って探しに来ていたのじゃ」
「ノーっンバ!これは自発的なトラベルなのダ!」
「だからオレチャマ達は迷子じゃないっチャ!」
「お前さん、そういう事だったのか…!
それにしても仲の良さそうなヤツらだな」
「ブー!こんなのはただ幼馴染みなだけっチャ!」
「つまりフレンドでもなんでもないっンバ~!」
「………やはり、仲が良さそうじゃな」
フェイタリスと村長の息子の笑い声がモガの森に響いた。

  • No.23852 by Green-eyed monster   2014-04-10 10:12:32 

Ancient Dragons
第三話 大海龍、深海をさまよう神

チャチャとカヤンバがモガの村に来て二日が経ち、賑やかな二人は村人達から気に入られていた。
一方、交易船は出航の準備を進めている。
そしてフェイタリスが村を去る日でもあった。
「今日で皆とお別れじゃのう」
「そうか、お前さんも行っちまうんだったな」
「気が向いたらまたこの村に来るんだよ
男どもにとびっきりの海の幸を用意させてやるからね」
「儂もこの村が気に入っておる、いずれ再び訪ねるやも知れぬ」
「交易船もこの村に度々寄港する
また海に出たくなったら、ここで待っていれば乗せてやるゼヨ!」
「アナタも交易船の仲間ですからね」
「うむ、お主らとの旅は楽しかった
また仕事を手伝わせてもらいたいぞ」
「もしかしたら、オレチャマ達の旅先で会う事があるかも知れないっチャ」
「その時はまた色々お世話してやるンバ!」
「ハッハッハ、それは楽しみじゃのう
では、儂はもう行くよ」
フェイタリスは村に背を向け、桟橋を歩き始めた。

その時、村を大きな揺れが襲った。
水揚げされた海産物や交易船から運び出した荷物が散らばる。
人々は突然の事に驚き、怯え惑う。
バランスを崩したチャチャが桟橋を転がって海に落ちてしまった。
「いかん!今助けに行くぞ!」
チャチャを追ってフェイタリスも海に飛び込んだ。
「フェイタリスさんって泳げるんでしょうか、あの人の事だから怪しいなぁ…」
結局二人は地震が治まってから、村長の息子によって引き揚げられた。
「よく考えたら儂、水に潜った事も無かったわ」
「一昨日といい、誰かの為となると周りを見ない人だな、カッハハハハ!」
村長の息子が父親譲りの笑い声をあげた。
その様子を見て、村人達も少しホッとした。

「それより大変なものを見てしまったッチャ!」
「ん?何を見たんだ、チビすけ」
「ブー!チビすけヂャないッチャ!
ま、それはおいといて、村の下にでぇ~~~っかいモンスターが潜っていったのチャ!
きっとあれがさっきの地震の原因ッチャ!」
「バカな、地震を起こすほど巨大なモンスターなど…何かの見間違いではないのか?」
興奮気味に話すチャチャを問いただす村長。
「横槍失礼するが儂もしっかと目にしたぞ
白い巨体と赤い光、あれは古龍じゃな」
「なんと…それほど巨大な古龍がいては、村はただでは済まん…」
村長が表情を曇らせる。そんな彼の肩をフェイタリスが優しく叩いた。
「いや、状況はまだ絶望的ではないぞ
どうもあの龍は何かに苛立っておるようじゃった
その原因さえ取り除ければ、あるいは、な?」
「よーし!なら古龍の調査だ、ギルドに連絡してハンター達を呼ぼう!」
「いや待て、調査なら儂に任せてくれ」
「お前さんに?相手は超巨大な古龍だ、とにかくハンターズギルドに報告をしないと」
「そうするにしてもじゃ、ある程度確かな情報がなければ本格的には動いてくれんじゃろう
突拍子もない話じゃからの
そこで儂が先だって調査を行う」
「そういう事なら確かに適役かも知れないゼヨ
なにせ、あのラギアクルスと対等に睨み合った女
底知れぬ胆力を垣間見たゼヨ」
「なんだって!ラギアクルスと!?
お前さん、一体何者なんだ!?」
「そうじゃのう、お主らにならば…これを見よ!」
フェイタリスの前髪が逆立ち、四本の黒い角へと変貌を遂げる。二股に別れた角は王冠のようにも見え、禍々しくも神々しい。
「儂は白のフェイタリス
龍と人の間を取り持つ為、旅をしておる
この村の未来、儂に任せい!」

「よし、フェイタリス、俺は漁師達と一緒にお前さんに泳ぎを教える!」
「無謀なようだが、誰かがやらねばならん事か…
問題は呼吸だな、ワシも何か方法を調べてみるぞ」
「ならばワシらは物資調達の計画を立てるから、必要になりそうな物があったらドンドン言うゼヨ!」
「可能な限り迅速にかき集めてきますよ!」
「ヂャあオレチャマはあの龍を追い払って、この村の英雄になってやるッチャ!ブッブッブー!」
「チャチャ、抜け駆けは許さないっンバ!
ワガハイもラブ&ピースの為に戦うンバ!」
「フフフ、皆頼もしい事じゃ
これならなんとかなりそうではないかのう、村長よ」
「うんむ、こんな時こそ笑顔を忘れてはならなかったな、カッハハハハ!
さて、これより件の古龍を、海の民の伝承に現れる『大海龍』の名で呼ぶ事とする
皆の者、大海龍調査に向けて行動を開始してくれい!」

  • No.23853 by Green-eyed monster   2014-04-12 13:18:15 

第四話 モガの村、一世一代の勝負

「では皆、大海龍調査準備の報告をしていこう」
大海龍が発見されてから三日後の昼、村の中央に人々が集まっていた。
村長が立ち上がる。
「まずはワシから話を始めよう
知っての通り、このモガの村は海の底に沈んだ祖先達の遺跡の上にある
三日前から続く地震は、その遺跡内部に大海龍が入り込んで暴れているのが原因だ
そこでフェイタリスに解決策を探してもらう事にしたのだ」
村長と入れ替わりにフェイタリスが立ち上がる。
「古龍は意図して人間に害を成す者ばかりではない、本来的には大人しい性格の者もおる
此度も戦わずに災いを逃れる術があるはずじゃ」
次に村長の息子が。
「既に出航しているが、交易船と竜職人のじいさんの協力で深海用の潜水服を用意できた
フェイタリスの装備は万全だ」
再び村長。
「次に酸素の確保についてだ
農場長と古い文献を調べてみたところ、祖先達が水中活動に使っていた道具が判明した
その道具の鍵を握るのが…」
「ブッブッブー、それがこのオレチャマなのチャ!
『古代のお面』たった今、修理完了したッチャ!」
白いヒゲを蓄えたお面を持ったチャチャだった。
「早速被るッチャ…
おぉ、このお面はやはりワシにピッタリですヂャ」
「おやおやなんと、チャチャの口調が爺さんに
これはややこしくなりそうじゃのう…」
「古代のお面は水中でも息ができるお面っンバ
このお面から出た空気で呼吸をするンバ」
「ワシに任せて下されですヂャ」
次に漁師達が立ち上がる。
「大海龍の現在の居所は突き止めておいた
作戦の場所まではこの狩猟船団の団長が責任を持って送り出すからな、後は任せるぜ」
「うんむ、これで皆の準備は整ったな
それではフェイタリス、モガの村の未来を頼む!」
「この村の為、全力を尽くそう…
そして大海龍も救って帰るぞ!」
フェイタリスが漁師の船に乗り込もうとすると、遠方に船が見えた。
「ん?ありゃあハンターズギルドの船じゃねえか」
「村に向かって来ておるようじゃのう」

ギルドの船が到着すると、一人の女性が大慌てで駆け降りてきた。
「皆さ~ん!大丈夫ですかぁ~!?」
「あの娘っこ…アイシャではないか!」
「村長、知り合いか?」
「皆が知っておるよ
ギルドに就職した、この村出身の娘だ
もうすぐ要職に就くと連絡が来ていたはずだが…」
「大事な故郷で大きな地震があったと聞いたら出世どころじゃありませんよ!
調査団を連れて来たからもう安心です!
そこに私の知識と手腕が加われば…やや!?」
アイシャがフェイタリスの姿を見つけた。
普通、見る事の無い形状の潜水服を着た姿を。
「ななな、何奴っ!アヤシイです!
皆には指一本触れさせません!アチョーっ!」
何やらの武術のような構えを取るが、それは一目で素人とわかるものだった。
「あ~…そやつはフェイタリスといってな…
村の為に大海龍を止めに行ってくれるのだ」
「えぇ~!そうだったんですか、ごめんなさい!」
「ははは!よいよい、この格好を見れば誰もが怪しみもしよう
アイシャとやらよ、儂らが行ってくる間、村の安全と安心を頼むぞ」
「はい、もちろんですよ!
なにかあったら私が腕利きのハンターを呼びますから、アナタも無理しないで下さいね」
「うむ、では改めて皆の者、行って参るぞ」

海底に沈んだ古代遺跡。
過去の高度な文明の力をありありと誇示する。
その最深部に、暴れ狂う大海龍はいた。
「ラオシャンロンほどではないが…やはり桁違いに大きいのう」
純白の巨躯、その至るところから放たれる赤色の光、そして一対の湾曲した巨大な角…
海沿いの村に伝わる伝承では『白銀の巨人』とも呼ばれる大海龍。
フェイタリス達は、偉大なる古の龍の怒りを鎮める事ができるのだろうか?

  • No.23854 by Green-eyed monster   2014-04-13 11:10:56 

Ancient Dragons
第五話 ナバルデウス、白銀の巨人

荒ぶる大海龍は非対称に巨大化した右の角を打ち付け、遺跡を揺るがしている。
「あの角が気になりますのう
暴れている事と何か関係があるように思いますヂャ」
「お主もそう思うか、儂も角があんなになったらきっと困るわ
とにかく近づかねば始まらんな」
大海龍の頭部を目指して泳いでいくフェイタリス達。
しかし龍の巨体は身震いひとつでさえ周囲に激しい水流を巻き起こす。
「大きく回り込まないととても近づけないっンバ」
「だが、あまり時間をかけられまい
なんとか気を引ければ、あやつの方から顔を向けてもらえるかも知れんがのう…」
「アレを使ってみてはどうヂャろう?」
チャチャが目をつけたのは遺跡に遺されたバリスタだった。

「どうやら機能には問題なさそうじゃな」
「バリスタ用の矢をゲットしてきたっンバ!」
「でかしたぞ、カヤンバ」
狙いを定め、矢を発射するフェイタリス。
放たれた矢は水を切り裂きながら突き進み、大海龍の背中に当たった。
しかし、それに対する反応は無い。
「ダダ…これじゃダメだったンバ…?」
「いや、当たりどころによるという事もある
…二人とも、狙いは前ヒレの辺りがよいじゃろう」
「何をするつもりですヂャ、お前さん」
「あのスケールでは距離感も狂おう、儂が途中まで近づいて目安になる
念のため酸素玉を持ってきておいて良かったわ」

「矢は二本あるっンバ、落ち着いて狙うっンバ」
「フェイタリス殿の位置を参考にしますと…
これで如何ですヂャ!」
矢を発射するチャチャ、しかし惜しいところで命中はしなかった。
「大海龍の動きが激しくて上手く狙いが定まりませんヂャ!」
「よーくルックするっンバ、あいつにもリズムがあるっンバ!
みんなでダンスする時を思い出すンバ!」
「リズム…いつものリズム…そうヂャ!」
チャチャは腰に繋いできたドングリのお面を手に取った。
「お面は自分のお気に入りが一番っチャ!」

「やっとこちらに気づいてくれたな」
大海龍が振り返り、その頭がフェイタリスと向かい合う。
フェイタリスは透明なヘルメットの中で角を出現させた。
「儂は白のフェイタリス!
海底をさまよう龍よ、なぜ暴れ狂うか?
お主の言葉を聞こう!」
それに答えるように荒々しい鳴き声を返す大海龍。
「ならば儂が力になろう!怒りを鎮めたまえ!」
その言葉を聞き入れたとでもいうのか、大海龍はいくぶん落ち着きを取り戻した。
「フェイタリス!様子はどうっンバ?」
「見立ての通りじゃ、あの角が原因と言っておる
肥大化した右角が頭の負担になっとるようじゃな、かなり危険な状態じゃ」
「モンスターと会話が出来るっチャ!?」
「うむ、龍角さえ顕しておればな
大海龍…『ナバルデウス』よ、荒療治だがその角を折り取る!承服出来るか!?」
ナバルデウスと呼ばれた龍は再び声を発する。
「(この苦痛を取り去る術が他に無いならば、それを受け入れよう)」
フェイタリスは頷き、遺跡の壁面を指差した。
そこには三本の巨大な杭があった。

ナバルデウスは杭の前に角を差し出していた。
「撃龍槍、準備オーケーっンバ!」
金剛の如き龍骨をも撃砕する、対モンスター用の最大兵器、撃龍槍。
今この場において、巨龍の剛角を折れる可能性のある唯一の手段だ。
ナバルデウスの頭に寄り添うフェイタリス。
「すまん、お主がかくも苦しんでおるのに、儂はこんな事しかしてやれん…」
「(そんな顔をするな、角を持つ人よ
お前の声は不思議と懐かしい響きがする、私を安心させる声だ
だからお前の言う事を信じたのだ)」
「…カヤンバよ、発動を頼む」

ナバルデウスは奇妙な事に、フェイタリスに縁を感じていた。
身体の奥深くに刻み込まれた古の記憶を呼び覚ますように。

  • No.23855 by Green-eyed monster   2014-04-13 16:53:28 

第六話 海に浮かぶ新月、生命ある者へ

高速で射出される大質量の鉄塊は、巨龍の剛角を半ばから砕き折った。
60メートルにも達しようかという巨躯が大きく仰け反る衝撃は、凄絶と言うほかない。
「ナバルデウス!大丈夫か!?」
力無く海中を漂うナバルデウス。放っていた赤い光も弱まっていく。
元より、一か八かの賭けだったのだ。
脳を圧迫している角にこれほどの衝撃を加えれば、ただでは済まない。
そして…海底遺跡は、ついに光を失った。

村の危機を救う事は出来たが失意に暮れるフェイタリス。
「結局これは儂の過ちじゃな…」
一方、カヤンバは何かを見つけた。
「何かがこっちに来てるっンバ」
闇に閉ざされた海の底から、蒼黒い光が猛スピードで近づいてくる。
それはフェイタリス達を横切り、ナバルデウスに取り付いた。
「今のは…竜、か?」
蒼黒い光が微かに明滅した後、咆哮とともに周囲に激しい電光が撒き散らされた。
その『闇の雷』とも言うべき激光の中心に見えたのは巨大な竜。
「あれはまるで…黒いラギアクルスっチャ!」
放電が治まり、黒の王は深淵の底へと帰っていく。
変わって辺りを照らすは穏やかな青の光だった。

海中を急速に浮上するフェイタリス達。
「のう、お主、冥い雷を従える黒い竜を知っておるか?」
―わからない、永く生きていても知り得ない事もある―
「永く生きていても、か…全くもってその通りじゃのう」
―だが彼の者とも既に、何時か何処かで出会っていたのかもしれない―
「運命とはそういうものなのかもな」
「もうすぐ海面に出るっチャ!」
「手を離すっンバ~!」
海上に飛び上がり、その全容をあらわにする白い巨龍。
日が沈みかけた空を舞うその姿はさながら昇る月のようだ。
片角の龍は幻想的な青の光を放ち、見る者を魅了する。
大海龍ナバルデウスの大ジャンプを、モガの村人全員が目にした。

翌日
「フェイタリス、チャチャ、カヤンバ、本当によくやってくれた!重ね重ね礼を言おう
お前さんらの名は、この村の英雄として語り継がれていくだろう」
「この子達はよしとして、儂の事はよせと言っておろう
儂は橋渡しをほんの少し手助けしたに過ぎんのじゃからな」
「そうっチャ!
コイツはほんのサポート、大活躍したのはこのオレチャマなのだっチャ!ブッブッブー」
「ダァー!チャチャもフェイタリスも大した事ないっンバ
お前達の活躍はワガハイのミラクルアドバイスのおかげなのっンバ~!」
「これこれ二人とも…」
「ブン!…まあでも、コイツらも少しは役に立ったから褒めてあげてもいいっチャ」
「ワガハイもちょっとは評価してやってるンバ
案外優秀な弟子達なのっンバ」
「カッハハハハ!こやつらもちゃんとわかっておるようだな、一人の力で闘ったのではないと」
「そう、この勝利はそれこそ、この村全員のものであり、そしてモンスター達のものでもあるのじゃ」
「なるほど、モンスター達も、か
人間もモンスターも自然の一部
共に生きる者として、どちらか片方だけを尊重し、片方をないがしろにしてはならんな」
「この村の者達なら大丈夫じゃよ
自然の恩恵に感謝し、自然の脅威に畏怖し、向き合って生きていく事を知っておるからな」

「村の主役である狩猟船を三度も足代わりに使えるなんてよ、お前ぐらいなもんだぜ」
「光栄に思っておるよ」
団長の船に乗り込むフェイタリス。
村人達も彼女の旅立ちを見送りに集まっていた。
「行ってきな!
ウチの魚が食べたくなったら何時でも来るんだよ」
「お姉さん、行ってらっしゃい!
またお話しに来てねー!」
「大海龍の報告は私がなんとかしておきますから安心してください!」
「オマエはオレチャマの子分だから、もしまた会った時も面倒を見てやるっチャ」
「ワガハイの弟子である事も忘れてはならないっンバ~」
「うんむ、行って参れ!
お前さんの進む道に、多くの笑顔があらん事を願っておるぞ」
「お互い伝えたい事はもう伝えあったよな
じゃあな、元気でやれよ!」
「さらばじゃ皆の者、いずれまた会おう!」
フェイタリス達を乗せた船は、海の上を静かに滑り出した。
「ふふふ、さて次はどんな子に会えるかのう」

  • No.23856 by ドクターシオフキー  2014-05-28 23:59:29 

うーっす、みんな元気?俺は元気だぜ~
どーにか高校の新しいクラスに馴染んできたとこだ
中学の時とは全く違うキャラで通してるんだがww
部活はサッカー部に入りましたー!初の運動部でどんなことがあるか知らんけど
今度の土曜も一年生大会あるからがんばってるとこだz
久々でちょっと文章長くなっちまった

  • No.23857 by ドクターシオフキー  2014-05-29 00:02:16 

>大海
じゃ、俺は大ちゃんでw

  • No.23858 by ゼロ  2014-05-30 03:11:20 

ドクターケータイの方は?

  • No.23859 by ドクターシオフキー  2014-07-20 13:43:25 

わり、ゼロ
ケータイはまだだ。
トップリーグ1位なったz

  • No.23860 by 片手剣77改めミラン  2014-07-22 17:33:26 

お久しぶりです。というか覚えてる人居ないでしょうけどもw
あのモンハン3rd時代の掲示板にいました片手剣77です。
高校生になって忙しくなったなーと思いつつモンハンを久しぶりにやり始めました。ゼロさんのことはよく覚えてます。
低浮上になると思いますが、再び宜しくです( ´ ▽ ` )ノ

  • No.23861 by 大空の撃墜王  2014-07-25 16:59:20 

うわあ!
片手剣77さんだ!
覚えてないかもですが大空の最終兵器もとい、大空の撃墜王です!
ここは基本タメおkなのでよろしくです!

  • No.23862 by 大空の撃墜王  2014-07-25 16:59:55 

それにしても久々に来たなここw

  • No.23863 by 片手剣77改めミラン  2014-07-25 19:59:41 

最終兵器さんお久しぶりです〜
昨日2gをやってたら大砲の強さにビビったw今までラオシャンロン倒せなかったのに当てるとなぜ即ノックダウンするのか

  • No.23864 by ゼロ  2014-07-28 07:44:26 

(あーやばいよ、覚えてないなんて言えないよ、待って本家見てくる

  • No.23865 by ゼロ  2014-07-28 07:45:57 

多分思いだせる

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